【秋月律子SS】律子「プロデューサーと付き合い始めて一ヶ月…」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 20:30:37 ID:2gOTMoZI0
律子(かといって何か変わったわけでもなく)

律子(それどころか最近、プロデューサーは妙によそよそしい)

律子(正直、いつ元の関係に戻っても不思議じゃない)

律子「現実はそううまくいかないわよね…」

律子「はあ…」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 20:41:51 ID:2gOTMoZI0
—事務所

美希「ハニー。ミキ、明日は一日オフなの」

P「そうかー」

美希「だから、明日はカモの先生に会いに行こうと思うの!」

P「そうかー、先生によろしくなー」

美希「ハニーも明日は休みだよね?」

P「悪い。明日は急な打ち合わせが入ったんだ」

美希「むー…ハニーはいじわるなの…」

P「むくれるなって。また今度付き合うから」

美希「本当!? 約束だよ!ハニー♪」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 20:46:46 ID:2gOTMoZI0
春香「プロデューサーさん!これ、どうぞ!」

P「お、クッキーか?」

春香「はい!今回はチョコチップクッキーにしてみたんです!」

春香「自信作ですよ、自信作!」

P「本当か。どれどれ…うん、うまい!」

P「いつもありがとうな、春香」

春香「いいんですよ!…私、これくらいしかお返しができないんで…」

P「いや、そんなことない。仕事も順調だし、春香はがんばってると思うよ」

春香「プロデューサー…えへへ、ありがとうございます!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 20:55:53 ID:2gOTMoZI0
春香「ふふ…褒められちゃった」

美希「…春香」

春香「ど、どうかしたの、美希?」

美希「ミキ、春香が相手でも負けないからね」

春香「ええ!ち、違うよ!これは日頃のお世話になってるから…」

美希「その手には乗らないの!」

真「…以前にも増して盛り上がってるねー、あの二人」

律子「本当。まあ、プロデューサーの思わせぶりな態度も問題なんでしょうけど」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:02:03 ID:2gOTMoZI0
真「それに、二人ともああいう性格だし。長い戦いになりそうだねー」

律子「…もし、プロデューサーに付き合ってる人がいたらどうするのかしら」

真「え?」

律子「もちろん、例えば、の話よ」

真「まっさかー!もしできたとしたら、すぐに行動に表れるじゃない?分かりやすい性格だし」

律子「…まあ、そうよね」

律子「…」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:11:00 ID:2gOTMoZI0

律子「…だから本番はこんな流れになると思うわ。みんな、いいかしら?」

伊織「いいんじゃない?」

亜美「りょーかーい!」

あずさ「はい。問題ないと思います」

律子「本当?何か質問とかない?」

伊織「…質問といえばまあ、話は変わるけど…ちょーっと気になることが」

律子「? 何よ?」

亜美「いやー、最近どうなんですか、兄ちゃんとは」

律子「…別に。何も変わりないわよ?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:19:08 ID:2gOTMoZI0
伊織「その、お互いの気持ちがすれ違ってる、なんてことは?」

律子「な、ないって言ってるでしょ。何よ、遠まわしな言い方をして」

律子「言いたいことがあるなら、ハッキリ言いなさいよ」

亜美「じゃあお言葉に甘えて…」

伊織(亜美、聞き方に気をつけなさいよ。あくまで軽ーく、やんわりとよ)

亜美(分かってるって、いおりん)

亜美(やんわりと…)

律子「で、なに?」

亜美「律っちゃん…兄ちゃんと別れた?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:25:36 ID:2gOTMoZI0
バシッ

亜美「痛っ!叩くことないっしょ、いおりん!」

伊織「どこがやんわりよ!どストレートじゃない!」

律子「? どういうこと?」

あずさ「実は…」

律子「なるほど」

律子「あなたたちに交際のことをを打ち明けたのにもにも関わらず」

律子「あまりにも変わった様子がないから、もう別れたのではと勘繰った」

律子「そういうことね?」

あずさ「はい…」

亜美「だって律っちゃんも兄ちゃんも前と全然変わんないんだもん!」

亜美「ちょっとくらいさー、意味深な目配せとか?妙に会議の時間が長引いたり?とかあってもいいじゃん!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:34:02 ID:2gOTMoZI0
律子「あのねえ。子供じゃないんだから、そんなあからさまに態度に出るわけないでしょ?」

伊織「なによ。おもしろくないわね」

律子「はあ…別に、あんたたちをおもしろがらせるためにやってるんじゃないのよ?」

あずさ「まあまあ。それにわざわざ尋ねたのにはもう一つ理由があるんですよ」

律子「…一応聞きましょうか」

亜美「だっていおりんが、兄ちゃんが女の人と一緒にご飯食べてるのを見たって言うからさー。ね?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:42:52 ID:2gOTMoZI0
伊織「家族で食事に行ったときに、偶然、ね」

亜美「で、いおりんが家族でご飯ってことは、きっとお高ーいとこっしょ?」

伊織「まあ、そこそこにね」

あずさ「そんなところで女の人となんてちょっと怪しいと思ったんです」

律子「ふうん」

伊織「だけど、その話を聞いて安心したわ」

あずさ「ええ。だって、順調なんですよね?」

律子「…そう言ってるじゃないですか」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:47:01 ID:2gOTMoZI0
亜美「ほら、だから言ったじゃん。兄ちゃんがそんなにモテるわけないってー」

伊織「そうよね。だいたい、律子からならともかく、あいつから律子をふるなんてありえないわよ」

あずさ「あらあら。二人とも、それはさすがに失礼じゃないかしら?」

律子「別にいいですよ。そんなことになったら潔く別れてあげますから」

亜美「さっすが律っちゃん!」

あずさ「うふふ、律子さんったら」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:52:16 ID:2gOTMoZI0

律子「さて、と。ほら、あんまり話し込んでると帰るのが遅くなるわよ」

亜美「あ、本当だ!今日は見たいテレビがあったんだった!」

伊織「そうね。私も帰ろうかしら」

あずさ「律子さんはまだお仕事ですか?」

律子「ええ、まあ」

亜美「じゃ、お疲れ様でしたー!じゃあねー、律っちゃん!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 21:58:04 ID:2gOTMoZI0
律子「はいはい、お疲れ様。ちゃんと宿題もやるのよー」

伊織「お疲れ様ー。うー、春って言ってもまだちょっと寒いわね…」

律子「お疲れ様、伊織。あんまり体冷やさないようにね」

あずさ「それじゃあ、お疲れ様でした。お先に失礼し…」

ガシッ

律子「…」

あずさ「…律子さん?その…肩の手を放して頂けないと、帰れないんですが…?」

律子「あの、あずささん。ちょっとお話が…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:06:15 ID:2gOTMoZI0
律子「…というわけなんです」

あずさ「付き合う前と変わらない関係、さらには最近どこかよそよそしいプロデューサーさん…」

あずさ「本当のところは、あまり順調とは言いがたいですね」

律子「面目ないです…」

あずさ「確かに、最近、プロデューサーさんも忙しそうですもんね」

律子「なんでも、春香たちがゲストとして出た番組が好評だったらしくて」

律子「うちのアイドルがレギュラーになれるかもしれないってはりきってます」

あずさ「うーん、でも、律子さんが心配するようなことは起きないと思いますよ?」

律子「だといいんですけど…」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:10:09 ID:2gOTMoZI0
あずさ「じゃあ、そうですねえ…」

あずさ「…新鮮な気持ちを思い出してもらう、というのはどうでしょう?」

律子「新鮮な気持ち、ですか?」

あずさ「ええ。付き合い始めた頃の気持ちを思い出す工夫をしてみるんです」

あずさ「二人でアルバムを見るとか、思い出の場所に行ってみるとかですね」

律子「まだ付き合い初めて一ヶ月なんですが…」

あずさ「あ、そうでしたね」

律子「とはいえ…アリかもしれません」

律子「『初心忘れるべからず』ですね」

あずさ(恋愛で使うことわざじゃないような気もするけど…)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:15:19 ID:2gOTMoZI0
あずさ「…でも、意外です。律子さん、きっと恋愛に関しても冷静に対処しちゃうと思っていましたから」

律子「仕事なら過去の例や記録に基づいて客観的に分析できるんですけど…」

律子「その、男の人ととお付き合いするのなんて初めてですし、どうしても私の主観が強く入っちゃって」

あずさ「うふふ、大丈夫ですよ。きっと」

あずさ「何より、律子さんは充分魅力的ですもの」

律子「あはは…さすがに現役アイドルのあずささんの前では霞んじゃいますよ」

あずさ「律子さん、しっかり者だから、もっと甘えてみるといいかもしれませんよ?」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:19:27 ID:2gOTMoZI0
律子「うーん、そう言われても具体的に何をしたらいいか…」

あずさ「例えば…呼び方を『ダーリン♪』に変えてみたらどうかしら?」

律子「な、なんでそうなるんですか。飛躍しすぎです」

あずさ「うふふ、冗談です」

律子「もう…からかわないでください」

律子(でも)

律子(付き合い始めた頃の気持ち、か…)

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:26:16 ID:2gOTMoZI0
律子(思えば、あれからも一ヶ月経つけど、ろくに恋人らしいことをしてないし)

律子「…よーし」

—後日

prrrrrr

小鳥「あ、律子さーん!携帯、鳴ってますよー!」

律子「はい!今出ますからー!」

ピッ

律子「はい、もしもし…はい…はい…え!キャンセル分、出たんですか!

律子「…はい…はい。お願いします。…では」

ピッ

律子「よかった…」

小鳥「うれしそうですね。どちらからのお電話だったんですか」

律子「あ、いえ、仕事じゃなくて、プライベートの電話ですから」

小鳥「プライベート?」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:30:56 ID:2gOTMoZI0
律子「ええ。ちょっとレストランの予約を。急だったんですが、キャンセル分が取れたって。その連絡が」

小鳥「ふふ…もしかして、プロデューサーさんとの二人分かしら?」

律子「! …なんで分かったんですか?」

小鳥「さて、なぜでしょう?」

律子「…?」

小鳥(律子さんはこういう話題だと、微妙に緩んだ笑顔になるんですよね…みんな気づいてないみたいだけど)

小鳥「キャンセル分を待ってまで予約するなんて、何か理由がおありなんですか?」

律子「あー…えっと…誰にも言いませんか?」

小鳥「もちろん」

律子「プロデューサーが…彼が…その、交際を持ちかけてくれたお店なんです」

小鳥「それはそれは」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:34:35 ID:2gOTMoZI0
律子「あっ…ほ、本当に誰にも言わないでくださいね!絶対ですよ!」

小鳥「ふふ、分かってます。じゃあプロデューサーさんにもこのことは黙っていたほうがいいですか?」

律子「はい。約束は取り付けてますけど、場所は当日まで秘密にしておくつもりです」

小鳥「こういう些細なイベントが大事ですもんね」

律子「やっぱり、そうなんですか?」

小鳥「仕事一筋の人って、そういうの疎かにしがちらしいですよ?」

小鳥「そして、相手の気持ちが離れてしまってから気づく、っていうのが恋愛ドラマのお決まりですから!」

律子「ドラマですか…」

小鳥「とにかく、気づいたときにはもう遅かった、なんてことにならないように気をつけてくださいね!」

律子「はーい。気をつけまーす」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:38:46 ID:2gOTMoZI0
—後日

律子「それじゃ、お疲れ様でしたー」

バタン

律子「…ふう」

律子(いよいよ当日)

律子(場所はぎりぎりまで秘密にしておきたいから…近くの本屋さんを待ち合わせ場所にしておいて…)

ピロリーン

律子(ん、メール?)

律子「…打ち合わせが長引いてて遅れるから、先にお店で待っててくれ、かあ。…それなら…」

律子(『終わったら連絡ください。そのときにお店の場所を伝えます』、と)

律子「ん。これだけ時間あれば、一旦家に帰れるわね…」

律子「…それなら」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:43:52 ID:2gOTMoZI0
—店内

律子「遅いなあ、プロデューサー…」

律子(せっかくわざわざ着替えて来たのに。もうお店閉まっちゃいますよ…)

prrrrr

律子(電話…)

ピッ

律子「もしもし、プロデューサーですか!?いったいいつまで待たせるつもり…え?」

律子「ああ、番組の?…美希たちがレギュラー?やったじゃないですか。おめでとうございます!」

律子「はい…それで、今からまた人と会う?…今日は、来れない?」

律子「…え、あ!気にしないでください!仕事ですから仕方ないですよ!」

律子「…はい、ではまた別の日に。…はい、じゃあまた」

ピッ

律子「…」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:48:17 ID:2gOTMoZI0
律子(これは…もう)

店員「あの、お客様」

律子「はい?」

店員「そろそろラストオーダーになるのですが、いかが致しましょうか」

律子「あ…実は連れが来れなくなっちゃったみたいで」

店員「そうでございましたか…」

律子「…私も、帰ろうと思います」

店員「かしこまりました。…どうかお気を落とさないでください」

律子「ありがとうございます。予約していただいたのにすみませんでした」

店員「いえ。…またのお越しをお待ちしております」

律子「…ありがとうございました」

カランカラン

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:53:48 ID:2gOTMoZI0
律子「……」

律子「…ふふふ」

律子「もう、来れないなら来れないって早く言ってくださいよね」

律子「おかげで恥をかいちゃったじゃないですか。カップルだらけの中で一人でいるのがどれだけ心細いか分かります?」

律子「おまけに最後にはすっぽかすなんて。私じゃなかったら即刻破局ですよ?」

律子「ほんと、プロデューサーったら…」

律子「ほんとに…もう…」

律子「…」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 22:59:14 ID:2gOTMoZI0

律子「だーかーら!亜美はちゃんと指先まで集中する!伊織はステップを大きく!」

律子「あずささんもさっきの振り付け、逆でしたよ!分かってますよね!」

亜美「うぇーい…」

伊織「分かってるわよ…」

あずさ「はーい…」

律子「それじゃあ、一旦休憩。終わったら一回通しでやってみるわよー」

亜美「いつもと変わらない鬼軍曹っぷりだよぉー」

伊織「人は恋をすると変わるって言ったの誰よ…」

あずさ「むしろ厳しく変わったのかもしれないわねー」

亜美「でもなーんか機嫌が悪いような…?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:02:11 ID:2gOTMoZI0
律子「ふう…」

律子(あ、メールが届いてる)

律子(プロデューサーから…)

律子(……)

律子(そっか…いよいよ、か)

あずさ「律子さーん?ちょっとお聞きしたいことがあるんですけど」

律子「はーい!今行きまーす!」

————–
from プロデューサー殿

今度、食事に行かないか?

話がある。

二人に関すること。ちょっと真面目な話。
————–

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:07:40 ID:2gOTMoZI0
律子「それじゃあ、お先に失礼します」

小鳥「あ、お疲れ様でーす。…今日もデートですか?」

律子「いい加減セクハラですよ、小鳥さん。それに、今日は違いますし」

小鳥「あら?そうなんですか? そういえば、この前のデートはどうでした?」

小鳥「楽しい時間を過ごせました?」

律子「ああ…実はあの後、すっぽかされちゃいまして」

小鳥「え、ええ!すっぽかし?」

律子「もう、ひどいですよね。せっかく女性側から誘ったっていうのに」

律子「でも、それも今日までですから」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:16:16 ID:2gOTMoZI0
小鳥「それって…じゃあ、もしかしてこれから…?」

律子「あはは…この前の小鳥さんのアドバイス、ちょっと遅かったのかもしれませんね」

律子「あ!でも心配しないでください。事務所の雰囲気暗くしたりとかはしませんから」

律子「ただ、元に戻るだけです」

小鳥「…だ、大丈夫ですよ!律子さん、まだ若くて可愛いんだから!まだまだチャンスはありますって!」

律子「あはは…そう言ってもらえると助かります」

律子「それじゃあ、お疲れ様でした!」

バタン

小鳥「そう、律子さんが…お似合いだと思ったんだけど…」

小鳥「でも、きっと大丈夫よね。律子さんなら。かわいいし、有能だし」

小鳥「…って、人の心配してる場合じゃなかった…」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:22:09 ID:2gOTMoZI0
—店内

律子「これはまた…ずいぶん格調高いお店ですね」

P「ちょっと奮発してみました」

律子「奮発、ね」

律子(こういうお店で切り出されるのも複雑ね)

P「こうやって二人だけで食べるのも久しぶりだな」

律子「そうですね」

P「お互い、忙しかったもんな」

律子「番組のレギュラーの話はどうですか?」

P「ああ、春香、千早、美希はもう決まってる。もう少し増やせそうな感じだ」

律子「そうですか。よかった」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:24:38 ID:2gOTMoZI0
P「これも律子のおかげかもな。竜宮小町さまさまだ」

律子「…って、仕事の話をしにきたんじゃないですよね」

P「ん?」

律子「今日、こんなとこに呼び出した用件はなんですか?」

P「何って…」

律子「私に何か隠してることがあるんじゃないですか?」

P「…そっか。ばれてたか。女の勘ってやつかな」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:30:25 ID:2gOTMoZI0
律子「やっぱり…」

P「交際が始まった以上、どこかで必ずある話だろ」

律子「そう、ですよね」

P「ああ」

律子「…」

P「じゃあ単刀直入に、な」

律子「…はい」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:40:28 ID:2gOTMoZI0
P「これ、受け取ってくれるか?」

律子「はい…え?」

律子「こ、これなんですか?」

P「開けてみれば分かるよ」

律子「これ…腕時計…?」

P「うん。律子、前にプライベートで使う腕時計がないって言ってたろ?だからさ」

律子「あ、なるほど」

律子「じゃなくて!なんでこんなことを?」

P「いや、だってほら…」

P「付き合って一ヶ月だろ?…ちょっと過ぎちゃったけど」

律子「あ…」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:43:29 ID:2gOTMoZI0
P「律子のことだから『そんな区切りに意味はありません』って言われそうかなーって思って」

P「しかも、調べたりしてたらお店の予約が遅れちゃって記念日は過ぎちゃうし」

P「なおさらやりにくくなっちゃったんだ」

律子「もしかして、最近妙によそよそしかったのって…」

P「せっかく用意したのに、断られたらと思うと腰が引けちゃって」

律子「じゃあ、女の人と一緒に食事に来てたのって…」

P「本番でしくじるのが怖くて、ここに下見に来てました」

P「一人で来る勇気はなかったんで、知り合いに協力してもらいました」

律子「…」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:46:34 ID:2gOTMoZI0
律子「…あ、はは」

P「? あのー、律子…さん?」

律子「…なんだ。なーんだ。そういうことだったんですね」

律子「はぁ…よかった。本当によかった…」

P「怒ってない?」

律子「なんで怒るんですか…ふふっ、もうプロデューサーったら」

P「もしかして、泣いてる?」

律子「そ…そんなわけないでしょう?これはプロデューサーの手際の悪さにあきれてるんです」

P「返す言葉もございません…」

律子「だいたい最初のときもそうですけど、キザなんですよ。次はちゃんと二人で予定を立てましょうね」

律子「…そっちの方が楽しいじゃないですか」

P「そう、だな」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/16 23:49:28 ID:2gOTMoZI0
律子「これからは仕事以外の話もしましょうね。いろんなことを」

P「ああ、もちろんだ」

律子「…そ、それでですね。だから、これからも…」

律子「えーっと…その、あれですよ」

P「?」

律子「こ、これからもよろしくお願いしますね…ダーリン♪」

おわり

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