【秋月律子SS】P「デレた律子って想像できないな」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:36:19 ID:xMTQGZuI0
 
律子「……は?」

P「いやぁ、律子って真面目だし。結構お堅い付き合い方をするんじゃないかなーって」

律子「ああ、デレってそういう……急に何を言い出すかと思えば」

P「急に思いついたんだから仕方ない」

律子「あのですね、プロデューサー? 私だって一応、年頃の女性なんですけど」

P「それは確かに、うん」

律子「恋愛の価値観だって、人並みに……でも、うーん……」

P「?」

律子「でも、そう言われてみると……誰かと付き合ってる自分って、想像できないかも」

P「そうなのか」

律子「でも、別に興味が全く無いわけではありませんからね?」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:39:29 ID:xMTQGZuI0
 
P「それはそうだ」

律子「でもまあ、少なくとも」

P「うん?」

律子「巷でよく言うところの、バカップル? ああいうものになることは無いですね」

P「ああ、確かに律子はそういう感じではなさそうだなぁ」

律子「そうですよ、人目も憚らずにイチャイチャイチャイチャ……もう少し節度を持った付き合い方はできないのかしら」

P「色々と盲目になっちゃう人もいるんだろう」

律子「まあ、私はそんなタイプではありませんけどね」

P「律子は真面目だからなぁ」

律子「はいはい、お喋りはここまでにして仕事を進めてください」

P「あー……本当に真面目だなぁ」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:41:29 ID:xMTQGZuI0


P「…………」

P「……そんな会話をしたのも半年前か」

P「あんなことを言ってたのになぁ、今では……」

ガチャッ

P「おはようございまーす」

律子「あっ」

P「おう律子、早いな」

律子「はいっ! おはようございます、ダーリン♪」

P「……これだもんなぁ」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:45:28 ID:xMTQGZuI0
 
律子「どうかしました?」

P「いや、何でも……それより律子」

律子「はい」

P「事務所で、その……だ、ダーリンは、無しって言ったろ?」

律子「いいえ、アイドルの前では自重すると言っただけです」

P「まあ確かに、まだアイドルたちは誰も来てないけどさ」

律子「だったらいいですよね? ふふっ」 ギュッ

P「音無さんがいるんだけど……」

律子「でも、気にしなくて良いと言ってくれましたよ?」

P(その割には、目の焦点が合っていないように見えるんだけど……)

小鳥「……新年早々……新年早々……」 カタカタ

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:51:59 ID:xMTQGZuI0
 
P「と、とにかく、事務所ではもう少し自重しよう、な?」

律子「まあ、あなたがそう言うなら……」

P「えーっと……音無さん、おはようございます」

小鳥「はいおはようございますプロデューサーさん」 カタカタ

P「……あの、音無さん? 俺はこっちですよ?」

小鳥「すみません、そっちに目を向けるとピンク色の瘴気で視力を失いそうで」

P「どんだけ耐性無いんですか……」

律子「あっ、ダーリ……プロデューサー、今日のお昼はどうします?」

P「ん? えっと、今日は……午前中から収録の付き添いだから、出先で食べることになるかな」

律子「それじゃ、今のうちに渡しておきますね」

P「お、おう……いつも悪いな」

律子「いえいえ、好きでやってることですから……はい、どうぞ♪」

P「あ、ああ、ありがとう」

小鳥「手作り弁当……!」 ワッシワッシ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 16:58:32 ID:xMTQGZuI0
 
ガチャッ

春香「おはようございまーす!」

千早「おはようございます」

貴音「お早うございます」

響「はいさーい!」 ガナハー

P「おう、おはよう……響、事務所とはいえちゃんと言いなさい」

響「冗談だよー……おはようございます」

P「ん、おはよう」

律子「おはよう、みんな」

千早「律子、今日も早いのね」

律子「あのね、私もプロデューサーなのよ? アイドルより遅く出勤してどうするの」

春香「またまたー、理由はそれだけじゃないのに」

律子「あなたたちより早く来ないと、プロデューサーにくっつけないし」

響(それを言っちゃったら意味無いと思うぞ……)

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:03:01 ID:xMTQGZuI0
春香「それにしても、またこのメンバーでゲロゲロキッチンに呼ばれるなんてねー」

P「あの番組で同じアイドルを二回起用するなんて珍しいことだからな」

律子「ディレクター、あなたたちのこと気に入ってくれたみたいね」

春香「頑張ろうね、千早ちゃん!」

千早「ええ、そうね」

響「よーっし、今回も負けないぞー!」

貴音「あの、今日もあの面妖な着ぐるみは……」

P「着れるから安心しろ、というかメインはそっちじゃないからな?」

貴音「承知しております」

P「それならいいんだけど」

貴音「げろっぱ」

P「…………」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:07:20 ID:xMTQGZuI0
 
P「さて、そろそろ出発するか」

小鳥「局への連絡は私がしておきますから」

P「ありがとうございます……よし、それじゃ」

律子「あっ、プロデューサー」

P「ん?」

律子「ネクタイ、曲がってますよ」 クイッ

P「お? おお、ありがとう」

律子「忘れ物はありませんか? 今日は天気が変わりやすいみたいですから、折り畳みの傘を持った方がいいですよ」

P「あー、いざという時はタクシーがあるし」

律子「領収書、ちゃんと貰ってきてくださいね?」

P「お、おう……律子は気が利くなぁ」

律子「ふふっ、そんなことありませんよ?」

春香「完璧に出勤前の新婚さんの会話だよね……」

響「自分、収録前にお腹いっぱいになっちゃいそうだぞ……」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:11:03 ID:xMTQGZuI0
 
 
 

D「それじゃあ今回も、グワーッときてドンッといってバーン! って感じで! よろしくちゃん!」

春香「は、はいっ!」

千早(前回の経験が無かったら、今回も何を言っているかわからなかったわね……)

響「説明、他の人に任せた方が良いと思うんだけど……」

貴音「プロデューサー、この着ぐるみは」

P「今回も持って帰れないから!」

貴音「げろっぱ……」
 
 
 
 

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:18:04 ID:xMTQGZuI0
 
 
 
 
 
P「え? もう収録終わり?」

春香「尺の都合ですよ、尺の都合!」

P「なんだそれは……まあ元々、そんなに長い番組じゃないけど」

千早「これからどうします? 事務所に戻りますか?」

P「いや、ロケ弁も届いてるし。今日はそんなにスケジュールも押してないから、もう少し休憩してからでいいぞ」

響「良かったー、自分お腹空いてたんだ!」

貴音「真、食材を前にして空腹のままとは辛いものがありますね」

P「まあこの番組、審査員しか食べれないから……その分、ロケ弁は奮発しておいたからな!」

響「さすがプロデューサー、太っ腹!」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:21:12 ID:xMTQGZuI0
 
P「それじゃ俺は向こうで……」

春香「え? プロデューサーさん、ご飯食べないんですか?」

P「いや、食べるけどさ」

千早「楽屋以外に食べる所が?」

P「……いや、無いけどさ」

響「せっかく律子が作ってくれたのに、食べないの?」

P「……いや、食べる、けどさぁ……」

貴音「食事は舌と心で楽しむもの、部屋の隅で一人で食べては……」

P「あーもう! わかったから、食べるから!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:22:55 ID:xMTQGZuI0
 
 
 
カパッ

P「…………」

春香(うわぁ、ピンク……)

千早(ピンクね……)

響(本当にハートが書いてあるお弁当なんて初めて見たぞ……)

貴音(彩り豊かで何とも美味しそうですね)

P「……い、いただきます……」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:34:33 ID:xMTQGZuI0


P「ただいま戻りました」

小鳥「お疲れ様です、プロデューサーさん」

律子「あっ、おかえりなさい♪」

P「……な、なあ、律子」

律子「はい?」

P「あの弁当のことなんだが」

律子「ああ……ふふっ、今日は特に張り切って作ったんですよ」

P「いや、な? 作ってもらってる手前、図々しいとは思うんだけど」

律子「……えっ」

P「その、何て言うかだな」

律子「……お、美味しく、ありませんでしたか?」

P「い、いやその! 味に不満があるとかじゃなくてだな!」

小鳥「…………」 ピヨヨ

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:37:29 ID:xMTQGZuI0
 
律子「…………」

P「あ、味じゃなくて、その……」

律子「……な、何ですか……?」

P「こ、今度はサンドイッチとか食べたいなー、ってな! うん!」

律子「! は、はいっ! 頑張って作りますね!」

P(いい笑顔だなぁ……)

小鳥(完全に恋する少女の顔ね……)

律子「~♪」

P(……あーもう、可愛いなぁ)

小鳥(可愛い……それにしてもプロデューサーさん、上手く誤魔化しましたね)

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:43:21 ID:xMTQGZuI0
 
ガチャッ

美希「ただいまなのー……ぐてー」

真「ただいま戻りましたー!」

P「おう、二人ともお疲れさん……こら美希、歩きながら半分寝るんじゃない」

美希「うぅー……真くんのペースに合わせると、ミキ干物になっちゃうの」

P「美希は普段からマイペースなんだから、少しくらいハードにしないとすぐなまっちゃうだろ?」

真「まあ、少しハードにしただけで付いてこれるのが美希のすごいとこなんですけど」

美希「もう疲れて歩けないのー……おんぶか抱っこじゃなきゃ動けないの」

P「ああもう、我が侭言うんじゃないの」

美希「じゃあこのまま寝ちゃうの……あふぅ」

真「本当に寝ちゃいそうですね、これ……」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:48:35 ID:xMTQGZuI0
 
P「仕方ないなー……おんぶでいいか?」

美希「うんっ!」

律子「うん、じゃないの! そんなに元気に返事できるなら、ソファーまで歩けるでしょ!」

美希「えぇー、律子……さん、おっかないの」

律子「何か言った?」

美希「な、何も言ってないの……」

真「ほら美希、荷物もってあげるから」

律子「…………」 ジトー

P「……な、何?」

律子「別に、何でもありませんけど?」

P「そ、そうか」

律子「今晩、付き合ってくださいね」

P「……はい」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:54:53 ID:xMTQGZuI0
 
 
 
 
律子「……まったくもう、いっつも美希に甘いんだから」

P「いや、俺なりにあいつのモチベーション管理を……」

律子「物には限度があります!」

P「そ、それより律子」

律子「何ですか?」

P「二十歳になったばかりとはいえ、何でこう居酒屋ばっかり……」

律子「だって、ダーリンがお酒飲むところを見るの、好きですから」

P「……そ、そうか」

律子「はいはい、話をそらさないで」

P「すいません」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 17:59:41 ID:xMTQGZuI0
 
律子「みんな多感な年頃なんです、もう少し異性との距離感を気にしないと駄目ですよ」

P「何だかんだで皆しっかりしてるし、大丈夫じゃないか?」

律子「本当にそう思います?」

P「同年代ならまだしも、年上のプロデューサーだぞ? そんな色恋沙汰に……」

律子「昔、同じようなことを言ってた同僚がいませんでしたっけ?」

P「……うっ」

律子「ふふっ」

P「……本当にな、まさかこうなるとはな」

律子「あら、不服ですか?」

P「まさか」

律子「本当に、あの時はこうなるなんて思ってませんでした」

P「不服?」

律子「まさか。すっごく幸せですよ?」

P「そうか」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:07:52 ID:xMTQGZuI0
 
律子「正直、あの頃の私は……あまり、あなたのことを認めてなかったかも」

P「まあ確かに、最初はわりと衝突したしなぁ」

律子「そうですよ、あくまでも竜宮のサポート、って話だったのに」

P「気付いたら律子のプロデュースに口出しばっかりしてたな、俺」

律子「あの時は、竜宮の子たちを一番理解してるのは私だ、なんて……少し、傲慢だったかも」

P「今までの積み重ねもあるんだし、それは間違ってないと思うけどな」

律子「でも、きっとあのままだと、いずれどこかで躓いてましたから」

P「…………」

律子「だから、感謝してるんです。本当に」

P「でも、竜宮がIUで優勝できたのは……」

律子「みんなの努力があったから、ですよね?」

P「おう」

律子「……ふふっ、思い出話をしてたら私も飲みたくなっちゃいました。 すいませーん!」

P「弱いんだから、ほどほどにな」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:11:28 ID:xMTQGZuI0
 
 
 
律子「んふふっ、ダーリン♪」

P「お、おう」

律子「何でもないです。えへへっ」

P「な、なあ律子、飲みすぎじゃないか?」

律子「駄目です、律子じゃないですー」

P「うっ……」

律子「事務所の外で、誰も見てないところでは?」

P「……あ、あんまり飲みすぎるなよ、りっちゃん」

律子「わかってますってば、ダーリン♪」 ニコニコ

P「…………」

律子「真っ赤なダーリンも可愛いですねー……うふふっ」

P「り、りっちゃんも可愛いデスヨ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:15:30 ID:xMTQGZuI0
 
律子「はいっ、あーん♪」

P「……本当に、まさか律子がこんなに甘えん坊だとはなぁ」

律子「いいんですよ、誰も見てないんですから!」

P「いや、ここ居酒屋……」

律子「はい、あーん♪」

P「あ、あーん……」

律子「ふふっ……明日のお弁当、楽しみにしててくださいね?」

P「律子の料理はどんどん上手くなるからな、楽しみだよ」

律子「愛ですよ、愛」

P「そうか、愛かぁ」 セーブシタヨー

律子「ダーリン、今度は私にもー」

P「う……あ、あーん」

律子「んー♪」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:24:05 ID:xMTQGZuI0


律子「うぅ……」

P「で、こうなるのか」

律子「ご、ごめんなさい……」

P「いいって。まあ、酒に慣れないうちはよくあることだ」

律子「……ダーリンの背中、大きい」

P「律子は小さくて軽いな」

律子「ち、小さいは余計です」

P「褒めてるのに」

律子「ほ、褒めるなら、もっと違う褒め方があると思うんですけど?」

P「律子は小さくて軽くて可愛いなぁ」

律子「ま、また小さいって……もう!」

P「…………」

律子「もう……ふふっ♪」 

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:27:57 ID:xMTQGZuI0
P「しかし、タクシーが一台も通らないな」

律子「時間帯が時間帯ですからねー……」

P「もう少し広い通りに……って、おんぶしたままってのもな」

律子「そうですねぇ……」

P「電話で呼ぶしかないかな? 律子……りっちゃん、俺の携帯」

律子「そうですねぇ……」

P「……もしかして、眠い?」

律子「……ちょっとだけ」

P「……じゃ、もう少し歩くか」

律子「んーっ」 ギュッ

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:31:21 ID:xMTQGZuI0
 
P「月が綺麗だなぁ」

律子「プロポーズですか?」

P「今さら過ぎるだろう」

律子「ふふっ、そうですね」

P(……半年前の俺に言ってやりたいなぁ)

律子「ねえ、ダーリン」

P「ん?」

律子「……ふふっ、呼んでみただけです」

P「……ん、そうか」

P(人は見かけによらないってことと)

P(りっちゃんは可愛いですよ、ってことを)

P「本当に、りっちゃんは可愛いなぁ」

終わる

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/01 18:34:43 ID:xMTQGZuI0
背が小さいのに胸が大きいっていうと響のイメージだけど
りっちゃんも意外に背が低いわりにスタイルいいんだよね

何が言いたいかってりっちゃんはカワイイデスヨ

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