響「なんでやねんっ!」貴音「ほな、さいなら」【我那覇響SS】

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:45:56 ID:I5Lyt1S30
響「はいさーいどうもー!765えんじぇるすでーす!」

貴音「ごきげんうるわしゅう、皆様」

響「えー、向かって左、自分が我那覇響で」

貴音「私が四条貴音です。今日は名前だけでも覚えて帰ってくださいね、フフッ」

響「はーい!とかなんとか言って頑張っていこーって思ってるんですけどね!」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:47:31 ID:I5Lyt1S30
貴音「いきなりで恐縮なのですが響さん」

響「はいはいどうしたの貴音さん」

貴音「私といえば、やはり『らぁめん』ではないですか」

響「うん、本当にいきなりだな」

貴音「『らぁめんますたぁ』、ではないですか」

響「それ自分は知ってるけど、お客さん初めて聞いたと思うぞ?」

貴音「覚えて帰ってください」キリッ

響「まぁ、まぁそうなんですよね。この風貌でラーメン屋に詳しい事詳しい事」

貴音「はい」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:49:26 ID:I5Lyt1S30
響「この風貌でねぇ」

貴音「なんですか、『浮いている』とでも言いたいのですか」

響「まぁまぁ、ラーメン屋にべっぴんさん一人というのも珍しい話ですからね、浮きますよねそれは」

貴音「失礼な!いくら私でもスープに浮かぶような野暮は致しません」

響「物理的な方の浮くじゃないからね!ていうか、なんでそっちだと思ったんだ!?」

貴音「無論、茹で麺器の方にも浸かりません」

響「聞いてないよ!根本的に一緒だし!!大体何その鍋の大きさ!人が浮かべるって、給食の工場か!?」

響「そんなとこに浸かったらアッチッチーってなるよ!!アッチッチー!!!」バタバタ

貴音「まぁそんな事はよいのです」

響「…」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:50:54 ID:I5Lyt1S30
貴音「ちょっと今日は折角の場なので」

響「…はい」

貴音「老舗のらぁめん屋の頑固大将をやってみたいなぁ、と」

響「しかも作る方なんだ」

貴音「作る方」

響「まぁ、いいよ。貴音が言うなら自分も協力するさー」

貴音「真ですか?感謝感激雨嵐です」

響「嵐?」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:52:34 ID:I5Lyt1S30
貴音「ガラガラガラッ」

響「…あっもう始まってるんだこれ」

響「へいらっしゃい!」

貴音「大将、やってる?」

響「おう!やってるぞ!」

響「貴音が大将やりたいんじゃないの!?」

貴音「く、不覚…!」

貴音「つい、いつもの癖で引き戸を開けてしまいました」

響「もう、ちゃんとやってよね!」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:53:48 ID:I5Lyt1S30
貴音「では、私はらぁめんを作っておりますので」

響「はい」

貴音「響は引き戸を開けてください」

響「分かったぞ」

貴音「ガシャンガシャン、ウィーヨン、ウィーヨン」

響「ガラガラガラッ」

貴音「侵入者発見、侵入者発見」

貴音「くせ者ッ!?」

響「うぎゃー!ば、ばれては仕方ない!」

響「どこだよここ!!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:55:26 ID:I5Lyt1S30
貴音「らぁめんいんぽっしぶる」

響「なんだそれ!」

貴音「最近『みっしょんいんぽっしぶる』なる映画を見て感銘を受けまして…」

響「ミッションインポッシブル感ゼロだったけどな…」

響「じゃあこの店は天井から入らないとダメなの?」

貴音「それはちょっと、何を言ってるのか分かりませんが」

響「もー!!なんなんだよー!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:56:47 ID:I5Lyt1S30
貴音「すみません、今度こそきちんとらぁめんを作りますので」

響「ほんとに頼むぞ…」

貴音「響は引き戸を開けてください」

響「うん、引き戸はこだわりポイントなんだな」

貴音「トントントントン」

響「相変わらずいきなり役に入るなぁ…。ガラガラガラッ」

貴音「へいらっしゃい!」

響「大将、並ひとつ!」

貴音「へいかしこまりました!大将ー!並ひとつー!」

響「あんた誰!?」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 01:58:23 ID:I5Lyt1S30
貴音「ばいと君です」

響「大将やりたいんじゃないの!?」

貴音「そうだったかもしれません」

響「かもじゃないぞ…!」

貴音「響」

響「何?」

貴音「そのようにカッカしては血圧が上がりますよ」

響「誰のせいだと思ってるんだー!!」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 02:00:10 ID:I5Lyt1S30
貴音「分かりました、では最後にもう一度だけやらせてください」

響「ちゃんとやってくださいよ本当に!自分が言い始めたんだから!」

貴音「響、引き戸を」

響「ハイハイ、引き戸ね」

貴音「ぐつぐつぐつ」

響「ガラガラガラッ」

貴音「へいらっしゃい!」

響「大将、並ひとつ!」

貴音「あ、ラーメン屋さんは隣です」

響「誰だよオマエーーーっ!!!!」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 02:01:57 ID:I5Lyt1S30
貴音「隣の理髪店のおっちゃんです」

響「並ひとつって言っちゃったよ!変な客来たみたいな感じになってるじゃん!!」

貴音「響」

響「なんだよ…」

貴音「今日ここまで漫才をやってきて」

響「うん」

貴音「一つ分かった事があります」

響「分かった事?」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 02:03:12 ID:I5Lyt1S30
貴音「やはり、私は食べる専門です」

響「なんでやねんっ!」

貴音「ほなさいなら」

おわり

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/28 02:19:07 ID:CbkVG7eh0

クスッときたよ

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