1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:37:48.15 ID:YgYLYN880
響「当然じゃないか、変なプロデューサーだなー?」
P「あぁ、そうだな。悪かった……」
響はそういうと、おもむろにピンセットでつまんだ冷凍マウスをヘビ香に与えたのだった。
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:45:30.91 ID:YgYLYN880
(1時間前)
P「お疲れ、響。」
響「はー、今日も自分は完ぺきだったさー」
P「はは、お疲れ様。確かに今日の撮影はなかなか良かったぞ」
響「ほ、本当か!?」
P「あぁ、いつも以上にいい表情だったし、響の可愛さがよく出ていたな」
響「はぅ……そ、そんないきなり可愛いとか言われると……少し照れるぞ////」
P「いやー、でも本当のことだからなー。な?ハム蔵もそう思うだろ?」
ハム蔵「ジュイ!ジュイ!」
響「もー!ハム蔵までやめてよー」
P「どうやら小鳥さんも帰ってしまって、俺達が最後のようだな」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:51:18.89 ID:YgYLYN880
P「さ、仕事も終わったことだし、今日のところは帰ってゆっくり休むんだ。
明日はダンスのレッスンもあるからな?」
響「うん!……ところで、プロデューサーはまだ仕事?」
P「あぁ、そうだな。ま、俺も今日は少し書類を整理したらすぐに帰るつもりだったよ」
響「そ、そうか!じゃあ久しぶりに自分の家に来ないか?!自分、プロデューサーに沖縄料理を御馳走するぞ!」
P「え、いいのか?嬉しいけど、なんだか悪いな……?気を使うことはないんだぞ」
響「い、いぬ美達もプロデューサーに会いたがってるんだぞ!たまには家族以外とも一緒に食べたいさー!////」
P「そうか、じゃあお言葉に甘えちゃおうかな。少しお茶でも飲んで待っててくれるか?」
響「うん!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:53:54.68 ID:YgYLYN880
P「よし、着いたな」
響「さぁ、プロデューサー!遠慮せずに上がっていいぞ~!」
P「じゃあお邪魔しmいぬ美「わふわふ!!」
P「ぬわー!!」
響「こ、こら!いぬ美ー!!やめるんだぞ!」
いぬ美「わふわふ!」ペロペロ
P「はは、くすぐったいな~」
響「もー、プロデューサーが困ってるでしょー!いぬ美ばっかりズルいぞ~」
P「え?」
響「ふぇ?」
P「いま、なんて?」
響「な、なな、なんでもないぞ!!とにかく上がってくつろいでよ!!」
P「あ、あぁそうだな」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:57:01.63 ID:YgYLYN880
響「自分たちのご飯の前に、いぬ美たちのほうのご飯を先にやってもいいか?プロデューサー」
P「あぁ、俺のことは気にするなよ。いぬ美たちも響を待ってて、お腹がペコペコだろうし」
響「よし、ハム蔵とシマ男は今日はヒマワリの種な」
響「いぬ美はドッグフード、ねこ吉はキャットフード」
P「あれ?意外だな。てっきり動物達の餌も手作りなのかと……って、それじゃあ大変だもんな」
響「うーん、たまに作ってあげることもあるけど、
いぬ美たちに人間の食べ物を与えちゃうと、
味が濃すぎる上に塩分も多すぎて体に悪いんだぞ。
バランスを考えると市販のエサも与えないと駄目なんだ」
P「へー、響でもちゃんとそういうことは勉強して、考えてあげてるんだな?」
響「……なんかプロデューサー、今、自分のことを馬鹿にしてなかったか?」
P「そそ、そ、そんなこと無いぞ!動物思いで優しいって誉めたんだ!うん!」
響「そ、そうなのか?……でへへ」
P(やっぱり響はアホだなー、可愛い)
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 00:59:47.30 ID:YgYLYN880
響「ちなみにブタ太も今日はドッグフードだぞ」
P「え!?豚ってドッグフードを食べるのか?」
響「というか、自分たちが食べるものは大概食べられるぞ。
でも、やっぱり味が濃すぎるからいつもはあげられないんだ」
響「自分の料理と、ドッグフードと手作りサラダのローテーションさー」
P(ブタのくせに響の手作りサラダとは贅沢な……)
響「オウ介はペレットでー、モモ次郎とうさ江には特製サラダだー」
P(サラダっていうか、野菜クズの詰め合わせですやん……そういうことか)
P「でも、ちゃんとそれぞれの食べ物を用意してるんだな。大変じゃないか?」
響「みんなが美味しそうに食べてるのを見るのが楽しいんだぞ!
でも、あまりに美味しそうで時々あげた餌を自分が食べちゃうときもあるんだぞ……」
P「あはははwそれでよくいぬ美やハム蔵を怒らせてるもんなww」
響「むー、笑い事じゃないさー!逃げられると本当に大変なんだぞ!」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:04:12.68 ID:YgYLYN880
響「さぁ、お次はワニ子だな。ワニ子には鶏モモ肉だぞー」
P「おぅふ、さすがは肉食動物。というか魚じゃないんだな」
P(というか、ほぼ鶏の原形が残った両脚のモモ肉かよ……)
響「さっきも言ったけど、バランスが大事なんさー」
響「同じものばかり食べてたら、自分たちだって身体を壊しちゃうじゃないか?」
P「そうだな。でも考えてみれば、俺は仕事が忙しいと同じコンビニのり弁ばかり食ってしまう」
響「そ、それは良くないぞ!!そうだ、そうならないように毎日うちに来て食べればいいさー!!そうしようー」
P「はは、そうできたらいいけど、それはさすがに悪いよ。」
響「え、遠慮することは無いぞ!仕事が忙しいかもだけど、週に一度だけでも……
いや二度三度だっていいさー!やっぱりご飯は大勢のほうが楽しいし!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:05:13.03 ID:YgYLYN880
P「そ、そうか?いやー、じゃあたまには甘えちゃおうかな?」
響「ほ、本当か!?」
P「いやー、やよいだけじゃなく響にまでお世話になるとはな」
響「や、やよいも!?」
P「あぁ、やよいからも1人くらい増えても手間は変わらないし、賑やかなほうがいいからって」
響「」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:06:44.25 ID:YgYLYN880
P「ほら、あいつの家、お父さんとお母さんも帰りが遅かったりするだろ?
大人がいつも不在なのは心配だし、時々様子を見に行ってるんだ」
響「」
P「そんでもって、ついでに晩御飯の食材を買って行ったりしてるんだ。
もちろん、俺が行くときはもやしだけじゃなくて、肉も買うからなw」
響「」
P「しかし、アイドルに心配かけさせてるようじゃ、俺もまだまだだな」
響「やよい、意外と手ごわい相手だぞ……」
P「ん?なんか言ったか」
響「なな、なんでもないぞー!」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:10:01.45 ID:YgYLYN880
響「とにかく、家族にご飯をあげて、早くプロデューサーにもご飯を作らなきゃ!!」
P「はは、そう慌てなくてもw」
響「ま、あとはヘビ香だけだからな!待たせちゃってごめんな、ヘビ香」
ヘビ香「チロチロ、シャー」
P(さすがにヘビはいくら見ても身構えてしまうな、というか何を食べるんだろう?)
響「じゃあ今日はヘビ香の好きなネズミにしようか!」
P「……え?」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:13:19.97 ID:YgYLYN880
そう言うと、響は冷蔵庫からタッパーを取りだした。
響「あげるときはちゃんとピンセットを使うんだぞ!プロデューサー」
P(あの赤い冷凍されたネズミは……そう、ちょうどハム蔵くらいの大きさだ……)
P「な、なぁ響」
響「ん?どうしたんだ、プロデューサー?」
P「い、いや。そのネズミなんだけど……なんて言うか、平気なのか?」
響「??自分、こんなに動物を飼ってるんだから、ネズミくらい平気に決まってるさー」
P「いや、そう言うんじゃなくてだな。そのー、響はハム蔵やシマ男を飼ってるわけだろ?」
響「うん」
P「同じような種類・大きさのネズミを与えるっていうのは……いいのか?」
響「ペットはペット、食糧は食糧さー。当然じゃないか、変なプロデューサーだな」
P「あぁ、そうだな。悪かった……」
響はそういうと、おもむろにピンセットでつまんだ冷凍マウスをヘビ香に与えたのだった。
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:17:29.99 ID:YgYLYN880
P「なぁ、響」
響「ん?」
P「例えばさ、家の前で小犬が捨てられていたら、拾っちゃうか?」
響「当り前さー!!そんなの助けずにはいられないさー!!」
P「じゃあさ、その小犬を響が見つける前にワニ子が見つけて食べちゃったら……どうする?」
響「そ、そんなことしたら……自分、ワニ子を思いっきり叱りつけちゃうぞ」
P「や、やっぱりそうだよな!」
響「ちゃんとご飯をあげてるのに、勝手に食べたら体に悪いからな!!つまみ食いは良くないさー!」
P「そっちかよ!!」
響「そっちってどっちさ?」
P「じゃあヘビ香がハム蔵を食べちゃったとしたらどうなんだ?それはいいのか?」
ハム蔵「ジュ、ジュイ!?」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:23:47.68 ID:YgYLYN880
響「そんなのあり得ないぞ!!!!!!」
P「ど、どうして?」
響「自分たちは……自分たちは家族だから!そんなことはあり得ないんだぞ!」
響「プロデューサー、前に言ってたよね?自分たちのこと、家族みたいに大切に思ってる、って」
響「プロデューサーが自分たちを大切に思ってくれてるように、
ハム蔵たちもお互いを家族だと思って、仲良く暮らしてるんだ」
響「でも、プロデューサーの言ってることも分かる。やっぱり普通じゃないと思うよね」
P「響……」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:27:11.31 ID:YgYLYN880
響「だけどね、プロデューサー。考えてみてよ」
響「例えば人間と犬って昔から一緒に暮らしてるよね?」
響「犬はその気になれば、その牙で人間をかみ殺すこともできる。
人間だって武器を使えばどんな猛獣でも倒せる」
響「でも、犬を飼っている人たちはそんなことはしない。だってそれは家族だから!」
P「しかし、人間と動物ならまだしも、動物同士じゃ違うんじゃ?」
響「違わない!プロデューサーや自分と同じで、動物たちだって、家族のことは大事にするんさ!!」
響「だって、みんな一人ぼっちは寂しいから……みんなでいれば寂しくないから!」
P「そうか、そうだな。家族に人間も動物も関係ないよな」
響「そのとおりだぞ、だって自分たちみんな家族だもんね!!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:37:00.56 ID:YgYLYN880
その後、作ってもらった響のソーミンチャンプルーはいつもより美味しく、かつサバイバルな味がした。
P「うん、美味いぞ。響」
響「本当か!?へへー////」
P「ところで、この肉は?」
響「スパムのこと?まぁ、言ってしまえば豚肉の缶詰ってやつかな」
P「ふ、ふーん……ブタ太が横にいるけど気にならんの?」
ブタ太「ブブヒヒ」
響「プロデューサー、生きるってこういうことなんだぞ」
響「自分、たしかに動物は大好きで、家族もたくさんいるけど……
でも、だからって動物を食べないっていうのはなんだか違う気がするんさー」
P「まぁそうなると、響以外も徹底的なベジタリアンにならなきゃいけないもんな」
響「自分が我慢したところで、ヘビ香やワニ子には我慢をさせられないし」
響「結局、自分は家族の面倒をみることしかできないちっぽけな女なんだぞ」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:43:24.26 ID:YgYLYN880
響「すべての動物を助けてあげたい、そう考えていた時期が自分にもあったさー」
響「でも、そんなことは無理なんだな」
P「それこそ人間のエゴってやつだ」
響「ちきゅうにやさしくってこと?」
P「それはエコだ」
響「組み立てて遊ぶ?」
P「それはレゴだ。哲学的な響を見て錯覚したが、響には難しかったな。すまん」
響「また馬鹿にされた気がするぞ……」
P「そんなことないさ、やっぱり響は可愛いってことだよ」わしゃわしゃ
響「むー!頭なでなでして誤魔化しても駄目だぞー!!ヘヘヘ////」
P(やっぱり響は馬鹿だなー、そして可愛い)
P(あれ?そうえば響って、たまに動物のご飯を食べちゃうって言ってたけど、それって……)
P(いや、考えるのはやめよう……響は可愛いなー)
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 01:52:21.44 ID:YgYLYN880
P「ごちそうさま、すっかり長居しちゃって悪かったな」
響「そ、そんなことないぞ!プロデューサーならいつでも大歓迎さー」
ハム蔵「ギュイギュイ!」
いぬ美「く~ん」
オウ介「アバヨ」
ブタ太「ブッヒ」
P「はは、家族総出の見送りとは豪勢だな。次も楽しみだ」
P「ところで、響」
響「なんだ?」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 02:01:24.66 ID:YgYLYN880
P「家に誰か呼んだりすることはあるか?」
響「みんな来てくれるぞ!特に貴音や真はよく来るね。
やよいや伊織に亜美と真美が集まったりもするし。
それに最近は春香や千早とかも遊びに来てくれてうれしいさー。
千早ってクールそうに見えて、結構動物大好きなんだぞ」
P「ほ、ほぉ……」
響「みんな、自分の家族ともけっこう仲良くなってくれたし、凄く嬉しいぞ!」
響「雪歩もいぬ美なら自分から近くに行けるようにはなったし」
P「触れはしないのね」
響「でも、やっぱりみんなヘビ香とワニ子だけは苦手みたいなんだよねー、こんなに可愛いのにさ」
P(そりゃ当たり前だ)
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 02:03:02.01 ID:YgYLYN880
響「そうだ!事務所のみんなを呼んで、餌やり体験をさせてみようかな!きっとみんな仲良くなれるぞ!」
P「……それはやめたほうがいい」
響「なんで?」
P「みんなが響みたいに強くはないんだよ?」
響「うーん、よく分からないけど、プロデューサーが言うならやめておくさー」
P「じゃあ、また明日な」
響「うん!」
P(あれ?そうえば響って、たまに動物のご飯を食べちゃうって言ってたけど、それって……)
P(いや、考えるのはやめよう……響は可愛いなー)
おわり
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 02:04:38.18 ID:YgYLYN880
はじめは響が冷凍マウスを与えてる様子を見て、
765プロのアイドル達が卒倒する話を書こうと思ってたのに。
なぜかこんな取りとめのない話になってしまった。