1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:45:38.06 ID:8JUKZJ6G0
雪歩「と言うと、春香ちゃんの天を指差すアレみたいな?」
亜美「そうそう、アレみたいな!」
真美「はるるんと言えばあのポーズ、みたいなとこがあるっしょ?」
真美「真美たちに欠けてるのはキャラクターを象徴する決めポーズだと思うんだよね」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:46:04.18 ID:8JUKZJ6G0
こんな感じで
初SSなんで生ぬるい目で見てください
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:46:50.59 ID:8JUKZJ6G0
美希「ミキね、なんでいつも春香がセンターなのかずっとフシギだったの」
美希「だってそうでしょ? 春香って歌も踊りも顔も平凡なのにミキたちを差し置いてセンターなんだよ?」
亜美「つまりはるるんには歌と踊りと顔の平凡さを補って余りある何かがあるってことになるっしょ」
雪歩「なにげにひどいこと言ってるような……」
真美「そこで真美たちは調査に乗り出したわけ」
美希「そして長きにわたる研究の結果ついにひとつの結論が導き出されたの」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:48:12.18 ID:8JUKZJ6G0
貴音「なるほど。それが決めぽぉずだと」
雪歩「でも私たちみんなライブであのポーズやってるし春香ちゃんの専売特許というわけじゃないよね?」
美希「雪歩は認識がヌルいの」
雪歩「ええー……」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:49:19.04 ID:8JUKZJ6G0
美希「あのポーズがいちばん似合ってるのは春香なの。少なくとも世間はそういう認識なの。つまり」
真美「ライブでみんなでやってもそれは所詮はるるんの添え物、あるいはパチモノとしか見られない!」
雪歩「そうかなあ……」
亜美「ゆきぴょんは人がいいですなあ」
美希「そんなことではこの弱肉強食の芸能界で生き残れないの」
雪歩「なんで私がたしなめられる流れになってるんだろう……」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:50:13.72 ID:8JUKZJ6G0
貴音「ですが、決めぽぉずらしきものを持っているのは765プロでは春香だけなのでは?」
亜美「たしかにガチで決めポーズと呼べるのははるるんのアレだけだけど」
真美「ここにいないメンバーはみんなそれに近いものを持ってるんだよ、お姫ちん」
雪歩「この顔ぶれってそういう基準で集められてたんだ……」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:51:19.67 ID:8JUKZJ6G0
貴音「雪歩には、きゅってした!があるではありませんか」
美希「あんなのは律子のパクリなの。オリジナリティがないと今はよくてもこの先行き詰まるの」
雪歩「そんなつもりでやってるわけじゃないのに……うう」
美希「カビの生えた元アイドルの遺産に頼ってるようではハニーに教えてもらうまでもなく未来はドドメ色なの」
雪歩「そこまで言われるようなことだったの!?」
真美「まあまあ、ゆきぴょんも真美たちと一緒に新しい決めポーズを考えて生まれ変わろうよ」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:53:01.67 ID:8JUKZJ6G0
貴音「参考までにお聞きしたいのですが、ここにいない方たちの決めぽぉずに近いものとは具体的には?」
亜美「んっふっふっふ~、よっくぞ聞いてくれました」
真美「では我ら三人の研究結果をここに披露して進ぜよう!」
美希「まずは千早さんから見ていくの」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:54:27.62 ID:8JUKZJ6G0
美希「千早さんは基本的に歌一本で勝負する人なので派手なパフォーマンスをすることはあまりないの」
亜美「そんな千早お姉ちゃんが好んで行う数少ない動作のひとつが」
真美「サビの盛り上がりに合わせて手のひらを上に向けた腕を前に出してスーッと持ち上げていくアレ」
雪歩「でもアレってわりとみんな歌ってるとき普通にやるものなんじゃ?」
貴音「そうですね。わたくしも振り付けになくても歌に身が入ると無意識に出てしまうことがあります」
美希「やれやれなの。これだから二人は甘いの」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:55:55.95 ID:8JUKZJ6G0
美希「春香の話のときにも同じことを言ったけど、あのポーズがいちばん似合うのは千早さんで」
美希「もはやあのポーズは千早さんの決めポーズと言ってしまっても過言ではないの」
雪歩「……オリジナリティがどうとかいう話はどこにいったの?」
美希「千早さんにケチをつけるのはいくら雪歩でもミキ許さないよ?」
雪歩「…………」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:57:36.80 ID:8JUKZJ6G0
亜美「お次はやよいっちでいってみよう!」
真美「やよいっちと言えばガルウィング! ガルウィングと言えばやよいっち! まさに代名詞!」
貴音「それは否定いたしませんが、しかしアレはそもそも決めぽぉずの類なのでしょうか」
美希「キマっているかどうかとかは問題ではないの」
雪歩「どういうこと?」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 22:58:55.95 ID:8JUKZJ6G0
亜美「ゆきぴょん。やよいっちの人気のポイントはどこにあると思う?」
雪歩「んー……一生懸命さとか礼儀正しさとか飾らなさとか幼さの残るかわいらしさとかかな? ……あ」
真美「そう。いまゆきぴょんが挙げた要素がガルウィングには全部入ってる」
美希「ガルウィングを一発かますだけで自分のキャラクターを鮮やかに押し示せるの。これは強いの」
貴音「なるほど……百万言を連ねるよりも効果的というわけですね。まさかそれほどのものだったとは」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:00:29.49 ID:8JUKZJ6G0
真美「んで次はまこちんね」
雪歩「真ちゃんにはこれという決まったポーズはないと思うんだけど?」
亜美「さすがまこちんを語らせたら765プロ一のゆきぴょんだね、にゅふふ」
美希「でもまだまだなの。しょせんアマチュアの観察眼なの」
雪歩「なんで何か言うたびにけなされる流れになるんだろう……」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:02:08.65 ID:8JUKZJ6G0
>>20
了解です
少し間隔空けます
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:05:58.41 ID:8JUKZJ6G0
美希「一見バリエーションが多彩で同じものがないように見える真クンのポーズだけど」
美希「実は構成要素はごく限られていてその組み合わせやアクセントを変えているだけなの」
貴音「基本になるのは手を差し伸べる・拳を突き出す・上段蹴りといったあたりですか」
真美「お~、さすがお姫ちん。理解が早いね~」
亜美「まあまこちんは真王子というイメージ自体が決めポーズみたいなものでちょっち反則気味なんだけどね」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:09:28.38 ID:8JUKZJ6G0
貴音「蹴りなどのあくしょん系のぽぉずが得意という点で響は真とかぶりますね」
美希「響の場合はそれでは弱いの。いくらアクションをアピールしても真クンの二番煎じになってしまうの」
雪歩「でも響ちゃんには動物という武器があるじゃない?」
真美「いっつも動物頼みってわけにはいかないっしょ~。アイドルなんだし、自分の魅力で勝負しなくちゃ」
亜美「だがしかし! そんなひびきんにもナンバーワンなポーズがあることを亜美たちは見つけてしまった!」
貴音「はて? そのようなものがありましたでしょうか」
亜美「んっふっふっふ~。あるんだな、それが」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:13:41.71 ID:8JUKZJ6G0
真美「お姫ちん、ひびきんの挨拶とか自己紹介を思い出してちょっとここで実践してみ?」
貴音「響の挨拶を? 面妖な。ですがそうおっしゃるのでしたらやってみましょう」
貴音「はいさい! 自分、我那覇響だぞ! ……まさかこの手を挙げるだけの仕草のことですか?」
亜美「そのとおりい~」
美希「ただ手を挙げて軽く振る、たったそれだけなの。でも765プロの他の誰がやっても響ほどハマらないの」
雪歩「…………」(←765プロのアイドルをひとりひとり当てはめて想像中)
雪歩「た、たしかに……。正直、侮ってたかも。響ちゃん、すごい」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:18:04.72 ID:8JUKZJ6G0
美希「残る対象はあずさとでこちゃんだけなの。まずはあずさからいくの」
雪歩「あずささんと言えば、手を頬に当てたり両手を合わせながら首を傾げてあらあら?」
美希「あんなのは決めポーズでもなんでもないの。ただの癖なの。それも悪い癖なの。オバサン臭いの」
雪歩「言いたい放題だね……」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:21:10.39 ID:8JUKZJ6G0
美希「ミキはあずさのこと好きなの。だから心を鬼にして苦言を呈するの。面と向かっては怖いから言わないけど」
雪歩「……ヘタレ?」
美希「雪歩にだけは言われたくないの。好きだけど怖いものは怖いの」
雪歩「……はっ。ひょっとして美希ちゃんがさっきから私にきつく当たってくるのって」
美希「雪歩は単にツッコミやすいだけなの」
雪歩「うう、ひどいよ美希ちゃん……」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:25:57.23 ID:8JUKZJ6G0
貴音「はて、面妖な。わたくしにはあの二人はとても仲が良く見えますが」
貴音「美希の雪歩に対するあの態度もつんでれというものなのでしょうか」
亜美「ん~、違うっしょ。ミキミキは裏表がないからあれは本音で言ってると思う」
真美「まあ心を許してるから言いたいこと言えるんだけどね。だって真美たちはみんな765プロの」
亜美・真美「「仲間だもんげ!!!!」」
貴音「それは置いておいてあずさの話に戻りましょう」
亜美「さすがはお姫ちん。華麗にスルーしたね」
真美「真美たちにできないことを平然とやってのける。そこにしびれるあこがれるゥ!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:33:19.19 ID:8JUKZJ6G0
美希「あずさの決めポーズも簡単なものなの。両手を大きく広げるだけのアレなの」
雪歩「あ、髪を敬礼するみたいにひょいって上げるアレじゃないんだ」
美希「脇を見せるところがあざといから認めたくないの。ここは譲れないの」
美希「で、手を広げるポーズに話を戻すけど誰にもあの大らかさは醸し出せないの。これは胸の大きさの問題ではないの」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:39:18.72 ID:8JUKZJ6G0
貴音「なるほど。たしかに胸の大きさならわたくしも引けをとりませんが」
貴音「わたくしではあずさのあの包容力には到底及びませんね」
美希「そういうことなの。母性と言い換えてもいいの」
美希「特に潜在的に胎内回帰願望を持ってるようなキモいマザコンには効果絶大なの。イチコロなの」
真美「ミキミキ絶口調だね~」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:42:13.90 ID:8JUKZJ6G0
画像支援ありがとうございます
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:45:50.50 ID:8JUKZJ6G0
亜美「そんなこんなでいよいよトリ! ラストバッター、いおりん!」
雪歩「伊織ちゃんもパフォーマンスが多彩すぎてこれはというポーズは思い浮かばないなあ」
雪歩「響ちゃんの動物と同様にウサちゃん使うのは無しだとすると……投げキッスとか?」
美希「違うの。正解は髪をかき上げて光を目標へと収束させる人間反射衛星砲のポーズなの」
雪歩・亜美・真美「「「…………」」」
美希「……冗談なの。ハズしたのはわかるし謝るからそんなジト目でミキを見ないでほしいな」
貴音「……いまのは冗談だったのですか」
美希「貴音はいいヤツなの」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:50:47.18 ID:8JUKZJ6G0
亜美「ぶっちゃけた話、ゆきぴょんが言ったとおりいおりんはとにかくポーズが多すぎてかえってこれぞと言えるものは見いだせなかったんだよね」
真美「でもポーズじゃないけどそれと同じくらい必殺の効果を発揮する技があったというわけ」
美希「それがウインクなの。ミキたちもやるときはやるけど、でこちゃんのウインクの破壊力にはかなわないの」
貴音「言われてみれば、たしかに伊織のういんくの印象はわたくしどもの中でも群を抜いておりますね」
雪歩「コケティッシュな伊織ちゃんにはこれ以上ないくらい似合ってるものね」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/29(火) 23:56:46.66 ID:8JUKZJ6G0
真美「さて、これでひととおり見てきたわけだけど」
貴音「……驚きました。まったく参考になりません」
亜美「でしょでしょ~?」
雪歩「結局みんな普段から自然にやってる動作がそのまま決めポーズになってるって感じだもんね」
貴音「そういう特定の動作がこれといって無いわたくしとしては厳しい現実です」
雪歩「お茶やラーメンすするのは決めポーズには向かないですしね……」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:02:42.07 ID:Pndh2j0S0
美希「それは違うの。貴音にはそれっぽいものはあるにはあるの」
貴音「そんなものがありましたでしょうか?」
真美「お姫ちんなら人差し指を立ててとっぷしいくれっとです、ってやるアレだね」
美希「ただ、アレはアレでキャラ固有のポーズにはなってるんだけど」
美希「ぶっちゃけおとなしすぎてインパクト的にお話にならないの」
雪歩「小さく上げて大きく落とすんだね……」
貴音「要するに決めぽぉずという意味では何も無いも同然ということに変わりはないのですね」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:08:28.01 ID:Pndh2j0S0
P「やれやれ、もう聞いちゃいられないよ」
美希「ハニー!」
雪歩「プロデューサー!」
亜美・真美「「兄ちゃん!」」
貴音「おられたのですか、あなた様。いつから聞いていらしたのですか」
P「真美たちに欠けてるのは決めポーズだと思う、とか言ってたあたりからだな」
真美「ほとんど最初からじゃんか→!」
亜美「それなのにずっと黙って聞き耳立ててるなんて兄ちゃんイケズだよう」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:12:55.70 ID:Pndh2j0S0
P「こっちはデスクワークしてたんだ。おまえたちとわいわいやってたら仕事にならないだろうが」
P「それにこんな簡素な仕切りで区切られてるだけの空間で聞き耳立てるもなにもあるもんか。まる聞こえだったぞ」
雪歩「そ、そうだったんですか」
美希「まあそれならそれで説明する手間が省けてちょうどいいの。ハニーの意見を聞きたいの」
P「いいだろう。そもそもそのつもりで口を挟んだんだしな」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:20:16.03 ID:Pndh2j0S0
P「まず、それぞれの自然体が決めポーズになっているという分析、これは概ね間違っていない」
P「間違っているのはその先だ。そこまでわかってるのになんで身についてない新しいポーズをつくろうとするんだ」
美希「? どういう意味かわからないの」
P「真の分析パートで言ってただろう」
P「形がかっちりと定まっているわけではないけどちゃんと決めは成立しているみたいなことを」
雪歩「……そういえばそんな話でしたね」
P「つまりこれという形が無いのがいまのおまえたちの自然体だというならそれがおまえたちの決めポーズだということだ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:24:08.57 ID:Pndh2j0S0
貴音「面妖な。おっしゃる意味がよくわかりません」
P「たとえば、貴音なら何を考えているのか読み取れない神秘的なたたずまいだな」
P「真王子のイメージ自体が真の決めポーズだというあの解釈はそのまま貴音にも当てはめることができる」
P「下手な小細工なんて必要ない。それだけのオーラというか雰囲気が貴音にはあるんだ」
貴音「あなた様……」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:28:37.80 ID:Pndh2j0S0
P「雪歩にも同じことが言える。雪歩のキャラクターカラーは白だろう」
P「作為的な型をつくるということは白地の上にそういう色をつけるということだ」
P「少なくとも今はまだ雪歩には雪歩でない色に染まってほしくはない。雪歩のファンもきっとそう思っているはずだ」
雪歩「……型にはまった私は私ではないということですか?」
P「その型が本当に雪歩がつくりあげたものならそれは雪歩自身だよ」
P「アイドルとして成長していけばいずれおのずから見い出せるだろうはずのものだ」
P「今はそのときのために白のままで進んでいけばいいと俺は思う」
雪歩「はい、わかりました。ありがとうございます、プロデューサー」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:33:15.14 ID:Pndh2j0S0
亜美「兄ちゃん兄ちゃん、亜美は~?」
真美「真美は~?」
P「亜美と真美がアイドルとして示すものは無限の可能性だな」
P「同じ相手に同じイタズラを何度も仕掛けてもつまらないだろう?」
P「どうしたらもっと面白くなるか二人はいつも考えている。それと同じさ」
P「型にはまらないのがおまえたちのスタイルなんだ。特定のポーズはかえってその邪魔になる」
亜美「わかった、帝王の拳に構えはないってことだね!」
真美「敵はすべて下郎なんだね!」
P「誰が聖帝になれと言った」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:37:15.16 ID:Pndh2j0S0
P「最後は美希だな」
美希「満を持して大トリを飾るの」
P「そうだな……はっきり言って美希は天才だ。アイドルになるべくして生まれてきたような申し子だ」
美希「えへへ、もっと褒めてほしいの」
P「精進を怠らなければ万能のスーパーアイドルとして本当に頂点を極めることも夢じゃない器なんだ」
P「今からひとつやふたつのポーズにこだわることはない」
美希「わかったの。制圧前進あるのみなの」
P「だからなんで南斗鳳凰拳にハマってるんだおまえたちは」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:41:54.40 ID:Pndh2j0S0
P「まあそんなわけで、おまえたちが決めポーズを気にする必要なんてないんだ」
貴音「よくわかりました。良きあどばいすをいただけて幸いでした」
雪歩「これからもよろしく指導してくださいね、プロデューサー」
亜美「要するに決めポーズがなくて負け組だと思っていた亜美たちこそが」
真美「実は勝ち組だったってことだよね」
美希「決めポーズなんかに頼ってる春香たちはしょせん雑魚にすぎなかったの」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:46:39.51 ID:Pndh2j0S0
P「おい」
P「さっきも言ったがこの狭い事務所では社長室以外での会話はその気になれば全部聞き取れる」
美希「? それがどうしたのなの」
雪歩「…………まさか」
P「そう、そのまさかだ」
ジャーンジャーン
亜美・真美「「げえっ、律っちゃん!!」」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:50:23.45 ID:Pndh2j0S0
貴音「律子。それに皆。いたのですか」
律子「ええ、ずっとね。話は全部聞かせてもらったわ」
春香「どうせ私は平凡な顔の雑魚ですよ、雑魚」
響「自分、アクション頑張ってるのに二番煎じとかひどいぞ」
律子「カビの生えた元アイドルについて詳しく聞かせてもらおうかしらね」
あずさ「オバサン臭いってどういうことかしら~」
伊織「誰が人間反射衛星砲よ、まったく」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:54:45.91 ID:Pndh2j0S0
真美「それ言ったの真美たちじゃないから!」
亜美「全部ミキミキの発言だから!」
美希「裏切りツインズなの、自分たちだけ逃れようだなんて許されないの」
律子「安心しなさい、逃がす気なんてさらさらないから」
美希・亜美・真美 ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
春香「亜美~? 嘘はいけないなあ。亜美も私の顔のこと平凡って言ってたよね~?」
亜美「はるるん怖いよ~、ごめんなさいもう言いません許して~」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 00:59:46.40 ID:Pndh2j0S0
雪歩「あ、あの……みんな?」
律子「雪歩、貴音。美希の尻馬に乗って言わなくてもいいようなことを口にしなくて命拾いしたわね」
春香・響・あずさ・伊織「「「「うんうん」」」」
雪歩「ゆ、許された」
貴音「まこと、口は災いのもとなのですね……」
真美「え~? ゆきぴょんたちだけずるいよ律っちゃ~ん」
律子「シャラップ! あんたたちは完全に人馬一体だったでしょうが!」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 01:03:37.38 ID:Pndh2j0S0
伊織「……いいわよね、アンタたちはほあまりこきおろされてなくて」
千早「だからといって喜んでいいような話でもないと思うわ」
やよい「うっうー、なんか申し訳ない気分ですぅ」
真「ボクの場合ボーイッシュな部分ばかりがピックアップされて微妙に複雑ではあるんだけどね」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/30(水) 01:08:10.62 ID:Pndh2j0S0
小鳥「──その後、美希ちゃんたちが一時間ほど律子さんたちにこってりみっちり絞られて決めポーズ談義騒動は幕を下ろしました」
小鳥「今日も765プロは元気いっぱいでにぎやかでした。最後はみんな笑いながら家路につきました」
小鳥「明日もまたみんなが楽しく仲良く過ごせる一日でありますように」
【おしまい】