真「ボクだけの」貴音「王子さまになりましょう」【菊地真SS】

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 21:57:27.13 ID:cp769AX50
真「はあ~やっぱり王子さまっていいなあ~。ボクの前にも現れないかなあ~」

小鳥「ふふふ、真ちゃんは本当にそういうの好きねえ」

真「えへへ。どうしても憧れちゃうんですよねえ。ボクもかわいいお姫さまになりたいですよ~」

貴音「ただいま戻りました」ガチャ

小鳥「あ、貴音ちゃんお帰り~。雑誌のモデルのお仕事どうだった?」

貴音「……本日も面妖な服をたくさん着させられました」

貴音「本日のこんせぷとは、『中世のお姫様』だったそうなのですが」

小鳥「あら、貴音ちゃんにはとても似合いそうじゃない」

真「……貴音みたいな、綺麗なお姫様もアリだなあ」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:42:44.91 ID:YZt8RBEP0
張り切って初めてつかうブラウザ使ってたらsage設定になってたの気がつかなったです

でも、スレ立てしてくれた>>1や少しでも見にきてくださった方、本当にありがとうございました

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:08:22.69 ID:cp769AX50
貴音「おや、真もいたのですね。今日はおふなのでしょうか?」

真「そうだよ。家にいても暇だから事務所来ちゃったけど。貴音も今日は終わり?」

貴音「はい。近くで仕事でしたので、帰りに寄ってみたのです」

小鳥(『たかまこ』、これは意外と面白いかもしれないわね)ピヨピヨ

貴音「とりあえず、プロデューサーもいらっしゃらないようですし、かっぷらーめんでも食したら帰ろうと思います」

真「そうか~。ボクも、この漫画読み終わったら帰ろうかなあ」

小鳥(ティン! そうだ、いいことひらめいた! たしか、机のこの辺に……)

小鳥「二人とも暇なんだったら、これでも見に行ってきたらどうかしら?」

貴音「はて? なんだしょうか? 何かのチケットのようですが…・・・?」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:15:53.19 ID:cp769AX50
真「あっ、コレ、最近話題の恋愛映画のチケットじゃないですか! どうしたんですか?」

小鳥「この間新聞屋さんからもらったの。せっかくだから、二人で行ってみたら?」

真「え? ボクと貴音でですか?」

小鳥「そうよ。真ちゃんはこういうの好きそうだし、貴音ちゃんも演技の勉強になっていいんじゃないかしら?」

貴音「そうですね……。最近は、演技の仕事も増えて参りましたし、良いかもしれません」

真「そっかあ~。じゃあせっかくだから行ってみようかなあ~」

小鳥(ヨッシャかかった!)

小鳥「よし、じゃあそうと決まればコスプレね!」

真「え?」
 
貴音「はい?」

小鳥「……じゃなかった、変装ね! 二人は結構人目につきやすいし、変装しとかないと!」

真「いや、大丈夫ですよ。一応、ボクたちも普段持ち歩いてる帽子とかメガネとかありますし……」

貴音「それに、わたくしは月のご加護がありますので、新月のとき以外は大丈夫でございますよ」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:18:53.60 ID:cp769AX50
小鳥「二人とも甘いわ! 映画館なんて人の多いところに行くんだから念には念をいれないと!」

小鳥「ちょっと、待っててね、すぐに衣装とってくるから!」ダダダダ

真「……」

貴音「……」

小鳥「お待たせ! さあ、二人とも、これを着るのよ!!」

真「一体、どっからもってきたんですか」

小鳥「とっぷしいくれっとです」

貴音「はあ……」

真「貴音、そこは怒っていいところだと思うよ」

小鳥「さあさあ、とにかく着た着た! パーっと着替えちゃってくださいな!」グヘヘ

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:28:43.60 ID:cp769AX50
真「うわあ……こんな短いスカート、ちょっと恥ずかしいですよ」

小鳥「そんなことないない! ついでに、このカツラも被れば、ほら、どっからみても可愛いイマドキ女子!」

貴音「小鳥嬢、これはどういう……」

小鳥「貴音ちゃんもパンツ姿似合ってるじゃない! カジュアル系だからちょっと違うけど、男装の麗人ってやつ?」

小鳥「いや~二人とも素晴らしいわよ~」ピヨピヨ

小鳥(説明しよう! 普段王子と言われている真ちゃんに女らしい服を!)

小鳥(そして、普段お姫様と言われている貴音ちゃんに男らしい服を着せてデートさせる!)

小鳥(名付けてオペレーション・プリンスプリンセス逆転大作戦!!)

小鳥「次のコミケはこれで決まりね!」

貴音「……コミケ、とは?」

小鳥「あー、いやいや気にしなくていいわよ~! ってことでいってらっしゃ~い!!」

真「ちょっ、小鳥さん、押さないでくださいよ!」

ガチャ

貴音「……締め出されてしまったようですね」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:35:14.10 ID:cp769AX50
真「まあ、変装……もといコスプレのおかげで一応バレなそうだし、映画館いってみようか」

貴音「そうですね。しかし、この大きなふちのメガネ、近頃の男性の間ではこのような面妖なものが流行っているのでしょうか」

真「まあ、確かに流行りかもね。貴音にも結構似合ってると思うけど」

貴音「そうでございますか」メンヨウ

真「貴音はそういうかっこいいファッションも似合ってていいなあ」

貴音「かっこいいのは、真の方が似合うのでは?」

真「いやいや、ボクにはかわいいのは似合わないから。貴音はかっこいいのもかわいいのも似合うから羨ましいよ」

貴音「そんなことはございません。今のふぁっしょん、真も似合っておりますよ」

真「えっ……そんな、気を遣わなくてもいいよ」

貴音「遣ってなんかおりません。正直な感想ですよ」フフ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:43:02.73 ID:cp769AX50
貴音「そういえば、真と二人ででかけるのは、初めてでしたね?」

真「そうだね、なんかデートみたいだ」ヘヘ

貴音「でえととは……女同士では面妖な表現ですね」

真「でも、今の貴音かっこいいし、何か本当にデートしてるみたいな気分だよ」

貴音「ふふふ、よろこんでもらえるなら、わたくしもうれしいです」

貴音「真もかわいいですから、なんだかわたくしもえすこーとしているような気分になってきました」

真「へへ、それって王子様みたいだ」

貴音「そういえば、真は以前から王子様に憧れているのですね?」

真「そうだね。それが、いつのまにか自分が王子様みたいになるハメになっちゃったけど」

貴音「世間のみなさまは、真がこんなにもかわいいことをしらないのですね。もったいないことです」

真「だから、そんなおだててもいいことないよ~」デレデレ

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:49:52.74 ID:cp769AX50
貴音「決めました、真は今日一日、わたくしだけのお姫様です」

真「えっ? そんなまた……」

貴音「本気ですよ。かわいい真を一日、わたくしだけのものにさせていただきます」

貴音「ですから、今日は一日、真だけの王子さまになりましょう」

真「……」

真(か……かっこいい!!)

貴音「正直に申しますと、演技の幅を広げるための練習もかねてですが」

真「な、なんだあ、びっくりしたなあ、もう」

貴音「ですから、真もそのために、一日お姫様になりきるのですよ」

真「えっ、でもボクにはそんな必要は」

貴音「いつか、来たときのだめです。さあっ、いきますよ、まいぷりんせす!!」

真「うわ、ちょっと、貴音! そんな強く腕を引っ張らないで~!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:54:18.00 ID:cp769AX50
――映画館

貴音「さあ、無事にチケットはとれました」

真「そ、そうだね」

真(腕がもげるかと思った……すごい力だった……)

貴音「さて、映画まではしばらく時間がありますが、どういたしましょうか?」

真「う、うーん、そうだなあ。貴音はどうしたい?」

貴音「そこは、まいぷりんせすのおおせのままに」

真(……かっこいいけど、やりずらい)

真「そ、そうだね~、じゃあ、とりあえず、すぐ近くにゲーセンがあったし、そこで時間つぶす?」

貴音「かしこまりました。さあ、こちらへ」ガシッ

真(うわっ、また手を掴まれた)

真「貴音、ちなみに出口はそっちじゃない!」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 22:59:49.65 ID:cp769AX50
――ゲーセン

真「うわ~ぬいぐるみがいっぱいある! かわいいなあ~」

貴音「まいぷりんせすはそういうものがお好きなのですね」

真(そろそろ『まいぷりんせす』にも慣れてきたけど、なんだろう、このやるせない感じ)

真(まあ、いいか)

真「そうだね、昔からこういうかわいいぬいぐるみが好きなんだ~」

真「あ、あのヒッキーのぬいぐるみかわいいなあ! サンタの格好してる!」

貴音「まいぷりんせすはあのぬいぐるみがご所望ですか?」フフ

真「そうだね~。でも、ああいうのは取りづらいからなあ」

貴音「では、わたくしにお任せください」チャリーン

真「えっ、貴音、こういうの得意なの?」

貴音「いいえ、初めてです」

真「……」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:02:57.87 ID:cp769AX50
貴音「ええと、このボタンを押せばいいのですね?」

真「違うよ、こっちのボタンから」

貴音「そうですか」メンヨウナ

貴音「おおっ! 動きました!」

貴音「ああっ! 止まりました!」

貴音「ああっ!! 下がって……掴んで……」

貴音「……惜しいところでした」

真「…….そ、そうだね」

貴音「では、もう一度」

真「貴音、これはきっと難しいよ。ヒッキーのぬいぐるみは人気だし」

貴音「いいえ、まいぷりんせすのためです。ここはとらないわけには参りません」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:06:03.75 ID:cp769AX50
――5分後

貴音「むむっ、また惜しいところで……」

真「貴音、もういいよ。ボクは貴音が頑張ってくれただけで嬉しいよ」

真(こうもやすやすとお金がドブに捨てて行かれるのは、見てて心が痛い……)

貴音「いいえ、ここまで来たら引き返すわけには……ああっ、またっ!」

真(……ううん、どうしたものか)

貴音「……まいぷりんせす、ひとつお願いがございます」

真「はいはい、なんでしょうか」

貴音「ちょっとあっちを向いててもらえますか?」

真「ん? あっちって何が……?」

ゴトン

貴音「さあ、取れましたよ、まいぷりんせす」

真「ええっ!?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:10:07.74 ID:cp769AX50
真「す、すごいなあ、あそこからよくとれたねえ」

貴音「ふふっ、まいぷりんせすのためなら、この程度たやすいことです」

真(うん、きっと、すごい幸運が起きたんだ、そういうことにしておこう)

貴音「さて、次は何をお取りしましょうか?」

真「う、うーんと、UFOキャッチャーはもういいかなー」

貴音「そうでございますか。では、次はどこへ参りましょう」

真「あ、そうだ、アレやってみようよ、太鼓の達人!」

貴音「そういえばプロデューサーから聞いたことがあります。わたくしたちの歌も入っているのですよね?」

真「そうそう、前からやってみたかったんだ~!」

貴音「では、参りましょう!」

真「だから腕ひっぱらないでって」イタイイタイ

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:13:55.47 ID:cp769AX50
ムズカシサヲエラブドーン!

真「難易度はどうしようか?」

貴音「そうですね、かんたん、ふつう、むずかしい、ですか……」

真「その上におにってのもあるらしいけどね」

貴音「おに! そうなると、それしかありませんね」

真「えっ、でも、すごく難し……」

貴音「わたくしは王子様ですから、おに退治くらいできませんと!」

真「それ、なんか違くない?」

貴音「さあ、まいぷりんせす! おに退治にえすこーといたします!」

真「それ、なんかすごく違くない?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:20:29.94 ID:cp769AX50
貴音「ふう、おにというから少しは覚悟しておりましたが、造作もありませんでしたね」

真(……なんだったんだろう、今の)

真(おかしいな、貴音がすごい速さで太鼓を叩いていったかと思ったら、いつの間にかフルコンボになってた)

真(もう深く考えないことにしよう、うん)

貴音「さて、次は何をいたしましょうか」

真「そうだね……」

貴音「あ、あれなんていかがでしょうか、あの小さな馬が走っているげえむ!」

真「貴音、それは競馬のゲームだよ……」

貴音「あ、あちらには、何やらぴかぴかと光る面妖なぼたんのついたものが」

真「ああ、それは……」

貴音「さあ、参りましょう! まだまだ楽しいそうなものはございますよ!」

真「う、うわ、すごい強引なエスコートだね! 絶対に演技じゃないよね!!」

真「だから痛いってば~」

メンヨウナー

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:23:44.86 ID:cp769AX50
貴音「おや、そろそろ映画の時間が近づいて参りましたね」

真「ふう、じゃあ、映画館に戻ろうか……」

真(なんか映画見る前にすごく疲れた……)

真(貴音、ゲーム強すぎだよ……)

真(まあ、ただ、どれもこれも気持ち良くクリアしてくから、ちょっとかっこよかったけど)

貴音「ふふふ、やはりげえむが強い男の方がかっこいいですか?」

真「!?」

貴音「さて、では参りましょう!」

真(なんだ今の)

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:30:20.37 ID:cp769AX50
貴音「さあ、まいぷりんせす、ぽっぷこおんとじゅうす、買ってまいりましたよ」

真「ありがと~。入場も始まったみたいだし、入ろうか?」

貴音「そうですね、参りましょう」モリモリ

貴音「しかし、今回の映画はどういったものなのでしょうか?」パクパク

真「うーんと、何か、王子様みたいなお金持ちの男の人と、貧乏だけど健気でかわいい女の子の物語なんだって」

貴音「なるほど、その二人のらぶろまんすというわけですね」モグモグ

貴音「まさに、今のわたくしたちにぴったりではありませんか」バクバク

真「貴音、ポップコーン足りる?」

貴音「わたくしの心配などご無用ですよまいぷりんせす」ガツガツ

真「じゃあ、ボクにもちょっと頂戴?」

貴音「どうぞ」ジュースゴクゴク

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:35:52.42 ID:cp769AX50
真「あっ、映画始まるよ」

貴音「そのようですね、さて、それでは」ギュッ

真「えっ、何? 何で手を?」

貴音「映画鑑賞の時、殿方は女性の手を握るものなのでしょう?」ウインク

真「……まだ早いと思うなあ。」

貴音「それはそれは、失礼いたいました」

真(あと、ポップコーンまみれの手では勘弁してほしいなあ)

貴音「えーっと、はんかちはんかち」フキフキ

デッデッデッデ ノーモアエイガドロボウ!! ピュイーンピュイーン!!

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:42:31.13 ID:cp769AX50
――数十分後

真(そろそろクライマックスかあ)

貴音「……」ギュッ

真「!?」

真(うわっ、ちょっとこういうときだと、なんか雰囲気でるなあ)

真(不覚にもドキッとした……)

真(貴音の手、おっきくて、あったかい……)

貴音「……」ニコッ

真(まあ、こ、これなら、合格……かな?)

 

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:47:10.04 ID:cp769AX50
貴音「ふう、良い映画でしたね」

真「そ、そうだね」

真(なんか、後半ドキドキしてあんまり内容が頭に入ってこなかった……)

貴音「これからどういたしましょうか、まいぷりんせす」

真「そ、そうだねえ、貴音はまだ時間あるの?」

貴音「ええ、もちろんですよ。まいぷりんせすのために、わたくしの時間はあるのですから」

真「はいはい」ニガワライ

貴音「でも、ちょっと、お腹はすきましたね」

真「じゃあ、どっかでご飯食べながら映画の感想でも話し合わない?」

貴音「さすが、まいぷりんせす、素晴らしいあいであです。では、夕食は何にいたしましょう」

真「そうだなあ」

貴音「らあめんでございますね」

真「お姫様に何を食べさせようとしてるの?」

貴音「最高のディナーにございます」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:53:04.05 ID:cp769AX50
真「うわ~、ここ、いいところだね~」

貴音「ふふ、お気に召していただき、光栄です」

真「らあめんと言いだしたときはどうしようかと思ったけど、こんなオシャレなレストランに連れてきてくれるなんて!」

貴音「以前、お仕事で来たことあったのですが、やはり正解だったようですね」

真「なんだか、本当にお姫様になったみたいだよ!」

貴音「さて、では注文しましょうか」

ウエイター「ご注文お伺いします」

貴音「特性らあめんを二つ、大盛りで」

真「えっ、ここへ来てラーメンなの!?」

貴音「だかららあめんと申し上げたではありませんか」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/24(土) 23:59:44.34 ID:cp769AX50
真「……しかもすごい量がきたなあ」

貴音「そうですか? わたくしとしては、まだ控えめな方なのですが」

真「普段二十郎に通ってる人からすればそうなのかもしれないけど……」

貴音「しかし、ここのらあめんはとても美味なのですよ。さあ、召し上がってください」ズズー

真「はあ……」チュルッ

真「!?」

貴音「お口に合いましたか?」

真「すごい! 美味しいよ! びっくりした!!」ズルズル

貴音「ふふふ、作戦大成功、といったところでしょうか」

貴音「では、わたくしも冷めないうちに」ズズズズー

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:07:44.43 ID:YZt8RBEP0
>>35

しまった! 新しいブラウザにしてたからそういう設定になってたのわかってなかった!!

これで大丈夫になったのかな?

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:04:47.92 ID:YZt8RBEP0
――外

真「ふー美味しかったね~」

貴音「まことに、また機会があったら明日にでも参りたいものです」

真「映画の感想そっちのけで食べちゃったよ」

貴音「ふふふ、それは想定外でした」

真「ボクたち、演技のためとかいってたはずなのに、そっちのけで遊んでばっかりだね」

貴音「いいのではないでしょうか。それに、真は今もとてもかわいい、お姫様のようですよ」

真「またまたそんなあ」

貴音「いいえ、あどけなくて、きらきらと輝く、とてもかわいらしい女の子ですよ」

真「そ、そんなこと……」

貴音「わたくしは、まだまだみたいでしたが、真と一緒にいていろいろと学ばせて頂きました」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:14:14.92 ID:YZt8RBEP0
真「そ、そんなことないよ!」

真「確かに、貴音は色々失敗してたりもしたけど」

真「でも、ゲーム強かったし、映画の時はドキドキさせてくれたし、おいしいものを食べさせてくれたし」

真「たくさん、ボクにたのしいものを見せてくれようとした」

真「ちょっと、カッコ悪かったけど、貴音もすごく、かっこよかったよ」

貴音「……そう言っていただけると、とてもうれしゅうございます」

貴音「王子様になれたのなら、よかったです」

真「うん……」

貴音「なんと! あんなところにくれえぷの屋台が!」

貴音「食してみましょう!! さあ、まいぷりんせす!!」

真「さすが貴音ーぶれないなー」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:19:51.26 ID:YZt8RBEP0
貴音「ふふふ、やはりしょっぱいものを食べたあとの甘いものは格別ですね」モグモグ

真「そうだね、たしかにそれはわかるよ」

貴音「そしてそのあと、またしょっぱいものを食べたくなるという……」

真「それは、あとあと大変なことになると思うなあ」

貴音「ふふふ、この間、プロデューサーにも怒られてしまったところです」

貴音「それにしても、くりすますも近づいてきて、街も華やかになってきておりますね」

真「そうだなあ、その分、カップルも増えてきてる気がするよ」

貴音「わたくしたちのような?」

真「……へへ、そうだね」

貴音「きっとクリスマス当日はわたくしたちはとても忙しいことでしょうけど」

真「そうだね~。クリスマスにデートなんて、当分できないのかも」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:25:38.68 ID:YZt8RBEP0
真「そのかわり、一ヶ月前だけど、素敵な王子さまとデートできたからよしとしようか」

貴音「真風に言うと、『やーりぃ』といったところでしょうか?」

真「アハハ貴音がその格好でやるとなんかちょっと似合ってて面白い」

貴音「そうですか? ちょっと照れますが」フフ

真「さて、クレープも食べ終わったし、そろそろ駅に戻ろうか」

貴音「その前に、お待ちください、まいぷりんせす」

真「ん? 何?」

チュッ

真「へ!?」

真「た、たかね、これは、どういう!?」

貴音「とっぷしーくれっとです」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:29:26.56 ID:YZt8RBEP0
貴音「冗談です。ほっぺたにクリームがついていたので」

真「何だ……びっくりさせないでよ……」

貴音「ふふふ、今の真、とてもかわいらしかったですよ」

真「もう、からかわないでよ~」

貴音「本当に……素敵でしたよ」

真「もう……」

貴音「さて、遅くなってしまいますし、それでは参りましょうか、まいぷりんせす」スッ

真「へへへ、そうですね……王子さま」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:34:24.46 ID:YZt8RBEP0
――事務所にて

真「貴音、今日はありがとう」

貴音「いえ、こちらこそ、楽しかったです。また、機会があれば遊びにいきましょう」

真「……」

真(この姿の貴音も見おさめかあ)

貴音「また機会があれば、この姿も披露いたしましょう」

真「!?」

真「そ、そっかあ」テレテレ

小鳥「あら、二人とも帰ってきたのね~」

真「あ、小鳥さんいたんですか」

小鳥「まだ仕事が残っててね。それより、二人とも、今日は楽しんできたみたいじゃない」

貴音「ええ、とても勉強になり、楽しい一日でした」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:40:05.25 ID:YZt8RBEP0
貴音「はっ、そういえば、一つだけ忘れていたことがありました」

真「え? どうしたの?」

貴音「ほてるに行くのを失念しておりました」

真「はあ!?」

小鳥「ピヨッ!?」

真「さ、参考までにきくけど、なんでほてる……?」

貴音「以前小鳥嬢が書かれていた漫画に、恋人同士がでえとの後にほてるにいく描写がありましたので」

真「……小鳥さん?」

小鳥「さーて、私も急いで帰って寝ないとお肌が~」ダダダダ

真「ちょっと! 逃げるなあああ!!」ダダダダ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/25(日) 00:41:04.89 ID:YZt8RBEP0
貴音「……真の可愛さにやられて、すっかり失念してしまっておりました」

貴音「やはり、真はお姫様なのかもしれませんね」

貴音「ふふふ、でもこれは、みなさんと私の、とっぷしーくれっとですよ?」

おしまい

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