【我那覇響SS】響「ひとりぼっち……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 22:47:50.40 ID:LhwroGDs0
トップアイドルになることを夢見て、島を飛び出して

知らない土地に、知らない人たち

全然わからないことばかり

全てはトップアイドルになるために

でも、もう挫けてしまうかもしれない

お母さん、ごめんなさい……

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 22:51:14.65 ID:LhwroGDs0
「……」

ああ、今日もはじまるんだ

自分にとって、楽しくない、1日が

「最悪の目覚めだぞ……」

夢を見ていた

事務所のみんなと、楽しい1日を過ごす夢を

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 22:54:30.36 ID:LhwroGDs0
笑いあって、ときには喧嘩して

みんなと、過ごす夢を

そう……夢……

「あははっ、夢は気楽で良いよね」

乾いた笑い声

虚しく、部屋のなかに響く

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 22:58:21.99 ID:LhwroGDs0
「準備しなくちゃ」

だるい体を動かして、朝の準備をする

顔を洗って、鏡を見ると、酷い顔の自分が映った

あはは、自分、酷い顔だ。こんなのでアイドルと言えるのかな

「ごはん食べよう」

昨日の残り物で、軽くすませよう

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:01:54.88 ID:LhwroGDs0
こんな時、料理ができて良かったと実感する

懐かしい味、お母さんに教えてもらった料理

一緒に食べてくれる人が欲しいな

でも、みんなには不評だったし、無理かな

「美味しいのになぁ……」

お腹はふくれた。気持ちはからっぽだけど

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:04:50.98 ID:LhwroGDs0
次の準備。時間は待ってくれない

食器を片付けて、歯を磨いて、身支度を整える

まだ肌寒いので、厚手のものを着ていかなくちゃ

もう沖縄は暖かいんだろうなぁ

最後に髪をまとめる。お気に入りの、浅葱色のリボン

「よし、今日も頑張らなくちゃ」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:08:14.22 ID:LhwroGDs0
戸締りを確認して、事務所へ行こう

皆がいる、あの事務所へ

「……」

足が重い

体の調子は悪くはない

原因はわかってる。簡単なこと

体は気持ちが動かしてるんだね。面白いなぁ

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:11:16.26 ID:LhwroGDs0
「……なんくるないさー」

そう呟いて、前に進む

とても重い足を、前へ

歩くなんて簡単なことなのに

右足を動かして、次は左足

一定のリズムで交互に動かす

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:14:51.28 ID:LhwroGDs0
自宅から事務所まで、決して短い距離じゃない

でも、電車は使わない。酷い目にあったから

人間、足がついてるんだ。歩けば良い

「寒いなぁ」

ほぅ、と白い息をはく

寒いのは嫌だな

やっぱり、暖かいほうが良い

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:18:32.24 ID:LhwroGDs0
いつもの通り道を、ゆっくりと進む

少し体が温まってきた

体の真ん中は冷たいままだけど

ずっと冷たくて、温まらない

変な感じ……

「あ、たんぽぽ」

隅っこで、ひっそりと咲くたんぽぽを見つけた

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:22:43.40 ID:LhwroGDs0
鮮やかな黄色の花に、目を奪われる

春もすぐやってくるのかな

雑草に混じりながらも、堂々と咲いている

「お前は強いんだね」

自分もこのくらい堂々としたいものだ

ちょこんと触ってみると、たてがみのような花弁が揺れる

ライオンみたいだ。かっこいいな

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:26:15.57 ID:LhwroGDs0
あ、あまりゆっくりしてると遅刻しちゃう

たんぽぽにお別れして、また歩き出す

ばいばい、さようなら

少しだけ気分が良くなった

歩みも軽い。ちょっとだけど

後少しで到着だ

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:29:29.03 ID:LhwroGDs0
今日は良いことあるかな

こんなこと言ってる時点で、無いと思うけどさ

「あははっ……」

おかしくて、笑っちゃった

まぁいいや

考えるだけなら、誰にも迷惑かからないし

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:33:28.26 ID:LhwroGDs0
「……」

事務所に着いちゃった

うーん、数えられないほど来てるのに

この慣れない感じはなんなんだろ

あの子が辞めてなかったらな

……だめだめ、こんな考えはだめ

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:37:53.63 ID:LhwroGDs0
「よし……」

階段を上がって、ドアを開けて

元気に挨拶をしよう、挨拶は大事だよね

「おはようございますっ!」

良かった。きちんと声がでた

「おはよう。今日は早いな」

プロデューサーだけ……かな

30: >>27 違うよー 投稿日:2012/03/25(日) 23:41:49.49 ID:LhwroGDs0
他の子たちはまだいないみたいだ

少し、ほっとした

「うん、仕事の確認しておこうと思って」

「そうか。お前なら心配いらないと思うけどな」

「えへへ、自分にお任せさー!」

なんてことない会話

けど、嬉しくなっちゃって顔がにやけちゃう

32: >>27 違うよー 投稿日:2012/03/25(日) 23:45:27.61 ID:LhwroGDs0
「よし、じゃあ準備ができたら出発だ」

「わかったよ、プロデューサー」

今日は1人の仕事

準備をして、出発だ

「プロデューサー。準備できたよ」

「ああ、じゃあ行こうか」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:49:12.51 ID:LhwroGDs0
タクシーを拾って、現場へ

2人並んで座るのって良いな

「良い天気でよかったな」

「そうだね、日差しが暖かいさー」

朝と違って、ぽかぽかしてる

うーん、気持ち良いな

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/25(日) 23:53:27.13 ID:LhwroGDs0
「今日は大きなイベントだ。響らしく、元気に頑張ろう」

元気に……か

「うん、わかった」

あ……あの子たちはユニットかな

仲が良さそうで良いなぁ

自分もユニットで活動したいけど……

42: >>38 例の人がわからないよ 投稿日:2012/03/25(日) 23:58:04.12 ID:LhwroGDs0
「響? どうかしたか」

「ううん、なんでもないよ」

切り替えなくちゃ

今は1人でも、プロデューサーがいてくれるんだから

情けないことはできないしね

「プロデューサー! 自分頑張るからねっ」

「ははっ、頼もしいな」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:04:27.30 ID:vp1ncINq0
頑張れ自分

1人だって仕事はできるんだ

無いものねだりしたって始まらない

今できることを精一杯しよう

皆と一緒に仕事をしたいけど

皆と一緒じゃないほうが、良いと思ってる自分がいる

……変なの

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:08:47.45 ID:vp1ncINq0
「よーしお疲れ様。事務所へ帰ろうか」

今日の仕事は終わり

「はーい」

ミスもしないで終わることができた

ふぅ……疲れたな

でも、良い感じだった

このまま何もなければ良いんだけど

帰りも、行きと同じくタクシーを拾う

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:12:50.40 ID:vp1ncINq0
空調がきちんとしていて、いつの間にか寝ちゃってたみたいだ

プロデューサーに起こされると、もう事務所についていた

「響。そろそろ起きてくれ」

「んん……あ、うん」

起きたばっかりで頭がはたらかない

寝ぼけたままで事務所に入った時にはもう遅かった

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:13:28.26 ID:vp1ncINq0
ちょっと席外します

52: ごめんね、戻ります 投稿日:2012/03/26(月) 00:29:27.23 ID:vp1ncINq0
「あ……」

自分を出迎えてくれたのは、暖かい言葉ではなく

深い憎悪を感じる鋭い視線と、沈黙だった

条件反射のように頭が動き出す

びくりと、自分の体が動くのがわかった

プロデューサーは社長室へ向かったので、自分と相手だけ

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:34:34.36 ID:vp1ncINq0
うあ……また何か言われるのかな

それとも、痛いことされるのかな

何をされるかびくびくしていると

言葉をかけられた

自分を貶して、傷つけてくる、そんな言葉

「違うよ……自分そんなことしてない……」

痛いことされるより、言葉の方が傷つくんだよ……

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:38:27.57 ID:vp1ncINq0
自分の時だけだ

少し低い声をだして、まるで脅すようにするのは……

人と人との間には何があるのかな?

見えない線でもあるのかな?

だとしたら、自分にはその線が繋がってないんだね

こんなんじゃ駄目なはずなのに

なんでこんなに空回りしちゃうの?

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:43:32.53 ID:vp1ncINq0
自分の声は皆に届かない

もう、どうしたらいいの

下を向いて耐えていたけど

ゆっくりと近づく音に、顔を上げたとき

意地悪そうな顔が笑っていて

「きゃあ!」

声に出した時にはもう、突き飛ばされていた

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:47:36.18 ID:vp1ncINq0
それからはもう、攻撃的な言葉だけ

嫌だ、こんな言葉は聞きたくない

嫌だ、皆を信頼したいのに

嫌だ、自分が皆を嫌いになっていくのは

嫌だ、もうこんなの嫌だ……

「うぅ……やめて……もう嫌だよ……」

誰か助けてよ……

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:52:56.63 ID:vp1ncINq0
どうして自分だけこんな目にあうの

プロデューサー……助けてよぉ

「お前ら何してるんだ!」

あっ……

ドアが開くのと同時に、プロデューサーの大きな声が響く

「プロデューサー……」

顔を見上げると、怒っているのがわかった

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 00:57:52.74 ID:vp1ncINq0
それは誰に対してなのかはわからなかったけど

「ほら、お前は早くレッスンに行って来い」

相手は何か言いたそうだったけど、すごすごと部屋を出て行く

緊張の糸が緩んだのか、安心したと同時に泣いているのに気づいた

「おいおい泣くなって。怖い思いをさせてすまなかったな」

ああ、この人は自分をちゃんと見てくれてるんだなぁ

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:02:53.64 ID:vp1ncINq0
自分が泣いている時も傍にいてくれて

自分に普通に接してくれる

当たり前のことかもしれないけど、とても嬉しい

「ごめんプロデューサー。もう……大丈夫だから」

泣き顔見られるなんて、恥ずかしいな……

「あいつには俺から話をしておくからさ。もう今日は帰っていいぞ」

申し訳なさそうな顔でプロデューサーが言う

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:07:13.95 ID:vp1ncINq0
「後さ、いつでも俺を頼れよ? 俺はお前のプロデューサーなんだからな」

優しく微笑んで、自分に言ってくれた言葉

「うん、うん……本当にありがとう」

馬鹿ぁ……そんな言葉かけられたら、また泣いちゃうよ

「じゃあ、お疲れ様でした」

「ああ、お疲れ様。気をつけて帰るんだぞ」

「うん!」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:13:12.70 ID:vp1ncINq0
またね、と手を振って事務所を出る

いつもプロデューサーに助けてもらってるけど

このままじゃ良くないよね

今は自分の言葉が皆に届かない

そのせいで、すれ違っているのかも

皆が始めにくれた優しさは、嘘じゃないと思うし

うん、今度プロデューサーにも相談してみよう

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:17:57.53 ID:vp1ncINq0
あれ? 携帯がない

さっき突き飛ばされた時に、落としちゃったのかな

まだ事務所から離れてなくて良かったけど

……こっそり取りに行こう

泣いた後の顔を、誰かに見られたくないし

ついでにスケジュールの確認をしようと、ドアに手をかけた瞬間だった

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:22:13.42 ID:vp1ncINq0
「お前たちも馬鹿だなぁ」

プロデューサーの声だ

他にも何人か、話し声が聞こえる

「もっと上手くやれよ」

何の話をしているんだろう

「あいつに辞められたら、俺が何を言われるかわかったもんじゃない」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:26:48.07 ID:vp1ncINq0
ドアからそっと手を離す

「いやいや、お前たちの方が可愛いに決まってるだろ?」

なんだろう、この嫌な予感

胸が苦しい

「お前たちには、もっと仕事取ってきてやるからさ」

……

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:30:40.76 ID:vp1ncINq0
「おいおい、あいつだって立派な金づるなんだ。表面上は仲良くしないとな」

最後に、ぼそりと自分の名前を出した

金づる? 自分が? そんな見方だったの?

さっきの言葉は嘘だったの? ねぇ、プロデューサー?

「ははっ、俺がいないとあいつひとりぼっちなんだぜ。事務所で縮こまってさ、笑えるよな」

……そっか。そういうことなんだ

ちょっと期待しちゃったけど、勘違いだった

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:35:39.79 ID:vp1ncINq0
自分、馬鹿だなぁ

「……あははっ」

泣きながら笑っちゃうなんて、初体験だ

あーあ、本当にもう……

こんな惨めな思いするのなら、早く辞めちゃえば良かったな

「……うぅ」

本当に、辞めちゃえば、良かった……

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:40:41.72 ID:vp1ncINq0
この事務所には自分の居場所なんて無いんだ

夢のために、自分のために、今まで頑張ってきたけど

信頼してたプロデューサーにも裏切られた

自分、何か悪いことしたのかな?

もう、わからないよ……

もう、ひとりぼっちは嫌だよ

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:45:54.66 ID:vp1ncINq0
「夕焼けが綺麗……」

逃げるように走り出して

気づいたら屋上に来ていた

もう考えることも面倒

もう楽になりたい

もう……疲れたよ

「お母さん、ごめんね……」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:50:17.34 ID:vp1ncINq0
    「カット!」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:53:19.01 ID:vp1ncINq0
……演技しゅーりょー!

「我那覇さんお疲れ様! 良い画が取れたよ」

「本当ですか? 良かったです」

監督さんに褒められた

涙を拭って、顔を上げる

主役だからって引き受けたけど、暗すぎだぞ……

もっと明るいのが良いさー

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 01:57:12.79 ID:vp1ncINq0
「おーい、響。お疲れ様」

「響。とても良い演技でした」

あ! プロデューサーと貴音だ

見に来てくれてたんだ

「今日は1回もNG出さなかったんだっ! えらいでしょ?」

「ああ、えらいぞ響。よく頑張ったな」

えへへ、もっと褒めても良いんだよ

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:02:00.29 ID:vp1ncINq0
「ふふっ、響は良く頑張りましたね」

「わっ! た、貴音?」

ふわりと、貴音の腕に包まれる

「演技とはいえ、いたたまれない気持ちになりました……」

暖かくて、優しい匂いがする

「大丈夫だよ、貴音。心配してくれてありがとねっ」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:06:15.01 ID:vp1ncINq0
いつも自分を心配してくれる

とても優しい自分の友達

「響は強いのですね」

ううん、強くなんてない

自分には支えてくれる皆がいるから

「皆がいるからね。だから頑張れるんだ」

「ふふっ、そうですか」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:10:12.55 ID:vp1ncINq0
役の自分はひとりぼっちだったけど

本当の自分には皆がいる

「おーい、俺を忘れてないか?」

それに、プロデューサーもいる

「ごめんごめん。ねぇ、プロデューサー?」

自分たちのために、本当に頑張ってくれている人がいる

「どうした?」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:16:17.49 ID:vp1ncINq0
「自分があんな事になったら助けてくれる?」

意地悪な質問だったかな

765プロは、あんな事にはならないけど

「はぁ……」

ためいきと同時に頭にチョップされた

「痛いっ! 何するの!?」

「当然助けるさ。俺はお前たちの、本当のプロデューサーなんだからな」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:21:47.22 ID:vp1ncINq0
うぅ……そんな真面目な顔して見つめないでよ

自分たちは本当に助けられてきた

たまに情けない時もあるけど

凄く頼れる、自分の本当のプロデューサー

「それに、あんな奴と俺を一緒にしないでくれよ」

あははっ、質問しなくてもわかってたけどさ

でも、安心したな

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:26:38.82 ID:vp1ncINq0
この人なら心から信頼できる

この人ととなら、どこまででも行けるはず

「さすがだね。自分が見込んだだけはあるさー」

「ふふっ、私もそう思います」

ほら、貴音だって同じ考えだ

「これは喜んでいいのか?」

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:29:23.59 ID:vp1ncINq0
皆と

そしてプロデューサーと

もっともっと高みへ

立ち止まってなんかいられない

夢はでっかくトップアイドル

「もちろん! これからもよろしくねっ!」

おしまい

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 02:35:31.23 ID:vp1ncINq0
読んでくれた人に感謝を
もっと上手く騙せれば良かったなー
後、欝展開だと思った人ゴメンね!

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