1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 12:45:05.59 ID:K4gJ1xgJ0
千早「どうしてそれを私に聞くのかしら」
春香「え? 千早ちゃんじゃないの?」
千早「……そう考えた理由は?」
春香「言えないよー」
千早「怒らないから」
春香「ホントに?」
千早「つまり私が怒るような事を考えてたって事ね」
春香「あ! 謀ったな!」
千早「ハァ……。まあ、なんでも、いいんだけど」
春香「でも、千早ちゃんじゃないなら誰が……」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 12:51:14.65 ID:K4gJ1xgJ0
真「牛乳? 知らないよ」
春香「そっか……」
真「ところでさ」
春香「ん?」
真「……何で僕に聞いたの?」
春香「あっ? っはははは……」
真「春香……?」
春香「えーっと……」
真「……」
春香「じゃ、じゃあね!」
真「あっ! ……もう」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 12:58:58.93 ID:K4gJ1xgJ0
千早「高槻さん」
やよい「はい?」
千早「事務所の冷蔵庫に牛乳があるの。何か知らないかしら?」
やよい「牛乳……ですか? 誰かが買ってきたんじゃ……」
千早「そう。高槻さんも知らないのね」
やよい「牛乳、飲みたいんですか?」
千早「いえ。別にそういう訳ではないわ」
やよい「牛乳を沢山飲むとおっきくなるって言いますよね」
千早(なっ! た、高槻さんまでそんな事言うの!?)
やよい「でも、千早さんは必要ないですよねー」
千早「……そうね。これも私の個性だと考えれば……くっ!」
やよい「千早さんはもう十分大きいですからっ!」
千早(……いやみかしら? いやでも高槻さんに限ってそんな……)
やよい「私も早く千早さんみたいに大きくなりたいなーって」
千早「え? あっ」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:04:29.21 ID:K4gJ1xgJ0
春香「あ、美希ー!」
美希「おっはよー、春香!」
春香「おはよ。ねぇねぇ、冷蔵庫に牛乳あるの。誰のか知ってる?」
美希「千早さんじゃないの?」
春香「違うんだって」
美希「じゃあ真くんだと思うの」
春香「真も知らないってさ」
美希「えー? じゃあわかんないの」
春香「だよねー」
美希「でも、何で牛乳の人探してるの?」
春香「気になっちゃってさー」
美希「きっと誰かが気紛れで買っただけなの」
春香「ううん。毎日新しいのになってるみたいなんだよー」
美希「えー? それは妙なの」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:12:22.67 ID:K4gJ1xgJ0
真「おはよっ、雪歩!」
雪歩「おはよう、真ちゃん」
真「あれ? でも確か今日は……」
雪歩「うん、オフだよ。でも台本を読む時、こっちの方が集中できるの」
真「そっかー。舞台、楽しそうだなー」
雪歩「うん、楽しいよ! あっ、お茶煎れるね」
真「ありがとう。あっ、そうだ雪歩」
雪歩「なあに?」
真「冷蔵庫の牛乳、誰のか知ってる?」
雪歩「え? あれ真ちゃんじゃなかったの?」
真「雪歩までぇ……!」
雪歩「ひーん! ご、ごめんなさいっ! じゃあ千早ちゃんじゃ……」
真「……雪歩もそういう目で僕たちを見てたんだ」
雪歩「じょ、冗談だよぅ!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:19:16.58 ID:K4gJ1xgJ0
美希「うーん……」
春香「むむぅ……」
あずさ「2人ともどうしたの~?」
春香「あっ、あずささん!」
美希「多分あずさじゃないの」
春香「一応聞いてみようよ」
あずさ「何か聞きたい事があるの~?」
春香「冷蔵庫の牛乳、あずささんのですか?」
あずさ「えぇ~? 牛乳? 知らないわ~……」
美希「やっぱり」
あずさ「私、牛乳飲むとお腹が痛くなっちゃうのよね~」
春香「へー……そうなんですか」
美希「じゃあ大きさにはカンケーないのかな?」
春香「千早ちゃんに伝えといた方がいいのかな……」
あずさ「大きさ……?」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:26:54.60 ID:K4gJ1xgJ0
やよい「伊織ちゃーん!」
伊織「おはよう、やよい」
やよい「おはよー! ねぇねぇ伊織ちゃん」
伊織「なに?」
やよい「冷蔵庫にある牛乳って、伊織ちゃんの?」
伊織「牛乳? 知らないわよ」
やよい「そっかー……」
伊織「牛乳がどうかしたの?」
やよい「誰のかわからないんだってー」
伊織「どうせ誰かが急に飲みたくなって買ったけど、飲みきれずに冷蔵庫に入れっぱなしになってるんでしょ」
やよい「だとしたら大問題だよー! もったいない事した人には『メッ!』しなきゃ!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:38:43.76 ID:K4gJ1xgJ0
貴音「どうかしたのですか?」
雪歩「あ、四条さん」
真「おかえりなさい、貴音さん。巌流焼食べます?」
貴音「いただきます」
雪歩「四条さんは知ってるかなぁ?」
貴音「ふぁて?」
真「冷蔵庫に牛乳があるんですよ。誰のだか知りません?」
貴音「にゅ……ごくん。牛乳ですか? わたくしではありませんね」
真「そうですか……」
雪歩「誰なんだろう……気になってきちゃった」
貴音「プロデューサーに聞けば何か知っているのでは?」
真「そうか」
雪歩「そうですね。帰ってきたら聞いてみよう」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:47:28.04 ID:K4gJ1xgJ0
真美「おっはよー」
やよい「あっ、真美!」
真美「おはよう、やよいっち!」
やよい「ねぇ、真美。 冷蔵庫にある牛乳って真美が買ったの?」
真美「えー? 真美知らないよー。牛乳嫌いだしー」
やよい「えっ……あ、そうなんだ。ごめんね」
真美「……? いや、別に良いんだけど」
やよい「誰なんだろ……」
真美「牛乳がどうかしたの?」
やよい「うん。誰のかなーって」
真美「亜美も違うと思うよ。真美と同じで牛乳飲まないし」
やよい「そっかー……。うーん」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 13:53:11.15 ID:K4gJ1xgJ0
伊織「変ねぇ。誰なのかしら」
春香「あ、伊織。その牛乳って」
伊織「私じゃないわよ。さっきやよいにも聞かれたわ」
春香「伊織でもないのかー」
伊織「千早じゃないの?」
春香「違うって。ちなみに真も知らないって言ってた」
伊織「……そう」
春香「仲間ですよ、仲間!」
伊織「なんで嬉しそうに肩叩くのよ……」
貴音「その牛乳ですか?」
伊織「あら貴音。おはよう」
貴音「おはようございます。誰のものか判明しましたか?」
春香「まだわからないんですよー」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:00:52.94 ID:K4gJ1xgJ0
P「ただいま戻りましたー」
真「あ、プロデューサー」
雪歩「おはようございますぅ」
P「おはよう。お、巌流焼じゃないか。丁度良いな」
真「何がですか?」
P「利休饅頭。もらいもんだけど」
貴音「可愛らしいお饅頭ですね」
P「おう、沢山あるからな」
雪歩「あ、プロデューサー」
P「ん? 何だ雪歩」
雪歩「冷蔵庫の牛乳、知りませんか?」
P「牛乳? 無いのか?」
真「ああ、そうじゃなくて。常備されてる牛乳、誰のだか知りませんか?」
P「知らんなあ。千早じゃないのか?」
真「プロデューサーまで……」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:16:16.42 ID:K4gJ1xgJ0
律子「戻りましたー」
亜美「たっだいまー!」
真美「おっかえりー!」
やよい「おかえりなさい!律子さん、亜美!」
律子「さて、どうしようかしら」
やよい「どうしたんですかー?」
真美「何何ー?」
律子「頂き物があるんだけど、どうしようかと思って」
真美「美味しいもの?」
律子「えぇ。御堀堂の外郎よ」
亜美「おー! ういろー!」
真美「We Law!!」
亜美「なにそれ?」
真美「知らん」
律子「あんたたちねぇ……」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:25:32.85 ID:K4gJ1xgJ0
春香「千早ちゃん、真、美希、あずささん」
伊織「やよいも違うって言ってたわ」
律子「あんたらどうしたの?」
伊織「これよこれ」
律子「牛乳?」
春香「律子さんは知りません?この牛乳が誰のものか」
律子「さぁ……? なんで?」
伊織「何か気になるのよ。でも律子でも無いって事は……」
春香「後は亜美、真美、雪歩と小鳥さん、プロデューサーさん……?」
P「呼んだかー?」
春香「あ、おかえりなさい」
P「ただいま。ん? それかウワサの牛乳」
伊織「アンタじゃないのね?」
P「うーん……。雪歩も違うって言ってたぞ」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:32:18.22 ID:K4gJ1xgJ0
律子「あれ? 結構集まってるんですね。外郎貰ったんで切っておきますね」
春香「あ、私やりますよ」
雪歩「お茶お茶……。あ、律子さん。ちょっと聞きたい事が……」
亜美「律ちゃんも違うってさー」
雪歩「そ、そうなんだ……」
春香「じゃあ社長か……」
社長「呼んだかね?」
春香「あ、社長。おはようございます」
社長「おはよう、天海君。何が私なのかね?」
春香「この牛乳です。社長のですか?」
社長「私じゃないねぇ」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:38:25.17 ID:K4gJ1xgJ0
小鳥「うわぁ。なんですこのラインナップ」
社長「おぉ、おかえり小鳥君。すまなかったね」
小鳥「いえいえ。溜まった領収書の処理に比べれば大した事はありませんよ」
社長「結構根に持つタイプだね、君は……」
小鳥「えー? 別に社長が溜め込んだ分のせいでテッペン越えたのは何とも思ってないですよー」
社長「うぅ……」
小鳥「それにしても、今日は山口祭りですか?」
P「いえ。完全に偶然です」
雪歩「あのぅ、小鳥さん……」
小鳥「なあに?」
雪歩「冷蔵庫の牛乳って、小鳥さんのですか?」
小鳥「牛乳? 知らないわよ?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:44:35.89 ID:K4gJ1xgJ0
伊織「結局最後まで外れたって訳ね……」
春香「なんだー。響ちゃんだったのかー」
雪歩「でも、なんであんなに牛乳を」
響「ただいまー!」
亜美「ウワサをすれば……」
真美「かげ!」
貴音「響」
響「え? な、なんで皆そんな目で自分の事見るんだ? なんか怖いぞ……」
真「ねぇ響、冷蔵庫に牛乳常備してたの響?」
響「牛乳? あ、あぁ、そうだぞ」
あずさ「ホントに響ちゃんだったのね~」
やよい「響さんっ!」
響「え?」
やよい「『メッ!』ですよ!」
響「えぇ?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:48:58.54 ID:K4gJ1xgJ0
やよい「もったいない事しちゃいけません!」
響「何の事だ?」
やよい「飲めないのに牛乳なんか買って……」
響「飲んでるぞ……冤罪だ……」
やよい「え?」
春香「やよい、アレは毎日変わってたの」
やよい「えっ!? そうだったんですか!? はわわ、ごめんなさい響さん!」
響「別にいいけど」
真「で、結局」
雪歩「どうして響ちゃんは毎日牛乳飲んでるの?」
響「そ、それは……」
千早「その疑問には私が答えましょう」
響「えっ……し、知ってたのか、千早?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 14:59:47.54 ID:K4gJ1xgJ0
千早「我那覇さんは、コンプレックスだったんです」
響「うぅ……」
やよい「こんぷれっくぅ……?」
春香「何を言ってるの千早ちゃん」
伊織「アンタの基準で考えてんじゃないわよ」
美希「響は大きいの。千早さんとは違うの」
貴音「千早……。その……言い難いのですが……」
真「僕らの3cmと、響の3cmじゃ重みが全然違うんだよ千早……」
真美「千早お姉ちゃん……」
亜美「脂肪欠乏症にかかって……」
あずさ「え、えぇ~っとぉ……」
雪歩「ち、千早さん! 私もひんそーでちんちくりんで」
小鳥「やめなさい雪歩ちゃん。火に油を注ぐだけだわ」
律子「千早……あんたはそんな判断力が無くなるまで……」
千早「え? 何なのこれは? どうして残念な眼差しで見られているの私は」
40: >>39 ごめん、サルじゃなくて書くのが遅いだけ 投稿日:2012/11/01(木) 15:06:30.00 ID:K4gJ1xgJ0
千早「あなた達には後で個別に話があるのだけれど」
P「これ、中が白餡なんですよ」
社長「おぉ、なるほど。ただのドラ焼じゃないかと思っていたが」
P「しかしですね、その後『遅いぞ武蔵』という商品が出てたんですよ」
社長「ほう、嫌な予感がするが」
千早「とりあえず、我那覇さんが牛乳を飲む理由は、身長なのよ」
一同「「「えっ!!??」」」
P「えぇ……中が黒餡なんで、えっ!?」
社長「えっ!?」
響「うぅ……」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 15:14:12.91 ID:K4gJ1xgJ0
千早「つまり、ちっちゃい我那覇さんは、身長を伸ばそうと思って毎日牛乳を飲んでいたのよ!」
一同「「「な、なんだってー!!」」」
響「じ、自分ちっちゃくないぞ!」
千早「もうネタはあがってるのよ我那覇さん」
春香「ど、どうしてわかったの!?」
千早「高槻さんのおかげよ」
やよい「わ、わたしですかぁ?」
千早「さっき私が牛乳について聞いた時、高槻さんは私の事を『大きい』って言ったの」
伊織「やよい……いくらなんでも皮肉が過ぎるわ……」
春香「そんな……やよいがそんな酷い事を……」
美希「やよい。言って良い冗談と悪い冗談が」
千早「あなた達、3度目は問答無用で殴るわよ」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 15:23:44.94 ID:K4gJ1xgJ0
千早「まぁ、私も最初は……その、む、胸の事だと思って……」
貴音「……」
あずさ「……」
千早「話がかみ合わないと思っていたのだけれど。冷静に考えると高槻さんは身長の事を言っていたの」
やよい「え? あ、はい」
千早「だから気付いたのよ。きっとこの牛乳の持ち主は我那覇さんだって」
春香「だからさっきからずっと話に加わらなかったんだ……」
伊織「でも、なんで身長にコンプレックスを持ってる子だと思ったの?」
千早「だってこれカルシウム添加してあるやつだもの」
美希「あっ」
雪歩「ホントだぁ」
千早「そしてこの事務所でこんな物を頼って身長を伸ばそうとする人なんて貴女しか居ないもの」
響「うぐぅ……。全部お見通しだったんだな……」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 15:30:00.94 ID:K4gJ1xgJ0
千早「これにて一件落着、ね」
真「すごいや千早!」
やよい「うっうー!名探偵みたいですー!」
真美「今回は活躍出来なかったね、亜美……」
亜美「全部持っていかれちゃったぜー……」
社長「ほう、これはぷるんぷるんしているね」
P「えぇ。この柔らかさが他のとは一線を画すんですよ」
千早「社長……プロデューサー……」
社長「え?」
P「な、なんだ?」
千早「今度から脂肪分多目の牛乳を常備してください」
春香「あ、そういえば。あずささんは牛乳苦手らしいよ千早ちゃん」
千早「やっぱり今のは忘れてください、お二人とも」
『春香「なんで冷蔵庫に牛乳が常備されてるんだろう」』
終わり
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/11/01(木) 15:40:55.12 ID:K4gJ1xgJ0
面白いって言ってくれてありがとう
嬉しいよ
千早ちゃんへ
1回だけイジったら、すぐに響ちゃんを出すつもりだったから
こんなに天丼するつもりはなかったんだ
それだけは信じて欲しい
じゃあの