1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:11:28.80 ID:QTOQ8Ifv0
響「千早ー」
千早「なに? 我那覇さん」
響「ちーはーやー」ツンツン
千早「ちょ、どうしたのよ」
響「ねえ!」
千早「……?」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:15:42.82 ID:QTOQ8Ifv0
響「自分の名前、言ってみて」
千早「え?」
響「うん! 自分の名前!」
千早「如月千早。はい、これでいいかしら?」
響「違うぞー! 千早のじゃなくて自分のだってば!」
千早「我那覇さんの?」
響「そう!」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:21:19.03 ID:QTOQ8Ifv0
千早「急にどうしたのよ」
響「なんでもいいじゃん! ね、ほら、言ってみて?」
千早「我那覇響。これでいいかしら」
響「えへへ」
千早「どうしたのよ、急に。変な我那覇さん」
響「……」
響「むー」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:27:03.09 ID:QTOQ8Ifv0
千早「な、何?」
響「……千早」ジィー
千早「えっと……何、かしら」
響「もう一回」
響「もう一回呼んで」
千早「我那覇響」
響「……むー」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:31:23.38 ID:QTOQ8Ifv0
千早「あの、名前がどうかしたの?」
響「うぅ……」
千早「何かあるの? ないなら私は」ガタッ
響「待って!」ガシィ
千早「ひゃっ、な、もうっ。何?」
響「……千早。自分は千早のこと千早って呼んでるぞ」
千早「え、えぇ、そうね」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:37:41.24 ID:QTOQ8Ifv0
響「うぎゃー! もう! 千早は鈍感だぞ!」
千早「……? どういうことかしら?」
響「じ、自分のことも、響って呼んでよ!」
千早「えっ!?」
響「ねえ、なんで自分は名前で呼んでくれないんだ!?」
千早「えっと……」
響「ねえ、ちーはーやー!」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:44:49.82 ID:QTOQ8Ifv0
千早「だってそれは……その」
響「自分ばっかり名前なんて嫌だぞ!」
響「千早には自分のこと、ちゃんと名前で呼んで欲しいんだ」
千早「それはまた急にどうしてそんな風に思ったのかしら」
響「どうしてもこうしても! ……なんかさ、余所余所しく感じるんだ」
響「自分……千早のこと家族みたいだと思ってるし、大事だし……」
千早「……我那覇さん」
響「だーかーらっ! それが嫌なの! ほら、今のだって
貴音なら『響ーッ!』って抱きついてくるのに……」
響「せっかくちょっといい雰囲気になったのに台無しだぞ……」ブツブツ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:51:41.23 ID:QTOQ8Ifv0
千早「そしたら、四条さんに名前を呼んでもらいに行けば
いいんじゃないかしら……? だめ?」
響「いーやーだーぞー! 自分は千早がいいの!」
響「そりゃあ、貴音はいつも呼んでくれるし貴音は大好きだけど
同じくらい千早のことモニョモニョ……」
響「と、とにかく! 千早にも名前で呼んでもらいたいの!」
響「ね? いいでしょ?」
千早「それはいいのだけど……急に呼んだら違和感とか」
響「むー……いいの! 大丈夫だから! ね!」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 00:53:56.38 ID:QTOQ8Ifv0
千早「でも急にそんな風に呼び出したらみんなが変に感じるんじゃ」
響「大丈夫! ずっと呼んでればみんな変に感じたりなんかしないぞ!」
千早「でも……私、そんな風に我那覇さんのこと呼んだことないし」
響「じゃあほら、今呼んでみて!」
千早「えぇ!? い、今……
19: 失礼。訂正 2012/11/12(月) 00:54:36.67 ID:QTOQ8Ifv0
千早「でも急にそんな風に呼び出したらみんなが変に感じるんじゃ」
響「大丈夫! ずっと呼んでればみんな変に感じたりなんかしないぞ!」
千早「でも……私、そんな風に我那覇さんのこと呼んだことないし」
響「じゃあほら、今呼んでみて!」
千早「えぇ!? い、今……!?」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 01:01:16.27 ID:QTOQ8Ifv0
響「うん! うんうん!」
千早「え……えっと……あ……」
響「ちーはーやー! はやく~!」ワクワク
千早「……ひ……ひ」
響「わくわく」
千早「ひ……ひじき。……ぷふっ」
響「………………………………そっか」ズーン
響「千早は自分とは仲良くなりたくないってこと……」
千早「ご、ごめんなさいっ、違うのよ!? わ、わざとじゃなくて……」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 01:07:00.59 ID:QTOQ8Ifv0
響「ぶーぶー」
千早「うぅ……ごめんなさい」
千早「その……改めて呼ぶとなると恥ずかしくて」
響「えぇ!? そうかなー?」
響「簡単だぞ?」
響「ほら、ひーびーき! って、ね? 簡単でしょ?」
響「ほら、一緒に! ひーびーき!」
千早「ひ……び……うぅ」
響「うぎゃー! 声が小さいぞ! いつもすごい声量で歌うのに!」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 01:14:10.15 ID:QTOQ8Ifv0
千早「呼んでって言われてから面と向かって呼ぶのって恥ずかしいわ」
響「えぇ!? じゃあ、自分机に顔伏せてるから言って!」
千早「そ、そういうことじゃないの!」
響「あ! じゃあじゃあ、自分が千早のことを千早!って呼ぶから
そしたら千早は自分に『何?響』って答えてよ!」
千早「だからそういうことじゃ」
響「ほら、行くよ! ねえ、千早!」
千早「えっと、どうしたの?」
響「うぎゃーー! さっきと違うじゃん!」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 01:19:48.64 ID:QTOQ8Ifv0
千早「きゅ、急に呼び方を変えるのってすごく勇気がいるのよ……」
響「むー、自分の名前。そんなに嫌か?」
千早「うっ、うぅ……そうじゃないのよ」
響「じゃあなんで?」
千早「……ちょっと恥ずかしいのよ」
響「自分は全然恥ずかしくないぞ?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/12(月) 01:27:07.77 ID:QTOQ8Ifv0
千早「初めて会った時からずっと私、我那覇さんって
そう呼んできてたのに。今頃になって
そんな風に呼べないわ……」
響「大丈夫大丈夫! 自分、そんなの気にしないぞ!」
響「だから、ほら、大丈夫! ね?千早?」
千早「ひ、響……さん」
響「あはは! やったー! ちーはーやー!」
千早「響さんっ!」