1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:19:08.12 ID:5zIIQUEa0
―早朝―
伊織「はぁ……はぁ……」
伊織「早起きして卸売市場まで来ちゃった……」
伊織「でも手に入ったわ……朝一で入荷した静岡産高級豚肉……」
伊織「一旦家まで戻って……準備して……決行ね……」
伊織(ドキドキするわ……)
伊織「きゃっ!!」
伊織「な、何よ……こんな所に祠なんてあったかしら……?
つまずいちゃったじゃない!」
伊織「見たところ壊れてはいないみたいだし……」
伊織「そのままにしても……大丈夫よね?」
伊織「急がなきゃ」
祠「」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:20:28.23 ID:5zIIQUEa0
―事務所―
伊織「……いる?」
P「あれ?伊織、何で事務所に?今日休みだろ」
伊織「ちょ、ちょっと近くに来たから寄ってみただけよ。
あんた、また休日出勤してるの?」
P「ああ、ちょっと仕事が残っててな」
伊織「ふ、ふーん?まあ下僕としては感心な心がけね」
P「おう」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:22:41.54 ID:5zIIQUEa0
伊織「……そ、そうだ!よく働いている下僕に施しを与えるわ」
P「え?」
伊織「あ、あら?何故か私、
今日余分に食料品を買い込んじゃってるわ」
P「……」
伊織「こんなにあってもどうせ食べきれないし、
仕方ないからアンタにご飯作ってあげるわ」
P(食べきれない食品はやよいにあげたほうが……とは言えない雰囲気だ)
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:23:13.75 ID:5zIIQUEa0
伊織「……(チラッ)」
P「あ、ありがとうございます。謹んで頂きます」
伊織「そ、そう?そこまで言われたらしょうがないわね!
ちょっと待ってなさいよ!」
伊織(我ながら自然な感じで切り出せたわね。
昨日の夜頑張って練習した成果を見せるわよ!)
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:26:31.38 ID:5zIIQUEa0
―30分後―
伊織「さ、さあ、できたわよ」
P「……あ、ああ、ありがとう」
伊織「……」
P(黒い……これは何料理なんだ……
原型がわからない……)
伊織「やっぱり……食べられないわよね……こんなの……」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:27:34.12 ID:5zIIQUEa0
P「い、いや、そんなことは」
伊織「ごめんなさい……」
P(えーい、食えば美味いはずだ、食えば!)
P「いただきます!!」バクッ
P「……」モグモグ
伊織「……ど、どうかしら……?」
P「美味い……」
伊織「え?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:28:43.01 ID:5zIIQUEa0
P「なんじゃこりゃー!超美味いー!!」
P「どうしてこんな消し炭のような料理がこんなに美味いんだー!!!」
伊織「なんだかとても失礼なことを言われてる気がするけど
褒め言葉として受け取っておくわ」
P「ううっ……美味い……美味い……」
伊織「分かったから不気味に呟くんじゃないわよ」
P「伊織ぃ……ありがとうな……こんな美味い物を……」
伊織「っ……!!」
伊織「べ、別にこんなの、どうってことないわよ!」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:30:28.40 ID:5zIIQUEa0
伊織「そ、その……
あ、あんたさえ良ければまた作ってあげてもいいわ!」
P「本当か!?是非頼む!」
伊織「!!ほらっ、おかわりもあるから、食べてて!
お茶淹れて来るから!」
P「おう!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:32:15.52 ID:5zIIQUEa0
―調理室―
伊織「……にひひ……」
伊織「……にひひひひひ……」
伊織(あー、顔が暑いわ……あの馬鹿に見られてないでしょうね)
伊織(あいつ……すごく喜んでたわね……!)
伊織(ありがとうですって!是非頼む、ですって!)
伊織「にひひ!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:33:32.97 ID:5zIIQUEa0
―次の日 朝―
P「おはようございまーす」
伊織「あ、あら、おはよう」
P「おう、伊織、おはよう。昨日はありがとうな」
伊織「ど、どうってことないわよ、あんなの」
P「しかし随分早いな」
伊織「そ、そうかしら?」
P「だってまだ誰も来てないだろ」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:34:30.88 ID:5zIIQUEa0
伊織「そ、そうね、誰も来てないわね」
伊織「それで……あの……はいっ、これ!」
P「な、何だ?」
伊織「そ、その、お弁当……」
P「……え?」
伊織「き、昨日、また食べたいって言ってたじゃない」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:35:32.71 ID:5zIIQUEa0
P「……わざわざ作ってきてくれたのか……?」
伊織「え、ええ」
P「……くっ……」
伊織「な、何泣いてんのよ……」
P「嬉しくて……」
伊織「えっ、あっ……か、勘違いするんじゃないわよ?!
私は、あんたが浅ましく料理を食べてたから
普段絶対いい物食べてないから、それで健康を心配して……
じゃなかった!別に心配なんかしてないけど!
プロデューサーが倒れたら困るじゃない!?だから……」
P「伊織……ありがとうな!大事に食べるよ」
伊織「!……か、感謝しなさいよね!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:37:19.60 ID:5zIIQUEa0
伊織(あんなに喜ぶなんて……早起きしてよかった……)
伊織(毎日張り切って作るわよ!)
そして、私があいつにお弁当を作るのが日課になっていったのでした……
と言っても、あいつは忙しいので、ロッカーの中にお弁当入れておくだけで、
面と向かって渡せる日は無かったんだけど……
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:39:43.88 ID:5zIIQUEa0
―数日後―
春香「うーん……」
伊織「春香?何唸ってるのよ?」
春香「あ、伊織!あのさ、プロデューサーさんのことなんだけど……」
春香「何だか最近オカシイと思わない?」
伊織「!」
伊織(ま、まさか、お弁当のことがばれた!?)
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:40:29.12 ID:5zIIQUEa0
春香「上手く言えないんだけど、心ここにあらずと言うか……」
伊織「そ、そうかしら?」
春香「うーん……」
伊織「い、いつもと変わらないように見えるけど……」
春香「そう?私の思いすごしならいいんだけど」
伊織(ばれてはいないようね……多分……)
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:43:17.41 ID:5zIIQUEa0
―お昼時―
伊織(あいつ、お弁当作ってもらった喜びが態度に出てるんじゃないでしょうね?
こっそり食べてる所覗いてみましょ)
伊織(い、今まであいつが食べてる姿あんまり見てないから緊張する……)
伊織(べ、別に、まずいとか言われるのが怖いとか、そういうんじゃないんだから!)
伊織「……」ゴクリ
P「……」キョロキョロ
P「よし」
P「いただきまーす!」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:44:02.91 ID:5zIIQUEa0
伊織(ちょうどお昼ご飯食べるみたいね……あ、あら?)
伊織「ちょ、ちょっとあんた!」
P「げ!伊織!いたのか……」
伊織「げって何よ!私のお弁当どうしたのよ?!それ近所のお弁当屋のお弁当じゃない!」
P「伊織!これは違うんだ!」
伊織「迷惑なら……迷惑って言ってよぉ……」
P「ほ、ほら、伊織!伊織のお弁当箱!」
伊織「……あ、あら?食べてる……?」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:45:35.15 ID:5zIIQUEa0
P「あまりに美味しいんで、つい……午前中に食べちゃって……
でもそれだと午後一杯持たないから……な……?」
伊織「ば、馬鹿じゃないの?あんたどこの男子中学生よ!?」
P「ごめん……」
伊織「……仕方ないわね……小分けにして間食用とお昼用作ってあげるわ」
P「ほ、本当か!?伊織!ありがとう!」
伊織「ちょ、ちょっと、近い!近いわよ!」
伊織(まさか早弁なんて……ちょっと引くわ……
にひひ……それだけ私の料理が美味しいってことよね……)
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:48:03.63 ID:5zIIQUEa0
―さらに数日後―
やよい「うー……」
伊織「どうしたの?やよい?」
やよい「その、プロデューサーのことなんだけど」
伊織「え……」
伊織(今度こそばれたかしら……)
やよい「最近なんだか……時々おかしいんだよ……
眼が怖いっていうか……」
伊織「あの馬鹿……忙しいからってやよいに乱暴な態度とるなんて……」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:49:00.69 ID:5zIIQUEa0
伊織「ちょっとあんた!」
P「い、伊織!!」
伊織「ひゃっ!!」
P「ちょっと頼みがあるんだ!聞いてくれ!」
伊織「な、何よ」
P「何か!!」
伊織「はぁ?」
P「何か食べるものをくれ!!頼む!!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:51:12.52 ID:5zIIQUEa0
伊織「な、何言って……」
P「この通りだ!!」
伊織「ちょ、土下座なんてしないで!
分かった、分かったから」
伊織(目が血走ってた……確かに変ね……)
伊織「わ、私のお弁当の卵焼きだけど……」
伊織(こっそりお揃いのお弁当なんだけど)
P「は、早く!」
P「……」モグモグ
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:52:33.17 ID:5zIIQUEa0
P「はぁ……伊織の卵焼きだぁ……」
伊織「ね、ねえ?」
P「ん?どうした?伊織?」
伊織(いつもの表情……)
伊織「やよいが……最近あんたちょっと変って言ってたわよ」
P「んー?そうかなぁ……
最近忙しかったからちょっと興奮状態で接してたかもしれん。
気を付けるよ」
伊織「え、ええ」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:54:08.26 ID:5zIIQUEa0
―次の日―
伊織(やっぱりあいつ、変よ)
伊織(悪いけど……隠しカメラで、
事務所でのあいつの様子を探ってみることにしたわ)
伊織「あ、来たわね……どれどれ……」
『P「……」ダダダダダ』
伊織「ロッカーまで凄い勢いで走ってきた……」
『P「はぁはぁ……伊織の……伊織の……弁当」ガシャ』
伊織「……」
『P「ああ、美味い……」』
伊織「手づかみで食べてる……」
『P「ふぅ……」スッキリ』
伊織「いつもの様子に戻った……?」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:55:02.97 ID:5zIIQUEa0
『P「……」』
伊織「あとは普通に仕事してるわね……あら?」
『P「……」ソワソワ』
『P「……」イライラ』
『P「あー、もう我慢できん!」』
『P「ぐひひひ……伊織の……伊織の弁当……」』
『P「これだよぉ……ああ、美味い……」』
『P「ふぅ……」スッキリ』
伊織「……どう見ても変よ……これ……」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:56:17.51 ID:5zIIQUEa0
―さらに次の日 早朝―
伊織「おはよう……」
P「伊織!!」
伊織「ひゃっ!!」
P「伊織!!弁当!!」
伊織「ちょ、ちょっと、離して、離してってば!」
P「伊織ぃ……弁当くれよぉ……弁当ぅ……」
伊織「そ、そのことなんだけど……」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:57:57.28 ID:5zIIQUEa0
伊織「その……お弁当作るの、しばらく止めようと思って……」
P「へ……?あ……?」
伊織「だってあんた……最近ちょっと変よ……
私のお弁当にそんなに執着するなんて……」
P「……あ……あ……」
P「ふざけるな!!!」
伊織「きゃっ!!」
P「弁当無いとどうすんだよ!!おい!!どうすんだよ!!」
P「どけっ!!」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:58:59.64 ID:5zIIQUEa0
伊織「わ、私の荷物……勝手に見るんじゃ……」
P「うるさいっ!!」ゴソゴソ
P「……へっ……へっへっへ……あるじゃねえか……」
P「弁当あるじゃねえか……」
P「美味え……美味え……」
伊織「あの……」
P「ふぅ……」スッキリ
P「ん?どうしたんだ?伊織?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:01:54.58 ID:5zIIQUEa0
伊織「な、何よアレ……怖かった……」
伊織「あいつ……絶対病気じゃない……」
伊織「強制的に入院させるよう社長に掛け合ってみようかしら……」
貴音「はっ!……お、おはようございます」
伊織「あら、貴音じゃない。ずいぶん久しぶりね」
貴音「……ええ」
伊織「……何で私からそんなに離れるわけ?」
貴音「べ、別に何でもありません……」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:02:35.01 ID:5zIIQUEa0
伊織「……」スッ
貴音「……」ササッ
伊織「どうして私が近づこうとすると避けるのかしら?」
貴音「……深い意味はありません」
伊織「ラーメン……おごってあげようかしら……」
貴音「ぐ……」
伊織「チャーシャー……私の分もあげるわよ」
貴音「……替え玉も……よろしいでしょうか……?」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:04:03.84 ID:5zIIQUEa0
―どっかのラーメン屋―
伊織「はぁ?」
貴音「だからその……女の霊?……というかなんというか……」
伊織「それが私に憑りついてるの?」
貴音「ええ……おそらくは」
伊織「おそらく?」
貴音「その……伊織の真後ろにいるわけではなくて……」
貴音「そこの柱の陰から……じっと……」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:05:51.27 ID:5zIIQUEa0
伊織「……!」
貴音「伊織が移動しても、一定の距離を保って付いてくるようでして」
伊織「今、かなり寒気がしたわ……」
伊織「……もしかして、最近プロデューサーの様子が変なのも
その霊?のせいかしら?憑りついてるの?」
貴音「直接、憑りついているというわけではないようですが……
おそらくは原因となっているのでしょう……
特定の人の料理に異常に執着するという……」
貴音「こうなってしまった理由に、何か……心当たりはありませんか?」
伊織「心当たりって言っても……」
貴音「お墓や神社仏閣に罰当たりな行動をしたことは?」
伊織「あんた、私を何だと思って……あっ!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:08:25.01 ID:5zIIQUEa0
―祠の前―
伊織「そういえば、ここでこの小さな祠につまづいちゃったのよね」
貴音「……どうやらここで間違いないようですね……」フルフル
伊織「何震えてるのよ……?」
貴音「私……このようなことは苦手でして……」
伊織「あ、そういえばお化けとか駄目だったわね」
貴音「今は、その、『本人』が目の前にいるので……」
伊織「……そ、そう……なの……」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:09:10.21 ID:5zIIQUEa0
伊織「……あの、ここの主さん?つまずいたのは悪かったわ……」
伊織「私が作った料理を供えるから、許してください」
貴音「……」
伊織「どう……?」
貴音「怪訝な表情をしています……」
伊織「はぁ?」
貴音「今までずっと離れたところから見ているだけだったので、
伊織の料理を見たことが無いのでしょう」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:10:42.17 ID:5zIIQUEa0
伊織「失礼ね!食べたら美味しいんだから!」
貴音「……覚悟を決めたようです……口に運びました」
貴音「あ、意外な表情ですね。美味しかったようです」
伊織「……どうやって食べてるのかしら」
貴音「どうやら、許してくれるようですね」
伊織(本当かしら……)
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:11:42.80 ID:5zIIQUEa0
―事務所 屋上―
伊織(あいつは……?)
P「伊織、どうしたんだ?誰か探してるのか?」
伊織「きゃあ!!」
P「そ、そんなに驚くとは……」
伊織「……あんた、何とも無いの?」
P「ん?ああ、何もないけど?」
伊織「お弁当は……?」
P「あ、ああ、まだ食べてないぞ。今休憩がてら食べようと思って」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:14:02.04 ID:5zIIQUEa0
伊織「本当に!?いらいらしたりしない?」
P「は?別にしないけど?」
伊織「良かった……本当に許してくれたのね……」
P「あー、その、伊織」
伊織「何?」
P「弁当、いつも済まないな。お前も忙しいんだから、
無理しなくていいんだぞ?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:14:31.50 ID:5zIIQUEa0
伊織「な、何言ってるのよ、私がやりたくてやってるんだから
あんたは黙って食べてればいいのよ!」
P「そ、そうか……そう言ってもらえるとありがたいな……
そうだ、今日は時間あるし、ここで二人で食べないか?ちょっと遅いけど」
伊織「え……?その……あの……
あんたがどうしてもって言うなら……」
P「そ、そうか……ではどうしても、お願いします」
伊織「し、仕方ないわね!一緒に食べてあげる!」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:15:32.59 ID:5zIIQUEa0
貴音「どうやら、上手く怒りを鎮めることができたようですね……」
響「貴音!どうしたんだ?柱の陰で?」
貴音「これは響ではありませんか。今、一仕事終えたところです」
響「へー?それより、サーターアンダギー作ってきたんだ!
美味しいから貴音も食べて!」
貴音「ええ!とても楽しみです!……」
女の霊「……」ジー
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:17:25.26 ID:5zIIQUEa0
貴音「ひいっ!!……ま、また、お会いしましたね」
貴音「その……先ほどより随分お怒りの様子で……」
女の霊「……」ジー
貴音「あの、響……」
響「何?」
貴音「今日、祠にぶつかったりしませんでしたか?」
響「おー、貴音ー、よくそんなこと分かるなー
そうそう、急いで事務所に来ようとしてさー
勢いよくつまずいて転んじゃって!」
響「サーターアンダギーじゃなかったらぐちゃぐちゃに
なってたぞ!あはは」
貴音「これはいけませんね……止めましょう!響!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:18:47.09 ID:5zIIQUEa0
―事務所 控室―
春香「響ちゃんのサーターアンダギーだよー♪」
雪歩「わあ、美味しそうだね!」
美希「早く食べたいの!」
真「こらこら、美希、焦っちゃダメじゃないか」
真美「わーい、真美2つー」
やよい「待ってなきゃ駄目じゃない。真美」
律子「ま、響もたくさん作ってきたみたいだし
先に食べててって言ってたから」
あずさ「それじゃあ、頂いちゃおうかしら」
千早「そうですね」
亜美「それじゃあ、いただきまーす!!」
終わり
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 03:19:59.67 ID:5zIIQUEa0
というわけで、読んで下さった皆さん、ありがとうございました
いおりん誕生日おめでとう