【水瀬伊織SS】伊織「あんたには分かんないわよ!」 P「……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 14:49:12 ID:AwxtMQ/H0
私は水瀬伊織。765プロのスーパーアイドルにして史上最高のトップアイドル!

になる予定。

P「美希、例の化粧品のCMにお前を是非使いたいって!」

美希「本当!?」

このバカっぽいのは同じ学校、同じアイドル事務所に通っている星井美希。
何故かいつも私をライバル視してきてる。

雪歩「美希ちゃんすごいなぁ……次々に仕事が入るんだもん」

真「ボク達も美希に負けないように頑張らないとね」

美希「ミキばっかりお仕事貰っちゃってごめんね、デコちゃん」チラッ

……何で私に謝るのよ。意味が分からない。

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 14:57:20 ID:AwxtMQ/H0
伊織「レッスンサボらずに真面目にやった成果でしょ。おめでとう」

ホントは悔しかった。

先生「通知表返すぞー」

英語5 数学4 国語4 理科3 社会4

伊織(……何この成績)

先生「いよいよ中3から内申点が受験の時の点数になるからな!」

※中3の成績を内申点に含む県→47/47県!

伊織(分かってたけどもう中3……受験生になるのね。私……この成績で受験生になって大丈夫なの?)

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:04:47 ID:AwxtMQ/H0
伊織(な、何この問題。全然分からない……)

伊織(あんなに勉強してるのに……どうして)

先生「はいっ!そこまで」

伊織(えっ!?もう!?)

先生「今の小テストは隣の人と交換して採点してくれ」

美希「はい」

伊織(気が進まない……何で交換なんて……)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:13:11 ID:AwxtMQ/H0
伊織(……美希は74点ね)

美希「ん。採点終わったよ」

伊織(78点!?私が!?)

伊織「うわっ……私の点数低すぎ……?」

美希「ねぇ、ミキの方が点数低いんだけどそういうのやめてほしいの」

伊織「え?そ、そういうつもりじゃ……」

美希「じゃあどういうつもりなの?」

伊織「……私の方が前から真面目に勉強してるのに……あんたと大して変わらないなんて嫌に決まってるでしょ!」

美希「!」

伊織「あ……ごめん……」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:29:41 ID:AwxtMQ/H0
伊織(もうダメダメね……アイドルも勉強も)

伊織(美希にも八つ当たりしちゃうし)

P「どうした伊織、元気無いじゃないか」

伊織「……もう帰る」

P「え!?まだレッスン終わってないだろ?」

伊織「……」

P「伊織!」

伊織「それじゃ」

P「トップアイドルになるんじゃなかったのか!?」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:36:58 ID:AwxtMQ/H0
伊織「今……そんな話しないで」ダッ

P「ちょ、待てよ!」ダッ

伊織「追いかけてこないでよ!変態!」

P「変態じゃ無い!この状況は傍から見たら変態っぽく見えるが!」

ガシッ

P「ふっ、俺から逃げられるはず……」

伊織「……」グスッ

P「!?えっ、ちょっ、何?痛かった?え?あの、」

伊織「……前から家で必死に勉強してるのに成績はダメダメ」

伊織「アイドル活動も全然うまくいかない……もう嫌……!」

P「伊織……」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:43:33 ID:AwxtMQ/H0
伊織「あんたには分かんないわよ!」

P「……」

伊織「何でも器用にこなすし、いつも期待以上の仕事をしてくる」

伊織「それに比べて私は家族の中で落ちこぼれ。見返そうと頑張っても結局これよ!」

P「……分かるよ。俺も何もかもダメダメだった」

伊織「はぁ!?嘘言わないで!」

P「でも俺には秘密の強い味方がいたんだ」

伊織「……何よそれ」

P「進研ゼミ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 15:55:09 ID:AwxtMQ/H0
伊織「進研ゼミ……?」

P「ああ、進研ゼミは学校別のテキストが用意されているんだ!」

伊織「学校別!?そ、そんな事が可能なの!?」

P「進研ゼミの圧倒的な情報収集力を用いれば容易い事だ」

伊織「そんなの効率良く勉強出来るに決まってるじゃない!」

P「ああ、それに1日の勉強時間はたったの30分!」

伊織「たった30分!?」

P「ああ、だから部活やアイドルで忙しくても大丈夫」

伊織「……」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:03:13 ID:AwxtMQ/H0
伊織「ママ、私ゼミやりたい!」

ママ「ダメ。どうせ続かないでしょ?それなら専属家庭教師を」

伊織「進研ゼミなら1人でも大丈夫。完璧なサポートがあるから」

ママ「でもお高いんでしょう?」

伊織「それなら心配ご無用!塾や家庭教師と比べてもこんなに!」

※月当たりの費用 「進研ゼミ5000円」「塾23000円」

ママ「まあ……」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:12:26 ID:AwxtMQ/H0
伊織「赤ペン先生に添削してもらえるし、分からない所があったらいつでも教えてもらえるの」

ママ「あらあら~」

伊織「それに塾や家庭教師じゃどうしても時間が削られちゃう。私はアイドルを諦めたくない!」

ママ「まだ諦めてなかったのね」

伊織「苦手解説動画で弱点も克服できるし、県内TOPの学校にもたくさん合格してるわ」

※公立進学校合格者における利用者数No1!

伊織「しかも今から始めれば合格スペシャルセットがつくの!」

※このセットが貰えるのは今月号だけ!

ママ「今から始めるのが一番お得なのね」

伊織「私、アイドルも勉強も絶対諦めたくない!お願い!」

ママ「そこまで言うならやってみなさい」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:20:04 ID:AwxtMQ/H0
2日後

伊織「ふふっ、届いてる届いてる」

伊織「まずはこれね、実力診断テスト」

※中学3年間のポイントだけが詰まってる最高のテスト

伊織「これで私専用のドリルをもらえるのね」

>>6561通りの中から君に一番ピッタリのドリルをお届け

伊織「そして忘れちゃいけないのはこの定期テスト予想問題集」

伊織「これで出るとこ集中対策が出来るから大幅得点アップが出来るわ」

※先輩の84.2%が効果を実感

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:27:32 ID:AwxtMQ/H0
伊織「あ、この電子の部分ちょっと怪しかったのよね」

伊織「図も解説も丁寧で細かいところまで理解できるのよね」

※間を飛ばさない丁寧な解説だから「わからない」が「わかる」に変わる!」

伊織「ミスしやすいポイント……あ、このミスまんま私ね」

伊織「今気付けて良かったわ」

※ミスしやすいポイントを整理!一点も落とさない!

伊織「起こりそうなミスが全部書いてある。これなら不安の原因もはっきりしそう」

伊織「今の実力から見つかるミスって本当大事ね。そこを集中的に潰せば直前の不安も無くなるんだから」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:33:44 ID:AwxtMQ/H0
美希(アイドル活動が忙しくて全然勉強できてないの……)

美希(ニガテな問題何回も間違えちゃうし)

伊織「……」パラ

美希「……ねえデコちゃん。それ何?」

伊織「あ、これ?毎月の苦手診断テストを提出すると貰える自分専用のドリルよ」

美希「自分専用?」

伊織「そう、自分が間違えた問題と似た問題だけゼミが集めてくれて苦手を集中克服出来るのよ」

美希「そんなのあるんだ。ニガテがなくなりそうでいいなぁ」

伊織「美希、もし苦手で困ってるならゼミを勧めるわ」

美希「い、いいよ。ミキアイドル忙しいからきっとそんなの無理だもん」

伊織(忙しいからこそ効率的に勉強出来るゼミが向いてるのに……)

※ゼミは1日30分!

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:41:17 ID:AwxtMQ/H0
伊織(レッスンまで時間あるわね。少し予習復習しておこうかしら)

P「お、それってもしかして……」

伊織「ゼミの学校専用テキストよ」

P「それって習った事がそのまま頭に入るから良いよな」

伊織「ええ、それに要点だけをまとめてあるから合間に勉強できるのもポイント寝」

P「俺もお世話になったなぁ。そういえば『合格への基礎完成問題』はもうやったか?」

※合格の基礎が詰まった最高の問題

伊織「当然よ。土台はもう完成してるわ」

P「流石だな伊織、おっともうレッスンか」

伊織(ゼミを始めてから効率的に勉強が出来るようになった)

伊織(そして自主練出来る時間も増えていった。これなら……!)

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:45:43 ID:AwxtMQ/H0
先生「それではテスト始め!」

伊織「……」ピラッ

伊織(えぇ!?こ、これって……)

伊織(この問題ってゼミでやった問題そのまま!?)

※ゼミのテスト予想は世界一

伊織(これなんかリハーサルで間違えてた問題……でも今の私なら!)

伊織(これならいける!)

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 16:55:58 ID:AwxtMQ/H0
国96点 英98点 数96点 理92点 社100点

伊織「ふふん、どうかしら?」

P「おお!大したもんだ」

伊織「まあ、この伊織ちゃんにかかったら当然よねぇ」

P「がんばったな、伊織」

伊織「……アンタのおかげよ。あ、ありがとう」カァー

P「どういたしまして。でもこの計算ミスする所とかはやっぱり抜けてるなぁ」

伊織「う、うっさいわねぇ!ちょっとうっかりしてただけよ!」

美希(……)

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:03:59 ID:AwxtMQ/H0
P「それと伊織に嬉しいお知らせだ」

伊織「え?」

P「あの超人気ドラマ『ゼミの勧め~最高の教材~』の主役に抜擢された」

伊織「う、嘘でしょ!?」

P「ところがどっこい、これが現実です。お前の直向きな努力がついに報われたんだよ」

伊織「嬉しい……」グスッ

P「ふふっ」

美希「……」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:14:22 ID:AwxtMQ/H0
国64点 英72点 数85点 理84点 社76点

美希(ミキだって頑張ってるのに!何で……!)

美希(アイドルでも勉強でもデコちゃんに負けて……その上……)

伊織「美希、元気無いわね」

美希「……何で最近何もかもそんなにうまくいってるの?」

伊織「ゼミのおかげよ。美希も今からでも遅くないわ」

美希「ゼミ……」

伊織「この定期テスト必勝シリーズがあれば大丈夫だから」

美希「ああ、あの有名な『全国の定期テストを分析してそれぞれの学校に適したテスト勉強が出来る教材』かぁ」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:21:43 ID:AwxtMQ/H0
伊織「美希も変われるわ。私も変われたから」

美希「……そんなモノにミキは頼らないの」

伊織「え?」

美希「デコちゃんには負けない!」ダダッ

伊織「美希……」

美希(ハニーといつもいつも仲良くして……!)

美希(負けない……負けたくないの!)

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:28:21 ID:AwxtMQ/H0
美希(勉強では敵わないかもしれないけど……アイドルなら)ハァハァ

伊織「……ちょっと美希、無理しすぎじゃない?」

美希「そんなこと……ないの」フラフラ

伊織「だって碌に休憩もせずに……」

美希「ミキはキラキラしなきゃダメなの。デコちゃんより……も……」

伊織「はぁ!?私のデコがキラキラですって!?」

美希「……」バタッ

伊織「えっ」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:36:58 ID:AwxtMQ/H0
美希「……ん」

伊織「言わんこっちゃないんだから」

美希「デコちゃんが……ミキを助けてくれたの?」

伊織「別に大した事してないわよ」

美希「……ありがと」

伊織「はいはい、これに懲りたらもう無茶しないでよ」

美希「……ごめんね」

伊織「何が?」

美希「ミキ、デコちゃんとハニーが仲良くしてるの見てキツイ態度取ってたよね」

伊織「はぇ!?べ、別に仲良くなんてしてないでしょ!」

美希「それで逆恨みみたいなカンジで色々突っかかちゃって……ごめんなさい」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:42:30 ID:AwxtMQ/H0
伊織「別に気にしてないわよ。私こそ小テストの時に変な事言ってごめんなさい」

美希「え?何かあった?」

伊織「……まあとっくに忘れてると思ったわ」

美希「むっ、失礼しちゃうの」

伊織「……ねえ美希。まだ遅くないわ」

美希「……」

伊織「今からでもゼミ、始めてみない?」

※入試直前でも間に合います

美希「……」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:47:42 ID:AwxtMQ/H0
塾では教えてくれない独自の入試対策。
「ゼミ」のおかげで私達は第一志望校に向けてリードし続ける事が出来た。

そしてアイドルとしても私達は成長していった。

伊織(私はこの1年間頑張ってきた)

美希(大丈夫、本気でそう言えるの)

試験官「始め!」

伊織(解ける!いける!!)

美希(予想通り……!!)

伊織・美希(ゼミでやった問題!)

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/19 17:59:19 ID:AwxtMQ/H0
伊織「またあんたと同じ学校とは思わなかったわ」

美希「デコちゃんは素直じゃないの。嬉しいなら嬉しいって言えば良いのに」

伊織「別に嬉しくないわよ」

美希「またまたー、そんなんだから鈍感ハニーに気付いてもらえないんだよ?」

伊織「だから別に好きじゃないって言ってるでしょ!」

美希「ふーん……じゃあデコちゃんがそんな事言ってる間にミキがハニーと結婚しよっかな」

伊織「んな!?」

あの時ゼミを始めて本当に良かった。
ゼミのおかげで勉強もアイドルも友人関係も何もかもうまくいって――恋愛はなんとも言えないけど。

とにかくゼミを始めるか否かが運命の分かれ道だったみたいね。

ちなみに雪歩と真もゼミを初めて東大に合格したらしい。
やっぱりゼミってすごい、私はそう思った。

終わた

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