1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:19:53 ID:TjymnKWX0
貴音「もし、春香、春香」
春香「?どうしたの?四条さん」
貴音「春香ならばいくの事、分かるのではありませんか?これを…」
春香「まあ、ちょっとは…んん?」
貴音「どうでしょうか?というのも、私にはこれがどこか懐かしいような気がするのです」
春香「雑誌の写真かあ…アメリカン…だよね、これ…。なんかえらくクラシカルなような…」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:20:33 ID:TjymnKWX0
春香「シャドウかな?ドラッグスターかな?ううん…分かんないや…ごめんなさい、私アメリカンとオフロードはあんまり知らないんだ…」
貴音「そうですか…」
P「ただいまー」
春香「あ!プロデューサーさん!」
P「んー…少なくともぱっと思いつくあたりの車種のカスタムでもないよな、エンジン形状的に。っていうかエアクリーナーついてるのかこれ…?」
春香「うーん、ハーレーとか?」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:21:11 ID:TjymnKWX0
P「どうかな、他にはインディアンとかさ。ごめん、俺もこれだけじゃ良く分からないな」
貴音「そうですか…それはありがとうございました」
春香「…そうだ、四条さん、その雑誌貸してくれないかな」
貴音「構いませんが、詳しい人をお知りなのですか?」
P「美世さんか春香の父さんだろ?」
春香「え?うん、そうだよ」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:22:13 ID:TjymnKWX0
貴音「美世殿?」
P「行きつけのバイクショップの店員兼整備士。あー、バンディット早く直んないかなあ」
貴音「はあ…全く懲りていないのですね…」
P「え、あぁ…ほんと心配かけて済まなかったな…みんな…」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:24:00 ID:TjymnKWX0
K125「ほっほー!!これはこれは!!」
春香「あっ、知ってるんだ!」
K125「知っとるも何も、ワシの先輩じゃよ」
春香「ええ~、じゃあ、suzukiのバイク?」
K125「違うわい」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:24:57 ID:TjymnKWX0
春香「え?じゃあどこのバイクなの?」
k125「これはな、陸王じゃ」
春香「ゴーゴーゴーアクセル~ぜーんかい~♪」
K125「なんじゃ、その歌。春香はそういう歌を歌っとるのか」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:25:32 ID:TjymnKWX0
春香「違うよ、19だよー。あ、健治ってバイク好きだからもしかして陸王ってこの陸王なのかな」
K125「わしゃその歌は知らんが、陸王モーターサイクルっていうのは会社の名前で、ワシが初代オーナーに納車されてた時には既に倒産しておった」
春香「いい!?コレダお爺ちゃんが生まれた歳って…」
K125「1969年生産じゃな、ええと…昭和35年じゃから…1960年の事か」
春香「うっわー…そりゃあプロデューサーも知らないわけだ…」
K125「それはそれはなんとも気難しい人での…そういえばなんだか操作も良く分からん奴じゃった」
春香「ロータリーミッションのコレダお爺ちゃんだって十分変だよ~…」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:26:26 ID:TjymnKWX0
K125「いやいや、そんなレベルではないぞ、第一ロータリーミッションなんぞビジネスバイクの基本じゃろうが」
K125「ん~、確かタンクの左側にチェンジペダルにあたるレバーがあってので、クラッチは足で操作しよったはずじゃ」
春香「い、いい~!?」
K125「春香はまだ車の免許はとっとらんかったか、まあ、つまるところ初期の二輪は車と一緒の操作だったというわけじゃな」
春香「あ、そうか、車の方が先にできたのか。そういえば車も運転席の横に2とか3とか書いてるレバーがあるや」
春香「…あ、それでね、あのさ、そもそもなんでこんな雑誌を持ってきたかっていうとね…」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:27:24 ID:TjymnKWX0
K125「ほう、あの美しい娘さんが」
春香「ぶ~、私だって綺麗でしょ」
K125「ははは!!春香みたいな御転婆娘が、私綺麗でしょだなんて、はははは!!」
春香「も~!!」
K125「まあまあ、それでも全国探して2ストロークのバイクを白煙吹かしながら乗り回してる女の子はお前さんぐらいじゃて」
春香「ふん、私父さんみたいな膝摺り小僧じゃないもん、でもなんで懐かしいとか言ったのかな?」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:28:02 ID:TjymnKWX0
K125「単純に見た目がクラシカルだからとかではないのか?」
春香「それって懐かしいって言い方しないと思うんだけどなあ…」
K125「確かにあの娘さんは色々秘密がありそうじゃのぉ」
春香「やっぱり直接聞くしかないと思う?」
K125「わしゃ年頃の娘さんの秘密に顔を突っ込むような男ではないわい」
春香「ちぇー、貴音さんが綺麗だからそんなこと言ってるんでしょ」
あずさ「…あら?春香ちゃん一人なの?」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:28:46 ID:TjymnKWX0
春香「」
K125「あーあ、これでキチ○イ扱いじゃなあ」
春香「あ?え?あははは…?」
あずさ「あらあら、バイクとお話してたの?」
K125「ええ、それはもう」
春香「あ、あの…」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:29:31 ID:TjymnKWX0
あずさ「うふふ、可愛いとこあるのね、春香ちゃん。私も小さい頃ぬいぐるみとお友達だったのよ~、あ、伊織ちゃんもそうよね」
春香「あ、あはは…そ、そうなんですよ~、もうバイクが可愛くって可愛くって!」
あずさ「せっかく直ったんだから、安全運転で大事にしてあげてね。じゃあ、私帰るわね~」
春香「あ、さようなら~!」
あずさ「うふふ、バイバイ」
K125「何とかキチ○イ扱いは免れたようじゃの」
春香「うう、やばいやばい、千早ちゃんとかだったら「は、春香…何で一人で喋ってるの…?」とか言われてドン引きされてたかも…」ヒソヒソ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:30:02 ID:TjymnKWX0
春香「ってなわけで、陸王ってバイクだったんだ」
貴音「陸…王…」
P「へえ~、これが陸王ってやつか」
春香「あれ?プロデューサーも知ってたんですか?」
P「名前ぐらいしか聞いたこと無かったけどな、まさかこれが陸王とは」
P「ん…まてよ…あ、そういや…」
春香・貴音「?」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:30:39 ID:TjymnKWX0
P「もしもし?おっちゃん?」
Pの伯父「おー、お前か。久しぶり、どうしてた?」
P「どうもこうも働いてるよ、前にアイドルのプロデューサーになったって言ったじゃん?」
Pの伯父「ああ、そうだった。で、またどうして電話してきた」
P「納屋のあれ、まだ捨ててない?」
Pの伯父「あれってなんだ」
P「バイクだよ、めちゃくちゃ古い青いあの」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:31:12 ID:TjymnKWX0
Pの伯父「ああ~ああ~、おう、まだあるよ、捨てようにもどうやって捨てていいか分からんから。そういや、前やるって言ったとき要らねえって言ったことないか?」
P「だって昔は”シービーナナハン”しか眼中に無かったからさ」
貴音「しいびいななはん?」
春香「CB750ってバイクの事だと思う」
Pの伯父「まあ要るんならやるわ、すっきりするし」
P「うん、今週末引取りに行くよ、軽トラ貸してね、じゃ」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:31:48 ID:TjymnKWX0
P「あったわ、陸王」
春香「いい~!?」
貴音「な、なんと!!」
美世「うわー…」ジロジロ
美世「…マジで陸王じゃん…」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:33:19 ID:TjymnKWX0
貴音「なんと…これが陸王……ですが…」
貴音(陸の王と呼ぶには…なんと哀しい姿なのでしょう…)
P「よっと…すみません、手伝ってくれますか?うげ…すごい錆…」
春香「うわ…これバイクじゃなくてバイクだった物状態じゃん…」
K125「こりゃあ完全に沈黙しとるな」
春香「レストア出来るかな?」
美世「…」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:34:01 ID:TjymnKWX0
美世「…こんな変なバイク初めて見た、うっわあ…シフトレバーって奴でしょ?これ…」
美世「サイドバルブとか…OHVですらないとか…」
K125「うーむ、流石にワシの時とは勝手が違いすぎるか?」
美世「うーん…これ動かしたいんですか?」
P「まあ、出来ることなら…」
美世「しばらくうちで預からせて頂いててもよろしいですか?見通しが立ったら連絡します」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:34:32 ID:TjymnKWX0
P「分かりました、ありがとうございました」
美世「多分なんとかなりそうな気はするんですけどね、色々確認しておきたい事があるんで他の職人さんにヘルプしてみます」
美世「あ、バンディットですけど、後は塗装だけなんで!」
P「おお!!やった~!!」
春香「おお!流石美世さん!!」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:35:05 ID:TjymnKWX0
春香「じゃ、私帰ります、お疲れ様でした~」
貴音「あの、春香」
春香「四条さん?うわっ、峰不二子みたいな格好…どうしたの?」
貴音「春香もよろしければ陸王を見に行きませんか?」
春香「私は良いけど…足は?私はまだタンデム出来ないから…」
貴音「プロデューサーが後ろに乗せてくれるのです」
春香「ああ、だからそういう格好なのか。そういや先週末に引き取りに行ったとか言ってたっけ」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:35:35 ID:TjymnKWX0
貴音「ばいくというのはなかなか厳しい姿勢で乗る物なのですね…もう少しゆったりと腰をかけられるものかと…」
春香「…」ジロッ
P「お、おいおい!やめろ!そんな目で見るな!バイクと一体になるのは大事だろ、一本橋を思い出せ!」
春香「フン。あ、あそこに陸王置いてるんだ」
貴音「陸王!」ダッ
P「なんか随分と気に入ってるんだな、貴音」
貴音「は、はい…」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:36:07 ID:TjymnKWX0
貴音「もし、春香、春香」
春香「どうしたの?また分かんないバイクの写真?」
貴音「いえ…陸王の事なのですが…」
春香「ええ~?陸王に乗りたい~!?」
律子「どっひゃー、あのプロデューサーの伯父さんの家の納屋にあったってやつでしょ?」
伊織「何を言い出すかと思えばこれはまた…」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:36:38 ID:TjymnKWX0
貴音「後ろで良いのです…一度だけでも…」
春香「っていうか、乗るとしたら後ろしかダメでしょ!」
春香「うう~ん、その前にまず直さなくっちゃ…プロデューサーに頼めるかなあ…でもなんでまた?」
貴音「実は、その…」サッ
春香「んん!?」
美希「ええ!?こんな古そうな写真に貴音が写ってるの!!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:37:20 ID:TjymnKWX0
伊織「白黒じゃない…どういうことなのよ…」
律子「ほ、ホント何者なの!?」
貴音「実は、四条の家に久しぶりにお邪魔しましたところ、古いアルバムにこの写真が飾ってあったのです」
貴音「…じいやによれば、この方は私の母方の祖母と祖父なのです」
貴音「恐らく、幼き頃にこの写真を見たため、陸王の事を懐かしいと思ったのでしょう」
春香「ああ…そういうことだったのか…」
貴音「私は祖母、祖父、父、そして母も写真を見るまでは顔すら知りませんでした」
律子「…そうだったわね」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:38:01 ID:TjymnKWX0
貴音「わがままなのは充分承知しております、春香にも要らぬ迷惑をかけてしまい申し訳ありません…」
貴音「…ですが、この写真を見て私は思ったのです。私もこの写真と同じ格好で陸王に乗れば…」
貴音「…写真でしか見たことが無い私の家族に近づける…そんな気がするのです…」
伊織「…春香、どうなの?」
春香「うう~ん、私も四条さんの夢をかなえてあげたいけど、お金の都合もあるしなあ…」
貴音「勿論修理費は私が払います」
春香「う、修理費だけがバイクにかかるお金じゃないんだけど…まあそれはいいとして、ノーヘルだよね、これ」
律子「あ、そっか…じゃあ同じ格好は無理ね…」
貴音「そうなのですか…」シュン
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:38:40 ID:TjymnKWX0
春香「まあでもヘルメット付けるだけだから、ね、プロデューサーには私が話しておくよ、もしかしたらOKしてくれるかも!」
貴音「わがままを聞いてくださっただけでも私は嬉しいです、春香」
伊織「…」
伊織「ねえ、新堂」
新堂「なんでしょうか」
伊織「ヘルメットを被らずにバイクに乗っても良い方法ってある?」
新堂「ブーッ」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:39:10 ID:TjymnKWX0
新堂「お嬢様!バイクに乗られるのですか!?」
伊織「私があんなややこしいのに乗ると思う?聞いてるだけよ」
新堂「ああ…寿命が縮みました…方法ですがいくらでもあります」
伊織「本当!?」
新堂「そうですね、一番手っ取り早いのは、ここの庭で乗れば済む話なのです」
伊織「そうなの?なんで?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:39:54 ID:TjymnKWX0
新堂「ヘルメットや免許、法定速度といった決まりは公道を走るためのもの。ここの庭、つまり私有地は、公道ではありませんので法律の対象外なのです」
伊織「そうなんだ、勉強になったわ。ありがとう、新堂」
新堂「いえいえ、しかしいくら法律では罰せられないとはいえスピードを出すのであればヘルメットは着用したほうがよろしいかと。自転車でも着用されている人もいるのですから」
伊織「じゃあ飛ばさなければいいんじゃない?」
新堂「はあ」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:40:24 ID:TjymnKWX0
P「ええ!?そんなことを貴音が!?」
春香「ダメですかね…一度だけとは…」
P「ん~…まあ貴音は最近頑張ってるしなあ、ここでご褒美っていうのも悪くないか」
春香「おお!」
P「そうだな、陸王はコアなファンも居ることだし、レストアし終わって貴音とのタンデムが終わった後でもいくらでも引き取り手はつくだろうからな。それに元からレストアはするつもりだったんだよ」
P「元はと言えばうちの物だったからな。流石に俺は陸王のオーナーにはなる気は無いけどさ、もっと詳しい奴に乗ってもらったほうが陸王も喜んでくれると思うし」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:41:37 ID:TjymnKWX0
春香「うん。陸王、きっと喜ぶと思うよ」ニコニコ
P「なんかバイクの言うことが分かるみたいな話し方だな、ははは」
春香「あはは~そんなわけないじゃないですか~」ハハハ
貴音「では、本日は私はこれでお暇させていただきます。お疲れ様でした」
伊織「貴音、嬉しそうね」
春香「そうだね、陸王に乗せてくれるって約束してくれたんだから」
伊織「んー、それにしてもそっくりね」
春香「あれ?なんで四条さんのお婆ちゃんの写真持ってるの?」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:42:20 ID:TjymnKWX0
伊織「貴音に頂戴っていって複製してもらったのよ」
春香「ふーん、でもなんで?」
伊織「あのね、実はかくかくしかじか…」
春香「ええ!?伊織、すごーい!」
伊織「これぐらい出来なくって、どうやってトップアイドル目指すのよ。まあ自分で言うのもなんだけど良い案でしょ」
春香「うん、すっごい良い案だと思う!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:42:54 ID:TjymnKWX0
P「何っ!そりゃ本当か!」
春香「はい、伊織が…」
P「だったらナンバー登録も車検も要らないから安くなるしいい事尽くめだなあ!」
春香「それでですね…実は…」ヒソヒソ
P「なるほど…でも…」
P「俺、貴音のおじいさんみたいにここまで良い男じゃないぞ…」
春香「ま、ま、なんとでもなりますって!」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:43:30 ID:TjymnKWX0
春香「どうですかー?うわっ!」
ガロガロロロロロ!!
陸王 RQ 750 「ぶうぇっふうぇっふうぇっふ!!!かーっ!!!」
美世「どう?我ながら上出来だと思うんだけど!」
春香「うわ~…すごい…動いてる…」
K125「陸王さん!」
陸王 RQ 750「ああー!?なにかー!?」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:44:07 ID:TjymnKWX0
K125「わしのこと、知りませんか!」
陸王 RQ 750「おお!ホンダさんの”ナナニィ”(ホンダドリームCB72、ちーちゃんは関係ない)さんですか!」
K125「違いますよ!ワシはスズキのバイクです!」
陸王 RQ 750「そうか!”ナナニィ”さんはスズキさんのとこだったか!ぶうぇっふうぇっふ!!」
K125「春香、後で誤解をといておいてくれ」
春香「いい!?私が!?」ヒソヒソ
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:44:42 ID:TjymnKWX0
美世「うーん、えーと…シフトがこうで…」
春香「手書きのハンドシフトの操作方法だ」
美世「うん、ハーレー専門店の人に教えてもらったんだ」
P「…」
美世「こかさないでくださいね」
P「…今になって嫌になってきた」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:46:47 ID:TjymnKWX0
美世「何言ってるんですか」
P「だってこんな変なバイク初めてですもん!」
美世「それでもスズキ乗りですか!」
P「バンディットは極普通の水冷250マルチです!変なバイクではありませんから!」
美世「ええい、春香ちゃん、こいつはもう手遅れだ!菌が脳にまで回ってる!」
P「やめろー!俺は変なバイクになんか乗ってない!まともだー!」
春香「ははは…」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:47:22 ID:TjymnKWX0
美世「プロデューサーさんは大型持ってるんですよね?」
P「ええ、まあ。ただアメリカンには乗ったことは…まあこれに関してはそういう問題では無いとは思いますが」
美世「車はお持ちですか?イメージ的にはバイクというより車の方が…」
P「はい、言われてみれば確かにそうですね」
美世「何に乗られてるんですか?」
P「オデッセイだったんですけど、最近売ってSX4に」
美世「春香ちゃーん!!」
P「そして世界が共鳴する」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:47:57 ID:TjymnKWX0
ガロロロロ…
春香「ぽっぽっぽ~鳩ぽっぽ~♪」
P「ま~めが欲しいかそらやるぞ~♪」
陸王 RQ 750「げっふげっふ!あー!あー!」
K125「うむ、この前よりも確実にふらつきも少なくなっておるし、ゆっくり走れるようになっておる」
陸王 RQ 750「う~ん、コレダくん!」
K125「はっ、何でしょう!」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:48:39 ID:TjymnKWX0
陸王 RQ 750「君はアキラは知っておるかな!」
K125「はっ!小林旭ですか!」
陸王 RQ 750「それ以外に誰が居るのかね!というのも私はアキラが好きなわけですわ!オーナーさんと一緒に良く歌ったものでね、それが懐かしくって!」
陸王 RQ 750「ズン♪ズン♪ズンドコ♪」
陸王 RQ 750・K125「街のみんなが~ぁ振り返るぅ~♪」
春香(氷川きよしがオリジナルじゃないんだ…)
春香(ふふ、コレダお爺ちゃんと陸王さん、楽しそうだなあ)
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:49:11 ID:TjymnKWX0
P「春香、何秒だ?」
春香「17秒です!すごくいいタイムじゃないですか!」
P「うんうん、良いんじゃないの?」
K125「そうじゃそうじゃ、春香、あの歌を歌ったらどうかね!」
春香「あの歌?あ、太陽のジェラシーでしょ!」ヒソヒソ
K125「違うわい、ほら、ジュー…なんだったかの…」
春香「あ、陸王?」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:50:14 ID:TjymnKWX0
春香「ワントゥスリッ!ゴーゴーゴー!」
P「?」
春香「ヘルメットを手にとって~か~ぶぅってぇ~♪」
P「お、19か、さあ~どこに行こうか~♪」
陸王 RQ 750「愉快な歌ですな!コレダくん!」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:50:47 ID:TjymnKWX0
K125「これは陸王という歌なのだそうですよ!」
陸王 RQ 750「ほう!私の名前が歌に!」
陸王 RQ 750「そうか…私の事をまだ知ってる人がいるんですなあ…」
K125「現に、ワシ達はレストアされ、こうして走っているのですから…」
春香・P「ゴー!ゴー!ゴー!アクセル全開~!!」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:51:44 ID:TjymnKWX0
貴音「とうとう本日は…」
あずさ「はいは~い、貴音さん、ちょ~と目隠しさせてもらうわね~」
貴音「はて?三浦あずさ?ああ!?一体何を!?」
律子「こらこら暴れない、アイメイクは向こうでやるからね」
貴音「は、はい…あの…これはもしや…」
律子「まあまあ、それは向こうについてからのお楽しみ」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:52:19 ID:TjymnKWX0
貴音「ここは…まあ!」
あずさ「どうかしら~」
貴音「私が…あの写真にそっくりです…」
律子「はーい、アイメイクするからね~」
貴音「あの…当時もお化粧というものはあったのでしょうか…」
律子「メイクさんに聞いて色々調べたんだからばっちしよ、安心しなさい」
貴音(ああ…髪まで整えていただいて…)
貴音(へるめっとなるものを被らねばならないというのに、なんと勿体無い…)シュン
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:52:52 ID:TjymnKWX0
律子「うん!良い感じじゃない?」
貴音「ありがとうございます、皆様」
真「では、オープン!」
雪歩「おひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
貴音「こ、これは!!」
貴音「あ、あの…」
春香「はい!はい!はーい!」
春香「えー、四条さんのあの写真を再現したいということで、本日はこのように集って頂きました!」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:53:46 ID:TjymnKWX0
真「うう~ん、憧れちゃうな~」
雪歩「四条さあああああああああん!!良いいいいいいいいいい!!」
やよい「うっうー!すっごく似合ってますー!」
亜美「うう~ん、ナイスお姫ちんですなぁ~」
真美「兄ちゃんには勿体無いよね~」
千早「春香のバイクとはまた違って、あれもいいわね」
響「アメリカンかー、かっこいいなー」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:54:46 ID:TjymnKWX0
あずさ「まあ~、四条さん、とっても綺麗だわ~」
律子「ふふ、あそこだけタイムスリップしたみたいね」
伊織「…ふふ、良かった」
小鳥(うふふ…私もプロデューサーさんの後ろに…あへ…あへへへへ)
K125「うむ、懐かしいのぉ…」
春香「では、プロデューサー、どうぞ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:55:19 ID:TjymnKWX0
貴音「…本日は、私のこのようなわがままをお聞きいただき、なんと言っていいのやら…ありがとうございます」
P「…俺の再現度は低いけど、今日はよろしくな」
P「さあ、どうぞ」
貴音「…はい」
春香「お~、良い感じですよ~!」カシャッカシャッ
P「シートの後ろに手を回して、しっかりつかまってて。そしてもたれる感じで」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:56:06 ID:TjymnKWX0
貴音「はい」
P「では行くよ」
貴音「あ、あの!」
P「ん?どうかしたか?」
貴音「その…へるめっとを被らなくてはならないのでは…?」
春香「はいはい!ここは公道じゃないから被らなくてもおっけーなんです!伊織に感謝しないとね!」
貴音「!なんと!水瀬伊織!ありがとうございます!」パアァ
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:56:45 ID:TjymnKWX0
伊織「べ、別に、ただの気まぐれよ」
P「あんまりスピードを出すと危ないから、超ゆっくりで行くぞ」
春香「では、いってらっしゃ~い」
ガガン!ガコガコガコガコガコガコガコガコ!
貴音「あ、あの…」
貴音「…腕を、肩に乗せてもよろしいでしょうか…」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:57:16 ID:TjymnKWX0
P「おう!しっかり掴まってろよ!」
春香「うっひゃ~」
亜美「ヒュ~ヒュ~!!」
真美「かーっこいー!」
真「うひゃー見てるこっちが恥ずかしくなってくるなあ」
美希「あーっ、ずるいのー!」
小鳥「うべべべべ」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:57:54 ID:TjymnKWX0
ガロロ…ロロ…
貴音「ああ…なんとそよ風の気持ちのよいこと…」
P(これはファンに知られたら殺されるぞおおおおおお)
P「貴音、怖くはないか!?」
貴音「…いえ、大丈夫です」
貴音「…あなた様」ボソッ
P「ん、何か言った?」
貴音「…ふふっ、何でもありません」ニコニコ
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:58:53 ID:TjymnKWX0
貴音(…お婆様とお爺様も、同じ風を感じていたのでしょう…)
貴音(…)
貴音(ばいくの事は良く分かりませんが…)
ガロロロロロ…
貴音(なんと味のある音なのでしょうか…)
貴音(…)
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/13 22:59:42 ID:TjymnKWX0
貴音「あの…」
P「どうした?」
貴音「可能であれば、もう少し速度を落としてはいけませんか?」
P「あれ、ごめん、速すぎたとか?」
貴音「いえ、ただ…」
貴音「この時間を…」
貴音「1秒でも良いので長く味わっていたいのです…」ニコニコ
おわり