1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:26:50 ID:IOjnJmU30
やよい「あ、ハエだ」
伊織「え、嘘」
やよい「このへんに生ゴミなんてないのにね」
伊織「鬱陶しいわねこのハエ」
やよい「捕まえてあげる!」
伊織「無理よ…すばしっこいのよコイツ」
やよい「んー、………………えい!!」ムンズ
伊織「掴んだ!?」
やよい「ハエさん潰れちゃった」グチャー
伊織「ひっ…」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:30:43 ID:IOjnJmU30
伊織「やよい……いつからそんな芸当が出来たの?」
やよい「うーん、よくわかんない」
やよい「家でよくゴキブリを見かけるんだけどね」
伊織「いー!想像したら身の毛がよだつわ」
やよい「いつも追いかけ回してたらいつの間にか早くやっつけられるようになったよ」
伊織「…」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:34:07 ID:IOjnJmU30
伊織「やっつけるって具体的に…?」
やよい「新聞紙がいいんだと思うけど新聞とってないからお箸でね」
伊織「お箸で!?」
やよい「そのままトイレに流すよ?」
伊織「そのお箸どうするの…?」
やよい「ちゃんと洗ってまた使うよ。もったいないし」
伊織「」ゾワワ
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:37:30 ID:IOjnJmU30
伊織「ていうかお箸で捕まえられるの?」
やよい「やっぱりゴキブリって素早いんだよね。あっちの速さについていくために工夫して」
伊織「それで…?」
やよい「気が付いたら今は動きを先読みしてはい、きゃーっち!て感じで」
伊織(全然朗らかな光景じゃないわね…)
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:41:03 ID:IOjnJmU30
やよい「その甲斐あって前よりもゴキブリが出る回数も減ったんだー」
伊織「そ、そう…よかったわね」
やよい「あれ…?もしかして伊織ちゃん気分悪い…?」
伊織「そ、そんなことないわよ!むしろやよいの意外な一面が見れて良かったわ」
やよい「そっかー、千早さんにも話そうと思ってたんだ」
伊織「…やめときなさい、卒倒するわよ絶対」
やよい「そうかなぁ」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:46:00 ID:IOjnJmU30
やよい「あ、もうすぐお仕事に行かないと!じゃあね伊織ちゃん」
伊織「いってらっしゃい」
P「はあ…あずささんがまたはぐれたのか」
やよい「迷子ですかー?」
P「もうすぐ収録始めるのに…間に合うのか」
やよい「……あ!あずささんだ、おーい!」
P「え、見つかったのか?」
やよい「はい、あそこに」
P「……俺には姿が見えんが」
やよい「ほらー、あの山の中腹の紫色のセーター、絶対あずささんですよ」
P「は!?ここから見えるのか!?」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:50:20 ID:IOjnJmU30
P「軽く見積もって直線距離でも1kmはあるぞ…どんだけ視力が良いんだ」
やよい「あずささーん!こっちですよー」
P「いや、聞こえないだろ」
やよい「あ!こっちに気付いて手を振ってます」
P「双眼鏡でもないと確認できないが………やよいだけわかってるから傍目から見るとおかしい人みたいだ」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:54:15 ID:IOjnJmU30
あずさ「お騒がせしましたー」
P「危うく捜索届を出すところでしたよ……まあ許してくれたんで結果オーライですが」
あずさ「それにしてもよく分かったわねやよいちゃん」
やよい「目立つ色してたから大丈夫でしたよ!」
P「紫色じゃ周りにまぎれてむしろ分かりづらくないか…?しかも夕方だし」
やよい「これっておかしいですか?」
P「他の人じゃそうはいかないと思う…」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 21:59:07 ID:IOjnJmU30
真美「お姫ちんお姫ちん」
貴音「何でしょうか真美」
真美「やよいっちにイタズラしてみてよー」
貴音「しかしそのような行いはあまり相手もよい気分はしないでしょう」
真美「そんなこと言わずにさー」
貴音「……いいでしょう。普段とは違った形で交流を深めるのも一興ですね」
真美「さすがお姫ちん話が分かるー」
貴音「では…」スッ
やよい「~♪」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:05:50 ID:IOjnJmU30
貴音(わたくし気配を消すのは得意です…このまま…)
やよい「……貴音さん?」
貴音「!?」
真美「やよいっちが気付いた!?」
貴音「こ、このような面妖なことが…」
やよい「さっき小声で話してたのが聞こえたよ」
真美「えっ……やよいっちの場所からじゃ絶対聞こえないと思ったけど」
やよい「最近なんだか耳の調子がいいんだー、耳かき毎日してるからかな」
貴音「…わたくしの忍び足に気付いたのはやよいが初めてです」
やよい「うっうー!それは光栄です!」
真美「そんなに耳がいいんだ」
やよい「春香さんが2丁目のコンビニで転んだのもわかりますよー」
真美「ここから…!?裏手だし車の通り多いのに」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:10:02 ID:IOjnJmU30
やよい「それもついさっきです」
真美「い、いやあやよいっちも冗談上手いなあ」
春香「はー、さっきコンビニで転んですりむいちゃったよぉ」ガチャ
貴音「なんと…」
やよい「春香さん、ばんそうこうです」
春香「あ、ありがとうやよい…、気が利くね」
やよい「半径50メートル以内ならどこで転んだか分かりますよ」
春香「え、なんの話?」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:14:40 ID:IOjnJmU30
やよい「クレー射撃の大会、ですか?」
P「ああ…どうやらマイナーな競技を効果的に宣伝するためにアイドルを起用したいそうだ」
やよい「でもなんで私が…?」
P「すまん……他の奴らはスケジュールが埋まっててやよいしか空いてなかったんだ」
やよい「あのう…わたしが銃を撃つんですか?」
P「まあ素人だし……PRのために軽く、な」
やよい「わかりました!」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:18:33 ID:IOjnJmU30
会長「いやあ、よく来てくれたね」
やよい「ちょっと緊張しますけど、よろしくお願いします!」
会長「そんなにかしこまらなくてもいいよ。無理をさせることはないから」
やよい「とりあえず射撃の体験をすればいいんですか?」
会長「ああこれだよ。君にはちょっと重いかもしれないね」
やよい「なんとか大丈夫です!いつもおうちのお手伝いしてますから」
会長「お手柔らかにね」
P「大丈夫かなやよい…」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:23:11 ID:IOjnJmU30
会長「まあ初めてだし当たるとは思ってないから気負わずにね」
やよい「わかりましたー」
会長「それじゃあ始めるよ。トリプルトラップといって同時に3枚出てくるからね」
やよい「はい!」
会長「スタート!」
やよい「…」グッ
パリンパリンパリン
P「命中!?」
会長「しかも間髪いれずに正確に…!」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:25:33 ID:IOjnJmU30
やよい「うっうー!動きが止まって見えます―!」パンッパンッ
会長「しょ、初心者でこの腕前は信じられない…プロを軽く凌駕している!」
P「」ポカーン
パリーン パリーン!
やよい「あれーもう終わりですかー?」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:29:06 ID:IOjnJmU30
会長「…君がアイドルじゃなきゃスカウトしてるよ。脱帽した」
やよい「初めてだけどすっごく楽しかったですー」
P「は、はは…すごいじゃないかやよい」
やよい「うっうーもっと褒めてください///」
会長「大会の素晴らしい宣伝になったよ。どうかな、是非広告塔に推薦したいが…」
P「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」
やよい「お仕事ゲットしちゃいましたー」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:33:50 ID:IOjnJmU30
P「しかし最近のやよいはなんというか…人間離れしてるというか」
やよい「~♪」ペラ
P「やよいが読んでるのは……………し、シモヘイヘ!?」
P「な、なあやよい……その本は?」
やよい「あ、これは真さんから貰ったんです。暇つぶしに読んでみたらって」
やよい「なんだかこれを読んでから力が溢れてくるみたいで」エヘヘ
P「もしかしてその本で…?しかしやよい…あの射撃はどうやって」
やよい「練習です!」
P(伊織が言ってたゴキブリで………?)
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/02/21 22:40:02 ID:IOjnJmU30
実況「さあ765プロ鬼ごっこ大会も終盤、残るは天海春香一人!」
春香「はあ、はあ……も、もうここまで来れば」ゼエゼエ
うっうー…
春香「!?」ガバ
やよい「上ですよー」ザッ
春香「あ、あわわ…」
やよい「春香さんはワンパターンだからすぐ行動が読めちゃうんですよ?」
春香「逃げないと…!」
やよい「やっぱり動きが止まって見えますね」ニコ
春香「きゃああああ!!」
伊織「やよいがどんどん手の届かないところに…」
やよい「鬼ごっこって楽しいですね♪」
終