1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/22(木) 13:25:12.65 ID:p7godpnD0
モバP「なんだ、自分で着れないのか?」
こずえ「うん……。いつも、ママがきせてくれるのー……」
モバP「そっかぁ……と言ってもなぁ。いくら子どもだからって俺じゃ恥ずかしいよな。
ちょっと待っててくれ、今ちひろさん呼んでくるから」
こずえ「……おふく、きせてくれないのー……?」
モバP「まぁ待っててくれ。今ちひろさん呼んでくるからさ」
こずえ「ぷろでゅーさー……おふく……」
モバP「ちょっと待っててな――ちひろさーん!」
こずえ「……」
こずえ「ふぅん……」
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4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/22(木) 13:33:53.11 ID:p7godpnD0
ちひろ「どうしたんですかPさん」
モバP「すいません。ちょっとお願いがあるんですけど良いですか?」
ちひろ「構いませんけど……どうしたんです――」
モバP「いやぁ、実はこずえなんですけど――」
ちひろ「――こずえちゃん!?」
モバP「えっ、いきなりどうしたんで」ガシッ
ちひろ「P、PP、P、P、Pさんは振り向かない!!」
モバP「は、はい?」
こずえ「ぷろでゅーさー……」
モバP「えっ、こずえ?あっちで待ってろって言った筈じゃ……」
ちひろ「こずえちゃんは私に任せてください!とにかくPさんはこのまま真っ直ぐ事務室に入る!
良いですね!?」
モバP「は、はい……わかりました」スタスタ
こずえ「おふくー……」トテトテ
ちひろ「こずえちゃんは私とこっちに!駄目じゃない……服を脱いだまま出て来ちゃ……」
こずえ「おふく、きせてくれないのー……ぷろでゅーさー……?」
ちひろ「服なら私が着せてあげますから……。ついでに覚えましょうね……」
こずえ「……ぷろでゅーさー……」
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/22(木) 13:40:41.72 ID:p7godpnD0
モバP「こずえ……まさか服を脱いだまま付いて来たのか……大丈夫なのか、あの子……」
モバP「ふわふわしているっていうかなんというか……会った時もいつのまにか俺の手を握っていたからな……」
モバP「個性的な子は何人もいるけどあの子はあの子で別格だな……」
コンコン
モバP「……ん?誰だ、客か……?はい、どうぞー?」
こずえ『ぷろでゅーさー……』
モバP「ってこずえ?どうしたんだ?ちひろさんと着替えをしていたんじゃないのか?」
こずえ『んー……。わかんない……』
モバP「わかんないって……ちひろさんは?」
こずえ『……わかんない』
モバP「……?まぁいい、とにかく今扉を開けるからな」
ガチャッ
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/22(木) 13:58:46.49 ID:p7godpnD0
こずえ「ぷろでゅーさー……」
モバP「!?こ、こずえ!お前なんて恰好しているんだ!?」
こずえ「おふくぅ……きせてー……」
モバP「わ、解かった!今持ってくるから!だからとりあえず部屋に入ってえっと、毛布でも体に巻いとけ!」ダッ
こずえ「……」ガシッ
モバP「!? ちょっ、こっ、こずえっ? なっ、なんだこの力……」
こずえ「おふく、きせてくれないのー……?」
モバP「だ、だから今着せてやるから!この手を離してくれ!」
こずえ「……ふぅん」
こずえ「……。ねー……ぷろでゅーさー……」
こずえ「……寒いよぉ……寒いよぉ……」
こずえ「……ぱぱぁ」
こずえ「お ふ く き せ て よ ぉ」
「破ァ!!」
突如として廊下に響き渡る怒号。それまで腕を掴んでいた力が一気に解かれた。
「も、もぅ……大丈夫です……」
声の方向を見るとちひろさんと小梅が立っていた。ちひろさんが安堵を漏らし、
小梅は倒れているこずえに近寄った。
「よ、良かった……ね、眠っているだけ……」
「一体何がどうなっているんだ……?」
「こ、こずえちゃんの中に、悪い物が憑りついていたんです……こ、こずえちゃんは悪くないです、から」
「……そうなのか」
不思議と納得できた。それは小梅の普段から垣間見せる霊感からか、こずえのふわふわとした雰囲気からなのか……
最後の一瞬、俺を『パパ』と呼んだ、誰かのおかげなのか……或いはその全てか。
「何はともあれ……助かったよ、ありがとう小梅」
「い、いいえ……これが無かったら、多分、Pさんを助けられなかった……です」
「……なるほど」
日野茜ドリンクって凄い。改めてそう思った。