1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:16:49.45 ID:VMF52h7Co
里沙「おはよう…ございます、プロデューサーさん」
ウマP「ああ。おはよう」
亜里沙「確か、一緒に事務所のこたつで年賀状の整理をしていて……」
ウマP「途中で眠くなったから、亜里沙に寝かせてもらったんだ」
亜里沙「ふぁい……」
ウマP「それでな、ちょっと困ったことになったから、ちひろさんを」
亜里沙「……」
ウマP「亜里沙?」
亜里沙「……ウマ?」
ウマP「ああ」ブルル
亜里沙「Pくんがウマっ!?」
2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:21:03.56 ID:VMF52h7Co
亜里沙「あっ、夢ね」パタリ
ウマP「夢じゃないぞ」
亜里沙「あ~、きっと仮眠する前にちひろさんからおせちをいただいたからねっ」
ウマP「食べてすぐ横になったら牛になるってやつか?」
亜里沙「今年は午年だし、縁起が良いんですよぉ」
ウマP「そうだな」
亜里沙「……先生、ウマになってもPくんが冷静で安心」
ウマP「それで、ちょっとこれじゃ仕事にならないから、ちひろさんを呼んできてもらいたいんだ」
亜里沙「ああ、はいはい」
3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:25:12.99 ID:VMF52h7Co
亜里沙「ちひろさん、連れてきましたよぉ」
ウマP「明けましておめでとうございます、ちひろさん」
ちひろ「えっ、ウマがしゃべ……」
亜里沙「このウマはPくんなんです」
ちひろ「ああ! 腹話術か何か」
ウマP「違うんですよ、ちひろさん」
ちひろ「分かりました! 超得ショップに人参を追加しましょう!?」
ウマP「そうじゃなくて」
亜里沙「ちひろさん、落ち着いてください」
ちひろ「……さすがの私も、プロデューサーさんが馬になった場合のヘルプは用意してません」
4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:29:45.34 ID:VMF52h7Co
ウマP「とにかく、これじゃ仕事にならないでしょう」
ちひろ「確かに……それはそうですね」
ウマP「まあ、新年の動きはアイドルに任せるにしても、電話の一本もかけられないですし」
ちひろ「そうなると、プロデュース業が怪しいですね。冷静に考えて」
亜里沙「ええっ!」
ウマP「実際そうだろう」
亜里沙「しゃべるウマなんてきっと子どもたちに大人気ですよぉっ!」
ウマP「俺が出演するの?」
――
亜里沙「はぁ~い、良い子のみんなぁ。今日は新しいお友達が来てくれましたよぉ」
亜里沙「『ウサコと一緒に仲良くしてほしいウサー!』」
ウマP「ウマオでございます」
子ども「わぁああああああああ!!」
亜里沙「それじゃあみんなで歌いましょう~♪」
――
5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:35:22.69 ID:VMF52h7Co
ウマP「子どもに人気になる前に、オトナにとっ捕まりそうだが……」
ちひろ「見世物的な意味ですね」
亜里沙「そんなっ!」
ウマP「しかし、見世物にならないにしても、どこかの牧場に行くのが妥当でしょうかね」
ちひろ「そ、そうですね。事務所ではさすがに飼えませんし」
亜里沙「先生の愛馬ということにすれば……」
ウマP「都内で馬で通勤するアイドルなんていませんよ」
亜里沙「うう……」ガックリ
ちひろ「いや、別の土地でも馬で通勤するアイドルはいませんから」
6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:40:50.38 ID:VMF52h7Co
ウマP「そうすると、及川牧場辺りに声をかけるのが一番いいですかね」
ちひろ「うーん、まあ、私も馬のことは詳しくないので、そこを経由する方が情報が集まるでしょう」
ウマP「今後のスケジュールに無理がない程度には組み立てておいて……」
亜里沙「Pくん、ダメです!」
ウマP「ど、どうした」
亜里沙「そんな簡単に離れるなんて考えちゃダメっ」
亜里沙「先生をここまで連れてきたのに、ズルいっ!」ヒシっ
ウマP「お、おお……」
ちひろ「……まあ、急に変身したなら、急に戻る可能性だってありますよ」
ウマP「それもそうか」
亜里沙「そうですよっ!」
7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:45:53.04 ID:VMF52h7Co
ちひろ「じゃあ、寮の予定地に厩舎でも建てますか?」
ウマP「レアメダル何枚くらいかな」
亜里沙「先生、浴衣たくさん売ってくる!」タタッ
ウマP「あっ、亜里沙」
ちひろ「行っちゃいましたね」
ウマP「うーむ、表に出ると目立つしな」
ちひろ「仕方ありません。この後、社内の新年会がありますから、ちょっと手伝ってください」
ウマP「分かりました。荷物くらいは運べるでしょう」
ちひろ「……あっ、それなら、寮にいるアイドルたちを呼んできてくれますか?」
ウマP「寮に? しかし、表に出るのは……」
ちひろ「事務所のすぐ近くのところですから、多分、大丈夫ですよ♪」
ウマP(あまり大丈夫じゃないと思うが)
8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:50:00.64 ID:VMF52h7Co
――寮。
杏「……えっ!? 働かなくても印税を!?」
杏「でゅふふ……わかってるじゃん、プロデューサー……」
杏「むにゃむにゃ……」
ウマP「杏いるかー?」カッポカッポ
杏「すぴー……」
ウマP「いないのかー?」
杏「ぐーすかー……」
ウマP「ぬっ、ふっ」ガチャガチャ
ウマP「いるじゃないか」
杏「すこすぴー……」
ウマP「起きろ、杏」
9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:53:00.65 ID:VMF52h7Co
ウマP「とりあえず剥ぎ取るか」バッサー
杏「ふあっ!? なにっ!?」
ウマP「おはよう、杏」
杏「……さむい。なに……?」
ウマP「会社の新年会だから、はよこい」
杏「……」
杏「……?」
杏「ああ、ウマか……」
ウマP「ああ」
杏「今年、午年だしね。寝起きドッキリってやつだね、これは」
ウマP「違うぞ」
10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:56:28.59 ID:VMF52h7Co
杏「……? プロデューサー?」
杏「えーと、どこにいるの? カメラは?」
ウマP「ここだ、俺だ」
ウマP「カメラはない」
杏「……あっ、夢か。知ってる知ってる」
ウマP「夢じゃない」
杏「……」
杏「えっ? 馬?」
ウマP「ああ」
杏「ハピ粉をやり過ぎたか……」バタリ
ウマP「おい、起きろ」
11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 16:59:32.94 ID:VMF52h7Co
杏「はあっ!? 馬がプロデューサーになったの?」
ウマP「違う、俺が馬になったんだ」
杏「わけがわからない」
ウマP「とにかく、今日は会社の新年会だ。俺の背中に飛び乗れ」
杏「……杏は乗馬未経験だよ」
ウマP「落ちないように運ぶから」
杏「いや、そういう問題じゃないよね」
ウマP「とにかく、さっさとシャワーでも浴びてこい」
杏「はいはい……」
12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:03:23.47 ID:VMF52h7Co
――
杏「それで、何がどうしたの? 着ぐるみじゃないのコレ」
ウマP「着ぐるみに見えるか?」
杏「見えない」
ウマP「じゃあ、そういうことだ。俺にもよく分からん」
杏「……あっ、プロデューサー、今全裸じゃん」
ウマP「黙れ」
杏「あそこも馬並み?」
ウマP「いいかげんにしろ」グイギュー
杏「ぐるじい、マフラー、踏まないでぇ……」
ウマP「ほれ、さっさと背中に乗れ」ぐいっ
杏「うわったった」ぽーん
13:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:06:45.62 ID:VMF52h7Co
杏「お~、毛が生えてる」
ウマP「たてがみって言うんじゃないか」
杏「あったけぇ」なでなで
ウマP「つかまってろ、落ちるなよ」
杏「……」
ウマP「どうした」
杏「いやぁ、なに? 今後は杏の移動手段になってくれるのかなーって」
ウマP「そういうわけにもいかん」
杏「じゃあ、何するの? プロデュースなんて出来ないでしょ」ニヤニヤ
ウマP「まあ……牧場行きかな」
杏「えっ」
14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:10:01.13 ID:VMF52h7Co
ウマP「なんかそこで馬の仕事が見つかればいいが、なければ、サイアク食肉コースか」
杏「し、食肉……」
ウマP「俺も詳しいことは知らんが、そんなに馬の仕事ってないだろう」
ウマP「乗馬体験とか……後は競馬とか? しかし、レースなんて出来る体とは思えないし」
杏「……」
ウマP「まあ、悪いようにはならないと思うがな」
ウマP「事務所で飼えるか、検討してもらって」
杏「……私がプロデューサーの馬主になるよ」
ウマP「ん?」
16:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:13:50.72 ID:VMF52h7Co
杏「だから、杏がプロデューサーの馬主になるよ。印税をつぎ込んで」
ウマP「それは破産フラグだろ」
杏「何いってんの! アイドルがオーナーの馬なんて、きっと人気出るよ!」
ウマP「そりゃ人気は出るかもしれんが……」
杏「大人気で国内のレースを総なめして賞金もらいまくって」
杏「それで、海外で賞を二つ三つ取って、種牡馬入りしてがっつり儲けるんだ~」
ウマP「どんだけ皮算用なんだ」
ウマP「それに、なんで俺が牝の馬に興奮すると思ってるんだ」
杏「え……獣姦?」
ウマP「もっとねえよ」
17:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:19:37.97 ID:VMF52h7Co
杏「とにかく! そんな……牧場送りとか許さないし」
ウマP「いや、そうは言うが」
杏「馬になって逃げようったってそうはいかないんだ」ガシッ
ウマP「……」
杏「……」
ウマP「わかった。まあ、戻れないとも限らないしな」
杏「……うん」
亜里沙「Pく~~ん!!」ダダダッ
ウマP「ん、亜里沙か」
杏「あ、先生だ」
18:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:22:21.81 ID:VMF52h7Co
杏「先生、あけおめ」
亜里沙「はぁっ、はあっ、あ、あけましておめでとうございますっ」
ウマP「すまない、まだ杏一人しか連れてなくて……」
亜里沙「そうじゃなくって!」
亜里沙「これ!」バッ
ウマP「うん……? 茶色のぬいぐるみ……?」
杏「ウマじゃん」
亜里沙「そうなの!」
ウマP「これがどうかしたのか」
亜里沙「ウサコちゃんが、ウマコちゃんになってたのっ!」
ウマP「なんだと」
19:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:25:29.97 ID:VMF52h7Co
亜里沙「ウサコちゃんを置き忘れたのを思い出して、ちょっと見てみたら」
亜里沙「『ヒヒーン! ウマコだウマー!』」
亜里沙「という感じでいたのよ!」
杏「えーっと、新キャラ?」
ウマP「ちょっと待った。亜里沙、もしかしてウマコちゃんは」
亜里沙「こたつの中にいたんです!」
ウマP「そういうことか……」
杏「どういうことなの?」
20:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:31:38.45 ID:VMF52h7Co
ウマP「つまり、こたつが犯人だということだ」
杏「ああ、そう」
ウマP「しかしまずいな、このままだと犠牲者が増えるかもしれない」
亜里沙「急ごう! Pくん、杏ちゃん!」
杏「う、うん?」
ウマP「よし、行くぞ」パカラッ
杏「は、早いよ、早いからー!」
亜里沙「あーっ、杏ちゃんが振り落とされちゃう!」
21:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:36:51.84 ID:VMF52h7Co
――事務所。
優「きゃー!」
ウマP「くっ、一足遅かったか」
亜里沙「あれは、優ちゃん!」
優「アッキーが……アッキーがぁ……」
アッキー「くぅ~ん」
杏「なんかクビが伸びてアルパカみたいになってる」
ウマP「優、無事か!」
優「あっ、Pくん……!?」
ウマP「ああ、俺も被害者だ」
優「」
杏「あまり気にしない方がいいと思う」
22:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:41:28.21 ID:VMF52h7Co
亜里沙「優ちゃん、大丈夫?」
優「う、うん。私はへーきだけど、アッキーが……」
ウマP「何があったか、教えてくれないか」
優「事務所に来たとき、まだ寒いから、こたつにアッキーが入ったの」
優「そしたらしばらくしたら……」
アッキー「くぅ~ん」
杏「うーん、中途半端に進化した謎生物」
ウマP「これではっきりしたな。このこたつに入って寝ると、馬になると」
亜里沙「なるほど!」
杏「……うん」
23:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:43:52.43 ID:VMF52h7Co
ウマP「とりあえず、もう一回こたつに入りなおしてみよう」
ウマP「優、ウマッキーを渡してくれ」
優「ウマッキーって、アッキーのこと??」
ウマP「おう」
亜里沙「Pくん、ウマコちゃんを……!」
ウマP「ああ。やってみよう」
亜里沙「がんばって! 負けないで!」
ウマP「ああ!」
杏「こたつに入るだけじゃん」
24:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:48:08.19 ID:VMF52h7Co
――1時間後。
P「ふう」
亜里沙「Pくん……!」
P「亜里沙。ウサコちゃんだ」
亜里沙「やったー!」
P「優。アッキーだが……」
優「やったー☆ ……って、なんかクビの毛がサラサラしてるっ!?」
杏「たてがみが残っちゃったんだね」
P「すまん。力不足で」
25:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 17:57:29.23 ID:VMF52h7Co
ちひろ「プロデューサーさん、お疲れ様です」
P「ああ、ちひろさん。どうやら食肉にならずに済みそうです」
ちひろ「し、食肉?」
杏「でも、なんでこたつに入って馬になるの」
P「分からん」
亜里沙「あっ、そういえば!」
P「何か知ってるのか」
亜里沙「このこたつに、イヴちゃんが入ってた時のことなんですけど」
優「……あ、もしかして」
26:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 18:05:15.84 ID:VMF52h7Co
――
イヴ「ああ~、こたつって温いですよねぇ~」
優「そうだねー♪ ほら、アッキーも暖かいって言ってるし」
アッキー「くぅ~ん」
亜里沙「それって嫌がってるんじゃないかしら?」
イヴ「大丈夫ですよ~、ブリッツェンも喜んでますし~」
亜里沙「……そういえば、来年は午年ねっ。ブリちゃんが馬だったらちょうど良かったのかしらぁ」
イヴ「ウマドシ……?」
優「日本の伝統で、干支って言って……」
イヴ「ふんふん」
亜里沙「ちょうど来年がウマの年っていう……」
イヴ「なるほどぉ~」
――
亜里沙・優「……って」
P「また奇跡を発動させてしまったのか」
27:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 18:16:50.60 ID:VMF52h7Co
P「まあ、とにかく、これで危険なことは分かったわけだから、このこたつは処分しよう」
四人『え?』
P「ん?」
ちひろ「そんな! こんなお金になりそうな!」
亜里沙「Pくん! わたし、Pくんに乗ってない!」
杏「一儲けしよう! 一儲けしてから!」
優「アッキーが完全に戻ってないよ~~!」
P「お、おう」
その後、事務所内限定で、月に一回のウマPデーが制定されました。
アイドルたちは日々のストレスや疲れを乗馬ならぬ乗Pによって癒し、
ウマ効果で人気急上昇だとかなんとか。
おしまい。
28:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 19:22:13.76 ID:94X9ztiQo
なるほど騎乗位
29:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/04(土) 20:15:29.97 ID:DH6TVbe3o
馬並みPとな・・・・・・
転載元
ウマP「亜里沙、起きてくれ」亜里沙「ううーん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388819809/