【藤原肇SS】肇「雨の日、2人きり」

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:53:07.38 ID:Im7eFzH20

ポツポツポツ……――

肇「雨、止みませんね……」

P「そうだなぁ、肇は傘持ってきてるか?」

肇「いえ、今日は一日晴れると天気予報で見たので」

P「そっか」

ポツポツポツ……――

肇「お茶淹れましたので、どうぞ」

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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:53:54.79 ID:Im7eFzH20

P「ありがとう、こっちも茶菓子用意できたよ」

肇「これって来客用のでは?」

P「賞味期限が今日までだった、新しいのも入れてあるから食べてもいいだろ」

肇「ふふふっ、そうですね。捨てるのは勿体無いです」

P「数も少ないし、皆が戻ってくる前にこっそりな?」

肇「2人だけの秘密ですね」

ザーザーザー……――

肇「雨、強くなってきましたね」

P「ちひろさん大丈夫かな」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:54:22.25 ID:Im7eFzH20

肇「途中で降られてないといいのですけど」

P「必要なら電話でもかけてくるさ」

肇「そうですね、置き傘ってどこでしたっけ?」

P「あー、しばらく使ってないからな。物置かもしれん」

肇「これ食べたら探しておきますね」

P「俺も手伝うよ」

ザーザーザー……――

肇「えっと……物がありすぎてどこにあるのかぱっと見えませんね」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:54:49.39 ID:Im7eFzH20

P「とりあえず置き場に困ったらここだからなぁ……奥には行ってない筈だ」

肇「手前から探していきましょうか」

P「俺は半ばあたりから見てくるよ、手前は頼む」

肇「分かりました」

ゴソゴソゴソ……――

P「無いなぁ、結構あった筈だからすぐ見つかると思ったんだけど」

肇「Pさんありましたか? こっちには10本だけありましたけど」

P「おっ、あったか! 多分その辺りにまだ隠れてる筈だ」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:55:16.38 ID:Im7eFzH20

肇「えっと………あ、ありました! 全部で5束ですね」

P「50本か、とりあえず全部外に出そう。穴が開いてるかもしれないしな」

肇「わかりました、先に出てますね」

ザーザーザー……――

P「ケホッ、ケホッ!……物置も一回掃除しないと駄目だな、ほこりまみれだ」

肇「ふふふっ、頭真っ白でおじいちゃんみたいです、ふふっ」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:55:42.29 ID:Im7eFzH20

P「あー、笑ってないで濡れタオル持ってきてくれたら嬉しいぞ?」

肇「ふふっ、すみません。タオル用意してますよ、どうぞ。……ふふっ」

P「笑い過ぎだって……」

肇「だってPさん……ふふっ、表情までおじいちゃんそっくりで、ふふふっ」

ザーザーザー……――

P「よしっ、穴が開いてるのもあんまりなかったな」

肇「そうですね、何本出しておきましょうか?」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:56:09.36 ID:Im7eFzH20

P「とりあえず10本だけ立てておいて、後は物置の入り口そばに置いておこう」

肇「はい、それじゃあ傘立て出しておきますね」

P「おう、俺はまた物置だな……はぁ」

肇「ふふふっ、そうはいっても入り口ですから、埃もそこまで立ちませんよ」

ポツポツポツ……――

肇「あら?」

P「おいおい、傘出した途端これか……」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:56:35.98 ID:Im7eFzH20

肇「ま、まあ置き傘が見つかったので良しとしましょう……ね?」

P「そうだな。よし、今度は俺がお茶淹れてくるよ」

肇「お茶菓子、もうありませんよ?」

P「ふっふっふっ、俺の机の中にちょっとだけお菓子が入っている」

肇「もう、お仕事の机に何を入れているんですか……」

P「杏の餌付け用の飴とかな、入れていくうちに棚1つがお菓子用になってしまったのだ」

肇「ふふっ、そういう事にしておきましょう」

ポツ…ポツ……――

肇「雨、上がってきましたね」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:57:04.16 ID:Im7eFzH20

P「そうだな」

肇「お茶、ちょっと苦いです」

P「うっ……すまん」

肇「今度は一緒に淹れましょうか」

P「教えてくれるのか?」

肇「お嫌ですか?」

P「いや、よろしく頼む」

サワサワサワ………――

肇「雨、上がりましたね」

P「そうだな、窓開けるか」

肇「はい」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:57:29.34 ID:Im7eFzH20

P「雨上がりの風って、ちょっと気持ち良いよな」

肇「ふふっ、分かります」

P「でも焼けたアスファルトの濡れたにおいはちょっと苦手だ、土の匂いは好きだけど」

肇「私は土もアスファルトも嫌いじゃないですよ、創作意欲が刺激されます」

P「あー、雨ってそう言う所あるよな」

肇「はい、耳を澄ませると色々な音が聞こえてきて、それが心地良いんです」

P「そうか、雨なぁ……今度の衣装、雨童っぽくしたりとかいいかもな」

肇「いいかもしれません……けど今からですと梅雨も明けちゃいますよ?」

P「じゃあ来年だな」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:57:58.71 ID:Im7eFzH20

肇「ふふふっ、はい」

チュンチュンチュン……――

肇「晴れてきましたね」

P「ああ、いい雨上がりだな」

肇「あ、あそこ。皆さん戻ってきたみたいです」

P「ん? おお本当だ、ちひろさんも一緒か」

肇「皆さんの分のお茶も用意しておきましょうか」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 14:58:26.97 ID:Im7eFzH20

P「そうだな、お菓子も出してくるか」

肇「まだ出てくるんですか?」

P「これで打ち止めだな、また補充しておかないと」

肇「ふふふっ、それじゃあ淹れてきますね」

P「今度は一緒に、だろ?」

肇「はい、ちゃんと教えますから覚えてくださいね?」

おわり

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