【アイマスSS】千早「プロデューサーが死んでしまう夢をみたわ……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:36:33.03 ID:svR6CPPMO
バタン★

小鳥「あっ! 千早ちゃん、早くこっちに」

律子「プロデューサー、千早ですよ。千早が来ましたよ」

千早「……嘘、ですよね。こんな事、嘘に決まって……」

P「千早……か?」

千早「そうです。プロデューサー、大丈夫なんですか? 大丈夫なん……ですよね?」

P「……悪いな千早。俺はもう……ダメみたいだ」

千早「嘘! 嘘!! 嘘!!!」

P「俺が……死んでも、レッスンは休むなよ」

千早「そんなの……無理です」

千早「番組に穴も空けるな……」

千早「できません」

P「次のライブもちゃんとやれ」

千早「嫌です! 嫌、嫌……」

P「千早……」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:39:00.81 ID:svR6CPPMO
千早「なんですか?」

P「千早のプロデュースができて、幸せだった」

千早「……私もです。だからどうか、これからも私と……」

P「ああ……思い出すな、初めて千早に会った時のこと……」

千早「無愛想で、生意気な女だと思ったんでしょうね」

P「この若さでこんなすごい歌がうたえる……才能にあふれた娘が、本当にいるのか……そう思って震えたよ……」

千早「本当ですか?」

P「この娘を……トップ……アイドルにできなかったら、俺の責任だ……そう不安になったよ……」

千早「プロデューサーのおかげで、私もがんばれました。ここまでくることができました」

P「心残りは……千早をトップアイドルにできなかった事だ……」

千早「あと一息です。もう頂点は、そこに見えているんです!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:40:50.41 ID:svR6CPPMO
P「ああ。そのあと一息が俺にあったなら、千早と一緒に頂点からの光景が見られたろうにな……」

千早「お願いですプロデューサー! 私を見捨てないで下さい!! 私を世界に……連れて行ってくれる、そう約束したじゃないですか!!!」

P「……すまない」

千早「……ごめんなさい。私こそ」

P「……千早、俺は……俺はな……」

千早「なんですか?」

P「おれ、は……ちは……やのこと、が……」

千早「! プロデューサー……」

ピー

千早「なんですか? 私がどうしたんですか!?」

医師「……残念ですが」

小鳥「う、ううっ……」

千早「うそよ! そんなはずないわ!! そんなはず……」

律子「千早……気持ちはわかるけど」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:41:49.43 ID:svR6CPPMO
千早「いやよ! そんなの……そんないや!! 私も……私だってプロデューサーが……目を開けてください、お願いですプロデューサー!!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:44:57.96 ID:svR6CPPMO
千早「死なないでください! プロデューサー!!!」ガバッ

♪ シチジデスシチジデス♪

千早「私もプロデューサーの事を、す……あ、あれっ!?」

千早「私の……部屋? あれ? 夢……? 夢だったの」

千早「……馬鹿ね。私ったら、夢なんかで泣いちゃったりして」

千早「……まるで、子供みたいね……」

千早「……ふふ」

千早「……よかった」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:46:28.47 ID:svR6CPPMO
事務所にて

千早「夢で良かったわ。でも、あんな夢を見た後だから、なんだかプロデューサーを意識してしまいそうだわ……」

千早「やだ、顔が熱い」

千早「平静に……冷静に……落ち着くのよ、千早。ステージに立つ時と同じ、あの感覚を思い出して落ち着くのよ。まずは歌い出しの第一声に、集中して……ミスらないように……」

千早「お、おはようごじゃ、ございます」

P「おう、千早おはよう」

高木「千早君が噛むなんて、珍しいね」

雪歩「おはよう千早ちゃん」

真「おはよー」

響「おはようだぞ」

あずさ「千早ちゃん、おはよう~」

貴音「おはよう。千早」

千早「み、みんなおはよう」

響「千早? なんだか顔が赤いぞ」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:49:49.56 ID:svR6CPPMO
雪歩「本当。大丈夫? 風邪でもひいたの?」

千早「だ、大丈夫よ」

真「そう? ならいいけど」

千早「? プロデューサー、社長と一緒に何をしているの?」

響「あー……」

千早「?」

真「表向きは今後の戦略会議、って言ってるんだけど」

千早「戦略会議?」

雪歩「実際は今日販売されたグラビア雑誌を、2人で見ているだけなんですぅ」

千早「!」

P「社長、見て下さいこの娘! バスト95センチでHカップだそうですよ!!」

高木「凄いねえ、向井拓海君か……」

千早「……」フルフル

P「こっちのこの娘なんて、バスト105センチでJカップですよ!」

高木「及川雫君、いやはや凄いねえ……」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:51:56.05 ID:svR6CPPMO
千早「……」ブルブル

雪歩「真ちゃん、千早ちゃんの機嫌が見るからに悪いよね」

真「だろう? 初めて会った時から、雪歩とは意見が合うと思ってたんだ」

雪歩「それに……ひんそーな私も、実はちょっと居心地が……」

響「雪歩、元気出して欲しいぞ」

真「それもこれもすべて、向井拓海って奴の仕業なんだ」

響「なんだって! それは本当なのか?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:54:27.49 ID:svR6CPPMO
高木「移籍交渉をしてみるのは、どうかねえ」

P「移籍交渉って、この娘たちをこの事務所に?」

高木「そうだよ」

P「ひゃっほーう!」

はしゃぐ社長とPたちを尻目に、うかない表情の千早。

P「社長、これで765プロのビジュアル面は完璧だなあ……他の事務所のアイドルを応援しようとするファンなんか、グラビアひとつで木っ端微塵だぁ!」

高木「我々は、アイドルに服の一番上のボタンを外してもらって、購入してくれるファンを待っておればいいんだ!」

あずさ「それよりも765プロに、巨乳艦隊がいることを知らせるんですよ~」

P「そうか、そうすれば他の事務所のアイドルには目もくれなくなる」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:56:16.62 ID:svR6CPPMO
貴音「そうですとも! ……ぐらびあ撮影などしなくても、巨乳あいどるがいるだけで765プロが守れるのですわ……」

盛り上がる一同に、それまで黙っていた千早が立ち上がった。

千早「プロデューサー!」

P「何だ? 千早」

千早「765プロを守るためなら、何をしてもいいのですか……」

P「えっ……」

千早「返事をしてください!」

高木「……」

P「忘れるな千早、765プロは狙われているんだ。今の我々のビジュアル面では守り切れないような、巨大なバストの芸能人がきっと現れる。その時のために……」

千早「巨乳アイドルが必要なんですね」

P「決まっているじゃないか!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:58:17.86 ID:svR6CPPMO
千早「他の事務所は、もっと強烈な胸のアイドルをスカウトしますよ!!」

P「我々は、それよりも巨大なバストをまたスカウトすればいいじゃないか!!!」

高木「……それは、ヨダレをたらしながら続ける……嬉しいマラソンですよ」(ゲス顔)

千早「私、失礼します!」

バタン★

雪歩「千早ちゃん、怒って出て行っちゃいました……」

響「自分が追いかけるぞ」

真「プロデューサー、千早の事を好きならもう少し気を遣ってくださいよ」

P「な! なっ!?」

雪歩「みんな、気がついているんですよ?」

P「俺は、別に……」

高木「意外だねえ。君はてっきり、おっぱい星人かと」

P「いや、もちろんそうですよ?」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 20:59:54.98 ID:svR6CPPMO
真「じゃあなんで、千早なんですか?」

P「それはその、別に……そんなつもりじゃあ」

雪歩「とにかく千早ちゃんにもっと、優しくしてあげて下さいプロデューサー」

P「わ、わかったよ」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:02:19.71 ID:svR6CPPMO
千早「実は私は、地球人ではないわ」

千早「B72星雲からやってきた、宇宙人なのよ」

千早「それに今のこの私の姿も、本来の姿ではない」

千早「本当の私は、巨乳なの」

千早「これは冗談では無いわ。本当よ」

千早「私が本来の姿になったら……でもそんなことで、あの人の気をひきたくない」

千早「私はそんな、表面的な私じゃ無くてもっと私の内面で、あの人に私を好きになって欲しいのよ!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:08:19.20 ID:svR6CPPMO
響「おー! いたいた、千早。どこに行くんだ?」

千早「レッスンの時間よ」

響「そ、そうか。あ、あのな、千早」

千早「別に気にしてないわ」

響「う、うん。元気出して欲しいぞ」

千早「……ごめんなさい、心配かけて」

響「いいさー……なあ千早、どうして逃げたりなんかしたんだ?」

千早「別に逃げた訳じゃ……」

響「なぁ、答えて欲しいぞ……」

精一杯やさしく問いかける響。
しかし響は、千早の様子がいつもと違うことに気づいた。

響「……千早?」

不安になる響。
何か悪い予感が、響の全身を貫いた…。
意を決した千早は、ゆっくりと響へ振り向き口を開いた。

千早「我那覇さん、私は……私は、人間じゃないのよ! B72星雲からきた、ウルトラ巨乳なのよ!」

40: >>34 ご指摘感謝 2012/12/04(火) 21:13:53.27 ID:svR6CPPMO
BGM  シューマン 「ピアノ協奏曲 イ短調 54番」

響「!」

千早「びっくりしたでしょう……?」

響「千早、すぐ病院で精密検査を受けるんだぞ!」

千早「精密検査!?」

響「そうだぞ、体の内部を徹底的に調べてみる必要があるぞ!」

千早「……今、話した通り。私はB72星雲の巨乳宇宙人で、いつか帰らなければならないの」

響「何でもないことじゃないかー。頭部のCTと脳波をとるだけなんだぞ」

千早「西の空に、明けの明星が輝く頃、1人の巨乳が府中へ飛んで行くわ」

響「なー、千早。自分のお願いを聞いて欲しいぞー……」

千早「それが私なのよ!」

響「さあ、自分と一緒に病院に行こう」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:18:47.16 ID:svR6CPPMO
千早「……」

響「……」

千早「……天海春香じゃなくて、水瀬さんのイメージカラーがピンクなのよ!!!」ダッ

響「あっ、千早! 待って……待つんだぞ!」

千早「はあ……はあ……やっぱり我那覇さんには、わかってもらえなかったわね」

千早「……この胸じゃあ、信じてもらえないのも当然よね」ジー

千早「でも、これさえあれば……」ギュッ

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:24:07.03 ID:svR6CPPMO
事務所にて

小鳥「プロデューサーさん、あずささんからまた迷子になってしまったとメールが……」

P「またですか? しょうがない、迎えに行きますよ。場所は?」

小鳥「多摩川縁で、近くに博物館があるそうなんですけど」

P「ということは、府中か。わかりました、すぐに急行します」

やよい「プロデューサー、あずささんをよろしくお願いしますねー!」

P「ああ、大丈夫だ」

雪歩「プロデューサー、西へ?」

府中市 多摩川縁にて

P「あれ……いない!? 遅かった! 俺が現場に駆けつけた時にはあずささんは既に姿を消していた?」

P「しかし俺がここに来ることを知っているのは、ごく一部の者だけだ」

P「まさか765プロの中に、スパイが?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:30:28.27 ID:svR6CPPMO
やよい「プロデューサー!」

P「あれ、やよい? どうしたんだこんな所に」

やよい「プロデューサーが、1人になるのをまってたんですよー!」

P「? それはどういう……な、なんだあれは……金色の機械が4つも宙に浮いて……」

やよい「かすみ!」

メカ1「ウッウー!」

やよい「長介!」

メカ2「ウッウー!」

やよい「浩太郎!」

メカ3「ウッウー!」

やよい「浩司!」

メカ4「ウッウー!」

やよい「みんなそろって合体ですー!」

「「ウッウー!!!」」ガッシャーン

P「! 金色のメカが合体して、巨大なやよいの姿に!」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:35:43.65 ID:svR6CPPMO
やよい「えへへ、プロデューサー。じつは私は宇宙から地球をしんりゃくしにきたペタン星人なんですー」

P「そんな、まさかやよいが宇宙人だなんて……」

やよい「私だけじゃ、ないんですよ」

P「なに!?」

やよい「えへへ、じつは……」

千早「そこまでよ、ペタンコ星人」

P「千早!?」

やよい「うわー千早さん、思ってたよりもずーっと早かったですね。ちなみにペタンコ星人じゃなくて、ペタン星人ですー!」

千早「ペタンコ星人……いいえ、高槻さん。私たちは初めて会った時、お互いに宇宙人だと気がついていた。そうよね?」

やよい「……はい。私、千早さんのことすぐわかりました。あと、ペタン星人ですー」

千早「でも私は、高槻さんはこんな事はしないと思ったわ。だから……」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:42:11.49 ID:svR6CPPMO
やよい「千早さん、どうですー? 千早さんも私たちの味方になりませんかー?」

千早「断るわ! 私は……地球を守るために働くのよ」

やよい「でもプロデューサーは、あんなグラビア雑誌を……」

千早「!」

やよい「私みたいなペタン娘は、きっとプロデューサーからみはなされちゃうかなーって……」ポロ

千早「高槻さん……あなたも、苦しんだのね」

やよい「うう……グラビアにむかない娘は、プロデューサーも好きじゃないのかもって思ったら、私……私……」ポロポロ

千早「わかるわ! 宇宙で一番残酷な宇宙人、それはおっぱい星人よ!!」

やよい「千早さぁーん」ボロボロ

千早「高槻さん……」ヨシヨシ

P「え、なに? 俺? 俺が悪いのか!?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:48:04.67 ID:svR6CPPMO
千早「そうです」ジトー

やよい「うう……」ダバダー

P「ちょ、俺はやよいや千早を邪険にするつもりはないんだよ。あのグラビア雑誌は、単なる観賞用だったんだ!」

千早「鑑賞? 本当ですね、プロデューサー」

P「そうだ!」

やよい「わかりましたー、プロデューサーを信じることにしますー!」

千早「良かったわ。じゃあこれからも、よろしくお願いしますね」

P「ああ」

やよい「じゃあ帰ろう。かすみ、長介、浩太郎、浩司」

「「ウッウー!!!」」ブルブル

やよい「えっ!? どうしたの、みんな」

「「ウッウー!!!」」バタバタ

千早「どうしたの高槻さん、巨大な高槻さんメカが暴れだしたわよ!」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:50:21.54 ID:svR6CPPMO
やよい「みんな、どうしたのー!? そんなに手足をバタバタさせたらダメだよ」

「「ウッウー!!!」」ドタドタ

P(……外見は金色でも、中身は白のアニメプリントか)

やよい「どうしたのみんな……今まで、こんなことなかったのに……」

千早「! もしかして電波が」

P「電波?」

千早「プロデューサー、ケータイの電源を切ってみてください」

P「わ、わかった」ピーッ

「「ウッウー」」ピタッ

やよい「よかった。みんないい子に、なりましたー」

千早「高槻さんは、普段ケータイを持っていませんから、プロデューサーのケータイで、混乱したんでしょう」

やよい「そうかもしれませんねー。帰ったらこのノイズカット装置をみんなにくみこまないと」

通行人1「モシモシ? ああ。俺、俺」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:54:40.05 ID:svR6CPPMO
「「ウッウー!!!」」ジタバタ

P「! 巨大やよいがまたパンチラ……暴れだしたぞ」

千早「プロデューサー? 今、何を言いかけて……」

通行人1「じゃあまた後で」ピッ

「「ウッウー」」ピタッ

やよい「あ、おとなしくなりましたよー」

通行人2「もしもし、お前? あ、俺」

「「ウッウー!!!」」バタバタ

P「ま、また暴れだしたぞ」

千早「高槻さん、早くそのノイズカット装置を!」

やよい「むりですー! こうみんなが暴れてたら、近寄れませーん」

P「……俺があの巨大やよいの、注意をひく」

千早「プロデューサー!?」

P「近くに行ってケータイの電源を入れたら、巨大やよいは一番近くにいる俺に反応するだろう。その隙に、やよいは装置を組み込むんだ」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 21:58:38.34 ID:svR6CPPMO
やよい「で、でも妹や弟はわけもわからず暴れてるんですよー。もしかしたらそのままプロデューサーは……」

千早「! ゆ、夢で見たみたいに……」

P「それしか手はない! やよいも妹や弟を悪者にしたくないだろ? 今ならまだ間に合う。頼むぞ、やよい!!」ダッ

やよい「あ! プロデューサー!!」

千早「いや……嫌! あんな思いをするのは嫌よ!! プロデューサー!!!」スッ

やよい「! 千早さん、それは……B72星雲の一族がつかうという伝説の……ウルトラパイ!!」

千早「デユワッ!!!」

ウルトラパイを千早が胸に当てると、パイの周囲に火花が散りながらみるみる千早の胸が大きくなる。
そして何故か、千早の鼻孔が広がる。

P「こっちだ! 巨大やよい」ピッ

「「ウッウー!!!」」ジトー

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:00:52.41 ID:svR6CPPMO
P「今だ! やよい!!」

やよい「は、はいっ! まってて下さい、プロデューサー」

「「ウッウー!!!」」ドスンドスン

P「くっ、走れば逃げ切れそうだが、そうするとやよいが振り落とされるかも……ここはあえてゆっくり……ケータイもいったん切ろう」ピーッ

千早「プロデューサー! 危ない!!」

P「えっ!? あっ!!」

Pの頭上に、巨大やよいの右足が迫る。
命の危機でも、ついついその更に上にある白地アニメプリントに目がいくP。
その時だった。

千早「デュワッ!」

ボヨン☆

「「ウッウー!?」」

巨大やよいの右足は、千早の巨乳に弾き返される。

P「え!? 千早? その胸は!」

千早「パイスラッガー!」

ゴオオオォォォーーー☆

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:06:06.99 ID:svR6CPPMO
千早は自身の巨乳を掴むと、巨大やよいに向かって投げつける。

千早の巨乳が、唸りを上げて巨大やよいに命中する。

「「ウッウー……」」クラクラ

千早「高槻さん、この間に」

戻ってきた巨乳を胸に収めると、千早はやよいに言う。

やよい「はーい。これで……だいじょうぶですー!」

「「ウッウー?」」キョトン

やよい「こらー! ダメでしょ、こんな所で暴れたら」

「「ウッウー……」」ションボリ

P「まあまあ、みんな電波のせいで暴れていたんだから。それより……」

千早「プロデューサー、見てしまいましたね。私の本当の姿を」

P「あ、ああ……」ゴクッ

千早「……まあ、なんでもいいですけど」

P「そ、その、千早……」

千早「……なんですか? 言っておきますが……」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:12:19.39 ID:svR6CPPMO
P「早くいつもの姿に、戻ってくれよ。なんか、落ち着かない」

千早「えっ!?」

P「千早は……いつもの姿が一番いい」

千早「で、でも……」

P「俺が好きな、千早だ」

千早「ほ、本当ですか? でもプロデューサーは、おっぱい星人では……」

P「それは否定しない」

千早「なら……」

P「そのおっぱい星人の俺でも、普段の千早の魅力には敵わない」

千早「!」

P「おっぱい星人の俺が巨乳の千早に惚れたら、それは巨乳目当てだ。だけど、俺はおっぱい星人だけど、巨乳じゃ無い千早が好きだ」

千早「プロデューサー……」

P「おっぱいは関係ない! 俺は千早という女性が好きなんだ!!」

千早「嬉しいです……」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:18:04.54 ID:svR6CPPMO
P「千早……」

千早「プロデューサー……」

やよい「えへへー、良かったですね。プロデューサー、千早さん」

P「あ、ああ」

千早「ありがとう、高槻さん」

やよい「じゃあそろそろ、みんなに乗って事務所にかえりましょー!」

P「そうだな」

千早「お願いするわね、高槻さんと妹弟さん達」

「「ウッウー!!」」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:24:59.82 ID:svR6CPPMO
事務所にて

高木「おお、帰ってきたか。P君、実は例の移籍の話だがね」

P「社長、申し訳ありませんが俺はおっぱい星人はやめました」

高木「せっかくだから、事務所ごとの買収にしたよ」

P「俺は本当に魅力ある、真実の愛に……え?」

貴音「それで高木殿。その買収とは、どことするのですか?」

小鳥「ギエローキャブを選びました」

P「えっ! ギエローキャブ!?」

小鳥「ええ、巨乳タレントが沢山いて。あの事務所でしたら、申し分ありません。それに、プロデューサーもいません」

高木「ギエローキャブにはプロデューサーがいないというのは、確実なんだね?」

小鳥「ええ、大丈夫です。買収相手を選ぶのに、6分間もかかって検討したんです」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:30:33.92 ID:svR6CPPMO
高木「我々はついに巨乳艦隊を持ったということを、業界に知らせるために記者会見もしよう!」ウキウキ

小鳥「買収が成功すれば、ギエローキャブは業界から姿を消すでしょう」

P「本当ですか!? ひゅっほー……」ハッ

やよい「うう……」ジー

千早「……」ジー

P「う……社長、もっと万全の配慮が必要です」

高木「なっ!? P……君?」

P「超巨乳の獲得だけが、765プロを防衛する道ではありません」

高木「ま、まさか君は……」

P「買収はやめましょう」

やよい「プロデューサー……」パアァ

千早「……」ニコ

高木「……そ、そんなあああぁぁぁーーーっっっ!!!」バターン

社長の高木は、口から黄色い血のような物を霧状に噴出しその場に倒れ、そして静かに目を閉じました。
花畑のような、事務所の中で。

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:37:11.01 ID:svR6CPPMO
P「小鳥さん、社長の容態は?」

小鳥「今、消毒して社長室で休んでもらっています」

P「そうですか」

小鳥「そういえば社長さん、しきりにうわごとを言っているんです。……ヨダレをたらしながら続けるマラソン、だと……」

P「社長がそんなことを……」

千早「ところでプロデューサー。私、気になっているんですが」

P「ん?」

千早「結局あずささんは、どうしたんですか?」

P「……」

やよい「……」

P「や、やよい? あずささんの件は、やよいが仕組んだことじゃあ……」

やよい「いいえ? 私は、プロデューサーが1人になるのを待ってただけで……」

千早「……」

P「……」

やよい「……」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:42:02.61 ID:svR6CPPMO
P「ケータイ……切ったままだっな……」ピッ

やよい「どーですか?」

P「メール……未読100件を今、受信した」

小鳥「内容は……?」

P「全て同じ内容で……『むかえはまだか?』と」

小鳥「……」

やよい「……」

貴音「……」

P「い、行ってきます!」

千早「わ、私も一緒に!」

バタバタバタ★

P「あずささん、本当にごめんなさーい!!!」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:47:32.10 ID:svR6CPPMO
ナレーション(春香)「おっぱい星人の、巨乳獲得計画はこうして終わったのです。ファンの巨乳願望を利用するとは、恐るべき宇宙人です。しかしご安心ください。このお話は遠い遠い未来の物語なのです」

春香「え? なぜですって? われわれ人類は今、宇宙人に狙われる程、巨乳に執着してはいませんから。わっほーい! 」

おわり

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:51:27.42 ID:svR6CPPMO
>>1
訂正

×千早「番組に穴も空けるな……」
○P「番組に穴も空けるな……」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 22:53:48.79 ID:svR6CPPMO
以上で終わりです。

レスや支援、ありがとうございました。
楽しかったです。

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/04(火) 23:00:08.09 ID:svR6CPPMO
伊織の時とは全然、方向性が違うSSになりました。
また近いうちに、もう一人できたらと思っています。

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