1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 12:36:38.03 ID:SsQ0FWmQ0
P「そうだ。某巨大ユニットもコント番組持ってるくらいだからな」
春香「たいして有名でもないのにそんなの無理ですよプロデューサーさん!」
P「今更言っても遅いぞ。もう生っすかはお笑い番組にするっていう方向で企画通っちゃったから」
春香「え!まさか生放送でコントを……?」
P「そのまさかだぞ春香!大丈夫だお前達ならやっていける!」
春香「ええー……」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 12:41:38.71 ID:SsQ0FWmQ0
P「もう台本はできてるから、各自覚えておいてくれ」
春香「仕事が早いですね……どれどれ」
春香『生っすか?だヨ!』
『全員集合ー!!』
♪~(踊りながら舞台にあがる)
春香『行ってみよう!!』
千早『エンヤー コーラヤット! ドッコイジャンジャンコーラヤ!』
律子『はあ~ 765見ーたさーにハァー ドーシタドーシタ』
貴音『ちゃんねるぅ コリャ まわしたらーハァー それからどうした』
あずさ『今日もなぁー今日も逢えたよ コーリャ ソレサナー 13人の色女ー』
春香『行けー!』
「エンヤー コーラヤット! ドッコイジャンジャンコーラヤ!」
春香『よろしくぅー!』
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 12:44:53.59 ID:SsQ0FWmQ0
春香「丸パクリじゃないですか!しかもドリフ!」
P「よく知ってるな春香」
春香「よく知ってるなじゃないですよ!そしてこの人選はなんですか!お笑い苦手そうな人ばっかり!」
P「そ、そうか?個人的にはこういうことしててかわいく見える人間を選んだつもりなんだが……」
春香「えっ。か、かわいいですか?」
P「ああ」
春香「あのー……見た感じリーダーは私ですよね?」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 12:49:46.21 ID:SsQ0FWmQ0
P「そのつもりだが……どうする?やめとくか?」
春香「いえ、やらせてください!」
春香(そっか、プロデューサーさんは面白い子が好きなんだ。よし!この企画を通して面白いアイドルになろっと♪)
P「じゃあ春香のサイズにあったハゲヅラを用意しておかないとな!」
春香「……は?」
P「春香がやる気まんまんで俺もうれしいよ!さっそく衣装さんに連絡を……」
春香「ちょ、待ってください!なんですかハゲヅラって!」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 12:54:44.23 ID:SsQ0FWmQ0
P「なんだ、ハゲヅラも知らないのか?」
春香「知ってますよ!そういうことじゃなくてなんでアイドルがハゲヅラかぶんなくちゃいけないんですか!?」
P「おいおい、アイドルだからハゲヅラかぶっちゃいけないなんて決まりはないぞ?」
春香「そりゃそうですけど……」
P「コントも本気でやったほうが人気も上がると思うしな!それに安心しろ。ちゃんと歌のステージも枠として用意してあるから」
春香「うー……。ハゲヅラかぶってもかわいく見えますか?」
P「ああ。俺はそういうお茶目な子は良いと思うぞ」
春香「やります」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:00:14.48 ID:SsQ0FWmQ0
P「さすがだ春香!それじゃ、もう来週からコント番組になるからみんなとネタ合わせやっといてくれ!」
春香「来週!?ちょっとお笑いナメすぎじゃないんですか!?」
P「これも仕事だ!見ろ、貴音なんてもう練習してるぞ!」
貴音「『じすいずあぺん』……」
春香「うわあ……」
P「頑張ってファンのみんなを笑顔にするんだ!」
春香(……まあ、人気なくなったらまた元の番組に戻るよね)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:07:55.95 ID:SsQ0FWmQ0
一週間後
小鳥「ついに春香ちゃんたちのお笑いデビューですね」
社長「いやあ、なんとも新たな門出を見守るようで緊張するねえ!」
小鳥「あ、始まりますよ社長!」
春香「生っすかだヨ!全員集合ー!」
~オープニング中略~
春香「はい!それでは装いを新たにこの番組をお送りします!」
千早「途中で新曲の発表もありますから、楽しみにしてくださいね」
あずさ「それでは、セットさん。準備をお願いしま~す」
貴音「じすいずあぺん」ボソッ
律子「貴音、まだあんたの台詞じゃないから……」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:10:42.78 ID:SsQ0FWmQ0
『ちーちゃんのCM撮影』
律子監督「……はい、ここで牛乳を飲み干してから、三浦さんどうぞ!」
あずさ「新発売!りっちゃんの健康牛乳!」
律子「OK!よし、じゃあ今日のCM撮影はこういう段取りだから。役者みんなそろったわね?」
あずさ「すみません監督、うちの星井が入院してしまって出られなくなっちゃったんです。代わりの役者用意しておきましたので……」
律子「えー!困るわねーもう。その人はもう来てるの?」
あずさ「はい。もうメイクも終わったはずです」
律子「じゃあ誰か呼んできて!」
AD「はーい」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:13:11.20 ID:SsQ0FWmQ0
千早「おはようございます監督。如月千早です。今日はよろしくお願いします」
律子「……星井さんの代わりってあんた?」
千早「そうです」
律子「ちょっとなんでこんな健康とも牛乳とも結びつかないような奴をよこしちゃったのよ。他にいなかったの?」
千早「高木社長に行けと言われたので。高木ブーじゃないですよ」
律子「じゃあもういいわこいつで。ハアー……」
千早(……屈辱だわ)
律子「じゃあまた段取り説明するけど、まず如月さんがドアを開けて入ってきてあずささんに向かって元気に『おはよう!』」
千早「入ってから『おはよう』……」
律子「そしてこのコップの牛乳300ccを飲み干して『今日も元気だ牛乳がうまい』」
千早「『今日も元気だ牛乳がうまい』……了解です」
律子「そこで三浦さんが」
あずさ「新発売!765の健康牛乳!」
律子「はい!こんな感じだから。わかった?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:16:04.23 ID:SsQ0FWmQ0
千早「はい、わかりました」
律子「じゃあ行くわよ!スタンバイして!五秒前ー。3、2、1、はい!」
ガララッ
千早「おはようございます」
律子「カーット!」
千早「えっ」
律子「『えっ』じゃないの!『おはようございます』じゃなくて『おはよう』!元気なCMにしたいから敬語は使わないの!」
千早「あっそういうことですか!普段敬語なもので、すみません!」
律子「じゃあテイク2!さんはい!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:18:24.29 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう……」
律子「カット!カーット!」
千早「えっ」
律子「このバカ」バシッ
千早「痛っ!えっえっ、おはようってちゃんと言いましたよ」
律子「元気なCMって言ってんでしょうが!そんな辛気臭い顔で牛乳飲み干す奴がどこに居んの!笑いながら入ってきなさい!」
千早「あー元気にってそういうことですか!わかりましたもう大丈夫です」
律子「どんな捉え方してんのよ……。じゃあテイク3行くわよ!用意、はい!」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:22:27.84 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう!」ニコッ
千早「……プフッw」
律子「カットー!カットカット!」
律子「……なんで今吹き出したの。台本と違うじゃない」ボソボソ
千早「いや、おもしろくもないのに笑って私何してんだろうって思ったらこらえきれなくって……」ボソボソ
律子「バカなんじゃないのあんた本当に!」バシン
千早「痛い!もう次は頑張りますもう大丈夫です!」
律子「じゃあテイクいくつだっけ……もういいや用意スタート!」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:26:44.74 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう!」ニコッ
律子(そこで牛乳!)
千早「ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ……。ぷはぁ」
千早「今日も元気だ牛乳がうまい」
あずさ「新発売!りっちゃんの健康牛乳!」
律子「OK!何秒だった?」
AD「21秒です」
律子「あっちゃー。このCM15秒なのよ。もっと速く牛乳飲み干しちゃってくれない?」
千早「え?あの、じゃあ牛乳の量を減らせば……」
律子「少ない量飲んでもCMにならないでしょ!それにあんたはもっと牛乳飲んだほうがいいわ」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:30:25.01 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう!」ニコッ
千早「ゴクゴクゴクッゴクゴクッゴクッぷはっ」
千早「今日も元気だ、牛乳がうまい!」
あずさ「新発売!りっちゃんの健康牛乳!」
律子「OK!何秒だった?」
AD「18秒です」
律子「あー。もうこれ以上は縮まんないか。じゃあ如月さん、飲み終わった後の台詞は『うまい!』だけでいいわ」
千早「『うまい!』だけですね。了解です……」ウップ
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:32:46.19 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう!」ニコッ
千早「ゴクッゴクッ……ゴクッ……ゴクッゴクッ」
千早「……」
律子「カット!遅い!」バシン
千早「ブーッ」ビシャア
あずさ「キャー!」
律子「何吐いてんの!あーもうテーブルこんな牛乳まみれにして」フキフキ
律子「顔も拭きなさいほら」フキフキ
千早「え、ちょ律子それ今テーブル拭いた布巾……」
律子「ちゃんと飲みきりなさい!じゃあ次行くから!用意、スタート!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:36:13.01 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはよう!」ニコッ
千早「ゴクッ……ゴクッ……うぇっ」ダバダバダバ
律子「カーット!半分以上こぼしてんじゃないの!またテーブル汚してもう。ほら顔も」フキフキ
千早「すみませんもう四杯目なんで……あとその布巾汚い……」
律子「いいから胃に入れちゃうの!頑張ればまだ入るから!胸の容量いくらでも空いてんでしょ!はいじゃあ次、用意、スタート!」
ガララッ
千早「うまい!……あっ!」
律子「カットー!バカ!最初っからうまいって言ってどうすんの!」バッシーン
千早「いたっ!ごめんもう飲むことばっかり考えちゃってて!次はちゃんとやるから!」
律子(千早、アドリブなんて初回なのに思い切ったことするわね……)
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:39:28.44 ID:SsQ0FWmQ0
あずさ「すみません監督、急ぎでやらないと次の仕事に間に合わないので……」
律子「あらそうなの?じゃあもう早く終わらせるから如月さん頼むわよ。わかってんの!?」
千早「わかってます!はい!」
律子「ほんとに!?」
千早「はい!」
律子「大丈夫ね!?」
千早「大丈夫!」
律子「なんでタメ語になってんの!!」バシン
千早「痛い!すみません!」
律子「じゃあ用意、スタート!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:42:11.27 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはようっ!!」ニコッ
千早「ゴクゴクゴクゴクゴクゴク!!」
千早「ブフゥまい!」ビチャビチャビチャ
律子「カットー!飲みきってから言いなさいよ!きたないわね!」
千早「でも最後の一口が入らなくって……」ウルウル
律子「気合いで入れなさいよ!まだ胸スカスカなんだから入るでしょうよ!」
千早「くっ……!」
あずさ「すみません監督もう時間が……」
律子「あーもうじゃあ次ラストね!」
千早「はい!」ピョンピョン
律子「なんでジャンプしてんの」
千早「下のほうに牛乳下っていかないかなーと思って……」ピョンピョン
律子「……バッカじゃないの。じゃあラスト用意、スタート!!」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:45:31.97 ID:SsQ0FWmQ0
ガララッ
千早「おはようっ!!!」
千早「ゴクッ……」
千早「……」
千早「あ……ちょっと……大変……」
律子「……カット。何してんの」
千早「……。トイレ行ってきます……」タッタッタッ
律子「えっちょっ、千早!?」
あずさ「ま、待って千早ちゃ~ん。大丈夫~?」タッタッタッ
律子「え、あずささんまで!?……えーっと」
律子「次、行ってみよう!!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:51:32.65 ID:SsQ0FWmQ0
P「よかったぞ律子!まさかあんなアドリブをオチに持ってくるなんてな!ネットでも大評判だぞ!」
律子「いやアドリブとかじゃなくって、千早本当にトイレ行っちゃいましたよ!?」
あずさ「あのープロデューサーさん。千早ちゃんがトイレにこもってすぐには出れないって言ってましたよ?」
律子「え?じゃあ本当に苦しかったのあの子?」
あずさ「コップの大きさが練習のときと大分違ったみたいです……」
P「次は春香と新曲の発表なのに……。しょうがない、春香一人でやらせるか」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 13:57:35.82 ID:SsQ0FWmQ0
P「そういうわけだから頼んだぞ春香!」
春香「ええー!?」
春香「えー、テレビの前のみなさん。新曲の発表なのですが、如月千早ちゃんが諸事情により欠場になりましたので、私天海春香がソロでお送りします」
春香「それでは聴いてください『太陽のジェラシー』」
春香「♪私マーメイ♪」
社長「はっはっは、歌下手だなあ天海くんは」
小鳥「こりゃ寄席よりおもしれえや」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:02:49.44 ID:SsQ0FWmQ0
P「お疲れ、春香」
春香「何故か二番の冒頭で笑いのSEが入ったんですけど……?」
P「ああ、どうも千早の異変あたりから視聴率が右肩上がりに上昇中らしいが、春香の歌でとうとう35%を上回ったぞ!」
春香「本当ですか!?やったあ!」
P(やっぱり千早と組ませないとまともな歌にならないんだな……)
春香「あ、それで千早ちゃんは!?」
P「まだトイレに居る……。こまったな。今から千早の代役は見つけられないし、できないコントも出てくる」
春香「どうするんですかプロデューサーさん……」
P「春香は心配するな。とにかく今は貴音のコントの成功を祈ろう」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:09:51.35 ID:SsQ0FWmQ0
『貴音と外交問題』
中国人「ペラペーラペラペーラ」
アメリカ人「ペラペーラ?」
中国人「ペラペーラ!ペラペーラセンカクウチノモノアルペラペーラウチノアル!」
アメリカ人「ペラペーラヤメロペラペーラ」
貴音「……」
中国人「ペラペーラトチカエセ」
アメリカ人「ペラペーラ?(日本もなんか言えよ)」
貴音「……じすいずあぺん」
アメリカ人「Oh…」
中国人「HAHAHAHA!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:14:23.53 ID:SsQ0FWmQ0
P「良かったぞ貴音!」
貴音「おわらい、というのも良きものですね」
春香(あれしか台詞ないのにギャラは同じなんだよね……)
P「千早はまだトイレか……」
春香「どうするんですか!次のコントは千早ちゃんが痴漢の役をやらなきゃコントが成立しませんよ!?」
P「……わかった。俺に任せろ。春香とあずささんは千早抜きでコントに入ってください」
あずさ「で、でも……」
P「大丈夫。俺を信じてください」
春香「プロデューサーさん……」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:20:45.01 ID:SsQ0FWmQ0
『あずささんの痴漢撃退法』
あずさ「あ、あらー電車に乗ったはいいけど空いてる席がないわー」
春香「こ、こういうときはやっぱり痴漢て怖いですよね」
あずさ「そうねえ。春香ちゃんなんか若いから」
春香「あずささんだって十分若いですよー。あはは……」
あずさ(ここで痴漢役の千早ちゃんが来る予定なのだけれど……)
春香(どうやって間を持たせたら……)
火災報知器「ジリリリリリリリリリリ」
春香あずさ「!?」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:23:33.89 ID:SsQ0FWmQ0
AD「すみません!スタジオに何者かが火をつけました!逃げてください!」
P「なんだって!春香、あずささん!こっちだ!はやく逃げろ!」
春香「あ、はい!」
あずさ「まあ、大変だわ~!」
春香(こんなタイミングで放火なんて、もしかして犯人は……)
P「……」ニヤッ
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:28:00.29 ID:SsQ0FWmQ0
社長「おや?画面が急に海を映し出したぞ。どういうことだい音無くん」
小鳥「何か緊急事態ですかねえ。あ、何かテロップが出てますよ!」
社長「なになに、スタジオで火災が?物騒だねえ」
小鳥「これじゃあ番組は中止ですね。残念」
社長「原因は不明か。まあ怪我人は0ということだし、我が社のアイドルが無事ならよかった」
小鳥「不幸中の幸いですね」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:31:41.90 ID:SsQ0FWmQ0
数日後
春香「プロデューサーさん」
千早「……」
P「どうした?二人そろって」
千早「番組を降ろさせてください」
春香「私もです」
P「えっ、何でだ!?あの番組は最終的に視聴率50%もいって伝説の番組と化してるんだぞ!?しかもお前等は現時点で人気2トップなのに!」
千早「もう……あの仕事に耐えられません。歌も歌えませんでしたし……」
春香「私なんかコント番組でコントやってないのに一番笑いとったらしいじゃないですか。もう精神的にキツいです」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:37:16.40 ID:SsQ0FWmQ0
P「落ち着け。お前等は今知名度が上がってこれからが勝負なんだぞ?仕事のオファーだってくるようになったし」
春香「最初にきたの志村けんさんの番組の仕事じゃないですか……」
千早「もう体を張るのはごめんです。なんで私はあの仕事量で四条さんや春香と同じギャラなんですか……」
春香「さすがに千早ちゃんにそう言われると私も何も言えないけども……。でも、あんなヨゴレばっかりやってたら私、お嫁に行けませんよお……」
P「春香……。わかった。もしお前がアイドルを引退して誰も貰い手がいなくなったら、俺がもらってやる!」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:39:55.88 ID:SsQ0FWmQ0
春香「!」
P「……なんてな。わかった。そこまで言うなら仕方ないな。俺から先方に話して……」
春香「本当ですか?」
P「ん?」
春香「本当にもらってくれますか?私のこと」
P「いや、まあ冗談っていうか」
春香「やります私!あの番組で頂点とります!」
P「お、おい春香?」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:42:41.08 ID:SsQ0FWmQ0
春香「よーし燃えてきたー!次の台本はないんですかプロデューサーさん!」
P「お、ああ!次の台本はこれだぞ春香!」
春香「♪~」
千早「あの、プロデューサー」
P「ああ、千早は降りるんだよな。すまなかったな」
千早「私が引退したら、もらってくれますか?」
P「はあ?」
千早「牛乳下痢女でももらってくれますかって聞いてるんです!」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:46:06.88 ID:SsQ0FWmQ0
P「ちょお前何言って」
春香「ずるいよ千早ちゃん!プロデューサーさんは私をもらってくれるって言ったんだよ!」
千早「ずるいのは春香のほうよ。私ほどのヨゴレじゃないくせに」
春香「うー……!」
あずさ「じゃあ、お笑いでトップに立った子がプロデューサーさんにもらってもらえばいいんじゃなーい?」
P「あずささんいつの間に!」
律子「どうせお笑いやってるアイドルなんてどんな役だろうとヨゴレですしね。私はそれでいいと思いますよ」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 14:51:18.15 ID:SsQ0FWmQ0
春香「わかりました。正々堂々笑いで勝負ですね?」
千早「いいけど、負けませんよ?テレビは放送事故ギリギリが一番面白いんですから」
あずさ「うふふ、みんなより年をとってる分、笑いのセンスも私の方が上だと思うわ♪」
律子「人生なにがあるかわかりませんね。プロデューサー殿?」
P「なんかよくわからんが、みんなやる気にあふれてるな!よし!めざせトップアイドルだ!」
貴音「……じすいずあぺん」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:00:59.55 ID:SsQ0FWmQ0
亜美「……んっふっふー♪」
真美「これは面白いことを聞いてしまいましたなあー」
亜美「みんなー!お笑いで頂点に立てば兄ちゃんと結婚できるんだってさー!」
全員「!?」
真「亜美、それほんと!?」
雪歩「お笑いなんて難しそうですぅ……」
伊織「やよい、私とコンビ組みなさい!」
やよい「うっうー!お笑いならダンスとかより自信あるかもですー!だっふんだー!」
響「自分完璧だからな!お笑いも完璧さー!」
美希「ミキみたいにすぐ寝る高木ブーだって有名になれたんだし、そのくらい余裕だって思うなー」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:08:43.92 ID:SsQ0FWmQ0
P「それからというもの、生っすか?サンデーは結局765プロ全員がレギュラー出演することになった」
P「一部過激な表現があったせいか、PTAから苦情が入り番組は終了してしまったが、すぐにみんなレギュラー番組をいくつも持つようになった」
P「765大爆笑、天海軒、我那覇響のなんくるないさぁ、イオちゃんヤヨちゃん、四条貴音のバカ姫様などなど……」
P「今では東の吉本興業と言われるほどに765プロは発展を遂げた」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:13:07.41 ID:SsQ0FWmQ0
P「な、なあ皆。そろそろネタづくりより新曲とか発表しないか?資金はいくらでもあるんだぞ?」
春香「プロデューサーさんダメですよそんなこといっちゃ」
千早「そうですよ。うちは売れてる芸人がバラエティに流れていく中、実直にコント一本でやってるのが売りなんですから」
あずさ「んっんっんっ歳ぃ取るとあに言ってんだかわかんねえだあよー」
律子「うーん、やはりあずささんのババア芸は堂に入ってますね」
貴音「……だうーん」
P「なんでこんなことに……」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:21:07.90 ID:SsQ0FWmQ0
千早「ワーオ!東村山いっちょめー!ワーオいっちょめいっちょめ!ワーオいっちょめいっちょめ!ワーオ!」
P「……相変わらず無駄に美声なのが面白いよ、千早」
千早「そ、そうですか?///ま、まあこういう歌との関わりかたができるというのは自分の中では成長したなと思えますね」
P「あずささんも随分演技がうまくなりましたね。本当のババアにしか見えないって評判ですよ」
あずさ「そんなあ~私なんてまだまだですよプロデューサーさん。でも、自分の芸を誉められるのはうれしいです♪」
P「律子は縁の下の力持ちって感じだな。律子が居ないと画が物足りないって現場でも言われてたぞ」
律子「最初は不満でしたけど……、まあリンゴやジョージのポジションがたぶん一番自分を活かせてるような気がしてきましたよ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:24:19.87 ID:SsQ0FWmQ0
春香「ふー、ネタ合わせも終わったし、休憩しよっと」
P「あ、春香。よかったら飯食べにいかないか?俺もちょうど時間空いてて」
春香「行きます!絶対行きます!」
あずさ「あら春香ちゃんうらやましいわあ~」
千早「春香だけずるいですプロデューサー」
P「お前等はまた今度な。じゃあ行くぞ春香」
春香「はーい♪」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:30:24.29 ID:SsQ0FWmQ0
春香「えへへ♪プロデューサーさんと二人で食事なんて久しぶりですね!」
P「お前たち、本当に忙しくなったもんなあ。良いことだよ」
春香「まあ、お金は溜まりましたね。おかげでこんな豪華なレストランでお食事できますし。仕事も順調ですし♪」
P「ああ、そうだな。最近のお前の新ネタのあれ、あのくしゃみするやつ面白いよな。ヘックシってやるやつ」
春香「むー、そんなんじゃないですよー。もっとこう……イィィッキシッッ!!!!ってやつですよ!」
P「は、春香?こういう場所では、その……」
春香「あ、やだっ私ったら///職業病ってやつですかねっ?」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:35:59.93 ID:SsQ0FWmQ0
春香「えへへ……。でもプロデューサーさんこんな女の子、タイプでしょう?」
P「え?こんな女の子、って春香みたいな子ってことか?」
春香「はい♪」
P「……プッ、あはは!さすが春香、面白い冗談だな!」
春香「いやいや、冗談なんかじゃ」
P「休憩中くらい少しは気を抜けよ?本当にお笑いが好きなんだな。レストランであんなくしゃみするやつがタイプな男なんているわけないだろ。ははっ」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:40:57.12 ID:SsQ0FWmQ0
春香「え……。でも面白い子がかわいいって前に……」
P「いやそりゃかわいいけど、タイプっていうと話が違うだろ」
春香「」
P「明日は久しぶりにみんなそろっての収録だからな!頑張れよ!」
春香「あ、あの、ちなみにですよ?プロデューサーさんの好みのタイプはどういう感じですか?」
P「うーん……。そうだなあ、やっぱり清純な人かな?」
春香「」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:46:57.33 ID:SsQ0FWmQ0
翌日
千早「よし。みんな、今日も気合い入れていきましょうね!」
あずさ「ヒゲのメイクさんがいつもと違うからあんまり下品にみえないわ~」
律子「そうですか?いつもクドすぎるくらいだからちょうど良いと思いますけど」
貴音「……あいーん」
伊織「やよい、ベニヤの壁にぶつかるときどうやったらあんなに良い音出せるの?」
やよい「あれはねー、かかとをグイッと押し込むようにして恥骨からぶつかるようにしてるんだよー」
亜美真美「ちょっと、ちょっとちょっと!」
真「ちょっとだけよー?うーん、どうしたらもっと淫靡な感じになるかな?」
雪歩「真ちゃん、流し目とかどうかなぁ」
美希「zzz…」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:49:31.76 ID:SsQ0FWmQ0
春香「……おはようみんな」
響「あ、はいさーい!春香遅かったなー」
千早「何かあったの?」
春香「みんな……実は……」
全員「?」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 15:57:04.02 ID:SsQ0FWmQ0
春香「カクカクシカジカ」
律子「そ、そんな……」
千早「清純な子がタイプって言われても、今更どうしたらいいの!」
あずさ「ババアの演技とか言ってる場合じゃなかったわ~」
貴音「……だめだこりゃ」
真「ぼ、ボクはセーフだよね?」
響「もっと淫靡に、とか言ってたくせに」
亜美真美「ゆーたいりだつー!」
やよい「亜美、真美、前から言おうと思ってたけどそれつまんないよ?」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:03:09.78 ID:SsQ0FWmQ0
春香「こうなったら、やることは一つだよ。みんな」
P「今日は久しぶりの生放送か。でももうみんな心配いらないな。よく成長したよ本当に」
♪~
P「よし、無事に始まったな」
春香「ちょっと音楽止めて!!」
P「!?」
AD「え?どういうことですか」
千早「いいから止めて!!」
P「おい!なに勝手なことしてるんだお前たち!」
春香「テレビの前のみなさん、聞いてください。私たち……」
春香「お笑いを卒業します!!」
千早「ふ、普通の女の子にぃ、戻りたぁいっ!!」グスッ
P「」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:12:21.69 ID:SsQ0FWmQ0
翌日
P「やらかしてくれたなお前たち……。契約違反で事務所の金庫も空だよ。もう全員お笑い続ける気はないんだな?」
春香「すみません……」
P「大体普通の女の子に戻りたいってことはアレか?芸能界引退ってことでいいのか?」
千早「それは違いますプロデューサー」
P「え?」
春香「正当派アイドルに復帰ですよ、復帰!」
P「……いまさらアイドル界に進出ですか?」
P(こうしてみんな再びアイドルとして活動を始めた。結局振り出しに戻っただけのような気もする。もしこれが夢ならば、現実ではアイドルにお笑い活動なんか絶対にさせないよ)
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:14:41.61 ID:SsQ0FWmQ0
おわり