5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 01:59:40.79 ID:WIy0ZR3M0
■夕方、PM4:06
765プロダクション――
ガチャリ
美希「……あれ?だれもいないの?」
P「すぅ……すぅ……」
美希「あっ、ハニー!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:00:40.31 ID:WIy0ZR3M0
美希「ハニー?…………あはっ、ハニーったら寝ちゃってるの」
美希「小鳥も律子、さんもいないし……」
美希「起こすのも悪いよね。とにかくソファーでゆっくりしようっと。あふぅ」
美希「……ん?ハニーの目の下……クマができてる……」
美希「そういえば顔色もあんまりよくないの……疲れてるのかな……?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:01:30.34 ID:WIy0ZR3M0
P「すぅ……すぅ……」
美希「ライブの企画書を書いてる途中なの」
美希「パソコンつけたまんまだから、居眠りだよね……どうしよう。ハニー……」
美希「美希たちのために、こんなに疲れ果ててまで……」
美希「……よーし!決めたの!事務所のザツムを手伝うの!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:08:05.56 ID:WIy0ZR3M0
>>7 >>9
ご忠告ありがとうございますです。
美希「そういえば、ハニーはいつも帰る前に軽くお掃除をしてるって小鳥が言ってたの」
美希「ということでまずはお掃除なの☆ ハニーを起こさないように気をつけなくちゃ」
美希「ふんふんふーん」サッサッ
美希「ソファーの下も埃だらけなの」
美希「んんーっ!このソファー思ったより重いの……」
ガタッ!
美希「あっ!」クルッ
P「すぅ……すぅ……」
美希「よかった~。起きてないの」
美希「……これでよしっと」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:15:00.98 ID:WIy0ZR3M0
美希「次は給湯室かな」
美希「意外と整理されてるの。雪歩がお掃除でもしてるのかな」
美希「……うわあ、と思ったら生ゴミがすごいの……」パカッ
美希「どうしよう。これは小鳥に任せた方が……」
美希「……ううん、ダメなの。もしハニーが先に見つけたら捨てに行くに決まってるの」
美希「この袋ごと捨てていいんだよね?」ドサッ
美希「端っこを結んで」ムスビメギュッ
美希「たるき亭の小川さんに捨てる場所を聞いてみよっと」
■数分後
美希「なるほど。ここがゴミ捨て場所なの」
美希「生ゴミはここかな?」ドサッ
美希「ふうっ。一件落着なの」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:21:25.40 ID:WIy0ZR3M0
■PM4:24
再び事務所へ――
トテトテ、ガチャリ
美希「ふふっ。まだハニーはお休み中なの」
美希「みんなが帰ってくる前にいろいろ準備しようっと」
美希「そういえば、ハニーは起きたらいつもコーヒーを飲んでたよね」
美希「目が覚めた時のために今度はコーヒーを作るの!」
美希「……ミキコーヒーメーカー使ったことないの。でもなんとかなるよね」
美希「……コーヒーの粉ってどこにあるのかな」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:27:50.88 ID:WIy0ZR3M0
美希「こんな時に便利な小鳥なの」ピポパ……プルルル
美希「あ、小鳥?」
小鳥『美希ちゃん?どうかしたの?』
美希「コーヒーの粉って、どこに置いてあるか教えてほしいの」
小鳥『コーヒー?美希ちゃんコーヒー飲むの?』
美希「んーまあそういうことにしてほしいの」
小鳥『わ、わかったわ。でも、ちょうど今切れちゃってるのよ。帰りに買って行こうって思ってたところで』
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:30:38.73 ID:WIy0ZR3M0
美希「んじゃあ美希が買ってくるの!」
小鳥『あら、じゃあお願いしてもいいかしら。ちなみにコーヒーメーカーを使うときは、豆から買ってきてね』
美希「粉じゃダメなの?」
小鳥「粉だと酸化が早いから保存がきかなくてね。それに、味も美味しいし」
美希「わかったの!」
小鳥『ありがとう。帰りにおにぎり買っていくわねー』
美希「うん、待ってるね。バイバーイ」ピッ
美希「いざ、しゅっぱーつ、なの」
美希「ハニー、もう少し待っててね」
P「すぅ……すぅ……」
美希「行ってきますなの!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:34:43.68 ID:WIy0ZR3M0
PM4:37
近所のスーパー――
美希「うわあ、主婦でイッパイなの……」
美希「もやし、特売セールかあ。やよいが喜びそうなの」
やよい「あれ?もしかして美希さんですか?」
美希「あ、やよい!」
やよい「こんにちは!美希さんもお買い物ですか?」
美希「うん。コーヒーの豆を買いに来たの!」
やよい「コーヒーですか?それでしたら、あっちにありますよー!ついてきて下さい!」
美希「おおー、やよい頼りになるの!」
美希「やよいはよくここのスーパーに来るの?」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:37:22.79 ID:WIy0ZR3M0
やよい「はい!いつも晩ご飯のおかずはここで買うんですよー!」
やよい「今日はもやし祭りですー!」
美希「美味しそうだね。今度美希も招待してほしいな」
やよい「うっうー!美希さんならいつでも大歓迎ですよ!」
美希「じゃあ楽しみにしてるね?」
やよい「はい!」
やよい「……と、それより、美希さんはどうしてコーヒーを買いに来たんですか?」
美希「ちょっとお使いなの。コーヒーの粉がなくなってて、ハニーのコーヒーが作れなかったから買いに来たの」
やよい「なるほどー。美希さんはプロデューサー思いなんですね!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:40:33.44 ID:WIy0ZR3M0
美希「もちろんなの!事務所でハニーを一番好きなのはミキなの」
やよい「うっうー!私も負けてないですよー?」
美希「ふふっ。それじゃミキと勝負だね。ハニーは渡さないの」
やよい「私も頑張りますー!」
美希「のぞむところなの!……あ、あったの!……豆はコレしかないみたいだね」
やよい「あ、それプロデューサーが飲んでたコーヒーと一緒ですー」
美希「やよい、知ってるの?」
やよい「はい!プロデューサーが豆を挽いてた時に見た袋なんです」
美希「ホント?じゃあちょうどいいの。これにしようっと。一つでいいかな?」
やよい「予備もあった方がいいと思いますよー!」
美希「分かったの!」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:43:33.59 ID:WIy0ZR3M0
美希「じゃあやよい、またね!今日はありがと!」
やよい「えへへー、どういたしまして!それじゃ、また明日ですー!」トテトテ……
美希「さてと。急がないとハニーが起きちゃうの」
■PM:4:54
三度事務所へ――
ガチャリ
美希「ハニー?」
P「すぅ……すぅ……」
美希「よかった。まだ起きてないの。よほど疲れてたんだね……」
美希「よーし、早速コーヒーを作るの!」トテテ
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:46:07.48 ID:WIy0ZR3M0
美希「……問題浮上なの」ピポパ……プルルル
小鳥『もしもし?美希ちゃん?』
美希「豆を買ってきたんだけど、どうやって粉にすればいいの?」
小鳥『それなら、棚に豆を挽くコーヒーミルっていう機械があるから、それを使って挽くのよ』
小鳥『豆をセットして、上についてるハンドルを回して使うの』
美希「……あ、コレかな。ありがとうなの」
小鳥『どういたしまして。でも、急にコーヒーなんて珍しいわね』
美希「ハニーのためなの!」
小鳥『あ、そういうことだったのね』
美希「うん。それじゃ、小鳥も早く帰ってきてね」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:48:23.18 ID:WIy0ZR3M0
小鳥『なるべく急ぐわね。それじゃ』ピッ
美希「早速やってみるの」
美希「豆をセットして、っと」
美希「わあ、結構面白いの!」ガリガリ
美希「あ、でも、あんまり音を立てるとハニーが起きちゃうかも……」ソロソロ
~数分後~
美希「できたの!」
美希「えーと、ここにお水をいれて、フィルターはここかな?」
美希「粉をいれて……」
美希「このボタンでいいのかな?」ピッ
美希「おおー、動き出したの。コーヒーメーカー、いい仕事するの」
美希「コーヒーの匂いがする……。いい匂いなの」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:50:58.92 ID:WIy0ZR3M0
美希「あふぅ。動きまわったら疲れたの。最後に本棚の書類を整理するの」
美希「こっちは律子、さんの書類で、こっちがハニーので。これは全部小鳥の書類かな」
美希「わあ、すごいの。ライブの記録が全部残ってる」ペラッ、ペラッ
美希「これはオールスターライブの時で、あ、これはミキの初めてのライブ!」
美希「全部、ハニーのおかげで成功できたんだ……ありがとう、ハニー」
美希「……はっ!感傷に浸ってる場合じゃないの。片づけないと……」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:53:11.94 ID:WIy0ZR3M0
美希「んー、一番上に乗ってた段ボールが重くて上がらないの……それっ」
ドン、ドサッ、バラバラ
美希「わあっ!」ドンガラガッシャーン
P「うん?……うぇ、なんじゃこりゃ!」バッ
P「美希!大丈夫か?」
美希「いたた……段ボール箱乗せたらバランスが崩れて本棚が倒れてきたの……あ、ハニー!」
P「怪我はないか?」
美希「うん、ミキは大丈夫だよ。でも、ハニーが……」
P「え?俺は何ともないぞ」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:56:09.03 ID:WIy0ZR3M0
美希「違うの。ハニー、起こしちゃったの……」
P「あ、ああ。なんだそんなことか。ていうか、寝ちまってたのか俺」
美希「そんなことじゃないの。ハニー、クマが出来てるの……」
P「え、マジで?」
美希「それに、顔色も悪いの。ハニー、正直に答えて。寝てないんでしょ?」
P「……い、いや、寝てるぞ?」
美希「ウソなの。ハニー、とっても疲れた顔してるの」
P「……まあ、ここ4日ほどは仮眠を1時間とるくらいしか寝てないな」
美希「やっぱりなの。ミキたちのために、こんなに……」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 02:58:27.56 ID:WIy0ZR3M0
P「いいんだよ。これも仕事だからな」
美希「よくないの。ミキは……ミキはそんな疲れてる顔、ハニーにしてほしくないの……」
P「美希……」
美希「ミキ、少しでもハニーに楽してもらおうと思って、事務所のザツムをやってみたの。でも、本棚の整理が大変で……。逆にハニーに迷惑かけちゃったの……ごめんなさい」
P「……いいや、迷惑じゃないさ。他にはどんなことをしてくれたんだ?」
美希「お掃除したり、ゴミを出したり、ハニーのコーヒーを作ったりしたよ」
P「そっか。十分だよ、ありがとな。俺も体調管理は気をつけるから」
美希「ハニー……!」
P「さて、みんなが帰ってくる前にコイツを片づけるぞ」
美希「うん。でもハニーは休んでて。これは美希が片づけるの」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:00:41.35 ID:WIy0ZR3M0
P「一人じゃ無理だって。それに、段ボールなら俺が乗せられるぞ?」
美希「でもハニーは寝てなきゃダメなの」
P「……そうだなあ。じゃあ二人で片付け終わったら、美希に膝枕でもしてもらおうか。その方がゆっくり休めそうなんだけど、ダメ?」
美希「……! もちろんいいの!」
PM6:31
765プロダクション
小鳥「ただいま戻りましたー」
律子「おかえりなさい。そういえばどこ行ってたんですか」
小鳥「あ、社長と一緒に、新しく業務提携を結ぶレコード会社に挨拶に行ってたんです。最近はみんな人気が出て、あちこちからお仕事が舞いこんできますから」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:02:39.30 ID:WIy0ZR3M0
小鳥「プロデューサーさんも大変そうでしたし、私が行ってきたんです」
律子「なるほど。てっきり仕事をさぼって飲んでたものとばかり」
小鳥「ピヨ!私どんなイメージなんですか!」
律子「冗談ですよ。それより、あんまり大きい声出さないでくださいね」
小鳥「え?何かあったんですか?」
律子「アレですよ、アレ」ユビサシ
P「すぅ……すぅ……」
美希「すぅ……すぅ……んぅ、はにぃ……」ムニャムニャ
小鳥「あら、すてき」
律子「美希がソファに寝てるのはいつもの事ですけど、その膝でプロデューサーが寝てるのは珍しいですね」
小鳥「やっぱり、疲れてらしたんですね」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:05:05.91 ID:WIy0ZR3M0
律子「頑張り過ぎなんですよ、プロデューサー殿は」
小鳥「あ、そういえば……。律子さん、コーヒーあります?」
律子「ポットに沸いてますよ。帰ってきたらコーヒーの匂いがしたんですけど、プロデューサーが淹れたんですかね?」
小鳥「ちゃんと作れたのね……ふふっ」
律子「? どうかしたんですか?」
小鳥「いえ、それより、美味しかったですか?」
律子「ええまあ、いつも通りのコーヒーですよ」
小鳥「それじゃ、後で美希ちゃんにお礼、言ってあげてくださいね?」
律子「え?美希にですか?」
小鳥「じつはですね――」カクカクシカジカ――
スヤスヤ……
美希「はにぃ……大好き……なの」ムニャムニャ
Fin
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:07:14.96 ID:WIy0ZR3M0
おまけ
PM10:27
P宅
P「ふー、さっぱりした~」ゴシゴシ
P「ん、もう10時半か。ちょっと長風呂しすぎたか」
P「さて、今日は美希のおかげで体力バッチリだ。もう少し残った書類を――」
グッバイ、メモリーズコノオーモーイデーハルカゼマウヒーダマリノー♪
P「ん?美希から着信?こんな時間にどうしたんだ?」
P「もしもし?」
美希『あ、ハニー!こんばんはなの』
P「どうかしたのか、こんな時間に」
美希『ハニー今何してる?』
P「え?風呂上がったところだけど……」
美希『そっか。今日はもう寝なきゃダメだよ?』
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:09:13.76 ID:WIy0ZR3M0
P「……あ、ああ。そうだな。分かってるよ」
美希『もしかしてまたお仕事の続きやろうとしてたでしょ?』
P「はあ……美希には適わないな、まったく」
美希『やっぱりなの。最近ハニーは頑張り過ぎだって思うな。体調管理は大事だよ?』
P「あはは、まさか美希から説教を食らう日が来ようとはな。わかった。今日からゆっくり休むよ。心配してくれてありがとう」
美希『ううん、ハニーが倒れちゃったらヤだから。ハニーにはいつも元気でいてほしいの!』
P「そうだな。ちょっとばかり働きづめてたよ。これから気をつける」
美希『うん。ならいいの』
P「ありがとう。さ、もうこんな時間だ。明日も仕事なんだから、早く休めよ?」
美希『それはお互いさまなの』
P「あはは、だな。じゃ、切るぞ」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:12:13.48 ID:WIy0ZR3M0
美希『うん。また明日。おやすみなさい、ハニー』
P「おう、おやすみ」ピッ
P「……仕方ない。こいつは明日にするか」
P「つけたばっかだけど、シャットダウンだな」
ピロリーン、ユーガッタメールナノー
P「ん?今度はメール?」
From:美希
subject:無題
一つ言い忘れてたの。もしハニーがまた眠くなったら、いつでもミキの膝、使っていいからね?ここはハニー専用なの!あはっ☆ (^_-)v
それじゃ、おやすみ!
P「……かわいいやつめ」
P「わかったよ、っと」ソウシン
P「さてと、今日はいい夢が見れそうだ」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:14:15.68 ID:WIy0ZR3M0
はい。おまけを含めここまでで終了です。
一度でもここを開いてくださった方、支援して下さった方、ありがとうございました!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/10/26(金) 03:31:30.48 ID:eXVP1vYNO
素晴らしい…乙なの