小鳥「ちょっと!どうしたの、その包帯」やよい「…」【高槻やよいSS】

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:10:14.35 ID:KlLL96uj0
やよい「私に…構うな」

小鳥「え?」

やよい「もう、誰も傷つけたくはないんだよ!」

小鳥「よくわからないけど、そんな巻き方じゃ治る傷も治らないから、ほら見せて」

やよい「や、やめろ!私に触るなっ!」ジタバタ

小鳥「あ、こら!暴れないの!」

小鳥「伊織ちゃん!ちょっとやよいちゃんを抑えつけて!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:13:33.00 ID:KlLL96uj0
伊織「呼んだ?…って、何してんのよ、アンタたち!」

やよい「はーなーせえ!」

小鳥「みせなさいー!」

伊「ちょっと、小鳥!やよいが嫌がってるじゃないの!放しなさいよ!」

小鳥「え、ちがっ」

やよい「ふっ…」タタタ

小鳥「あ、待って!やよいちゃん!」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:19:34.03 ID:KlLL96uj0
——-
伊織「えーっと…つまり何?」

伊織「アンタはやよいの包帯を直してあげようとしただけで、別にやましい気持ちはなかったの?」

小鳥「その通りよ…というより、やましい気持ちって…」

伊織「そんなことはいいとして、どうしちゃったのよ、あの子」

小鳥「うーん…噂に聞く中二病ってやつかしら」

伊織「ちゅうにびょう…?」

小鳥「ええ、第二次性徴期の男の子が主な発症者で、そのレベルはSランクからFランクに分けられる病気よ」

伊織「つまりどういう病気なのよ」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:24:22.68 ID:KlLL96uj0
小鳥「簡単に言うと、自分は特別な存在だーとか思っちゃう所謂痛い子ね」

伊織「痛い子…何、じゃあやよいは春香みたいになっちゃったってわけ?」

小鳥「春香ちゃんはそこまで痛い子じゃないと思うけど…」

伊織「で、直るのよね?」

小鳥「ええ、個人差はある見たいだけど、大体1年くらいで治るみたいよ」

伊織「1年…大丈夫なのよね、お仕事とか」

小鳥「それは…」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:28:20.84 ID:KlLL96uj0
伊織「ちょっと!ちゃんと答えなさいよ!」

小鳥「お、落ち着いて!ね?」

伊織「あ…ごめん…」

小鳥「正直、定義自体が曖昧なところもある病気なの」

小鳥「だから、私には何とも…」

伊織「そう…私、ちょっとあの子と話してくるわ」

小鳥「ええ、そうしてあげて」

小鳥「多分屋上の方に逃げたと思うわ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:35:18.42 ID:KlLL96uj0
——屋上
やよい「ふんっ、くららん…」

伊織「何がくだらないのよ」

やよい「!」ビクッ

伊織「アンタ、その腕大丈夫なの?小鳥も心配してたわよ」

やよい「怪我など…5秒もあれば治る」

伊織「じゃあなんで包帯なんてしてるのよ」

やよい「これは、みじゅ…自らの力を封じ込めるためだ」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:41:53.78 ID:KlLL96uj0
伊織「アンタ、握力いくつだっけ?」

やよい「じゅうろく」

伊織「みかん潰すのがやっとじゃないの」

やよい「あ、握力など関係ない!私の腕には…」

伊織「アンタの腕が何よ」

やよい「私の腕には…魔獣を封印した呪印がある」

伊織「…は?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:45:07.76 ID:KlLL96uj0
やよい「だから…包帯は取れない」

伊織「意味わかんないんだけど…」

伊織「百歩譲って事務所でならまあいいけど、お仕事ではとりなさいよ?」

やよい「ば、ばか!そんなことしたら一般人が…」

伊織「包帯なんて巻いてたら、ファンが心配するわよ」

やよい「くっ…」

伊織「(もしかして千早もちゅうにびょうってやつなのかしら)」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:49:24.86 ID:KlLL96uj0
やよい「じゃあファンなどいらん、私は一匹わんちゃんを貫き通すさ」

伊織「いっぴき何?」

やよい「わんちゃん」

伊織「かわいいわね…」

やよい「ふん、そんなことはどうでもいい」

やよい「お前も死にたくなければ私に近づかないことだな」

伊織「お前って誰よ…」

やよい「…え?」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 01:55:10.16 ID:KlLL96uj0
伊織「お前って誰のこと言ってるのって聞いてるの」

やよい「え…えと…だから伊織……ちゃん…」

伊織「何?もしかして私のこと言ってたの?」

伊織「この私をお前呼ばわりするなんてアンタも偉くなったものね」

やよい「あ、あの…」

伊織「何で突然お前なのよ?一応私、アンタより歳上なのわかってる?」

やよい「で、でも!伊織ちゃんだって小鳥さんのこととか呼び捨て…だし」

伊織「今は小鳥の話はしてないでしょ?どうしてそうやって話を逸らそうとするのよ」

32: これどうするんだよ… 投稿日:2012/06/14(木) 02:00:31.42 ID:KlLL96uj0
やよい「あの…だから……」

伊織「だから何よ、言ってみなさいよ」

やよい「私は……うぅ…」グスッ

伊織「何?泣いたら誤魔化せるとでも思ってるの?」

伊織「世の中そんなに甘くないんだから、わかってる?」

やよい「ごめん…なさい……」グスン

伊織「何にごめんなさいしてるのかわかって言ってるの?」

やよい「えと…えと……い、伊織ちゃんにごめんなさい…?」オロオロ

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:06:32.54 ID:KlLL96uj0
伊織「何で私に聞くのよ」

やよい「ぁ…ぅぅ…」

小鳥「い、伊織ちゃん!」

伊織「何よ、今二人で話してるんだから邪魔しないで!」

小鳥「なかなか戻ってこないから見に来てみたけど…案の定ってところかしらね」

小鳥「ちょっと取り乱しすぎよ、伊織ちゃんらしくもない…ほら、深呼吸して?」

伊織「え、ええ…」スーハー

伊織「…はぁ、ちょっと落ち着いたわ……確かに私もちょっと言い過ぎたかもしれないわね…」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:12:38.57 ID:KlLL96uj0
やよい「あ、あの…」

伊織「ごめん…」

やよい「…え?」

伊織「私もちょっと熱くなり過ぎたわ」

やよい「あ…」

伊織「でも、勘違いはしないでちょうだい、私は別にアンタが嫌いだから怒ったわけじゃないの」

伊織「い、いつものアンタの方が私は好きだから…」

やよい「伊織ちゃん…」

伊織「で、でも!アンタが悪いのは事実よ!小鳥にだって心配かけて!」

伊織「ほら、小鳥にちゃんと謝りなさい?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:18:04.61 ID:KlLL96uj0
やよい「うん…ありがとう、伊織ちゃん…」

小鳥「いい友達を持ったわね、やよいちゃん」

やよい「…はい!それから、小鳥さん…迷惑かけてごめんなさい!」

小鳥「はい、よく言えました」

伊織「…じゃあ、もう包帯とっても大丈夫よね」

やよい「!」ビクゥ

小鳥「そうねそんな巻き方だと蒸れちゃうし、下手したら跡が残っちゃうから早めに取っちゃったほうがいいわね」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:22:31.40 ID:KlLL96uj0
やよい「そ、それは…」

伊織「何よ、もしかして自分じゃとれないの?」

伊織「いいわ、私がとってあげるからじっとしてなさい」スルスル

やよい「わ!だ、だめ!やめて!伊織ちゃん!」

伊織「もうとれちゃったわよ?」

やよい「あ…うぅ…」

小鳥「えっと…腕に書かれているコレは何かしら…?」

伊織「…文字?」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:27:12.70 ID:KlLL96uj0
やよい「ああ…うぅぅ…」

伊織「刺青…じゃないわよね」

小鳥「え、ええ、多分油性のマジックじゃないかしら」

伊織「で、何なの、これ?」

やよい「それは…暗黒龍の…」

小鳥「うっ…」プルプル

伊織「餡子くりゅう…?和菓子かなにかのこと?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:32:52.78 ID:KlLL96uj0
やよい「そ、そうだよ!あんこが入ったおもち!」

小鳥「暗黒…龍…」プルプル

やよい「」

伊織「あんこく、りゅう…?暗黒龍…何よ、その安いRPGにでも出てきそうなのは」

やよい「伊織ちゃん…」グスッ

伊織「な、何よ」

やよい「伊織ちゃんなんて大っ嫌い!うわあああああああん」タタタッ

伊織「あ!ちょっと!どこ行くのよ!!」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:36:46.47 ID:KlLL96uj0
小鳥「暗黒龍…うっ…」

伊織「アンタはいつまで笑ってるのよ…」

小鳥「だって…だって暗黒龍よ!」

小鳥「よりにもよって龍!しかも暗黒!」

伊織「はぁ?」

小鳥「すーはぁ…んぶっ」

伊織「ちょ!汚いじゃないの!いきなり噴出さないで!」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:41:39.53 ID:KlLL96uj0
小鳥「だって、だって!」

伊織「もうアンタは落ち着くまで休んでなさい…」

伊織「あの子、どこ行ったのかしら…」

——-女子トイレ
やよい「うぅ…とれないよぉ…」ゴシゴシゴシ

伊織「やっと見つけたわよ」

やよい「あ…伊織ちゃん……助けて…」

伊織「んな!真っ赤じゃないの!ずっと擦ってたわけ!?」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:47:30.45 ID:KlLL96uj0
伊織「はぁ…ほんっと馬鹿ね」

やよい「うぅ…ひりひりするよぉ……」

伊織「そりゃ油性じゃ早々とれないわよ」

やよい「私、このままずっと暗黒龍の呪いかかったままなの…?」

伊織「これアンタが書いたんでしょうが…」

やよい「そうだけど…」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 02:55:32.68 ID:KlLL96uj0
伊織「いいわ、今日はこのまま私の家に来なさい」

やよい「伊織ちゃんちに…?」

伊織「ええ、うちにあるの使えば何とかなるでしょ、きっと」

やよい「そういうものなのかなぁ…」

伊織「そういうものよ、少なくともアンタの家よりは色々あるだろうし」

やよい「確かに今日はおうちに誰もいないから大丈夫だけど…」

伊織「じゃあ決まりね」

65: どうしてこうなった 投稿日:2012/06/14(木) 03:02:00.61 ID:KlLL96uj0
——水瀬邸
やよい「いつ来ても広いね、いおりちゃんち!」

伊織「まあそうね、広すぎるのもちょっと悩みものだけど」

やよい「それで…どうしよ、この呪印」

伊織「油性マジックには油っぽいものがいいって聞いたことあるけど…」

やよい「油…?サラダ油ならわたしのおうちにもあるけど…」

伊織「お肌荒れちゃわないかしら?」

やよい「うーん…わかんない」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:07:07.46 ID:KlLL96uj0
——-いおりんルーム
伊織「…ということで、調理場からマーガリンを借りてきたわ」

やよい「マーガリン?」

伊織「ええ、何かコレがいいらしいわよ」

やよい「ふぅん」

伊織「で」

やよい「で?」

伊織「部屋でやるのもなんだから、お庭いきましょ」

やよい「え…」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:10:18.54 ID:KlLL96uj0
伊織「何よ、庭じゃ不満?」

やよい「そうじゃないんだけど…」

やよい「伊織ちゃんちのお庭、色んな人いるよね?」

伊織「え?ええ、まあそうね」

やよい「私の腕に呪印あるよね?」

伊織「そうね」

やよい「見られちゃうよね?」

伊織「そうかもしれないわね」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:17:24.92 ID:KlLL96uj0
やよい「伊織ちゃんはそれでいいの!?」

伊織「私は別にいいけど…」

やよい「私はやだよ!伊織ちゃん以外の人に呪印見られちゃうなんて!」

伊織「そ、そう」

やよい「そう!」

伊織「じゃあ、お風呂でやる?」

やよい「やる!」

伊織「ホントに?」

やよい「ホントに!」

伊織「伊織様最高です」

やよい「何言ってるの?」

伊織「何でもないわ…」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:20:35.07 ID:KlLL96uj0
——浴場
やよい「んしょっと」ヌギヌギ

伊織「何で下まで脱ごうとしてるのよ」

やよい「え?だってお風呂入るんだよね?」

伊織「マジックで書いた呪縛を消したいんでしょ?」

やよい「呪印!」

伊織「はいはい、なんでもいいから早めにやっちゃうわよ」

やよい「よろしくお願いしまーっす!」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:26:39.10 ID:KlLL96uj0
伊織「なんで私がこんなこと…」ヌリュヌリュ

やよい「はぅうん///伊織ちゃん!そこダメ!くすぐったい…」

伊織「何で脇まで書いてるのよ…」

やよい「だって…そうしないと呪印の効果が…」

伊織「はいはい、わかったから」

やよい「あう///」

伊織「にしても、マーガリンで意外ととれるものなのね」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:30:43.31 ID:KlLL96uj0
伊織「…はい、おしまい」

やよい「え…?」

伊織「大体取れたわよ、薄く残ってはいるけど、あとは自然にとれるんじゃないかしら?」

やよい「そっか…」

伊織「何でちょっと悲しそうなのよ…」

やよい「そ、そんなことないよ!ありがと、伊織ちゃん!」

伊織「これに懲りて、もう変なマネはしないことね」

81: >>78猿さん怖い 投稿日:2012/06/14(木) 03:36:31.80 ID:KlLL96uj0
——翌日、事務所
やよい「おっはようございまーっす!」

小鳥「はい、おはよう」

伊織「はぁ、昨日の疲れがまだ残ってるわ…」

小鳥「昨日は結局伊織ちゃんのおうちにお泊りしたの?」

やよい「はい!一緒にお風呂入ったりトランプしたりして楽しかったです!」

小鳥「そう、それはよかったわね」

伊織「よくないわよ、この子ったら夜中まで」

やよい「い、伊織ちゃん!その話は駄目だよ//」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:40:06.31 ID:KlLL96uj0
小鳥「え?え?何?何があったの!?」ピヨッ

伊織「やよいったら、暗いだの怖いだのさびしいだの言って夜泣きしちゃって」

伊織「全く、子供じゃないんだから」

やよい「も、もう!秘密って約束したのに!」

伊織「はいはい、ごめんごめん」

小鳥「そう…濃厚なイチャイチャはなかったのね…」ボソッ

やよい「?」

小鳥「何でもないわよ、なんでも!」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:45:16.56 ID:KlLL96uj0
小鳥「あ、そうだ、伊織ちゃん、さっきテレビ局から連絡があってね」

伊織「テレビ局から?」

小鳥「ええ、何でもスタジオの関係で、明日収録予定だった番組を今日にしてほしいって」

伊織「また突然ね…別に今日は特段お仕事ないからいいけど」

小鳥「じゃあ、お願いね」

伊織「ええ、わかったわ。で、いつ出ればいいの?」

小鳥「今」

伊織「ああそう…」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:50:57.14 ID:KlLL96uj0
小鳥「さて…厄介払いが済んだところで…」

やよい「役員会ですか?」

小鳥「やよいちゃん、昨日あったことを事細かに教えてくれないかしら!」

やよい「こ、小鳥さん、鼻息が荒いです…」

小鳥「いいのよ!そんなことより…ね?お願い!」

小鳥「いくら奥手の伊織ちゃんだって、一夜を共に過ごして何もしないはずないもの」

やよい「昨日は…そうですね…」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:53:53.43 ID:KlLL96uj0
やよい「お風呂で一緒にぬるぬるになって…」

小鳥「い、伊織ちゃんったら大胆ね…//」

小鳥「で、やよいちゃんは気持ちよかったの?」

やよい「えーっと、その…あんなことされたの初めてだったので…」

やよい「気持ちよくなかったって言うと嘘になっちゃうかもですけど…すっごくくすぐったかったです」

小鳥「優しくしてもらえたのね!」

やよい「はい?」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 03:57:30.16 ID:KlLL96uj0
小鳥「…で、気になる夜の方は?」

やよい「夜ですか?えっと、お風呂入ってトランプして、すぐ寝ちゃいました」

小鳥「寝るときはもちろん一緒だったのよね?」

やよい「私の為にお部屋も用意してくれたんですけど…寂しかったので…」

小鳥「やよいちゃんったら甘えんぼさんなのね」

やよい「えへへ//」

小鳥「それでそれで?」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:01:04.94 ID:KlLL96uj0
やよい「それで、長介たちのこと思い出して寂しく…」

やよい「ってこ、これ以上はだめです!」

小鳥「そんなに激しかったの!?」

やよい「え、えと…確かにたくさん泣いちゃいましたけど…」

小鳥「是非ともいろいろ聞きたいところだけれど…」

小鳥「確かにこれ以上聞くのは野暮ってやつね…」

やよい「?」

小鳥「ありがと、やよいちゃん、当分おかずには困りそうにないわ!」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:06:55.07 ID:KlLL96uj0
小鳥「さて、これからどうしましょうか」

やよい「え?私今日は予定だけ確認したら何もないですけど…」

小鳥「そうだったわね」

小鳥「…暇ね」

やよい「そうですねぇ」

小鳥「お茶でも飲む?」

やよい「あ、私淹れてきますよ」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:12:58.98 ID:KlLL96uj0
——
やよい「温まりますぅ…」

小鳥「そうねぇ、やよいちゃんの淹れてくれるお茶って、毎回温度加減が絶妙なのよね」

やよい「えへへー!ありがとうございまーっす」

やよい「でも、やっぱり師匠には負けます」

小鳥「師匠って?」

やよい「雪歩さんです!知ってますか?雪歩さんって、お茶のことになると結構怖いんですよ」

小鳥「そうなの?」

やよい「はい、信じられないかもですけど、こう…なんていうのかな…とにかく怖いんです」

小鳥「見かけによらず、意外な一面もあるのね」

やよい「はい!」

小鳥「それにしても…やることないわね」

やよい「はい…」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:18:22.49 ID:KlLL96uj0
やよい「あ、そろそろ100いくかも」

小鳥「ひゃく?」

やよい「やっぱり何でもないです!」

小鳥「そういえば、やよいちゃん、どうして昨日はあんな口調だったの?」

やよい「えと…その話はもうやめてもらえると嬉しいです…」

小鳥「そ、そうね、誰にだって思い出したくない過去の1000や2000はあるものね」

やよい「小鳥さんにも忘れ去りたい過去ってあるんですか?」

小鳥「え?ええ、まあ…」

やよい「教えてくれませんよね?」

小鳥「ごめんね…」

やよい「暇ですね」

小鳥「そうねぇ…」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:22:12.79 ID:KlLL96uj0
やよい「伊織ちゃん、早く帰ってこないかな…」

小鳥「やよいちゃんは、伊織ちゃんのこと好き?」

やよい「え?大好きですよ」

小鳥「そう…私のことは?」

やよい「好きですよ」

小鳥「じゃあ、春香ちゃんのことは?」

やよい「大好きです」

小鳥「えっと…じゃああずささんのことは?」

やよい「いっぱいお菓子とかくれるので大好きです」

小鳥「そう…」

小鳥「それにしても…」

やよい「暇ですねえ」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:26:45.89 ID:KlLL96uj0
伊織「ただいまーってうわ、何この微妙な空気」

やよい「あ、伊織ちゃん、お帰りなさい」

小鳥「あら?もう終わったの?」

伊織「ええ、番組の一コーナーだけだからすぐ終わったわ」

やよい「ねえねえ、伊織ちゃん」

伊織「ん?なぁに?」

やよい「あのね…」

伊織「ええ」

やよい「暇」

伊織「は?」

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:33:30.91 ID:KlLL96uj0
やよい「だからね、私、今すっごく暇」

伊織「暇ならレッスンにでも行きなさいよ…」

やよい「レッスンは疲れちゃうし…」

伊織「何よそれ…」

やよい「だからね、何か面白いことないかなーって」

小鳥「伊織ちゃん、今度は雑誌の取材だって」

伊織「…どこで?」

小鳥「今ここはちょっと散らかってるから…社長室でお願いできるかしら?」

小鳥「律子さん連れてってもいいから」

伊織「はぁ、わかったわ…」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:36:20.19 ID:KlLL96uj0
小鳥「ねぇ、やよいちゃん、暇ならこのゲームやってみる?」

やよい「どんなゲームですか?」

小鳥「やよいちゃんくらいの女の子が恋をするお話よ」

やよい「へえ、やってみてもいいですか?」

小鳥「ええ」

小鳥「エンターキーとクリックだけで読み進められるから、すぐになれると思うわ」

やよい「はい!ありがとうございます」

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:38:41.50 ID:KlLL96uj0
——–3時間後
伊織「はぁ、随分かかったわ…」

小鳥「お疲れ様、お茶飲む?」

伊織「ええ、いただくわ」

やよい「い、伊織ちゃん!」

伊織「何よ」

やよい「か、勘違いしないでよね!伊織ちゃんのことなんか、これっぽっちも好きじゃないんだから!」

伊織「そうだったの?」

やよい「バカ…///」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:42:11.32 ID:KlLL96uj0
伊織「話が全くかみ合わないんだけど」

やよい「わ、私は伊織ちゃんと違ってぜんっぜん暇じゃないんだからね!」

やよい「遊んで欲しいなんてこれっぽっちも思ってないんだから!」

伊織「そう、じゃあ私はテレビでも見ながらゆっくりさせてもらうわ」

やよい「バカ…///」

伊織「さっきから何なのよ、それは…」

小鳥「はい、お待たせ」コト

伊織「ん、ありがと」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:46:51.47 ID:KlLL96uj0
やよい「い、伊織ちゃん!」

伊織「ん?」

やよい「バカ…///」

伊織「さっきから人のこと馬鹿馬鹿って…」

伊織「アンタはそんなに私を怒らせたいわけ?」

小鳥「ち、違うの!これは、ゲームに影響されて…」

伊織「ゲーム?」

小鳥「ええ、ツンデレ美少女がメインヒロインのギャルゲ」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:51:25.75 ID:KlLL96uj0
伊織「なんてゲームやらせてんのよ…」

小鳥「昨日の中二病の件もあるし、もしかしたらと思って…」

伊織「前々から言おうと思ってたんだけど、やよいに変なこと吹き込まないでくれるかしら?」

やよい「ま、待って!伊織ちゃん!私がやりたいって言ったから小鳥さんが貸してくれたんだよ?」

伊織「そうなの?」

やよい「うん!」

伊織「でも、どうして?」

やよい「えと…伊織ちゃんにもっと好きになってもらいたかったから…かな」

伊織「バカ…///」

小鳥「いい?やよいちゃん、これがホンモノのツンデレってやつよ」

やよい「す、すごいです…今胸のあたりがキュンってしました」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:56:44.60 ID:KlLL96uj0
伊織「アンタたちねえ…」

小鳥「あ、その選択肢は気を付けてね、下の選ぶと即バッドエンドだから」

やよい「そうなんですか!?助かりました!」カチカチ

伊織「だから、変なこと吹き込むなってあれほど…」

春香「…」ガチャ

小鳥「ちょっと!どうしたの、その眼帯」

春香「お前らには関係のないことだ…」

伊織「今日も765プロは平和ね…」

おわる

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:58:17.41 ID:KlLL96uj0
ここまでぐだったのは初めてかも
それでも読んでくれた人ありがとう
何かあればしばらくは多分起きてます

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/14(木) 04:58:23.22 ID:2tcjWh0D0
やよいはかわいいなぁ!!!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする