【岡崎泰葉SS】岡崎泰葉「過去を取り戻す今と未来」

1 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:13:12.09 :b5XzDii3o

―――事務所

加蓮「――へ~、これが今度のお仕事の衣装なんだ?」

泰葉「ええ。ふふ、レオタードなんて初めて着たからドキドキしちゃった」

李衣菜「新体操かぁ……泰葉ならきっとサマになるよ!」

泰葉「ど、どうかしら……今日は衣装合わせだけで、リボンだって持ち方を教えてもらっただけだし」

加蓮「ふふっ、この写真からも『ベテランです』って感じ、伝わってくるけど?」

泰葉「そ、そんなこと……! これはちょっとポーズ取っただけだからっ」

李衣菜「あはは、顔赤いよ泰葉?」

泰葉「やめてってばっ、もう……!」

2 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:15:30.44 :b5XzDii3o

加蓮「ふふっ♪ えっと、こっちの写真は……体操服?」

李衣菜「おおー、ふともも! ……なんかすごい面積が狭いね、これ」

泰葉「ふ、ふとももって……。こほん、これはブルマっていう体操着だってPさんが言ってたわ」

加蓮「……ほぼパンツだよね」

李衣菜「パンツだね」

泰葉「い、言わないで! これ履くのにかなりの勇気が……!」

3 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:17:36.11 :b5XzDii3o

李衣菜「あはは。でもやっぱり、泰葉ってどんな服も似合うなぁ」

加蓮「ほんとよねー、可愛いし」

李衣菜「うん、可愛いしね」

泰葉「だ、だからそういうことを……!」

李衣菜「へへ。それに、楽しんでるのが写真だけでも分かるよ!」

泰葉「あ……」

加蓮「ふふ。笑顔、とっても素敵だと思うな?」

泰葉「そ、そう? ……うん、そうだといいな」ニコ

4 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:19:41.49 :b5XzDii3o

李衣菜「今度のお仕事、運動会で応援でしょ? 泰葉の笑顔でみんなを元気にしてあげなよ!」

加蓮「私は泰葉のふとももを見て元気に!」

李衣菜「うわぁ……」

加蓮「ちょっ、マジで引かないでよ!?」

李衣菜「あははは♪」

泰葉「……ふふ。私も運動会、あまり出たことがなかったから……その分も楽しんでくるね」

5 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:21:22.44 :b5XzDii3o

李衣菜「あ……そっか。子役だったから、だよね」

加蓮「ん……私も入院とかでそういう経験あるし、分かるなぁ」

泰葉「ええ……。でも、昔のことを気にするより……今や未来のこと、見ていたいから――」

泰葉「李衣菜と加蓮と、一緒に前を向いて進みたいから……だから、大丈夫。もう、昔の私じゃないもの」

李衣菜「泰葉……!」

6 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:24:27.03 :b5XzDii3o

加蓮「ふふ。昔憧れたものを今叶えられるって、すごく嬉しいよね」

泰葉「うん……。独りじゃなくて、みんなで思い出を作れるから、もっと嬉しいの」

李衣菜「……えへへ。なんか照れくさいなぁ」

加蓮「でも嫌いじゃない?」

李衣菜「へへっ、まぁね♪」

加蓮「ふふっ♪」

泰葉「ふふふ……♪」

7 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:26:39.81 :b5XzDii3o

李衣菜「あーあ、お仕事被ってなきゃ泰葉の現場行きたかったのになぁ」

加蓮「ねー。泰葉の新体操やブルマの応援姿が見れるっていうのに……!」

泰葉「……今、心底お仕事が別々で良かったって思ってるわ」

李衣菜「よしっ! ちひろさんにお願いしよう!」

加蓮「ナイスアイデア! 絶妙なアングルで写真撮ってくれそう♪」

泰葉「ちひろさんを縄で縛り付けなきゃ……!」

8 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:28:38.85 :b5XzDii3o

李衣菜「とまぁ、冗談もそこそこにして」

泰葉「かなり本気に聞こえたんだけれど……」

李衣菜「――泰葉はもう、独りじゃないからね。いつだって私たちがいるから」

泰葉「……!」

加蓮「離れてても、どこにいても気持ちは一緒だから……安心しててよね」

泰葉「……二人とも……」

9 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:30:49.38 :b5XzDii3o

李衣菜「へへ、さっき泰葉が照れくさいこと言ったから仕返しっ」

加蓮「ふふっ。これでチャラね、泰葉」

泰葉「……うん。ありがとう」

李衣菜「だからお礼なんていらないってば。これは仕返しなんだからねっ」

加蓮「今度ありがとうって言ったらブルマで膝枕してもらうから!」

泰葉「、…………」

加蓮「そこは言うところでしょ! 泰葉なんにも分かってないっ」

李衣菜「あははっ!」

泰葉「……ふふっ♪」

10 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:32:57.36 :b5XzDii3o

加蓮「むー……じゃあ李衣菜――」

李衣菜「やだ」

加蓮「まだなにも言っt」

李衣菜「い、や、だ!」

加蓮「ケチ!」

李衣菜「ケチで結構。……加蓮もブルマ履くならいいけど」

加蓮「いいよ? 興味あるし」

李衣菜「いいんだ!? ええ、どうしよう……!」

泰葉「……ふふ。いつもいつも……笑顔をくれて、本当にありがとう」ボソ

11 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:35:30.87 :b5XzDii3o

加蓮「ん? 泰葉、なにか言った?」

泰葉「ううん、なんにも。今回のお仕事が終わったら、少しくらいブルマで膝枕してあげてもいいかなって」

加蓮「え、本当!? さっすが泰葉~♪」ムギュー

泰葉「きゃ……ふふ、ほら李衣菜、私も加蓮も履くんだから……ね?」ギュ…

李衣菜「いや『ね?』って言われても! ……ええええ本気で……!?」

加蓮「2対1! さぁ李衣菜、どうするのっ」

12 :◆5F5enKB7wjS6 :2015/09/21(月) 00:37:32.13 :b5XzDii3o

李衣菜「うぅぅぅ……! わ、分かったよ履くよ、履けばいいんでしょ履けば! みんなで履くならそんなに恥ずかしく――」

加蓮「じゃあ私たち履ーかないっと」

泰葉「李衣菜に膝枕してもらいましょう♪」

李衣菜「」

李衣菜「絶交だぁぁぁぁああああ!!!」

加蓮「あー楽しーっ♪♪」ケラケラ

泰葉「ふふっ、あはは――♪」

泰葉(今日も明日も、ずっと笑顔で……♪)

おわり

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