【双葉杏SS】モバP「双葉杏はあまり頑張らない」

1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:35:50.56 ID:JsTOn8Xgo
当SSは
モバP「北条加蓮は夢を見ない」
の設定を引き継いでおりますが読まなくても問題はありません
また少々オリジナリ色が強めになっております。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368801350

2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:37:05.87 ID:JsTOn8Xgo
P「よし、出来た。やはり三つ編みツインテールにしても雪美ちゃんは可愛いな」

雪美「ありがとう……」

ありす「次は私ですよ。どんな髪型にしますか。丁度ここにカタログがありますよ」

P「うーん……。三つ編みがやってて一番楽しいんだよな」

ありす「Pさんはどんな髪型が好きなんですか?」

P「雪美ちゃんかな……」

ありす「髪型って聞いてるんです。日本語を理解してください」

雪美「……P」クイクイ

P「どうした?」

雪美「あれ……なに?」

???「……」カサコソ

P「あれはキュート事務所の双葉杏だな。双葉さん、何やってるんですか。事務所間違えてますよ」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:38:07.76 ID:JsTOn8Xgo
杏「シー! やっと逃げきれたんだから…・・・あ、このクッキーもらっていい?」

ありす「ダメです。それは私がPさんのために焼いてきたんです。食べたら削ぎます」

杏「お、おう……じゃあこっちの市販の煎餅もらうよ」バリバリ

P「避難するのは構いませんけど怒られますよ?」

杏「わかってるけどーあの人うるさいんだよーアレしろーコレしろーってさ。
  そのうち杏、円形脱毛症になるよ」

ありす「そんなに厳しいかたなんですか? その杏さんのプロデューサーさんは」

P「そうだな。見た目はえらく美人なんだが性格がきつくてな。
 目標の達成のためなら犯罪スレスレ……いや、犯罪行為も躊躇なくやるかもしれん」

ありす「それは……」

杏「いや、まじだよ。アイドルになるときに仕方なく誓約書にサインしたんだけどさ。
  二枚重ねにしてて下にはなんか許可無くアイドルをやめさせないとかひどいこと書かれてたし」

P「ストイックではあるがその分腕はあるし、アイドルからもかなり信頼されてはいるようだが……。
 双葉さん向きのプロデューサーではないかもしれませんね」

杏「全くだよ。ああ、そうだ。いい機会だしどうにかしてここに移籍しようかな。
  なんかプロデューサー頼りになりそうだし(チラッ」

ありす「何言ってるんですか。プロデューサーは頼りないですよ。だめだめですよ。
    私がいないと夜も一人でトイレにいけない人なんですよ。そんな人頼らないでください」

P「ありす。ありもしないことをべらべらと喋らないでくれ」

コンコン

ちひろさん「はいはーい。どうぞー」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:39:10.80 ID:JsTOn8Xgo
「失礼します」

杏「げぇ、プロデューサー!」

CuP「……」カツカツカツカツ

P「どうもこんにちわ。相変わらず美しいですね。どうですか、アイドルになる気は……」

CuP「あ?」

P「最近のキュートPさんきついや……」

CuP「いつも通りです。杏、行くわよ」

杏「い、いやだ! 行くもんか!! 私はここの子になるんだ!!」

CuP「……」チラッ

P「……」フルフル

杏「裏切ったな」

P「そもそも約束してないでしょう」

杏「いいの!? 杏がいやらしい手つきでもみもみされても!?」

P「そんなセクハラみたいなことされるんですか」

CuP「愛海よ」

P「ああ……」

ありす「えっと……」

CuP「あなた可愛いわね。アイドルになるべきよ」

P「うちのアイドル勧誘しないでくれますか」

CuP「失礼。あなたも妙な手つきをしたアイドルを見たら逃げなさい」

杏「そんな相手と一緒に仕事させようとするなんて……!
  鬼! 悪魔! ちひろ!!」

ちひろ「え、ひどくない……?」

P「うまい例えだな。ハッハッハ」

ちひろ「給料、天引き」

P「」

CuP「お騒がせしました」

杏「うわああぁぁ。助けてええぇぇぇ。だれかあぁぁぁ……」

ありす「アイドルって大変なんですね」

P「ああ」

雪美「……」スヤスヤ

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:40:12.19 ID:JsTOn8Xgo
~数日後~

ありす「このケーキおいしいですね」

雪美「甘い……」

杏「やっぱりケーキはいちごがないとねぇ。うまうま」

奈緒「うまい洋菓子屋があってな。買って来たんだ。
   それでなんで他の事務所のお前がいる」

杏「難民かな」

P「また連れ戻しにくるだけでしょう。はい、紅茶」

ありす「あれ、プロデューサー。この紅茶、愛情が足りてませんよ」

P「何言ってんだこの子は」

奈緒「そんなにやりたくなければやめればいいじゃん」

杏「いやー、かくかくさんかくでさ」

奈緒「しかじかな。そんなんでもちゃんとプロダクションの社長とかに直訴すればやめれるだろ?」

杏「う……」

P「ほかにやめれない理由でも?」

杏「……なんだかんだであの人も私のことちゃんと考えた仕事取ってくるからさ。
  あまり動かないで済む仕事ね。だからそういうの考えるとなんかやめるのもって……」

ありす「なんだかツンデレみたいですね」

奈緒(お前が言うか)

P(お前が言うか)

ちひろ(お前が言うか)

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:41:14.17 ID:JsTOn8Xgo

杏「うーん。働かなくてもお金が貯まるって言うならすぐにアイドルやめるんだけどなぁ」

奈緒「デレてないな」

P「それはなにぶん無理な話ですし諦めて事務所に戻りましょう」

杏「せめてもっとだらけてるだけでお金が稼げる手段が……ラジオとか楽なんだけどなぁ」

P「ここで頑張ればあとで頑張らなくていいと考えればいいんですよ」

杏「杏は過去現在未来全ての時間において頑張りたくない!」

奈緒「よく今までアイドルやってこれたな」

CuP「全くね」

P「せめてノックしてから入ってください」

CuP「今日は幸子と仕事なのにいつまでここにいるの。行くわよ」

杏「うわあああ。幸子とファッション誌の撮影なんていやだあああ」

P(なんでそんな特殊な子とばかり組ませるのだろうか)

奈緒「そもそもどうしてアイドルになんてなる気になったんだ」

杏「あまい話には裏があるって身を持って知ってるところだよ」

CuP「ひどい言い分ね。その分の対価は払ってるでしょ」

杏「せめてもっと普通のアイドルと組ませてよ! 愛海とか幸子以外の普通のアイドル!」

CuP「言っとくけど杏は愛海とか幸子と同じタイプのアイドルよ」

杏「」

CuP「お騒がせしました」

杏「」

奈緒「おい、なんかあいつ死んだような目つきしてたぞ」

P「自分が色物だと思っていたアイドルと同列に扱われたのが相当ショックだったようだ。
  俺は二人とも可愛いと思うんだけどな」

ありす「私とどっちが可愛いですか」

P「雪美ちゃんかな……」

ありす「ぐぬぬ」

奈緒「やれやれ……」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:42:28.58 ID:JsTOn8Xgo
~さらに数日後~

「……」

P「……」

加蓮「おはよう……。あれ、新しい子?」

「……こんにちわ」

加蓮「金髪のポニーテール……綺麗ね」

「ありがとう」

加蓮「あ、私は北条加蓮。あなたは?」

「……」

P「双葉杏だ」

加蓮「えっ」

杏「ちょっと。ばらさないでよ」

加蓮「え、だって杏ってあの杏でしょ? キュート事務所の。ぬいぐるみを持った。
   いつもやる気なさげのツインテールの」

P「ああ、そうだ」

加蓮「だってポニーテールでこざっぱりとした可愛い服着ててメガネ書けてて碧眼だよ?」

P「カラコンだ。メガネは伊達」

加蓮「化粧もしてる……」

杏「これだけ変装すればプロデューサーにもわかるまい」

P「正直スカウトしたいぐらいですよ」

杏「杏は自由のためなら頑張れるよ。あと前から言おうと思ってたけど堅苦しいから敬語とかやめてよ」

加蓮「あとは中身が変われば……」

杏「それ、もう杏じゃな」バターン!!

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:43:14.38 ID:JsTOn8Xgo
P「!?」

きらり「にゃっほーい!!」

加蓮「!?」

きらり「くんくんくん。ここに杏ちゃんがいるにぃ!!」

杏「!?」

きらり「どっこかな!! どっこかな!!」

ちひろ「!?」

きらり「……」ピタリ

P「……」

きらり「……見つけたにぃ」

杏「!?」

きらり「にょっわー!! 杏ちゃんいめちぇんいめちぇん!? 可愛いにぃ!!」

杏「」ガックンガックン

加蓮「!?」

CuP「よくやったわ。きらり」

P「!?」

きらり「にゃはははは!! 杏ちゃんとお仕事でぇとにぃ!!」

CuP「うちの事務所以外の子と組ませてあげたんだから感謝しなさい。
  それではお騒がせしました」

P「……」

加蓮「……」

ちひろ「……」

P「……お前も俺の匂い嗅ぎわけれたりするの?」

加蓮「出来るわけないでしょ!」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:44:08.64 ID:JsTOn8Xgo
~後日~

凛「へぇ。そんなことあったんだ」

杏「ほんと大変だったよ」

P「なんでお前はうちの事務所に溶け込んでるんだ」

杏「大丈夫。今日はちゃんとあの人にも伝えてあるから」

ありす「もう逃げないんですか?」

杏「なんかもう逃げられる気がしなくてさ……」

P(達観してるな)

凛「でもさ、嫌々いいつつもちゃんと仕事やってるんでしょ?」

杏「ん。まぁね。あー、この飴おいしい」

凛「それってさ。結局アイドルの仕事気に入ってるってことだよね」

杏「いやいや、そんなことないよ。……ないよね?」

P「俺に聞かれてもなぁ」

ありす「レッスンならともかくとして仕事をサボるのはまずいですしね」

杏「うん。すごい怒られるよ」

ありす(経験済み……)

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:45:10.14 ID:JsTOn8Xgo
凛「つまりちゃんと仕事に出る気はあると」

杏「あれ、でも。まぁそうなるのかな」

凛「逃走するのだって出る気があるからわりと近いうちに来るんじゃないの?
  そっちの事務所ってビル隣だし」

杏「そりゃ本気で逃げたら大変だしね」

凛「で、連れ戻しには必ずプロデューサーが来てくれると」

杏「仕事場までいつも監視されてるよ」

凛「それってさ。杏がダダこねてプロデューサーに構ってもらいたいだけなんじゃないの?」

杏「……ん?」

凛「確かにキュートPさんは男前だよね。女性だけど」

杏「いやいやいやいや、それはおかしいでしょ。いい人だとは思うけどさ」

CuP「じゃあ仕事行きましょうか」

P「ノック……」

杏「杏ね。思うの。そろそろプロデューサーも脱杏をすべきなんじゃないかなって」

CuP「ムリダナ」

P「!?」

ちひろ(お菓子代……プロデューサーの給料から引いておこう)

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/17(金) 23:46:25.71 ID:JsTOn8Xgo
以上。
最後に
杏 九位
おめでとうございます

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする