【如月千早SS】P「千早がプルプルしてる?」 春香「はい」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 19:58:01.30 ID:qR0LM2MZ0
千早「…くっ」プルプル

春香(千早ちゃん…?)

千早「…これは」グヌヌ

美希(千早さん…)

千早「…くやしいけれど」ギリッ

雪歩(千早ちゃん…)

千早「…」スッ スタスタ ガチャ バタン

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:01:08.05 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「ふぅ~」

春香「なんだか緊張したー…」

美希「千早さん、どうかしたの?」

雪歩「何かを読んでたみたいですぅ」

春香「台本…じゃないみたい。なんだろう、すっごい強い眼差しで読んでいたよね」

雪歩「あまりに真剣で、私まで息が詰まっちゃいましたぁ~」

美希「ミキもなの。ステージに立つ直前と同じくらい、ピリピリした雰囲気だったの」

春香「一体あの本は、何なんだろうね…」

美希「気になるけど、勝手に見るのはさすがに失礼なの」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:04:07.63 ID:qR0LM2MZ0
春香「私が見た時は、肩を震わせて何かを我慢したような感じだったよ」

美希「ミキが見た時は、なんだか悔しそうだったの」

雪歩「私が見た時は、少し怒ってたようにも見えます~」

美希「う~ん…演技の練習?」

春香「でも、千早ちゃんの性格だと、事務所で練習って考えにくいと思うよ」

雪歩「そうだよね。自宅かレッスンスタジオか…」

美希「…なりふりかまわないくらい、追い詰められてたりしてるのかも」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:06:46.01 ID:qR0LM2MZ0
春香「美希の言う事、案外間違っていないかもしれないね…」

雪歩「千早ちゃんが、追い詰められてるって事ですかぁ?」

春香「千早ちゃん、ひとりで頑張りすぎちゃうところがあるから…」

美希「春香の言う通りなの。千早さんは頑張りすぎちゃうところが問題なの」

美希「もっともっと、ミキたちを頼ってくれたら嬉しいのに…」

雪歩「二人とも、ちょっと考えすぎ…だと思いたいですぅ」

春香「とにかく、あの本が何かわからないと、どうしようもないよね…」

ガチャ バタン スタスタ

千早「…」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:09:04.70 ID:qR0LM2MZ0
春香(千早ちゃんの雰囲気に押されて)

美希(ついつい、春香たちと離れちゃったの)

雪歩(うぅ…なんで私は給湯室に来ちゃったんでしょうか~)

千早「…」ペラッ

美希(雑誌を見てるフリして千早さんを観察するの)

春香(曲の確認するフリして…出来るだけ自然に…)チラッ

千早「…」ククッ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:12:03.53 ID:qR0LM2MZ0
春香(笑った…よね!?)

美希(口の端だけで笑ったの…千早さんが、黒い笑い方をしたの!)

春香(なんだろう…さっきは悔しい感じや怒りの感じ…だけど今度は違う)

美希(相手を騙す、悪い女に見えてきたの…!)

千早「…」フフッ

美希(やっぱり…あれこの間、でこちゃんが練習してた、『クールな女の笑い方』なの!)

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:14:35.55 ID:qR0LM2MZ0
美希(千早さんに、悪女役の仕事が来た…のかも)

美希(千早さんは、凛とした中にはかなげなものも持ってて)

美希(なんていうか、孤高の存在って感じなの)

美希(他を寄せ付けない雰囲気もあるけど、実際はすごくやさしいし)

美希(歌だけじゃない、自分の芯をしっかり持ってる、ミキの憧れなの)

美希(ハニーが千早さんに悪女の仕事を持ってきたのかな…?)

美希(…)

美希(意外とハマる気もしてきちゃったの…さすがハニーは敏腕なの!)

美希(ミキに全力を注ぎながら他のメンバーにも気を配るなんで、本当にデキる子なの!)

美希(ミキ的には、あずさの悪女とかも、すっごい似合うと思うなー)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:16:46.15 ID:qR0LM2MZ0
春香(イヤホン両方着けちゃったから、千早ちゃんの声は聞こえない…)

春香(でも、さっきの表情は、ほんの少しだけ笑ったよね)

春香(面白いから笑う って感じじゃなくて、なんていうか)

春香(『なに?あなたずいぶんやるじゃない』みたいな)

春香(上から目線?全てを見切った感じ?)

春香(…わからない。わからないよ!千早ちゃん!)

春香(そういう役柄が回ってきたなんて、そんな話も聞いていないし)

春香(…あ)

春香(イヤホン片方だけにすれば、声も聞こえるね)

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:19:51.41 ID:qR0LM2MZ0
千早「…」ペラッ

千早「…やっぱり」ペラッ

千早「…」ペラッ

千早「…」ペラッ

千早「…次はベンチね」ペラッ

千早「…」ペラッ

千早「…やっぱり」ペラッ

雪歩「千早ちゃん、お茶どうぞ~」ニコニコ

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:22:58.37 ID:qR0LM2MZ0
千早「えっ、あ、ありがとう、萩原さん」

雪歩「どういたしましてですぅ~」スタスタスタ

春香(ゆゆゆ雪歩!?逃げ込んだ給湯室といつものお茶くみを使った頭脳プレイだけど!)

美希(すっごいの、雪歩。あんな大胆に攻めるなんて…恐ろしい子!)

雪歩「千早ちゃん、昆布茶どうぞ~」ニコニコ

春香(また来た!雪歩それはムリがあるよ!)

千早「ありがとう萩原さん」

春香(普通に飲んだ!)

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:25:13.58 ID:qR0LM2MZ0
千早「…」スッ スタスタ ガチャ バタン

春香「…」

美希「…」

雪歩「…」

美希「雪歩は大物なの」

春香「本当だよ。最初のお茶は、勇気ある凄い作戦だと思ったけど」

春香「その直後に、違うお茶も持ってくるなんて思わなかったよ」

美希「さすがのミキも、あれはまねできないと思うな」

雪歩「でも、肝心の本の中身はわからなかったですぅ…」

雪歩「二杯目を普通に飲まれちゃって、私の方が動揺しちゃいましたし」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:28:47.44 ID:qR0LM2MZ0
春香「表情は変わらなかったけど、何か呟いてたね」

美希「『やっぱり』と『次はベンチね』って」

雪歩「ベンチって、やっぱり公園のベンチかなぁ?」

春香「弁知:わきまえる、思慮分別がある って言葉もあるみたい」

美希「耳にタコのタコも、胼胝(べんち)っていうらしいの」

雪歩「あ、ベンチマークとかも聞いたことありますぅ」

三人「うーん」

春香「なんだか、ますます謎が深まってきちゃったなー」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:32:02.67 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「そういえば、時々外に出て行ってるけど、あれはどこに行ってるのかな?」

春香「本を読むのに疲れて、気分転換に行ってるのかと思ったけど」

美希「それだけじゃない気もしてきたの」

「ただいまー」

律子「あら?三人とも難しい顔して、どうしたの?」

美希「律子…さんなら何か知ってるかもしれないの」

春香「あの、実は…」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:34:59.65 ID:qR0LM2MZ0
律子「なるほど、千早がねえ…。」

雪歩「律子さんは、何か聞いていませんか?ドラマのオファーがあったとか…」

律子「うーん…私はそういう話、聞いていないわ」

律子「千早本人かプロデューサー殿に確認、とってみるわね」

春香「ちょ、ちょっと待ってください!」

春香「もしかしたら、千早ちゃん、悩んでるかもしれないけど」

春香「自分なりにそれを打破しようとしてる様にも見えたんです!」

春香「だから、あの…千早ちゃんが自分から言ってくれるまで、待ってくれませんか?」

律子「…一番身近で千早の事を見ている春香がそこまで言うなら、もう少し様子を見ましょうか」

律子「で・も!千早に少しでも何かあったら、すぐに相談する事!」

律子「あななたちもよ?悩みがあったりしたら、バンバン相談しなさい?」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:38:47.41 ID:qR0LM2MZ0
ガチャ バタン スタスタ

千早「…」ペラッ

春香(帰ってきたらすぐに本を読み始めてる)

春香(…? でもこれって、普通の事じゃない?)

春香(私だって本読むし、それが難しい本で、表情が硬くなる事もある…よね?)

春香(もしかして、私たちの考えすぎ…?)

千早「…」ペラッ

千早「…春香」

春香「!? は、はいっ!」

千早「枕…って、重要なのよ。おかしな眠り方は体に不調をきたすわ」

千早「ちゃんと、自分の体にあう枕を見つけられるといいわね」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:42:20.86 ID:qR0LM2MZ0
千早「…」ペラッ

春香(今日も本読んでる…)

雪歩(昨日と同じ本…?なのかな)

美希(眠いけど、千早さんの方が気になるの)

千早「…行ってきます」スッ スタスタ ガチャ バタン

美希「千早さん、今日は…」

雪歩「やよいちゃんと一緒に、お料理さしすせその収録になってますぅ」

春香「そっかー、今日は調査できそうにないかもね」

雪歩(調査!?)

美希(調査って言ったの)

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:47:30.16 ID:qR0LM2MZ0
「うっうー!ただいまかえりましたー!」ガルーン

美希「やよい、おかえりなの!」

雪歩「やよいちゃん、おかえりなさい」

春香「おかえり、やよい」

やよい「ただいまですー!みなさんお菓子タイムですかー!」

美希「やよい、シルベーヌあるの!」

雪歩「歌舞伎揚げもありますぅ~」

春香「チーズおかきもおいしいんだよ!」

やよい「う~!ここはお菓子天国ですー!」ウッウー!

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:53:26.72 ID:qR0LM2MZ0
やよい「千早さんですか?」ボリボリ

春香「うん、今日のお料理さしすせそ、どんな感じだった?」ボリボリ

やよい「えーと、ずっとニコニコしてて、すっごく楽しかったです!」ボリボリ

美希「休憩中とか、何してたの?」モフモフ

やよい「休憩中も、千早さんとお料理のお話です!」モフモフ

雪歩「へ~。じゃあ今日はお料理デーだったんだぁ」バリバリ

やよい「そーなんです!千早さんも最近、自分で料理してるらしくて」バリバリ

やよい「なんでそんなに、千早さんの事が気になってるんですかー?」ボリボリ

春香「えーと、千早ちゃんってお料理苦手だったでしょ?」バリバリ

春香「だから心配になっちゃって…」ボリボリ

やよい「なるほどですー」モフモフ

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 20:56:33.47 ID:qR0LM2MZ0
やよい「みなさんはまだ帰らないんですか?」モフモフ

春香「うん、もうちょっとゆっくりしていこうかな って」モフモフ

美希(雪歩おすすめの歌舞伎揚げ、お茶によくあうの)バリバリ

雪歩(美希ちゃんおすすめのシルベーヌ、おいしくて止まりません~)モフモフ

やよい「」

やよい「」ジーッ

美希「やよい、お菓子はたくさんあるから、お土産に持っていくといいの」

やよい「本当ですか!」ガタッ!

雪歩「うんうん、たくさんあるから好きなの選んでいいよ~」

春香「ほらやよい、チーズおかきあるよ、チーズおかき!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:01:06.56 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「ふぅ」

美希「いい事をした後は、気持ちがいいの」

春香「やよい、すっごいニコニコして帰ってったね」

雪歩「私のおすすめお菓子も、すっごい喜んでくれました~」

美希「小鳥の秘蔵お菓子コレクション、こうやってみんなで食べる方が、お菓子も喜んでるはずなの」

美希「一人でこっそり食べてる小鳥は、反省した方がいいと思うな」

ガチャ バタン スタスタ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:05:06.80 ID:qR0LM2MZ0
春香「あ、千早ちゃん!おかえりなさい!」

千早「ただいま、みんな」

雪歩「千早ちゃん、一緒にお菓子食べない?」

美希「おいしいバタークッキーがあるの!」

千早「ごめんなさい、今日はもう、帰ろうと思うから…」

春香「そっかー…。じゃあまた明日ね、千早ちゃん!」

雪歩「やよいちゃんが、お料理さしすせそ、とっても楽しかったって言ってました~」

美希「千早さん、気をつけて帰るの」

千早「ええ、みんな、ありがとう。また明日ね」 ガチャ バタン

38: よくわからん さるさんの目安がわからん 投稿日:2012/03/26(月) 21:09:22.59 ID:qR0LM2MZ0
春香「いつもと変わらない千早ちゃんだったね」

雪歩「やっぱり、私たちの考えすぎなんでしょうか~?」

ガチャ

千早「そういえば美希」

千早「あなた、おにぎりは表と裏、どちらから食べる派?」

千早「」バタン

ガチャ

千早「それとも反対側からかしら」バタン

春香(時間差だー!)

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:14:45.00 ID:qR0LM2MZ0
>>40 一応これが2作目ですが、青汁・旅行は別の方かと ていうか、青汁気になる

美希「」

雪歩「美希ちゃん、大丈夫…?」

春香「どういう事なんだろう…そもそも、質問の意味がわからないよ」

美希「おにぎりの表?裏?いったいどういう事なの…」

美希「こっちから見たら表、むこうが裏。でも反対から見たら…」

(千早『それとも反対側からかしら』)

美希「反対側って何?ミキが今、見てるのはどっち側なの!?」

美希「ミキが見てる…?見てるのはミキなの?おにぎり?ミキが見てるってなに!?」

春香「ちょ、ちょっと美希!落ち着いて!自分で勝手に難しくしちゃってるよ!」

雪歩「そうだよ美希ちゃん!自分で穴掘って埋まっちゃってるよ!それ私の役だよ!」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:18:33.64 ID:qR0LM2MZ0
千早「…」ジーッ

春香(あれ…?今日は本じゃない)

雪歩(千早ちゃんが、ポータブルDVDプレイヤーで何か見てますぅ…)

美希(一晩寝てわかったの。おにぎりはおにぎりなの!表とか裏とか、そんなのないの!)

千早「…」ジーッ

春香(イヤホンしてるから、何のDVDかわからないけど、真剣な眼差し…)

雪歩「千早ちゃん、お茶どうぞ~」ニコニコ

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:23:08.93 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「チラっと!チラっとだけ見えました!」

雪歩「アクション映画っぽい感じでした!」

雪歩「カンフーっていうんですか?あんな感じのアクションですっ!」

美希「カンフー…」

春香「やっぱり、演技か何かの仕事のために勉強してるのかな」

美希「いままではそういうの、真君や響にやってもらう事が多かったけど」

美希「千早さんがアクションしたら、みんなびっくりするし、かっこいいと思うな」

美希「チャイナドレスとか、すっごく似合いそうなの!」

春香「千早ちゃんのチャイナドレス…」

雪歩「とっても似合いますぅ…」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:27:59.49 ID:qR0LM2MZ0
「たっだいま→!」
「帰ってきたYO!」

亜美「おっ!千早お姉ちゃん、何見てるの?」

真美「DVDプレイヤーなんて持ってきて、もしかしてむっふっふ~なものですか!?」

春香(ナイス亜美、真美!私たちに出来ない事を平然とやってのけるっ!)

亜美「#□∀」

真美「○×△」

千早「~~~~///」

春香「のヮの」

亜美「おじゃましました、千早お姉ちゃん!」

美希「亜美、真美、ちょっと来て欲しいの」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:33:12.00 ID:qR0LM2MZ0
真美「どったの?」

亜美「お三方、なにやら怪しげで楽しげなふいんきですな~」

雪歩「千早ちゃん、どんなDVD見てたのかなぁ って」

真美「ん?え→っとね」

亜美「ダメだよ真美!敵にタダで情報を与えるなんて!」

亜美「使えるものは最大限に利用!計画的にごりYO!」

雪歩「あぁ、ルマンドとバームロールっておいしいなあ♪」モグモグ

春香「んー!チーズおかき!チーズおかきはおいしいYO!」バリバリ

美希「やっぱりエブリバーガー最高なの」ボリボリ

あみまみ「条件提示くらいは、聞いてやろうではないか」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:39:34.56 ID:qR0LM2MZ0
亜美「でね→」ボリボリ

真美「カンフーのにーちゃんたちがね→」バリバリ

美希「ちょっとふたりとも、お菓子ばっかり食べないで少しはDVDの事を言うの!」

亜美「カンフーの」「カンフーの」

真美「にーちゃんたちが」「にーちゃんたちが」

美希「卒業式みたいにやってもダメなの!」

雪歩「カンフーのところで、話がずーっとループしてますぅ…」

春香(お菓子はたくさんあるし、そのうち飽きるよきっと)ボリボリ

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:45:04.12 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「へぇ~…」

春香「カンフー少年をロボットがビームで蹴散らして」

美希「解決したと見せかけて、恐怖の大王が襲ってきて」

雪歩「アルバイトに受かる ですかぁ…」

真美「あれっ!?」

亜美「真美、これ亜美たち絶対疑われてるよね…」

真美「本当だよっ!真美たちウソなんて言ってないって!」

亜美「ちゃんとタイトルだって聞いたんだYO!」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:48:39.49 ID:qR0LM2MZ0
美希「タイトル!なんてタイトルなの!?」

真美「え~…っと」

亜美「あり…あしがい?ざりがに?」

真美「…コカイン?クレマチス?クローン?」

亜美「ほうぼう?ごうこん?ごるごん?」

真美「…」チラッ

亜美「…」チラッ

あみまみ「さ、サイクローンGOGO…?」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:54:01.54 ID:qR0LM2MZ0
春香「サイクローンGOGO…」

雪歩「インターネットで検索しても、それっぽいの見つかりません~」

美希「答えたふたりの不安いっぱいな顔を見たら、見つからないのも当然だと思うな」

春香「でも、アクションものっぽいのは確実みたいだね」

雪歩「アクションかぁ…やっぱり、そういうお仕事が千早ちゃんに来たって事なのかなぁ」

千早「DVDも見終わったし、今日はそろそろ帰ろうかしら…」

春香「まだ夕方前だね」

美希「ちょっと追跡してみるの」

雪歩「えぇっ、美希ちゃん、それはちょっといけないよう…」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 21:57:53.84 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「ホシは、不穏な行動を見せず」

美希(春香、雪歩がなんだか生き生きしてるの)

春香(うん。私もちょっと戸惑ってるんだ)

雪歩「あっ!公園、公園に入っていきますよ!」

美希(はしゃぎっぷりが、あみまみみたいなの)

春香(きっとこういうの、一度やってみたかったんだと思うよ)

雪歩「ほらふたりとも!ゆっくりしてると見逃しちゃうよ!」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:03:18.82 ID:qR0LM2MZ0
春香「ベンチに座ってるね」

千早「ふぅ」

春香「空を見上げてる…」

雪歩「どうしたんでしょうか…」

千早「はぁ」

美希「千早さん、今度は頭を抱えてうつむいてるの…」

春香「これって。もしかして、相当深刻な悩み…!?」

千早「…」スッ スタスタ

雪歩「帰るみたいですぅ」

春香「千早ちゃん、大丈夫かな」

美希(千早さん…)

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:06:44.31 ID:qR0LM2MZ0
春香「私たちも、ベンチに座ってみない?」

美希「?」

春香「千早ちゃんと同じ事をしてみれば、もしかして気持ちが少しわかるかも!ってね」

雪歩「同じ事っていうと…空を眺めたり、頭を抱えてみたり?」

美希「うーん、それで何かわかるとは思えないけど、一応やってみるの」

春香(そらきれい)

雪歩(あのプールの下にはロボット基地がありそうです~)

美希(アリさんが頑張ってるの)

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:11:50.13 ID:qR0LM2MZ0
春香「私たちが、ですか?」

律子「ええ、そうよ」

美希「そんなことないよ!律子…さん」

雪歩「ふえぇ、それは誤解ですぅ」

律子「悩みがあったらすぐ相談する事!言ったわよね?」

律子「まったく…。ミイラ取りがミイラになるって言葉、知ってる?」

春香「誤解ですって!どこからそんな情報が入ったんですか?」

「わたしくです」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:16:13.70 ID:qR0LM2MZ0
美希「貴音が…?」

貴音「ええ。わたくしが、べんちに座るあなたがたを見て、律子嬢に相談いたしました」

貴音「最初は、三人で空を眺めていましたから、気分転換でもしているものかと思いました」

貴音「ですが、次はみなで、うつむいているではありませんか」

貴音「そこで ぴーん ときたのです。ああ、これはきっと、何か悩んでいるのでは と」

貴音「空に『こうなりたいな』という希望を映し」

貴音「地面に映る、己の影を見て、まだ飛べていない現実を知る」

貴音「理想と現実…そのぎゃっぷというものに、いつの時代も人は苦悩するものです」

貴音「わたくしだって…身近なぎゃっぷに苦悩する事があるので、よくわかります」

貴音「食品さんぷると、出てきたもののぎゃっぷ…」

貴音「小さき事 と思われるかもしれませんが、わたくしには、とても大きなしょっくなのです」

貴音「しかし、らぁめん二十郎という店舗は、いい意味でのぎゃっぷを」

律子(長い)

78: >>74 大事なところで噛んだorz 投稿日:2012/03/26(月) 22:21:34.04 ID:qR0LM2MZ0
貴音「つまり、あなたがたは、千早の行動を真似てみただけだと」モグモグモグモグ

雪歩「そうなんですよ~」モクモク

貴音「相手の気持ちを知るために、同じ環境に立ってみる…」モグモグモグモグ

貴音「それは、真よき考えかと。みなは優しいのですね」モグモグモグモグ

律子「千早がそんな行動をね…ちょっと、本格的にマズいんじゃない?」モスモス

春香「亜美たちの話から、見ていたDVDはアクションものっぽいとはわかったんですけど」ボリボリ

美希「本やDVDも気になってたのに、あんな姿見せられたらまた心配事が増えたの」モシャモシャ

貴音「はて、ちょこりえーるが無くなったようです」モグモグモグモグ

貴音「次はぶらんちゅーるを開けましょう」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:25:55.22 ID:qR0LM2MZ0
「えっ?ボクが千早から?」

春香「うん、何かアクションの相談とか、受けてないかなー って」

真「うーん…。ずっと前に、ダンスで使えそうだから って」

真「足を上げた時の、バランスの取り方のコツは聞かれたけど」

真「アクションのコツなんてものは、聞かれた事が無いなあ」

春香「そっかー…。ありがと、真」

真「何かあったの?」

雪歩「実はね、真ちゃん」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:30:56.10 ID:qR0LM2MZ0
真「そんな事があったんだ…」モグモグ

美希「そうなの…。千早さんの事、心配なの」モサモサ

春香「大丈夫だと思いたいんだけど、やっぱり心配で」バリバリ

雪歩「真ちゃん、真ちゃんも何かあったら、私たちに頼っていいんだよ?」ポリポリ

美希「? どうしたの、真君?」モサモサ

真「ん?ああ、えっとね」モグモグ

真「春香たちの言う、『自分なりに打開してほしい』って気持ちもわかるけど」

真「もしだよ?もし、本当に千早が追い詰められていて」

真「追い詰められているけど、自分からは誰にも相談できない状況だったら?」

真「見守る事が、結果的に見殺しになっちゃったら、って思って…」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:36:07.67 ID:qR0LM2MZ0
春香「…」

雪歩「そ、それは」

美希「そういわれると、困るの…」

真「ごめん。あくまで最悪の事態を考えてみたら、って事なんだけどさ」

ガチャ バタン

千早「ただいま帰りました。あ、みんな、おやつタイム?」

春香「うん!ちょっと時間遅いけど、甘いものはエネルギーになるから」

美希「千早さん、さくさくパンダ、おいしいよ!」

雪歩「千早ちゃん!ふ菓子の二度塗りもおいしいよ?」

真「ひもQ!超ひもQもあるよ!」

春香「チーズおかき!チーズおかき!」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:40:31.46 ID:qR0LM2MZ0
キャッキャウフフ

千早「あ、もうこんな時間。そろそろ私、帰るわ」

春香「うん、千早ちゃん、また明日」

美希「千早さん、また明日なの」

雪歩「千早ちゃん、気をつけてね」

真「お疲れ様、千早。また明日!」

千早「ええ、みんな、また明日」

ガチャ バタン

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:45:32.47 ID:qR0LM2MZ0
真「普段通りの千早にしか見えなかったけど…」

雪歩「うん、私もそうとしか思えなかったなぁ…」

ガチャ

千早「そういえば、わさびを食べて鼻がつーんとした時はね」

千早「…」バタン

春香「」ドキドキ

美希「」ドキドキ

雪歩「」ドキドキ

真「?」

春香(今度は来ない!)

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:50:36.27 ID:qR0LM2MZ0
春香「千早ちゃんは」

雪歩「『わさびを食べて鼻がつーんとした時はね』と言って」

美希「普通に帰ったみたいなの」

春香「新しいパターンだね」

雪歩「身構えてたのに、見事に騙された感じですぅ…」

美希「…」ペチペチコネコネ

「ちょっとあんたたち、そんなところで何やってんのよ」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:55:28.40 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「伊織ちゃん、おかえりなさい」

春香「おかえり、伊織」

伊織「ただいま。途中で、グミを食べて上機嫌な真に会ったわよ」

雪歩「真ちゃん、さっきまで私たちと一緒にお菓子食べてたから…」

伊織「あれひもQよね?まだあるの?」トントン

伊織「ん?」

美希「おかえりなの、でこちゃん。ひもQは無いけど、お寿司があるの」

伊織「お寿司?なに、出前でも取ったっていうの?」

美希「まあ、そんなとこなの」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 22:58:12.55 ID:qR0LM2MZ0
伊織「ほんっとにね!信じらんないわよ、この金髪!」

伊織「なんで手巻き寿司自作してんの!どこから酢飯と海苔持ってきたのよ!!」

伊織「それはまだ許すわよ!中身よ、中身!」

伊織「中身わさびじゃない!中身!わさび!な・か・み!わ・さ・び!」

伊織「そんなものを人に食べさせるなんて、どうかしすぎよあんた!」

美希「つーんと、した?」

伊織「は?」

美希「わさび食べて、鼻、つーんとした?」

伊織「つーん どっこじゃないわよ!見てわかんない!?泣いてるのよ!」

109: 千早が言わずに帰ったのは>>106の豆知識です 投稿日:2012/03/26(月) 23:04:25.51 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「伊織ちゃん、大丈夫ですかぁ?」

伊織「いまはもう大丈夫だけどね、今度こんな事やったら、本当に許さないんだから!」

美希「以後、気をつけます」

伊織「口ばかりの反省はいらないわよ!」

美希「…」スッ

伊織「!」

伊織「あ、あんたも本当に反省してるみたいね!」

春香(たべっこどうぶつだ)

雪歩(伊織ちゃん、たべっこどうぶつ好きなのかなぁ)

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:07:02.15 ID:qR0LM2MZ0
伊織「千早の様子がおかしい、心配だって言ってるけどね」

伊織「あんたたち、仲間のひとりも信じられないわけ?」

雪歩「でも真ちゃんが、『見守る が 見殺し になるかも』って…」

伊織「それは真が、いっちばん最悪の場合って考えで言った事でしょ?」

伊織「そんな事は絶対に起きないわよ。絶対。私が言い切るわ」

伊織「そりゃ、確かに千早は、一人で出来る事は一人でやろうとする」

伊織「当然、痛い目も見てきた事でしょうね」

伊織「でも、痛い目を見てきた頃の千早と、いまの千早は違うの」

伊織「千早は変わったわよ。もちろんいい方向にね」

伊織「私は千早を信頼してるの。大丈夫だと思う理由なんて、それだけで十分すぎるわよ」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:11:39.37 ID:qR0LM2MZ0
春香「おはようございまーす」

あずさ「あらあら、春香ちゃん、おはよう」

春香「あれ、あずささん、今日はずいぶん早いんですね」

あずさ「そうなの~。今日は、あず散歩の特番ロケがあって」

あずさ「『耐久あず散歩』ってタイトルなんだけど、なんで耐久なのかしら?」

春香「特番って事は、誰かゲストもくるんですか?」

あずさ「ええ。千早ちゃんと、雪歩ちゃんがゲストに来てくれるの」

あずさ「本当はみんなで一緒に、お散歩してご飯食べて ってやりたいんだけど」

あずさ「人数的なもので、それは厳しいんですって。残念ね~」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:14:24.73 ID:qR0LM2MZ0
春香(耐久あず散歩かあ…楽しそうだけど、どうなるんだろ)

春香(きっと今日は、千早ちゃんも雪歩も事務所には来ないんだろうな)

春香(もしかして、明日になってもロケが終わらない なんて事はないか)

春香(歩きすぎて筋肉痛 って事はあるかもしれないけど)ふふっ

春香(今日はテレビの台本でも読み込んでおこっと)

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:16:40.49 ID:qR0LM2MZ0
春香「おはようございまーす」

あずさ「あらあら、春香ちゃん、おはよう」

春香「あれ、あずささん、今日もずいぶん早いんですね」

あずさ「昨日、あず散歩の特番ロケで早起きしたから、今日も早く目が覚めちゃって~」

春香「ロケ、どんな感じだったんですか?私も行きたかったなあ」

あずさ「もう、すっごく楽しくて!普段も楽しいけど、誰かと一緒だともっと楽しいわね~」

あずさ「春香ちゃん、次の特番は、ぜひ一緒にお散歩しましょうね」

春香「楽しみにしてます!ウチの近くの山、てっぺんにアスレチックがあるんですよ!」

あずさ「そんな面白い場所があるの?」

春香「てっぺんから、海も見えるんですよ。でもそこまでの階段がキツくてキツくて…」

あずら「いい運動になりそうね~」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:19:18.66 ID:qR0LM2MZ0
あずさ「海と言えば…」

春香「?」

あずさ「昨日のロケ、海沿いと、お寺と、古い町並みを歩いたの」

あずさ「それでね、海に向かって、おもいおもいの言葉を叫んでみよう ってなって」

春香「海に行くとやりたくなりますよね。あずささん、何て叫んだんですか?」

あずさ「えっ?えーと、普通に『海のバカヤロー』って」

春香「雪歩はきっと…悩みに悩んで、『うーーみーーーー』とかですか?」

あずさ「春香ちゃんすごいわねー。言葉も、悩んだってところもあってるわよ」

春香「えへへ。雪歩なら、きっと迷って迷って、こうなっちゃうかな って」

あずさ「それで、千早ちゃんなんだけど…」

あずさ「海を指差して『塩辛いんだよ!』って」

春香「声、通ってました?」

あずさ「それはもう、すっごく」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:22:18.44 ID:qR0LM2MZ0
春香「という話を、あずささんから聞いたんだけど」

雪歩「あの時のびっくりした私の顔、絶対オンエアで使われますぅ…」

美希「千早さんのそんな姿、ミキはなかなか想像できないの」

美希「生っすかの時は、振られてもなかなかそんな風にやらないのに」

春香「あず散歩は収録で、編集してもらえる気楽さがあったから挑戦したのかな」

雪歩「」チョイチョイ

春香「?」

美希「?」

雪歩「あれ…」

響「…」プルプル

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:26:31.29 ID:qR0LM2MZ0
春香「響ちゃんが本読みながら…」

美希「あの感じ…見た事あるの!」

雪歩「最初の、千早さんの反応と一緒ですぅ!」

響「…これは」ククッ

春香「チャンスかもしれないよ…!」

美希「響と、千早さんの読んでる本が同じだったら…!」

雪歩「一連の謎が解けるかもしれないです!」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:28:50.90 ID:qR0LM2MZ0
春香「えー、あー、我那覇響君…だね?ちょっといいかな」

響「えっ!?春香?なんだその呼び方?」

美希「響、完全に包囲したの!」

雪歩「か、覚悟しなさいっ!」

響「ちょ、え、自分、何かした…のか?」

春香「重要参考人として、事情を聞かせてもらおうか、我那覇響君」

響「重要参考人!?理由を聞かせてほしいぞ!どうなってるんだ?」

美希「事情は署の方で聞くの」

雪歩「弁護士を呼ぶ権利もあげますっ!」

響「なんだこれ!理不尽だ!」

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:31:43.07 ID:qR0LM2MZ0
響「それで、なんなのさー?こんなおふざけは亜美たちの役まわりだぞ」

春香「えへへ、ちょっと悪ふざけしてみました」

美希「春香のアドリブに乗ってみたの」

雪歩「頑張りました!」エッヘン

響「えぇ…あれアドリブだったのか…。すっごいびっくりしたんだぞ」

春香「ごめんね、響ちゃん。ちょーっとだけ、聞きたい事があって」

響「聞きたい事?」

美希「黙秘権はあるけど、使用は認めないの」

響「美希、まだ容疑者ごっこやってるのか…」

雪歩「単刀直入に聞きます!さっき読んでいた本は一体なんだー!」ドン!

響「春香…さっきから思ってたけど、雪歩が一番ノリノリだぞ」

響「本を出せば、とりあえず解放してくれるのか?これさー」ガサガサ

『王様はロバ ~はったり帝国の逆襲~』

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:34:44.23 ID:qR0LM2MZ0
春香「なにこれ」

美希「響…ミキ、嘘は好きじゃないよ」

雪歩「漫画?」

響「嘘なんかついてないぞ!」

響「ギャグ漫画だけど、笑うのがなんだか恥ずかしくて」

響「我慢してたから、プルプルしてたんだぞ!」

響「嘘だと思うんなら、三人とも読んでみるといいさ!」ドサドサッ

~~~~~

春香「…くっ」プルプル

美希「…」ピクッ

雪歩「…」フフッ

響「…鉄のお茶碗」プルプル

春香「…バカな家族にバカ売れ」

四人「…」ブフッ

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:37:38.77 ID:qR0LM2MZ0
響「千早が?」

春香「うん、響ちゃん、何か知ってるかなーって」

響「知ってるぞ」

美希「え」

響「千早が読んでる本、何か知ってるぞ」

雪歩「本当っ!?」

響「千早に読ませてもらったし、自分も王ロバ読ませたぞ」

響「反応は芳しくなかったけど…」

春香「ねえっ!千早ちゃんが読んでた本って何!?」

響「あれ、クロマティ高校だぞ」

雪歩「ん?」

響「クロマティ高校だぞ」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:41:46.30 ID:qR0LM2MZ0
千早「おはようございます」

千早「…」ペラッ

春香(本だ)

美希(本なの)

雪歩(本です~)

千早「…」スッ スタスタ バサッ ガチャ バタン

春香「!!」

雪歩(千早ちゃんが、本を…!)

美希(これ…ついにチャンス到来って事!?)

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:44:07.04 ID:qR0LM2MZ0
春香「本、落としていったね」

雪歩「カバーがついてるから、何の本かわからないですぅ」

美希「ミキ、前に言ったの。勝手に見るのは失礼 って」

美希「でも、もういい加減、我慢の限界なの。ねえ春香!もう見てもいいよね!?」

春香「美希…。雪歩も、いいよね?いくよ!」

雪歩「うん!」

『魁!!クロマティ高校』

163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:47:40.32 ID:qR0LM2MZ0
春香「本当だったんだ…」

美希「響、ごめんなさい。ミキ、本当は少し疑ってたの」

雪歩「千早ちゃんがこれを…?」

春香「とりあえず、読んでみようか…」

美希「うん…」

雪歩「そうだね…」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:50:58.59 ID:qR0LM2MZ0
春香「…」ブフッ

美希「…オチはきっとゴリラ」プルプル

雪歩「…ベンチ」orz

~~~~~

春香「響ちゃんの証言もあるし、間違いないね」

美希「千早さんがずっと読んでいた本は、この漫画なの」

雪歩「いままでの行動を思い返してみると、共通点もありますぅ」

美希「でも、なんでこの漫画を読んでいたのかな?千早さんがすすんで読むものとは思えないの…」

春香「うーん…」

雪歩「美希ちゃんが前に言ってた、生っすかの事とかに関係あるんじゃ…」

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:54:31.05 ID:qR0LM2MZ0
雪歩「千早ちゃんってバラエティとか、あんまり得意じゃないから」

春香「こういった漫画から、少しでもお笑いに慣れていこうとした って事?」

雪歩「うん。自分なりに勉強したから、海に『塩辛い!』とか言えたんだと思うなぁ」

美希「じゃあミキが言われた『おにぎりの表と裏』とかも…」

雪歩「千早ちゃんなりにお笑いを考えて、試してみたんだと思うよ」

雪歩「番組でいきなり挑戦するよりも、事務所で私たちに試して、反応を見たかったんだよ、きっと」

春香「お茶二連続を普通に飲んだのも、変な事に対して普通に接する、ギャップの笑いを誘ったと…」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/26(月) 23:58:00.11 ID:qR0LM2MZ0
春香「私たちの思ってた、壁を自分なりに打破しようとしてる って、正解だったんだね」

美希「むー。すっごい悩みかと心配して、損したの」

雪歩「美希ちゃん、よかったんだよ、深刻な悩みじゃなかったんだもん」

ガチャ バタン スタスタ

千早「…」ペラッ

春香「千早ちゃん!」

千早「春香、どうしたの?」

雪歩「千早ちゃん!次の生っすか、期待してますぅ!」

美希「ミキにもどんどん、話振ってほしいの!」

千早「みんな…どうしたの、急に?」

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/27(火) 00:01:48.99 ID:OvIM83X40
春香(千早ちゃんも、苦手を克服しようと頑張ってるんだ)フフッ

美希(やっぱり、千早さんはミキの憧れなの!)ニコニコ

雪歩(千早ちゃん、もしバラエティのお仕事がきたら、一緒に頑張ろう!)ギュッ

千早「…」ペラッ

千早「…ふう、全17巻、読み終わったわ」パタン

千早「……あら?」

千早「これ『巡ろう!世界遺産』じゃなかったのね!」

はるみきゆきぽ「それは間違えないよ普通!!!!」

おわり

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/27(火) 00:04:33.33 ID:OvIM83X40
春香「でもさ、千早ちゃん、あの漫画どうしたんだろうね」

美希「んー、あみまみ、響あたりから借りたと思ったのに、違ったの」

雪歩「最近は漫画のレンタルしてるお店もあるから、そこから借りたのかも」

「私よ」

小鳥「千早ちゃんにクロ高貸したのは、私よ」

小鳥「『心温まる人間愛の本を貸してください』って言われて、間違えちゃった」テヘ

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/03/27(火) 00:06:31.61 ID:OvIM83X40
小鳥「あ、あれー?みんな、どうしたのかなー?」

美希「小鳥…。小鳥は悪い子なの」

春香「そうだね…。悪い鳥だね…」

雪歩「人を振り回す、害鳥ですぅ…」

小鳥「え?え?ええええええ!?」

美希「小鳥悪い子!」

春香「小鳥悪い子!」

雪歩「小鳥悪い子!」

千早「小鳥悪い子!」

千早「小鳥悪い子!」

千早「こと あれ?」

はるみきゆきぴよ「お前が言うな!!!!」

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