1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:32:09.14 ID:1JZFX8xc0
アイドルマスターのキャラクター、三浦あずさのSSです。
また、この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。
さらに、ストーリーの都合上、架空のモブキャラが出ます。
ご了承の上、お読みください。
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:34:22.81 ID:1JZFX8xc0
5月上旬/午後/765プロ事務所
春香「プロデューサーさん! クッキー作ってきたんですけど、食べませんか?」スッ
真「最近ちょっと仕事頑張り過ぎじゃないですか? 肩でも揉んであげますよ」サッ
P「お、お前ら最近、おかしくないか……?」
春香「な、何がですか……?」アセアセ
真「そ、そんな事ないですよっ!?」テレテレ
P「そ、そうかあ?」
伊織「何よ春香たち、ゾッコンじゃない」
やよい「ぞっこん……? どういう意味ですかあ?」キョトン
亜美「んっふっふ~。やよいっちにはまだ分かんないか→」
真美「よーするに、はるるんとまこちんは、兄(C)にラブって事だYO!」
やよい「へ……? そうだったんですかあ」
雪歩「ま、真ちゃあん……」シクシク
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:38:51.09 ID:1JZFX8xc0
あずさ「春香ちゃんたち、何だか楽しそうね~」
千早「はい。でも、いいんでしょうか?」
あずさ「……?」キョトン
千早「仮にも、アイドルがプロデューサーに恋心を抱くなんて……」
あずさ「あら。でも、プロデューサーさんは充分魅力的だと思うわよ~?」
千早「そ、そういう事ではなくてですね……」
あずさ「春香ちゃんも、真ちゃんも年頃の女の子なのよ~?」
千早「それは……そうですけど」
あずさ「恋のひとつやふたつ、経験しておいた方がいいんじゃないかしら?」
千早「あずささんは、恋愛した事はあるんですか?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:42:59.99 ID:1JZFX8xc0
あずさ「無くはないけれど……。あまり良い想い出はないわね~」ハア
千早「そうですか。何にせよ、変に関係が拗れなければ良いのですけど」
あずさ「プロデューサーさんなら、心配ないと思うわよ~?」
千早「そうでしょうか。確かに、頼りにはなりますけど」
あずさ「ねえ、千早ちゃんは、プロデューサーさんの事、好き?」
千早「へっ? ま、まあどちらかと言えば」
あずさ「そう……。わたしも好きなのよね~」
千早「…………」
千早(飽くまでも、プロデューサーとして、って事よね……?)
あずさ「恋、したいわね~」ポー
千早「…………」
――――
――
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:47:24.06 ID:1JZFX8xc0
休日/8:30/土手
あずさ「あら、ライアンちゃん、おはよう」ナデナデ
犬「わんっ!」ペロペロ
綾子「あずさちゃん。最近よく会うわね~」
あずさ「少し、早起きを心がけようと思いまして~」
綾子「そうなんだ。ね、リード持ってみる?」
あずさ「いいんですか~? それじゃあ」クイッ
犬「わんっわんっ!」タタタ
あずさ「あらあら。本当に元気ねえ~」ニコニコ
P「あ、あれ? あずささんじゃないですか」タッタッタ
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:51:44.98 ID:1JZFX8xc0
あずさ「プロデューサーさん! 奇遇ですね~」ペコリ
P「ちょっと運動不足で……この辺を走っていたんです」ハアハア
綾子「あずさちゃん。この方は……?」
あずさ「わたしの、プロデューサーさんです♪」
P「いや、あずささんの他にも問題児は沢山居ますけどね」
綾子「あなたが……。私、上野綾子と申します」ペコリ
P「ど、どうもご丁寧に……。えーと、上野さんは、あずささんとはどういったご関係なんですか?」
綾子「この子のお散歩をしているときに、よく会うんです。時々こうして、お話をしているんですよ」
犬「わんわんっ!」
あずさ「挨拶しているのね~。偉いわライアンちゃん」ナデナデ
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:55:46.81 ID:1JZFX8xc0
P「そうなんですか。あずささん、迷子になったりしませんでした?」
あずさ「プロデューサーさん。私、そんなにドジじゃありません」プクーッ
綾子「と、時々ふら~っと居なくなるコトがありますね……」
P「やっぱり。あずささん、あまり迷惑をかけちゃダメですよ?」
あずさ「そうそう! この子お手とおかわり、同時に出来るんですよ~」ホワーン
P「聞いてないし……。それじゃ、俺はもう行きますね」
綾子「お気をつけて下さい」
あずさ「プロデューサーさんも、迷子にならないように、注意してくださいね~」
P「自宅に戻るだけなのに迷うわけないでしょー!」タッタッタ
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 20:59:33.45 ID:1JZFX8xc0
綾子「……優しそうな人ね」
あずさ「ええ……。とっても親切で、良い人ですよ~」
綾子「あずさちゃん、結婚したいんでしょう? あの人なんか、いいんじゃない?」パアア
あずさ「わ、私なんかじゃムリですよ~。他に可愛い子、いっぱい居ますから」
綾子「でも、最近よく会うって言ってたじゃない?」
あずさ「それは……ただの偶然だと思います~」
綾子「もしかしたら、運命かもしれないわよ?」ニヤッ
あずさ「運命……ですか?」
綾子「だってこの前も……」
あずさ「……」
綾子「こんな都会で、あんな偶然有り得ないわよ~」
――――
――
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:03:16.66 ID:1JZFX8xc0
先日/10:00/街
P「あれ? あずささん?」
あずさ「プロデューサーさん。奇遇ですねえ~」トコトコ
P「こんな所で会うなんて、すごい偶然ですね」
あずさ「それはそうと、今日は良い天気ですね~」キラキラ
P「そ、そうですね……。それじゃあ、また」テクテク
あずさ「は~い」ノシ
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:06:57.10 ID:1JZFX8xc0
13:00/CDショップ
あずさ「あら、プロデューサーさん」トコトコ
P「わっ、あずささん。今日はよく会いますね~」ハハ
あずさ「本当ですね~。あら、それは……」
P「なんか久々に聴きたくなっちゃって」ハハハ
あずさ「いい曲ですよね~」ウンウン
P「あずささん、お一人なんですか?」
あずさ「ええ。たまには、ゆっくり出掛けたいなあと」
P「迷子にならなかったのは奇跡ですね……」
あずさ「えー? 私だって、もう大人なんですよ~?」プンッ
P「…………」
P「それじゃ、俺はもう行きます」クルリ
あずさ「はい。行ってらっしゃい」ニコッ
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:10:58.64 ID:1JZFX8xc0
17:00/公園
P「……!? あ、あずささん?」
あずさ「あらあら、プロデューサーさん。三度目ですね~」トコトコ
P「いや……この遭遇率は異常ですよ」
あずさ「それはそうと、噴水、キレイですね~」
P「ま、またマイペースな……」
あずさ「…………」テクテク
P「…………」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「はい?」
あずさ「プロデューサーさんって、恋人は居ないんですか~?」クルリ
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:14:44.00 ID:1JZFX8xc0
P「ええっ!? 今は仕事が忙しいですし……。それに、居たら休日に一人で出掛けたりしませんよ」ハハ
あずさ「それもそうですね~」テクテク
P「あずささんは、どうなんですか?」
あずさ「私も、同じです」ニコッ
P「そうですか……」
あずさ「……~~♪」
P「あの、あずささん」
あずさ「何ですか~?」
P「一緒に夕食でも、どうですか?」
あずさ「あらあら、いいんですかあ?」クルリ
P「…………?」
あずさ「迷わないように、ちゃーんと連れて行って下さいね?」ニコッ
――
――――
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:19:05.52 ID:1JZFX8xc0
綾子「ほらあ。やっぱり運命じゃない?」
あずさ「そんな……。私じゃプロデューサーさんに相応しくないですよ~」
綾子「あずさちゃん。とっても美人なのに。っていうか」
あずさ「…………?」キョトン
綾子「もしかしたら、彼、あずさちゃんに気があるのかもしれないわよ?」パアア
あずさ「え、ええ~?」
綾子「たび重なる遭遇も、すべて図られていたのかも!」キラキラ
あずさ「そ、そんなこと……」
あずさ「……!!」ハッ
綾子「ん? どーしたのあずさちゃん」キョトン
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:23:30.43 ID:1JZFX8xc0
あずさ(そういえば……あの日の占い、恋愛運だけやけに良かった気がするわ……)
あずさ(ま、まさかプロデューサーさんが……?)カアア
綾子「あずさちゃん、結婚っていいものよ~」ウンウン
あずさ「け、結婚?」
綾子「それに、私もうすぐ赤ちゃん生まれるの……楽しみだなあ」
あずさ「あ、赤ちゃん……?」
あずさ「…………」
あずさ「…………///」ポワン
綾子「……あらら。あずさちゃんったら、可愛いわね」クスクス
――――
――
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:27:17.99 ID:1JZFX8xc0
翌週・休日/7:30/あずさ邸
あずさ「~~~~♪」チーン
あずさ「~~♪」コポコポ
あずさ「でーきた♪」
あずさ「やっぱり、朝はコーヒーとトーストに限るわね~」パクッ
あずさ「久しぶりに、早起きして良かったわ~」パクパク
あずさ「あ、占いが始まる時間」ポチッ
テレビ「は~い! 今日も元気に、亜美と真美がお兄ちゃんとお姉ちゃんの一日を占ってあげるコーナーいっくよ→」
テレビ「まずは~、おひつじ座から占っちゃお→」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:32:57.70 ID:1JZFX8xc0
あずさ「あらあら。亜美ちゃんと真美ちゃん、こんなお仕事もしていたのね~」パク
テレビ「続いて、かに座の兄ちゃんと姉ちゃん!」
あずさ「……じーっ」パクパク
テレビ「今日は、最っ高の一日になるかもねっ! 特に……んっふっふ~♪ 恋愛運に恵まれてるようですなあ~」パチパチ
あずさ「やったあ♪」
テレビ「外でお買い物とかしてみたら、運命の相手と出会っちゃうかもよ→」
あずさ「……運命の相手ねえ~」パクパク
テレビ「それじゃ、しし座の……」
あずさ「……天気も良いし、出掛けてみようかしら~」ンーッ
――――
――
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:38:04.81 ID:1JZFX8xc0
9:30/街
あずさ(とりあえず家を出てみたけれど……)
あずさ(何処に行こうかしら~?)ウーン
あずさ(ショッピングは友美に付き合ってもらったばかりだし……)
あずさ(食べ歩きもいいけれど……)キョロキョロ
あずさ「……どうしようかしら?」
P「あれ? もしかして、あずささん?」トコトコ
あずさ「……あら! ぷ、プロデューサーさん?」
P「はは。どうしたんですか? そんなに慌てて」ニコッ
あずさ(……え、どうしてプロデューサーさんが?)
あずさ(もしかして……占いの『運命の相手』って……)ドキドキ
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:41:47.69 ID:1JZFX8xc0
P「あずささんは、今日はお一人で買い物ですか?」
あずさ「そ、そうですね~。プロデューサーさんもですか~?」
P「ええ、まあ。今朝、テレビで占い観ていたら、めちゃめちゃ運勢が良かったもんで」ハハハ
あずさ「実は、私もなんです~。もしかして、かに座ですか?」
P「はい。7月生まれで。ひょっとして、あずささんも?」
あずさ「はい。占いの『運命の相手』が気になってしまって~」
P「ははは。あずささんらしいですね……」
あずさ「…………」
P「…………」
あずさ(ほんとに……、プロデューサーさんが……?)
P(最近よく会うなあと思っていたら……まさか……)
あずさ&P(目の前に居るこの人が……運命の相手?)
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:45:38.21 ID:1JZFX8xc0
あずさ「あの~……ぷ、プロデューサーさん?」
P「は、はい……。どうしました? あずささん」カチコチ
あずさ「今日は……お一人なんですか?」
P「え、ええ。考えなしにとりあえず出掛けただけなので……」
あずさ「実は……私もなんです~」
P「…………」
あずさ「…………」
P「よければ一緒に……」
あずさ「デート、しませんか?」
――――
――
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:49:37.37 ID:1JZFX8xc0
10:00/古着屋「Beside」
あずさ「これなんか、どうかしら~?」トテテ
P「へえ……これからの季節には、良さそうですね」
あずさ「プロデューサーさんは、どんな服が好みなんですか~?」
P「そうですね……。割とタイトめで、派手過ぎない感じですかね」
P「あずささんは、どんな服が好きですか?」
あずさ「今日みたいなぽかぽか陽気の日は、ゆったり着れるものがいいですね~」
P「確かに、今日の服は自然な感じですね。まるで妖精みたいな……って」
P(うわ~、何恥ずかしいこと言ってるんだ俺……)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:53:43.89 ID:1JZFX8xc0
あずさ「あらあら。褒めていただいて、嬉しいです~」ニコニコ
P「そのファッション、最近流行ってましたよね? えーと、『林ガール』でしたっけ?」
あずさ「プロデューサーさん。それを言うなら、『森ガール』ですよ~」クスクス
P「ああそれだ。すみません疎くって。似合ってますよ、とっても」
あずさ「ファッションの勉強も、アイドルには必要なんです」エッヘン
P「俺も頑張らなきゃですね」
あずさ「ふふっ。じゃあ、私がカッコイイお洋服、選んであげますね~」ウキウキ
P「いいんですか? あずささんお洒落ですし、是非願いします」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 21:57:49.29 ID:1JZFX8xc0
あずさ「じゃあ、さっそく寸法を……」スッ
P「ちょ、ちょっとあずささん?」
あずさ「はい。何ですか? プロデューサーさん」ペタペタ
P「その……あまり近づかれるとですね……」
あずさ「はい……?」スッスッ
P(その果実のような、豊満なOPPAIが……)
P「…………」ドギマギ
あずさ「……はい。おしまい。それじゃ、ちょっと待っていて下さいね~」トテテ
P「は、はい……」
あずさ「…………♪」ルンルン
P「……」
P(……まあ、あずささんが楽しいならいいか)
――――
――
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:01:48.41 ID:1JZFX8xc0
11:10/レコード店「9:02pm」
P「へえ、あずささんってレコードとか聴くんですか?」
あずさ「いえ……。何だか、こういうお店って、覗いているだけで楽しくなりませんか~?」
P「ああ、わかります。ある種の赴きがありますよね~」
あずさ「はい。記念に、一枚買っていこうかしら~」テクテク
P「あ、あずささん。前見て歩いてくださいよ」
あずさ「大丈夫ですよ~……きゃっ」ドン
店員の女の子「わわっ!?」
バサバサ……、バラバラ……。
P「あーあ。大丈夫ですか?」タタタ
あずさ「はい~。あの……お怪我はありませんか?」ペコリ
店員の女の子「すみません……こっちこそボーッとしてしまって」ペコリ
あずさ「あらら、レコードが散らばっちゃった」サッサッ
P「すみません……。売り物なのに……」ッス
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:06:37.77 ID:1JZFX8xc0
店員の女の子「いえ……私の不注意ですので……」
あずさ「本当に、ごめんなさいね」
P「あずささん。気を付けてくださいね? 怪我でもしたら大変です。アイドルなんですから」
あずさ「はい。心配してくれて、ありがとうございます~」
店員の女の子「……あの、アイドルをされているんですかあ?」
あずさ「ええ。でも、まだ駆け出しなんですよ~」
店員の女の子「す、すごいですねっ! 良かったら、お名前をお聞きしてもいいですか? 私は、林田凛子っていいます」キラキラ
あずさ「凛子ちゃんね? 私は、三浦あずさと申します~」ペコ
店員の女の子「あずささん、ですか。私、応援しますね」パアア
あずさ「ふふっ。ありがとう。本当に、ごめんなさいね~」
店員の女の子「こちらこそスミマセンでした。お仕事、頑張って下さいねっ」ペコ
――――
――
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:10:11.16 ID:1JZFX8xc0
12:30/カフェ「Sweet Doughnuts」
あずさ「ここのお店、トレンドなんです~」ニコッ
P「うわあ……なんていうか、ファンシーですね」
あずさ「とっても可愛いんですよ~? 絵本を飾っていたり、内装も……」
P「基本的に木目調だし、アットホームで落ち着きますね」
あずさ「はい。それにメニューも、可愛くて美味しいものばかりなんです」
P「はは。あずささんは素敵な所、たくさん知ってますね」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:15:21.47 ID:1JZFX8xc0
あずさ「楽しむことくらいしか、取り柄がありませんからね~」クスクス
P「それじゃあ、何食べましょうか」ペラ
あずさ「私のオススメは、このトマトのグラタンですね~」
P「へえ……、スイーツも充実してますね」
あずさ「ここのカフェラテも、ほんわか美味しいですよ~」
P「じゃあ、それに決めます」
あずさ「ふふっ。それじゃあ、私も」ニコッ
P(はあ……。何か、幸せだなあ)
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:20:48.91 ID:1JZFX8xc0
13:10/カフェ「Sweet Doughnuts」
P「そういえば、この間の……、上野さんでしたっけ? もともと知り合いというわけでは、無かったんですよね?」
あずさ「そうですね~。ワンちゃんが可愛くって、撫でさせてもらっているうちに仲良く」ニコッ
P「あずささんって、実は結構、顔が広いですよね~」
あずさ「そうですか~? あ、そうそう、綾子さんの旦那さんって、ブリーダーさんなんですよ?」
P「ブリーダー? って、何のですか?」
あずさ「ワンちゃんのです。コンテストなんかも、あるらしくって」
P「へえ~。世の中、いろんな人が居るもんですねえ」
あずさ「最近、子犬が生まれたそうなので、今度抱っこさせてもらいに行く約束もしているんですよ~」ニコニコ
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:24:32.51 ID:1JZFX8xc0
P「……なんか、あずささんって、本当に楽しそうに話をしますよね」
あずさ「そうですか~? あまり意識した事はないですよ~?」キョトン
P「いえ、何か……あずささんと居ると、こっちまで楽しくなってきます」ハハ
あずさ「そ、そうですか~?」テレテレ
P「はい。あ、俺会計してきますね」
あずさ「それじゃ、お金を……」ゴソゴソ
P「いや、俺が出しますよ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:28:53.11 ID:1JZFX8xc0
あずさ「そんな、悪いです……」
P「今日は楽しませてもらってますから。ほんの気持ちですよ」
あずさ「それは私も同じですよ~」アセアセ
P「まあ、男ですから。これくらいは、させて下さいよ」ニコッ
あずさ「じゃあ、今回だけ……ですよ?」
P「はい。行ってきます」タタタ
あずさ「…………」
あずさ「優しいなあ、プロデューサーさん」
――――
――
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:33:43.71 ID:1JZFX8xc0
14:00/街
P「こうして、少し人混みから離れた道を歩くのも、良いもんですね」
あずさ「そうですね~。ぽかぽか暖かくて、気持ちいいです~」
P「よくよく見れば、いろんなお店があるんですね」
P「帽子屋、古着屋、靴屋、楽器屋……。個人で経営している店も、案外多いみたいだなあ」
あずさ「…………」ジーッ
P「……? どうしました、あずささん」
あずさ「プロデューサーさん。あのお店、入りませんか?」スッ
P「……占い?」
あずさ「私、占いには目がないんです~」
P「いいですよ。面白そうだし、行ってみましょうか」
――――
――
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:38:48.88 ID:1JZFX8xc0
14:00/占い屋「KING」
カランコロン……。
占い師「いらっしゃい。あらあら、素敵なカップルさんですね……」ニコニコ
あずさ「こんにちは~」
P「わ、綺麗ですね。これ」
あずさ「ほんとだわ~。この水晶玉を使って、占いをするんですか~?」
占い師「いろいろなやり方がありますよ。とりあえず、座ってください」
P「は、はい……座りましょう。あずささん」
あずさ「……」チョコン
お姉さん「さて、今日は何を占いましょう?」
P「あずささん、どうします? やっぱり仕事についてですかね?」
あずさ「う~ん……せっかくのデートだし……」
P「…………?」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:43:51.31 ID:1JZFX8xc0
あずさ「プロデューサーさんと私の、相性を占ってもらいましょう!」ポンッ
P「え、ええ!? 何か恥ずかしくないですか? それ」アセアセ
あずさ「嫌、なんですかあ?」シュン
P「そ、そんな事ないですよ!」
あずさ「それじゃあ、カップリング占いを……」
占い師「かしこまりました。それでは、まず手を繋いでください」
P「えええ!?」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん」
P「わ、わかりました……」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:49:11.05 ID:1JZFX8xc0
ギュ……。
あずさ「……///」
P「…………」ドキドキ
占い師「続いて……そのまま向き合ってください」
あずさ「……」クルリ
P「……」
占い師「お互いの目を、よく見て下さい……」
あずさ「…………」ウルウル
P(や、やばい。あずささん可愛すぎる……)
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 22:55:07.99 ID:1JZFX8xc0
占い師「うぬぬぬ……はああ……ふう……」
占い師「ジューシー……ポーリー……」ブツブツ
あずさ(……イェイ)
P(これホントに当たるのかあ~?)
占い師「見えました……」
P「ふう……」
あずさ「そ、それで……どうだったんですかあ?」ドキドキ
占い師「…………」
P「……」ゴクッ
あずさ「……」ゴクッ
占い師「あなた方の相性は……」
――――
――
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:00:18.98 ID:1JZFX8xc0
15:30/公園・ベンチ
あずさ「陽射しが気持ちいいですね~」
P「そうですねえ。何だか眠くなります」
あずさ「プロデューサーさん。女の子と一緒にいるのに、お昼寝しちゃダメですよ~」メッ
P「す、すみません……。それより、さっきの占いですが……」
あずさ「……カップリング相性、91%……」カアア
P「あんなに高いとは、思いませんでした」ハハハ
あずさ(やっぱり……プロデューサーさんが、私の……?)ドキドキ
P「でも、良い結果が出てよかったですよね」ニコッ
あずさ「……そう、ですね……///」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:05:24.38 ID:1JZFX8xc0
P「…………」
あずさ「…………」
あずさ&P「「あ、あの……」」
P「あ、あずささんからどうぞ……」
あずさ「そ、その……」
P「…………?」
あずさ「て、手を……」モジモジ
女子高生「あ! あずささん!」トテテ
あずさ「きゃあっ!?」
P「うわあっ!?」
女子高生「ど、どうしたんですかあ?」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:10:39.55 ID:1JZFX8xc0
あずさ「り、凛子ちゃん……」
P「レコード店で会った……」
子「……もしかして、お邪魔でした?」ニヤッ
あずさ「そ、そんなことないわよ~。ね、プロデューサーさん?」ドギマギ
P「え、ええ。ただ休んでいただけですし……」アセアセ
凛子「そうですか。あの、ちょっとだけお話しませんか?」チョコン
あずさ「あらあら。良いですか?」
P「構いませんよ」
凛子「ありがとうございます。あずささんっ!」
――――
――
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:17:27.84 ID:1JZFX8xc0
凛子「実は……、ちょっと進路の事で悩んでいるんです」シュン
あずさ「凛子ちゃんって、高校生だったのね~」
凛子「はい。何か、イマイチ受験勉強に打ち込めなくって……。バイトばかりしちゃって」
あずさ「そうだったの。プロデューサーさんは、高校生の頃は何をしていたんですかあ?」
P「う~ん。俺はバンドやってましたね。まあ、三年になってからは、予備校に通い詰めでしたけど」
凛子「へえ~、あずささんの彼氏さん、楽器が出来るんですかあ~」キラキラ
P「か、彼氏!?」
あずさ「そ、そう見えるかしら~?」テレテレ
凛子「へ? 違うんですかあ? 私てっきり……」
P「ち、違いますよ。俺はあずささんのプロデューサーなんです」
凛子「なーんだ。傍から見れば完璧にカップルでしたよ~?」
あずさ「ええ~? もう、困っちゃいますね、プロデューサーさん」テレテレテレ
P「あ、あずささん?」
凛子「あずささん可愛いですね~」ダキッ
あずさ「ちょ、ちょっと凛子ちゃん?」
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:21:46.18 ID:1JZFX8xc0
凛子「……あずささんが、お姉ちゃんだったらいいのになあ」
あずさ「……どうしたの?」
凛子「私……、一人っ子なんですよ。パパもママも共働きで、遅くまで帰らないんです。だから、ちょっとだけ寂しくって」
あずさ「そうだったの……」
凛子「何も無いんですよ、わたし」
P「……どういうこと?」
凛子「やりたい事が、見つからないんです」
凛子「友達とかは、それぞれ将来の目標とか、夢とか持ってて」
凛子「それが……羨ましいんです……」
凛子「先が……見えないんです」
あずさ「凛子ちゃん……」
P「…………」
凛子「あーあ、世の中って、幸せなことばかりじゃないんですよね~」
凛子「魔法みたいに、楽しいことだけなら、いいのになあ」ハア
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:25:44.70 ID:1JZFX8xc0
あずさ「……ねえ、私がどうしてアイドルになったか、教えてあげよっか?」ニコ
凛子「わあ、聞かせてください!」
あずさ「私を見つけてくれる、運命の人を探すため……」
凛子「へ……? 何だか間接的な理由ですね……」
あずさ「お仕事を頑張って、テレビとかに出ていれば、いつか出逢えるかなあって、始めたのよね~」
凛子「何だか、純粋なんですね。あずささんって」
あずさ「そんなことないわよ~。ねえ、プロデューサーさん?」
P「いや……何故そこで俺に振るんですか」
凛子「あはは。本当に、幸せそうですね」
あずさ「そうかしら~? でも、今日は特に楽しいことが多かったわね~」ニコニコ
凛子「この人と一緒だったからですかあ?」ニヤニヤ
あずさ「そ、そういうわけじゃ……///」
凛子「あ、赤くなった~」
あずさ「もうっ! からかわないで~」プンプン
凛子「ご、ごめんなさ~い」テヘペロ
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:29:47.82 ID:1JZFX8xc0
あずさ「……ね、凛子ちゃん」
凛子「はい?」
あずさ「私は、近道をしても、良いと思うわ」
凛子「近道、ですか?」キョトン
あずさ「ええ。私ね、アイドルを始めてから、いろいろ学んだ事があってね?」
凛子「…………」
あずさ「人には、それぞれに合った生き方があると思うの」
あずさ「辛い時や、悲しい時にね? 少しくらい立ち止まって、他の道を歩いてみても良いんじゃないかしら? 見つけたいモノを探すの」
凛子「見つけたいモノ?」
あずさ「そうやって、幸せを掴めたらいいなって。自分で考えて、やってみる事で、結果的にそれが、近道になるかもしれないでしょう?」ニコニコ
凛子「あずささん……」
凛子「……そう、ですね。何だか、少しだけスッキリした気がします」ニパッ
あずさ「自分のペースで、歩いていけば大丈夫」ブイッ
P「まあ、あずささんは少々マイペース過ぎですけどね」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:33:55.64 ID:1JZFX8xc0
あずさ「ぷ、プロデューサーさん?」ムーッ
P「ははは。冗談ですよ」
携帯『ぷるるる、ぷるるるる』
あずさ「あら? 誰からかしら?」パカッ
電話『もしもし? 綾子でーす』
あずさ『あらあら、綾子さん。どうしたんですか~?』
綾子『今から少し、時間ないかしら? 子犬、抱っこさせてあげようかと思って』
あずさ『いいんですか~? ちょ、ちょっと待って下さいね』
P「どうしました?」
あずさ「綾子さんが、今から子犬を触りに来ないかって」
P「良かったじゃないですか」ニコ
あずさ「もちろん、プロデューサーさんも、来てくれますよね?」
P「え、いいんですか?」
あずさ「一緒がいいです。それと……」
あずさ「凛子ちゃんも、子犬、抱っこしたくない?」ニコッ
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:38:33.73 ID:1JZFX8xc0
凛子「わ、わたしも行っていいんですか?」
あずさ「きっと大丈夫だと思うわ」
凛子「ありがとうございます。私、ワンコ大好きなんですっ!」キラキラ
あずさ「あらあら。それじゃ、住所聞くわね~」
P「ま、待ってください。住所聞くなら、俺が替わります」アセアセ
凛子「へ? どうしてですか?」
P「あずささんは、人類一の方向音痴なんですよ……」
あずさ「た、確かによく迷子になるけれど……。プロデューサーさん?」プクー
P「はいはい。文句を言うなら、これからは真っ直ぐ事務所に着けるようにしてくださいね?」
あずさ「……ごめんなさい」シュン
P「わかればよろしい」
P『あ、もしもし……僕、前にお会いしたあずささんの……』
凛子「ほんとに、可愛いひとですね。あずささんって」クスクス
――――
――
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:43:02.34 ID:1JZFX8xc0
18:00/上野邸
P「どうも、お邪魔しました」ペコリ
あずさ「綾子さん。またいつかの朝に」
綾子「あずさちゃんも、お仕事ガンバってね」
あずさ「ふふっ。プロデューサーさんが居るから、大丈夫です~」
P「ま、任せてくださいっ!」グッ
凛子「綾子さん、私まで押しかけてしまって、ありがとうございました」ペコ
綾子「いいえ。あの子たちも楽しかったみたい。勿論、私もよ? またいつでも来てね?」ニコッ
凛子「はいっ!」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:46:27.23 ID:1JZFX8xc0
凛子「それじゃあ、私は本屋に寄ってから帰りますので、あずささんも、いろいろと頑張ってくださいね」パチン
あずさ「……いろいろ? ふふっ、凛子ちゃんもね」ニコッ
凛子「はいっ! 今日は、本当にお世話になりました~!」タッタッタ
P「元気になったみたいで良かったですね」
あずさ「はい。それじゃあ、私たちも、帰りましょうか?」
P「ええ。帰りましょう」
――――
――
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:53:51.39 ID:1JZFX8xc0
18:20/土手・並木道
昼間、私たちをぽかぽかと照らしていた太陽も、そろそろ眠りにつくようだった。
プロデューサーさんと、爽やかな風を受けながら、並木道を歩く。
時折、私のほうをちらりと見て、歩調を合わせようとしてくれる気遣いとその距離感が、暖かくて嬉しかった。
P「なんだか、今日は色々ありましたね~」
あずさ「はい。とっても幸せな一日になりました」ニコ
P「ホント、あずささんって、すごいですよね」
あずさ「ええ~? 何がですか?」
P「なんて言うか、自然と人が集まるんですよね。周りに」
あずさ「そうですかあ?」
P「そうですよ。こうやって、人の輪をつくれる人って、素敵だと思いますよ」
あずさ「あ、ありがとうございます……///」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/06(日) 23:58:36.55 ID:1JZFX8xc0
プロデューサーさんに素敵だと褒められて、少しだけ頬が上気するのを感じた。
今は夕日のおかげで隠せるけれど、何だか気恥ずかしく思う。
P「不思議な一日でしたね。示し合わせたわけじゃないのに……」
あずさ「ですね……。でも、少しだけ、予感はしてました」
P「へ……?」
今朝に観た、テレビの占い番組。数分眺めるだけで、幸せになれる魔法のおかげ。
もしかしたら、先日のように出会うのではないかと、私はひそかに思っていた。
あずさ「……お昼の占い、どう……思いますか?」カアア
P「え、ええと……まあ、素直に嬉しいですよ」
あずさ「……私もです」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:05:07.73 ID:79l0xd400
探していた、運命の人。
特別な出会いや、容姿や、財産などには、興味はなかった。
ただ、自分が一緒に過ごしていて、心から好きと思える人。
そして、愛して欲しい人は、今、隣を歩いているこの人なのかもしれない。
あずさ「プロデューサーさん?」
P「はい。何ですか? あずささん」
あずさ「私……、アイドルを辞めちゃうかもしれません」
P「え、えええ!?!? どうしてですか?」アセアセ
あずさ「……だって」
あずさ「もう、運命の人、見つけちゃったんですもの」
P「へ……? そ、それはどういう……」
あずさ「ふふっ。冗談ですよ、プロデューサーさん」
P「あ、あずささん! 驚かせないで下さいよ!」
あずさ「ごめんなさい」
P「まったく……寿命が縮みましたよ……」ハアア
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:09:17.13 ID:79l0xd400
あずさ「ねえ、プロデューサーさん」
P「……はい?」
あずさ「少しだけ、近道しちゃダメかしら?」ググッ
P「……!?」チュッ
私より背が高いプロデューサーさん。
その唇に届かせるために、ちょっとだけ背伸びをする。
この人はプロデューサーなのに……という理性と、言いようのない充足感が心の中で葛藤する。
それでも、自然と、体が動いてしまった。
彼を求めてしまっていた。
あずさ「プロデューサーさんのこと、好きです」
P「……また、冗談ですか?」
あずさ「いいえ。私、運命の人、見つけちゃいました」
P「すみません」
あずさ「…………」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:12:39.61 ID:79l0xd400
P「プロデューサーだってのに、すみません」
あずさ「…………?」
P「俺も、大好きですよ、あずささんのこと」
まるで、テレビドラマのラストシーンみたいに、私は抱きしめられていた。
ただひたすらに心地よくて、泣けるほどに暖かくて。
私がアイスクリームだったら、トロトロに溶けてしまいそうだった。
あずさ「一緒に、幸せを掴めたら……良いですね」
P「はい……。これからも、あずささんの隣、歩きたいです」
この人と一緒なら、どんな事があっても、楽しく過ごせると思った。
もし、毎日がつまらなくなって、何かに負けそうになったとしても。
目を開いていれば、幸せはきっと訪れる。
だから、これからもずっと、二人で歩きましょう。
たくさん、たくさん、近道をしながら。
――――
――
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:16:13.30 ID:79l0xd400
翌日/午後/765プロ事務所
春香「プロデューサーさん! 今日はドーナツを作ってきたんですよ♪ 是非、食べてくださいっ」キャイキャイ
真「ボク、耳かき得意なんです! プロデューサー、横になってください」キャピキャピ
P「お、お前らなあ……」
あずさ「春香ちゃん、真ちゃん」
春香「へっ? 何ですか? あずささん」キョトン
真「なんだか、怒ってるような……?」
あずさ「プロデューサーさんは、私の運命の人なんだから、ちょっかい出しちゃだめよ~」プクー
P「ちょ、ちょっとあずささん! その事は……」アセアセ
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:19:27.47 ID:79l0xd400
春香「ど、どいうことですか? 詳しく聞かせてください!」
真「あっ! 逃がしませんよ~! プロデューサー!」タタタ
P「あずささーん! 助けてくださいよ~」ドタドタ
あずさ「あらあら……」
千早「……更に拗れてますね……」ハア
あずさ「あ、そうだわ!」トコトコ
亜美「んー、どしたのあずさお姉ちゃん」キョトン
真美「真美たちに何か用事?」キョトン
あずさ「2人とも、ありがとう」ニコッ
亜美&真美「「な、なんのこと→?」」
あずさ『運命の人、み~つけた』 ―take a shorter route―
FIN
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:22:45.49 ID:79l0xd400
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
真美→やよい→美希→貴音さん→いおりん、そしてあずささんと書いてきましたが
ほんわかで暖かい、優しくなれるようなストーリーにしてみました。
あずささんがカバーした「近道したい」という曲とリンクさせている部分があります。
次は『このキャラのこんなSSが読みたい』という意見などレスしていただければ検討します。
また、質問等なにかありましたら、書いてください。
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/05/07(月) 00:53:58.32 ID:79l0xd400
>>118
実は、去年のアニマスからハマッた新参なので
876のコたちはよく分からないんです><