やよい「憧れのアイドルになれたらイイナ!」【高槻やよいSS】

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:27:11.93 ID:CnATgkpm0
―――

長介「ここが『夢ヶ丘市』かぁ……、内緒で来ちゃったけど、大丈夫かな」

長介「姉ちゃんがアイドルやってる所……やっぱり生で見てみたいもんな」

長介「えーと、地図の場所は……」

長介「…………」

長介「……人に聞こう」

長介「あ、すいませーん……!」

―――

P『やよい悪い!美希がいつものように寝坊しやがって……』

P『場所はこの前確認したと思うから、先に行って待っててくれ……悪いな!』

ピッ

やよい「夢ヶ丘市のデパート……ここですねー」

やよい「あうぅ~、みんなの前でうたうなんて、きんちょうします……」

やよい「でもでも……あこがれのアイドルさんになるためなら……頑張っちゃいますよー!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:32:25.24 ID:CnATgkpm0
―――

警備員「確かに今日はアイドルのライブだって聞いてたけど……」

警備員「『高槻やよい』……ちゃん……?」

やよい「そ、そうですよぉー!」

やよい「わたしも765プロのアイドルなんですよー!?」

警備員「ご、ごめんごめん。……前説……ってことなのかな……?」

警備員「こっちの資料だと、『星井美希』ちゃんしか載ってなくて」

やよい「えっ!?そ、そうなんですかぁ……?」ジワッ

警備員「!?」

警備員「え、えーと、その……」

警備員「な、765プロに連絡してみてもいいかな?」

やよい「……はい、おねがいします…………」

―――

やよい(小鳥さんに確認してもらって、やっとはいることができました)

やよい(やっぱりわたし、まだまだです……美希さんみたいに、はやく売れっ子になりたいなぁ)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:38:18.06 ID:CnATgkpm0
やよい(…………フゥ)

長介『姉ちゃん、明日はライブで歌もうたうんだって!?』

やよい『そ、そうだよー、長介!』

長介『へぇ~、やっとアイドルっぽくなってきたじゃん!すげぇや姉ちゃん!』

やよい『うん……まかせといてよ長介』

やよい『お姉ちゃんが……みんなに、いっぱいいっぱい良いもの食べさせてあげられるようにする!』

長介『……へっ、どうせいっぱい食べるんなら、もやしパーティでも十分だよ』

やよい『もー長介ってばぁ』

やよい(…………長介……)

やよい(そう、だよね……もっと、もっともっとがんばらないと!)

やよい(今日は美希さんといっしょに歌える……ってだけだけど……)

やよい(いつか、わたし一人でうたえるように……なりたいなぁ……)

やよい(……うん!)グッ

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:43:38.81 ID:CnATgkpm0
?「アンタ……なんか夢を持ってるみたいだねぇ」

やよい「?」

クルリ

やよい「あれ、ぬいぐるみさんですか」

やよい「……?いま何か、声がしたような……」

ピョコッ

クロミ「だーかーら、アタイだよ、ア・タ・イ!」

やよい「…………」

やよい「……え……ええぇぇ~!?」

やよい「ぬ……ぬいぐるみさんがしゃべってます!!」

クロミ「フッフッフ……そんなことで驚いてちゃあダメさ」

クロミ「なんせアタイは、アンタの夢を叶えられるんだからさぁ」

やよい「え……えぇ!?」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:50:33.27 ID:CnATgkpm0
クロミ「とりあえず……アンタの夢をアタイに話してごらんよ」

やよい「え、え、え?」

ピョコッ

バク「だいじょーぶゾナ!クロミ様は決して悪いようにはしないゾナよ?」

やよい「!?な、ナス……ですかぁ……?」

バク「ナスじゃないゾナ!バクはバクゾナぁ!!」

クロミ「……んなこたどうでもいいんだよ!」

スパンッ

バク「あぐっ」

クロミ「フッフ……さぁ、夢を叶えてやるんだ……話してみなよぉ」

やよい「……」

やよい「……は、はい……」

―――

バク「な、な、な…………」

バク「なんてイイ話なんだゾナぁ~~~~」ボロボロボロボロ

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 01:57:16.77 ID:CnATgkpm0
クロミ「ふんふん……つーまーりぃ、アンタは超~スゴイアイドルになってぇ……」

クロミ「家族たちをラクにしてやりたい、と」

やよい「そ、そうなんです!」

バク「ふぐうぅ~……バクにも沢山の弟たちがいるからよく分かるゾナぁ」ボロボロ

バク「やよいちゃん……アンタはきっと、立派なアイドルになれるはずだゾナよ!」

やよい「ば、バクさん……ありがとうございます」

クロミ「なるほどなるほどねぇ~」

やよい「あの……クロミ……さん?」

クロミ「なんだい?」

やよい「それで……わたしの夢を叶えるって……どうやってですかぁ?」

クロミ「ああ、教えてやるよ」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:04:42.95 ID:CnATgkpm0
クロミ「アタイが持ってるこのメロディーキー……」

スッ

クロミ「これを使って、アンタの『夢の扉』を開く……つまり、アンタに魔法をかけるんだ」

クロミ「アンタにかかった魔法が、アンタの望む姿・展開にしてくれるってことさ」

やよい「へぇ~……わ、わかりました!」

クロミ「フッフ……ま、口で言ってもわかりにくいだろうからねぇ」

クロミ「実際にかけてみないことには……じゃ、いくよ?」

やよい「……!は、はい!お願いします!」

クロミ「よぉ~し」

バッ

クロミ「開け!夢の扉!」

~♪~

やよい(これは……バイオリンの音……かな)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:12:10.74 ID:CnATgkpm0
ボワワワァ~ン!

バク「お……おぉ~!」

クロミ「よぉ~し……黒音符いただきだよ!」

―――

マイメロ「歌ちゃん。この人、美紀ちゃんとおんなじ名前だね」

歌「ん?えーとね……漢字が違うわよぉ、マイメロ」

マイメロ「あれ?そうなの?」

歌「そうそう。それにこの人は、私とか美紀の一個上なんだけど……」

歌「すっごく有名な、アイドルの人なの」

マイメロ「へぇ~、アイドルさんなんだ?」

歌「そう。それで実はね、私も……この人のファンだったり……」

マイメロ「そうだったの」

歌「うん。金髪が似合ってて、歌も上手くて……今日は楽しみなんだぁ」

マイメロ「ひひっ!歌ちゃんが好きな人……マイメロも楽しみっ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:20:29.90 ID:CnATgkpm0
長介「……!」

長介「あの……すいません!」

歌「え?」

長介「ここのデパートのライブ……見に来た人ですか?」

歌「え、うん、そうだけど……」

長介「あの、オレ一人じゃ入れないって言われて……」

長介「お願いします。一緒に来た、ってことにしてもらえないですか!?」

歌「え、えぇ!?な……なんで一人で来たの?」

長介「……あの、その、実は…………」

―――

歌「へぇ~、キミのお姉さんも今日歌うことになってるんだ?」

長介「はい。……本当は、メインが美希さんで、姉ちゃんはオマケだってわかってるんです」

長介「でも姉ちゃん、それを知ったら、オレたちがガッカリすると思ってたみたいで……」

歌「ふふ……キミもお姉さんも、とっても優しいんだね」

長介「そ、そんなことナイですよ……」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:30:01.00 ID:CnATgkpm0
長介「なんなら、姉ちゃんに気付かれないように隠れて見ててもいいんですけど……どの道会場に入れないと……」

長介「だからお願いします。入るまででもいいんです、一緒に来てくれませんか!?」

歌「……うん、いいよ。でも……どうせなら、良い席とって、お姉ちゃんのことちゃんと見よう?」

長介「……!はい、ありがとうございます!」

マイメロ(歌ちゃんやさしっ♪)

歌(ま、マイメロごめん……もうちょっと、ぬいぐるみの振りしててもらえる?)

マイメロ(うん。だいじょーぶよ、歌ちゃん)

歌「よし……じゃ、行こっか」

長介「はい!」

―――

長介「歌さんは夢ヶ丘の人なんですか」

歌「うん。ちょうど……キミのお姉ちゃんと同い年だね」

歌「でもすごいよ。メインは美希さんかもしれないけど……この年でみんなの前で歌うなんて!」

歌「私は……音楽コンクールに出て、大恥かいちゃったことくらいしかないもん」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:40:01.03 ID:CnATgkpm0
歌「……?なんだろう、なんか会場の方が……」

P「うわぁ!?」

歌「え……きゃあ!?」

ドンッ

マイメロ「やぁ~ん」ポイーン

P「いたた……ご、ごめん!」

P「ってあれ……長介くんじゃないか」

長介「ん?……あ、プロデューサーの兄ちゃん」

歌「いつつ……知ってる人なの?」

長介「う、うん。姉ちゃんたちのプロデューサーをやってる人なんだって」

長介「前に姉ちゃんが家に連れてきたことあるからさ」

歌「そうだったんだ」

P「そ、そんなことより……長介くん、あとキミも……ここから逃げたほうがいいぞ!」

長介「逃げるぅ!?なんで?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 02:49:50.84 ID:CnATgkpm0
P「や、やよいが……」

長介「姉ちゃん?姉ちゃんがどうかしたの?」

ドガーンッ!!

長介「!?」

歌「!?」

―――

ボワワワァ~ン

やよい「こ、これがまほうの力……なんですかぁ?」

バク「すごいゾナ!アイドルっていうか……魔法少女みたいな衣装ゾナ!」

クロミ「かかった魔法の効果はアタイにもわからないからねぇ」

クロミ「アンタ自身が、何ができるようになったのか確かめてみな」

やよい「……えーと」

やよい「このステッキ……かなぁ」

シャラララーン♪

24: >>20その場で書きながら休憩してる 投稿日:2012/08/01(水) 02:59:23.30 ID:CnATgkpm0
ドササササッ

やよい「!?」

クロミ「これは……」

バク「もやしだゾナ」

クロミ「見りゃあわかるよ。……どれどれ」パクッ

クロミ「……」

バク「く、クロミ様……?」

クロミ「……まい……」

バク「え?」

クロミ「うーまーいー!!!」

クロミ「なにこのもやし!?めっちゃ美味しい~!バクも食べてみなよホラホラぁ!」

ギュムムム……

バク「ンゴー!?ンゴゴゴゴ……」

バク「……ゴクン。……ホントだ、メッチャ旨いゾナぁ~!!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:07:41.29 ID:CnATgkpm0
やよい「わ、わたしのステッキからたくさんのもやしが出るんですか……」

クロミ「モグモグ……たぶんそれだけじゃないはずだけどねぇ」

クロミ「……!」ピーン

ガチャ

クロミ「誰か……あ、なんかちょうどいいヤツが来たよ」

美希「…………あふぅ……」

P「まったく、やよいにも迷惑かかっちゃったよ。……後で謝っておけよ?」

クロミ「……食らいな!」

ヒュッ

美希「ングッ!?」

……ゴクン

P「ん?なんだ?何か飛んできたような……美希どうかしたか?」

美希「…………」

P「美希?」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:15:11.49 ID:CnATgkpm0
美希「……や……」

P「や?」

美希「やよい様はどこなの!?」

P「……え?」

美希「やよい様……ハッ!きっとこっちなの!」

ダッ

P「え?ちょ、え、……美希!?」

美希「やよい様!」

やよい「!?み、美希さんですかぁ!?」

美希「やよい様……そのもやしを、もっとミキにちょーだい!」

やよい「え?」

美希「ミキ、これからはやよい様のために一生懸命がんばるの。だからお願い!」

クロミ「……やっぱりもやしに秘密があったみたいだね」

バク「あの金髪のねーちゃん、目が血走ってて怖いゾナぁ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:23:45.52 ID:CnATgkpm0
やよい「え、えーとえーと……じゃあはい」

シャララーン♪

美希「あはっ☆たくさんあるのー!!」

モグモグモグモグ……

美希「やよい様ぁ……ううん、ハニー、大好きなのぉ……」スリスリ

やよい「えぇ!?み、美希さん……だ、大丈夫ですかぁ?」

クロミ「フッフッフ……アンタのもやしの力だよ」

やよい「え?」

美希「」スリスリ

クロミ「多分ね、アンタが出してるもやし……人間が食べると、アンタの虜になっちまうのさ」

クロミ「しかももやし中毒にもなっちまうみたいだよ」

やよい「そ、そんな……そうだったんですか……」

クロミ「よし、ちょうどいいや……バク!この会場にいるヤツらに、ここのもやしを片っ端から食わせてきな!」

バク「任せるゾナー!!」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:32:00.55 ID:CnATgkpm0
―――

観客A「やよい様!やよい様!」

観客B「やよい様最高!やよい様こそ真のアイドルです!」

P「ど、どうなってるんだコレ……」

バク「……ん?アンタはまだもやしを食べてないゾナね?」

P「あ?なんだこれ……なすびのぬいぐるみが喋ってらぁ」

バク「だからバクはなすびじゃないゾナ!いいから食べるゾナ!」

P「そんな怪しいものが食えるか!お断りだ!」

バク「むむむ~、こうなったら……」

バク「みんな~、この男が、やよい様の邪魔をしようとしてるゾナ!取り押さえるゾナよ~!」

P「!?」

観客A「何!?」

観客B「何だとぉ!?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:43:01.21 ID:CnATgkpm0
スタッフA「やよい様の邪魔をするやつはどこだぁー!?」

観客C「あそこだ!取り押さえろ!」

P「ひ、ひいぃぃ……やよいー!美希ー!何してるんだぁ~!?」

―――

やよい「あ、あぅ……あぅ……みなさん、その、えっと……」

美希「~♪」スリスリ

スタッフB「やよい様!我々はやよい様に一生付いていきます!」

スタッフC「ですからお願いします!もやしを、もやしを下さい!」

やよい「は、はいぃ……」

シャララーン♪

やよい「こ、これで……本当にいいんですかぁ……?」

クロミ「なぁーに言ってんだい、アイドルなんだからさぁ……ファンは多いほうがいいに決まってるじゃないかぁ」

やよい「それは……そうかもしれないですけど……でも……」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 03:52:00.29 ID:CnATgkpm0
ドガーンッ!!

長介「!?」

歌「!?」

P「き、来た!逃げるぞ!」

観客A「やよい様の邪魔をするヤツはどこだぁ~!?」

観客B「今すぐに捕まえてやる!待てぇー!!」

歌「ど、どうなってるのぉ~!?」

長介「ね、姉ちゃんが一体どうしたって言うんだよぉ……」

P「オレにもさっぱり……変ななすびのぬいぐるみがもやしを皆に食べさせてから……」

歌「なすびって……ひょっとして……」

マイメロ「うん。バクくんのことかも」

歌「てことは……クロミの仕業ね!?」

歌「マイメロ、なんとかならない!?」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:01:47.58 ID:CnATgkpm0
マイメロ「えーと、ちょっと待ってね……」

マイメロ「……」

歌「どうしたのマイメロ!?」

マイメロ「やぁ~ん……メロディーマーク付けられるものがないのー」

歌「そんなぁ!?」

ハァーイこんにちわ、ボクの名前はハリネズミのハリーです

マイメロと同じ、マリィランドに住んでるんですよ。

マイメロはお城からメロディーキーを盗んだクロミを追いかけて、

人間界にやってきたんですね~。

マイメロがクロミの黒魔法に対抗するには、

マイメロの持つ「メロディータクト」から、メロディーマークと呼ばれるシールを出して、

マイメロが「可愛い」と思うものに付けなきゃいけないんですね~。

シールを付けられたら、みんなマイメロたちのために頑張るんですよ~

あとはDVDが出てるので、そちらをご覧下さい。ペコリ

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:10:48.39 ID:CnATgkpm0
歌「なんでもいいからメロディーマークを貼らないと!」

マイメロ「そんなこと言われてもぉ~」

長介(なんだろうあのぬいぐるみ……喋ってる?)

P「……!こ、こっちはステージの方だ……くそ、逃げたつもりがおびきよせられたみたいだ!」

長介「……あそこにいるのって…………」

クロミ「ハァ~イみなさん!今日はこの『高槻やよい』ちゃんのライブへ来てくれてどうもありがとう!」

やよい「あ、ありがとうございます……」ペコリ

長介「姉ちゃん!!」

歌「やっぱりクロミの仕業だったのね……」

マイメロ「も~クロミちゃん……悪いことしたら『めっ』だよ?」

クロミ「む、マイメロめ……うるさいうるさい!アタイは忘れもしないよぉ!?」

クロミ「アイドルについて、アンタから味わったあの出来事をねぇ!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:18:44.06 ID:CnATgkpm0
クロミ「『クロミノート』……No.1192!」

クロミ「アタイが必死の思いで手に入れた、マリィランドのアイドル『アザラシくん』のサイン色紙!」

クロミ「それをアンタは……!」

―――

クロミ「ンフフ~♪あとで額に入れて飾っておこーっと!」

ピョコピョコピョコ……

ガチャ

マイメロ「クーローミーちゃーん?」

マイメロ「あれ、いないの?せっかく美味しいシチューが作れたのに……」

マイメロ「……あ、こんなところに鍋敷きがあるわ♪よし、クロミちゃんに後で食べてもらおーっと」

コトン

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:25:19.30 ID:CnATgkpm0
―――

P「……それはちょっと同情するな……」

クロミ「なー!?酷いだろー!?」

クロミ「お陰で色紙はヘニャッヘニャのクタックタだったさぁ!熱でインクも溶けちゃったしぃ!」

クロミ「あのときの分も合わせて……今日はマイメロをコテンパンにしてやるよぉ!」

クロミ「ほらやよい!?」

やよい「!」ビクッ

やよい「は、はぃ……」

シャララーン♪

ドササササッ

観客A「うおぉぉ~!やよい様のもやしだぁ!」

美希「ミキも食べるのぉー!」

クロミ「ホラホラアンタたち、もやしが欲しけりゃアイツらを捕まえるんだよ!」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:32:42.98 ID:CnATgkpm0
P「や、ヤバイ!」

長介「姉ちゃんどうしちゃったんだよ!姉ちゃん!」

やよい「ちょ、長介……!」

マイメロ「あ、あの人がかけてるカエルさんのお財布……あれにしよう」

クルリンクルリン

マイメロ「メロディ~~~マ~~~~ク」

ピトッ

べろちょろ「やよいっち!」

やよい「!?べ、べろちょろ!?」

べろちょろ「おうよ、いつもオイラを大事にしてくれてありがとうな!」

べろちょろ「なあやよいっち……もやしで釣ってファンを作っても……虚しいもんだろう?」

やよい「!」ギクッ

やよい「そ、そうかもしれないけど……でもわたしは、はやく売れっ子アイドルになって……」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:39:59.79 ID:CnATgkpm0
べろちょろ「売れっ子アイドルになって?」

やよい「なって……長介たちに、もっとぜーたくさせてあげないと……」

長介「な……そ、そんな!姉ちゃん、オレはそんなことして欲しいなんて頼んでない!」

長介「俺たちは貧乏でもいい……姉ちゃんが笑顔でいるのが一番大事なんだ!」

やよい「長介……そう、だったの……」

クロミ「ム、なんか雲行きが怪しくなってきたね……バク!」

バク「わかってるゾナ!」

パクッ

べろちょろ「あうん!?」

やよい「べ、べろちょろ!?」

クロミ「お前たちぃ~?」

スタッフB「うおぉ~やよい様ぁー!!」

ドドドドドッ

長介「むぎゅ!?」

P「ぐあ!?と、取り押さえられた……!」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:47:07.40 ID:CnATgkpm0
クロミ「ムッフッフ~、コイツらにももやしを食わせちまえばいいのさぁ。それで万事解決だよ」

やよい「あ、あの……その……!」

歌「ま、マイメロぉ~」

マイメロ「むぎゅぅぅぅ……」

マイメロ「カエルさん頑張って?おねがい」

キュワワワワーン

べろちょろ「……ポッ」

バク「……ング?口の中が……」

ボゴォ!

バク「ンガ……」

べろちょろ「ッペッペ……やよいっち、思い出すんだ!」

べろちょろ「長介やカスミたちと約束したあの日のことを!」

パアアァ

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:52:59.62 ID:CnATgkpm0
―――

やよい「うん、だからわたし……アイドルになって、みんなにもっとぜーたくさせてあげたいの」

カスミ「わかった、お姉ちゃん。でも……無理はしないでね?」

浩太郎「そうだぞー。姉ちゃんが楽しいならアイドルでもいいけど……辛くなったらすぐ言ってくれよな!」

長介「ああ、二人の言うとおりだ。俺たちのために頑張ってくれるのは嬉しいけど……」

長介「俺たちだって、姉ちゃんが元気でいてくれることが、何よりも嬉しいんだ」

長介「姉ちゃんが元気でなくなってまで、俺たちが贅沢するなんて、そんなのイヤだからな?」

やよい「みんな……うん、わかった」

やよい「お姉ちゃん、みんなのために……ずっとずっと元気でいられるようにするよ!」

―――

べろちょろ「思い出したかい?やよいっち」

やよい「……」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 04:59:18.08 ID:CnATgkpm0
美希「やよい様~」

観客A「やよい様!うおぉ~!!」

スタッフA「やよい様、わたしたち頑張りましたよ!?」

スタッフB「もやしを、もやしを下さい!」

べろちょろ「これが……やよいっちや長介たちの望んでいたことなのかい?」

やよい「それ……は……」

べろちょろ「ふふ、時にはイヤなことをはっきりとイヤだって言う」

べろちょろ「それも大事なことなんだぜ?」

やよい「……べろちょろ…………」

クロミ「ひゃっはっはっは~、マイメロってばいい気味だねぇ~」

クロミ「ホラホラホラホラぁ」ピョンコピョンコ

マイメロ「やぁ~んマイメロのこと踏まないでよぉー」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:06:04.95 ID:CnATgkpm0
やよい「く、クロミさん……!」

クロミ「あ?なんだいやよい?」

やよい「あ、あの……」

やよい「わたし、もうこんなことしたくないんです!」

クロミ「んな!?」ガーン

やよい「みなさんもお願いします!プロデューサーや長介たちに、ひどいことしないで下さい!」

スタッフA「え、やよい様がそう仰るなら……」

観客C「そうだなぁ……」

長介「……ぷはっ!助かった」

P「や、やよい……」

やよい「いくらたくさんファンの人ができても……やっぱりこんなのまちがってます」

やよい「わたしは自分の歌やおどりで、いっしょうけんめいがんばって……」

やよい「それでみんなから、長介たちからも……認められるような……」

やよい「そういうアイドルになりたいんです!」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:10:30.14 ID:CnATgkpm0
長介「姉ちゃん……!」

やよい「こんなステッキも、魔法のもやしも……なにもいりません!」

ボワワワワ~ン

やよい「……あ…………」

P「も、元のやよいに戻った!?」

美希「……あれ?ミキ、何してたんだっけ?」

観客A「あ、美希ちゃんだ!なんでこんなとこに?」

観客B「ていうかライブ、もう始まってたっけ?」

歌「……他の人たちも大丈夫みたい。よかったぁ」

クロミ「……くっそぉ……まさかこんな負け方するなんて……」

クロミ「マイメロぉ!覚えてろよぉ!?」

バク「や、やよいちゃ~ん!バクはいつでもやよいちゃんを応援してるゾナよ~!?」

ピューーー……

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:16:51.78 ID:CnATgkpm0
マイメロ「クロミちゃんバイバ~イ」ヒラヒラ

やよい「ごめんなさいプロデューサーさん、長介。……美希さんたちも」

P「はは、詳しい話は楽屋で聞くけど……やよいが元に戻って良かったよ」

P「ほら、長介くんも……キミたちも、来てもらったほうがいいのかな?」

長介「あ、はい……」

歌「わ、わたしたちもいいんですかぁ……?」

P「ああ、できれば来て欲しい」

歌「そうですか、わかりました……マイメロ、私たちも行きましょう?」

マイメロ「はぁ~い、ちょっと待ってね」

マイメロ「カエルさん、ありがとう。はい、メロディーキャンディー」

パクッ

べろちょろ「うん、美味い。じゃあなマイメロちゃん」

べろちょろ「……それとやよいっち」

やよい「!?は、はい!」

べろちょろ「もう喋ることはないだろうけど……俺、いつでもやよいっちを見守ってるぜ……」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:23:29.61 ID:CnATgkpm0
やよい「べろちょろ……」

べろちょろ「話ができて楽しかったぜ……じゃあな!」

パアアァァ

やよい「……もとのべろちょろに戻っちゃいました」

やよい「……ありがとう、べろちょろ」

―――

P「……つまり、そのクロミの悪夢魔法に、やよいがかかってしまった、と」

マイメロ「そーなの。マイメロは、それを『めっ』するために、人間界へ来たの」

やよい「そうだったんですかぁ……」

マイメロ「マイメロ、今は歌ちゃんのおうちでお世話になってるの。ね?」

歌「あ、は、はい。そういうことなんです……あはは」

P「いやいや……夢野さんがこの会場に居てくれて本当に良かったよ」

歌「そ、そんなそんな!たまたまですよぉ……」

長介「……ねえ夢野のお姉ちゃん、せっかくだからさ、サイン、貰おうよ」

P「サイン?」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:28:11.67 ID:CnATgkpm0
長介「うん。お姉ちゃん、美希さんのファンらしいんだ」

歌「ひゃ!?ちょ、長介くんってば言わなくてもいいのにぃ……」

P「美希のサイン?そのくらいだったらいくらでも……」

美希「……zzz」

歌「…………」

P「……ごめん、あんなだけど、本当にサイン欲しい?」

歌「で、できれば……是非……」

―――

マイメロ「美希ちゃんすごかったね~」

歌「うん、普段は私みたいに、あんなにだらしなさそうなのに……」

歌「ライブが始まったとたんに、凄くキリッとしてかっこよくなってたよね」

マイメロ「ほんと~ね。おねむさんの時とは、全然違ってたね」

歌「……やよいちゃんも、頑張ってたよね」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:33:55.14 ID:CnATgkpm0
マイメロ「ひひっ!長介くんは、やよいちゃんのことばっかり見てたよ?」

歌「そうだった?……ふふ、そりゃあそうだよね」

マイメロ「うんそれに、色んな人たちが、やよいちゃん見て、『可愛い~』って言ってたの」

マイメロ「マイメロ、自分のことじゃないのに嬉しくなっちゃった」

歌「そっか……うん、確かに可愛かったもんね。これからも頑張って欲しいね」

歌「長介くんたちのためにも……さ」

マイメロ「うん!」

マイメロ「……ところで歌ちゃん、サインそんなに貰ってどーするの?」

歌「う!?……み、美希とか……あと……柊先輩とかにも、あげようかなって……」

マイメロ「先輩さん、喜んでくれるかな?」

歌「よ、喜んでくれるといいなぁ……」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:39:59.09 ID:CnATgkpm0
―――

P「やよい良かったなぁ!この前の夢ヶ丘でのライブ、美希のサポートだったのに……」

P「お前への追加オファーも結構来てるみたいだぞ!」

やよい「ほ、ほんとうですかぁー!?」

P「ああ、それだけパフォーマンスが良かったんだ!……頑張ったな!」

やよい「は、はい!」

P「よし、じゃあ早速、来てる仕事の打ち合わせに入ろうか」

やよい「はい、私……もっともっとがんばっちゃいますよー!」

P「はは……でもあの日、長介くんや俺とも約束したよな、忘れないでくれよ?」

やよい「はい、だいじょーぶですよー!」

わたし一人でむやみにがんばろうとしないで……

みんなの力を借りながら、いつでも元気に、笑顔に

そんな風に、みんなといっしょに、まわりを明るくできるような……

憧れのアイドルになれたらイイナ!                 おわり

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:45:05.43 ID:CnATgkpm0
世界観的には第1期をイメージしてます。

だから黒魔法もバイオリンでした。

他のマイメロキャラクターも出せばよかったけど

出したら出したで収集つかなくなってたかも。

でも

美紀と雪歩のポエムバトル

真菜と真のリアルバトル

駒鳥さんと春香のズッコケバトル

とかはやってみたかったかも。

最後まで見てくれてありがとうございました。

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:49:16.03 ID:CnATgkpm0
あ、音符出すの忘れてた。

―――

やよい「歌さん、マイメロさん、ありがとうございました」

歌「そんな『さん』だなんて……同い年だし、呼び捨てでもちゃん付けでも、何でもいいよ?」

やよい「そうですか?じゃあ……歌ちゃん!」

歌「うん、やよいちゃん!」

やよい「えへへ……」

マイメロ「うふっ、やよいちゃん可愛い」

やよい「……わたし、いつかテレビの画面をとおしても、お二人に会えるように……」

やよい「今日のこと忘れないで、アイドルつづけていきたいです!」

ポワワワ~ン

マイメロ「あ、音符だ♪」

ティン♪

……パタン

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:51:21.38 ID:CnATgkpm0
これで本当に終わり。

今日はもうやりませんが

今度は「くるくるシャッフル」の世界観でも何か書いてみたいです。

潤とか、ウサ耳仮面とか出したり。

その時はよろしければ、また支援などお願いします。

お疲れ様でした。

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/01(水) 05:55:12.41 ID:6gAJG2Gw0
イイハナシダナー

雰囲気でていてよかったよー

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