【吉岡沙紀SS】楓「美優さんと沙紀ちゃんがほぼ同じ体型だと気付いた私は」

2: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:15:24.88 ID:dxB/z7PR0

沙紀「……」

楓「……」

沙紀「……楓さん」

楓「はい?」

沙紀「そんな期待の眼差し向けられても困るっす……」

楓「なら真面目な表情がいいかしら?」キリッ

沙紀「いや、そういう問題じゃ……」

楓「こう、かわいらしい表情のがお好き?」キュルン

沙紀「トップアイドルの力をこんなとこで安売りしないでくださいっす……」

楓「あら、沙紀ちゃんったら欲しがり屋さん」

沙紀「せめて話聞いてください……」

 *

3: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:17:16.76 ID:dxB/z7PR0

~さかのぼること1時間前

仁奈「美優おねーさんのひざはさいこーでごぜーます!」

美優「そう、かしら……」

仁奈「なんだかいいにおいもしやがるので気持ちいいでごぜーますよ」

美優「アロマのにおいかな……きつくない?」

仁奈「むしろもっとかいでいてーです!」

美優「ふふ。ならよかった」

仁奈「楓おねーさんもそうおもってるですよ」

楓「えぇ」ジーッ

美優「……どうしたんですか?」

楓「いえ、仁奈ちゃんかわいいなぁって」

仁奈「えへへ、てれるでごぜーます」

美優「えぇ、本当に」ナデナデ

楓「……」ジーッ

4: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:21:23.70 ID:dxB/z7PR0

仁奈「ふわぁ……すごく……ねむくなって、きたです……」

美優「まだ時間はあるから、お昼寝しましょうか」

仁奈「みゆおねーさん……おひざ……」

美優「はい、どうぞ」

仁奈「おやすみなさい……です……」

美優「おやすみなさい」ナデナデ

楓「……寝ちゃいましたね」

美優「アイドルと言っても、まだ9歳の子供ですから。甘えたい盛りですよ」

楓「まるでお母さんですね」

美優「子を持つ親はこれ以上の気持ちで満たされるんでしょうね……」

5: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:22:32.23 ID:dxB/z7PR0

楓「なら私はお父さんですか」

美優「……え?」

楓「いや、美優さんの子供も捨て難いですね……」

美優「あの……楓さん?」

楓「はい?」

美優「なにを言ってるんですか……?」

楓「私が美優さんの家族である世界線の想像です」

美優「ちょっとわからない……」

6: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:27:11.52 ID:dxB/z7PR0

楓「とりあえずいまは美優さんの子供ということで」

美優「えっと……まったく話についていけないんですけれど……」

楓「片方は仁奈ちゃんが使っていますけど、反対側は空いてるわけじゃないですか」

美優「膝……ですか?」

楓「というわけで、お邪魔しますね」

美優「ちょ、ちょっとダメですよ! ふ、ふたりもできませんっ」

楓「しーっ。あんまり大きな声を出すと起きちゃいますよ」

美優「あ……ごめんなさい……じゃなくてですね」

楓「大丈夫です。私はいま、高垣楓5歳ですから」

美優「……疲れてます?」

7: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:28:12.26 ID:dxB/z7PR0

楓「確かに疲れてるのかもしれませんね。だから膝枕を」

美優「え、えぇ……」

楓「ダメ、ですか?」ウルウル

美優「そ、そんな顔したってダメなものはダメですから」

楓「美優さんの膝枕じゃないと寝られないんです……」

美優「……昨日、昼まで寝てたって言ってたじゃないですか」

楓「最近、疲労からか物忘れがひどくて」

美優「ごまかすのが下手すぎますよ……」

楓「……どうしてもダメですか?」

美優「どうしてもダメです……」

楓「そう、ですか」

美優「はい……」

9: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:28:52.25 ID:dxB/z7PR0

楓「……わかりました」

美優「あれ……?」

楓「しかたないです。私も大人ですからね」

美優「さっきまで5歳って言ってたのに……」

楓「私、知っています」

美優「え?」

楓「知っているんですから」

美優「な、なにをですか?」

10: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:29:35.46 ID:dxB/z7PR0

楓「美優さんと沙紀ちゃんがほぼ同じ体型だってことを」

美優「……」

美優「……はい?」

11: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:31:53.89 ID:dxB/z7PR0

楓「美優さんがそのつもりなら私だって」

美優「いや、あの」

楓「なんですか?」

美優「言っている意味がよくわからない……」

楓「そのままの意味です」

美優「余計混乱します……」

楓「今更訂正してもダメですからね」プンプン

美優「なにもかもが唐突すぎて頭が追いつかないです……」

楓「美優さんなんてもう知りませんっ」ダッ

美優「えっ、あ……」

美優「……」

美優「沙紀ちゃん、大丈夫かしら……」

 *

12: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:36:32.32 ID:dxB/z7PR0

楓「……と、いう経緯が」

沙紀「えぇ……」

楓「眠れない夜にふと事務所のホームページを見てみたら、驚愕の事実」

沙紀「こっちが驚きたいっすよ……正直、リアクションに困るっす……」

※参照データ

三船美優 165cm 46kg B85W60H85

吉岡沙紀 166cm 43kg B86W60H85

13: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:39:11.41 ID:dxB/z7PR0

楓「沙紀ちゃんは痩せすぎ」

沙紀「そ、そうっすかね」

楓「ちゃんとご飯は食べてる?」

沙紀「一応は……」

楓「……」ジーッ

沙紀「な、なんすか?」

楓「痩せてる割に出るところは出てる……」

沙紀「そっ、それ、セクハラっすよ!」

楓「同性間でもそう言うのかしら?」

沙紀「アタシも詳しくないけど、言うんじゃないっすかね……」

14: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:43:15.58 ID:dxB/z7PR0

沙紀「じゃなくて。美優さんとアタシの体型が近いのはわかったっす」

楓「そういえばカラオケで無理やり歌わせたりすることをカラオケ・ハラスメントって言うんですって。沙紀ちゃん、知っていました?」

沙紀「……もしかして酔ってるっすか?」

楓「休肝中、ですよ、昨日から。帰ったら飲みますけど」

沙紀「どうもアタシの知ってる言葉とは違うみたいっすね……」

楓「実は美味しい地酒をいただいて」

沙紀「はぁ……そうっすか……」

楓「沙紀ちゃん」

沙紀「は、はい?」

楓「そこはなんていうお酒なんですかって聞かないと」

沙紀「え、あ、あぁ……もうしわけないっす……」

楓「和歌山って梅酒だけじゃなくて日本酒も美味しくて……」

15: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:46:30.00 ID:dxB/z7PR0

沙紀「あ、あの、楓さん」

楓「飲みやすいから、沙紀ちゃんもハタチになったら是非……なにかしら?」

沙紀「なにしに来たんですっけ?」

楓「……」

沙紀「……黙っちゃうんすか」

楓「……沙紀ちゃん」

沙紀「はい……」

楓「私を甘やかして」

沙紀「……雑っ」

16: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:48:25.64 ID:dxB/z7PR0

沙紀「え、いや、なんすか、その……えぇ……」

楓「全部美優さんが悪いの」

沙紀「話を聞く限り、美優さんは悪くないどころか被害者っすよね……」

楓「スペースはあるのに膝枕してくれないんだから」

沙紀「さすがにふたりは足しびれちゃいますし」

楓「飲みに誘っても断られるし」

沙紀「それはいま関係ないっすよ……楓さん、からみ酒って聞いたっすからしょうがないんじゃ」

楓「そこまでひどくないですよ?」

沙紀「みんなそう言うっす」

楓「早苗さんみたいに記憶なくなるまで飲みませんし」

沙紀「比較対象がアレっすね……アレって言ったら失礼っすけど」

17: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:51:35.68 ID:dxB/z7PR0

楓「まずは膝枕からかしら」

沙紀「あれ? 話進むんすか?」

楓「この歳になるとやっぱり甘えられないじゃない? お酒の席ならともかく、記憶なくなってたりするし」

沙紀「やっぱり飛んでんじゃないっすか」

楓「だから沙紀ちゃんにとってもすごく貴重で、いい経験になるとおもうんですよ」

沙紀「膝枕が」

楓「えぇ、膝枕が」

沙紀「……納得はできてないけど、まぁそれくらいなら」

楓「ふふっ、ありがとう」

18: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:57:14.12 ID:dxB/z7PR0

沙紀「どうぞっす」

楓「それじゃあ失礼して」

沙紀「なんだか、太ももがこそばゆいっすね」

楓「日々の疲れが吹き飛んでいくよう……」

沙紀「楓さんはしたことあるっすか? 膝枕」

楓「私は基本的にされる側」

沙紀「だとおもいました」

楓「沙紀ちゃんは?」

沙紀「初めてっす」

楓「あら。じゃあ私が沙紀ちゃんの第一号なのね」

沙紀「そういうことっすね」

19: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:58:07.44 ID:dxB/z7PR0

ぽすっ

楓「……あー……沙紀ちゃん」

沙紀「はい?」

楓「沙紀ちゃんは膝枕の才能があるわ……」

沙紀「そんな言葉聞いたの生まれて初めてっすよ」

楓「少し、少しだけおやすみ……」

沙紀「えっ、あ、ほんとに寝ちゃった……よっぽど疲れてたんすね」

沙紀「……」

沙紀「……楓さんってプロデューサーとちょっと似てる、かな」

沙紀(つかみどころのないとことか、いろんなことが突然な部分とか)

沙紀(だから不思議とイヤじゃないのかな……なんてね)

20: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 20:59:15.87 ID:dxB/z7PR0

~1時間後

楓「ん……んー」

沙紀「あっ、おはようございます」

楓「ふわぁ……完全に身を委ねてた……」

沙紀「まったく起きる気配がなかったっすよ。よっぽど膝枕を求めてたんすね」

楓「んんっ……気持ちよかったぁー……ふぅ……とてもすっきりして頭が冴え渡ってる気がしますね」

沙紀「よかった。膝を貸した甲斐があったっすよ」

楓「美優さんの膝枕とはまた違った気持ちよさでよかったわ」

沙紀「普段はやってくれるんすね」

楓「いえ、美優さんがうたた寝してるときにこっそり」

沙紀「……無許可っすか」

楓「そこに無防備な太ももがあるんだもの」

沙紀「私は悪くないみたいに言われても……」

21: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:00:47.47 ID:dxB/z7PR0

楓「あっ、そうだ。いいものが」ゴソゴソ

沙紀「イヤな予感しかしないんすけど」

楓「普通のお菓子ですから」

沙紀「ビンラムネとか出てきそうっすね」

楓「じゃーん」

沙紀「……普通のポッキーだった」

楓「面白いものが出てきた方がよかったかしら?」

沙紀「いや、期待に応えてくれないのがいいっす……」

22: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:02:50.08 ID:dxB/z7PR0

楓「はい、どうぞ」

沙紀「あ、ありがとうっす。いただきます」

楓「ノンノン」

沙紀「え?」

楓「言ったじゃない? 甘やかしてって」

沙紀「はぁ」

楓「あーん」

沙紀「……」ポリポリ

楓「ひどい、沙紀ちゃん」

沙紀「いや、いい大人なんすから自分で食べましょうよ……」

楓「いまの私は高垣楓15歳ですから」

沙紀「あ、あれ? 美優さんのとこでは5歳って」

楓「士別れて三日なればなんとかって言うじゃない?」

沙紀「そんな都合いい言葉として使われるなんて呂蒙もびっくりっすよ」

23: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:03:57.27 ID:dxB/z7PR0

楓「あーん」

沙紀「……本当にやるっすか」

楓「やるっす」

沙紀「……これ結構恥ずかしいっすよ」

楓「減るもんじゃないですし」

沙紀「そういう問題っすか」

楓「そういう問題。あーん」

沙紀「……あ、あーん」

楓「んむっ……」ポリポリ

沙紀「……」

24: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:05:31.52 ID:dxB/z7PR0

楓「……」ポリポリ

沙紀「……美味しいっすか?」

楓「……」ポリポリポリポリ

沙紀「……」

楓「……」グッ

沙紀「サムズアップじゃなくてなにか言ってくださいよ」

楓「とてもおいしおす」

沙紀「なんでいきなり京都要素入れてきたんすか」

楓「これ、雪美ちゃんにもらったの」

沙紀「……一瞬納得しかけたけど、意味わかんないっすよね」

25: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:06:45.67 ID:dxB/z7PR0

楓「沙紀ちゃんも、あーん」

沙紀「い、いや、アタシはいいっすよ!」

楓「遠慮すると体に毒よ?」

沙紀「いやいやいや、大丈夫っす。自分で食べるっすから!」

楓「あーん」

沙紀「こ、こういうのは自分のペースで食べないと」

楓「あーん」

沙紀「ちょっと次の食べる前にインターバルあけたいなー、なんて!」

楓「あーん」ズイッ

沙紀「……あ、あーん」パクッ

楓「うふふ」

沙紀(さっきの楓さん、目が笑ってなかったっす)

26: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:07:29.19 ID:dxB/z7PR0

楓「あむっ」

沙紀「!?」

楓 ポリポリポリ

沙紀(えっ!? え、な、なんでいきなりポッキーゲーム始まってるの!?)

楓 ポリポリ

沙紀(楓さん、ち、ちかっ)パキッ

楓「あら、折れちゃいましたね」

沙紀「お、折ったんす! いきなりすぎるっすよ!」

楓「人生はなにが起こるかわからないから」

沙紀「なんの説明にもなってないっすから、それ!」

27: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:08:50.18 ID:dxB/z7PR0

楓「……」ジーッ

沙紀「はぁ……なんかどっと疲れたっす……」

楓「……沙紀ちゃん」

沙紀「……はい、なんすか」

楓「……」ナデナデ

沙紀「……もうちょっとしたことじゃ動じないっすよ」

楓「すごいふわふわ」

沙紀「楓さんのがきっとふわふわっすよ」

楓「比べてみる?」

沙紀「……遠慮しとくっす」

楓「気を使わなくてもいいのに」ナデナデ

28: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:09:29.43 ID:dxB/z7PR0

沙紀「……」

楓「ふふ」ナデナデ

沙紀「……楽しいっすか?」

楓「ええ。とっても」

沙紀「ならいいっすけど」

楓「沙紀ちゃんは楽しくない?」

沙紀「……撫でられるのはイヤじゃないっす」

楓「私も、撫でるのは好きよ?」

29: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:11:36.12 ID:dxB/z7PR0

ガチャッ

美優「あ……」

沙紀「あ」

楓「あら」ナデナデ

美優「あ、えっと……」

沙紀「み、美優さん、これはっすね……」

美優「大丈夫? 楓さんになにか変なことされてない?」

楓「まさかのそっちのパターンですか。そっちですか」

沙紀「だ、大丈夫っす。あ、でもちょっと困ることは」

美優「楓さん!」キッ

楓「あー、なるほど。そうきましたか」

美優「私にするのは一向に構いませんけど、他の子たちは困るんですからっ!」

30: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:12:31.99 ID:dxB/z7PR0

楓「……」

沙紀「えっ」

美優「……あ」

楓「……なるほど」

美優「ちょ、ちょっと、い、いまさっきのなしで……」

楓「なるほど」

美優「な、なんでもない、なんでもないですから! さっきのは聞かなかったことに!」

沙紀「えっと、ごちそうさまでした……?」

楓「美優さんの言葉、しっかと心のレコーダーに録音しましたから」

美優「ちがっ、違うんですーーーーー!!!」

31: ◆ksPx5/M7Wg 2016/02/20(土) 21:13:59.65 ID:dxB/z7PR0

おわり

美優さんの膝枕、3万までなら出す

元スレ
楓「美優さんと沙紀ちゃんがほぼ同じ体型だと気付いた私は」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455966794/

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