【早坂美玲SS】モバP「みれうめ」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:28:16.93 ID:L4Ycg+9Ko

ある日の事務所……

ガチャッ

早坂美玲「おはよーございまーす」

白坂小梅「あっ……おはよう、美玲ちゃん」

美玲「お、小梅来てたのか。早くない?」

小梅「う、うん……ちょっとやりたいことがあって……」

美玲「やりたいこと?」

小梅「えっとね……」ゴソゴソ

小梅「じゃーん、新作映画ー」

美玲「うげっ、それってやっぱホラーの?」

小梅「うん……昨日、プロデューサーさんがプレゼントって……」

小梅「そのあと、事務所の大きいテレビで見ていい? って聞いたら、いいよって言ってもらえたから……」

小梅「ちょっと早く来ちゃった、えへへ……」

美玲「ふーん、それプロデューサーのプレゼントだったの……」

美玲「はっ」

小梅「?」

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:37:04.06 ID:L4Ycg+9Ko

小梅「み、美玲ちゃん? どうしたの……?」

美玲「え!? あーいや、えっと……」ワタワタ

美玲「なっ、なんでもないぞッ!」

小梅「そう? 一瞬固まったけど……か、金縛り?」

美玲「いや、別にそんなんじゃないし……」

美玲「それよりっ、小梅ゴメン! ちょっと出かけてくるッ!」ダッ

小梅「えっ? ど、どうしたの……」

ダダダダッ バタンッ

小梅「……行っちゃった」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:42:44.72 ID:L4Ycg+9Ko

しばらくして……

小梅「……」

小梅「どこ行っちゃったんだろ、美玲ちゃん……」

ガチャッ

美玲「こ、小梅……」ゼェゼェ

小梅「あ……お、おかえり美玲ちゃん」

小梅「えっと……だ、大丈夫?」

美玲「さっき……出かけて……買い物しようと……思ったんだけど……」ゼーハー

美玲「さ、財布忘れちゃってて……」

小梅「た、大変だったね……」サスサス

美玲「うぅ……ありがと……」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:47:52.90 ID:L4Ycg+9Ko

小梅「美玲ちゃん、もう平気……?」

美玲「うん、ありがとな小梅」

小梅「う、ううん……」

小梅「さっき、急に飛び出していっちゃったからビックリしたけど……」

小梅「何か、急がなくちゃいけなかったの……?」

美玲「う……そうじゃないんだけど……」

小梅「?」

美玲「その……ゴメンっ、小梅!」バッ

小梅「えっ!? ど、どうしたの美玲ちゃん……?」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:51:44.68 ID:L4Ycg+9Ko

美玲「あのさ……ウチ、ウチも小梅に誕生日プレゼントあげようって思ってたのに……」

美玲「さっきの話を聞くまで用意してないのすっかり忘れてて……だからそれで……!」

小梅「えっと……そ、そのためにあんなに急いで……?」

美玲「うん、ゴメンな小梅……」

小梅「ま、待って美玲ちゃん……! そんなに謝らないで大丈夫だよ?」

小梅「美玲ちゃんも私に……ぷ、プレゼント……くれようとしたんだよね」

小梅「それだけでも……気持ちだけでも、私は嬉しいよ……?」

美玲「でも! このまま渡さないまんまじゃ、ウチの気が済まないっていうか……」

小梅「そ、そう……? えっと……うんと……」

小梅「あっ……! じゃあ一つだけ……」

小梅「わ、ワガママだけど……いい?」

美玲「ワガママ?」

――
――――
――――――

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:53:45.75 ID:L4Ycg+9Ko

――――――
――――
――

美玲「……」

小梅「……」

美玲「……なあ小梅」

小梅「な、何?」

美玲「さっきからウチ、小梅の隣で座ってるだけじゃんか」

美玲「ワガママってこれだけなのか?」

小梅「うん……み、美玲ちゃんとはよく話したりするけど……」

小梅「こうやって……ずっと近くにいたことってないなあ、って思って」

美玲「た、確かにそうだけど……ヘンなワガママだなッ!」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:56:27.48 ID:L4Ycg+9Ko

小梅「そ、そうかな?」

美玲「そうだぞ! これくらい、いつでも出来るだろッ」

小梅「じゃ、じゃあ……こ、今度もお願いしていいの……?」

美玲「今度って?」

小梅「それは、まだ分かんないけど……いい?」

美玲「むーっ……分かったぞッ」

小梅「本当? えへへ……」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:57:08.83 ID:L4Ycg+9Ko

美玲「でも、ワガママって言うくらいならもうちょっと何かあってもいいと思うんだけどな、ウチは」

小梅「もうちょっと? あっ、それじゃあ……」ゴソゴソ

美玲「?」

小梅「これ、いっしょに見よ……?」

美玲「え゙っ」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:57:42.48 ID:L4Ycg+9Ko

小梅「だ、大丈夫……この映画そんなに怖くないから……」

美玲「ほ、ホントか? だだだだったら見てもいいかもしれないけど……」

小梅「うん……それに一緒だから平気だと思うよ、美玲ちゃん」

美玲「う、わ、分かった! 別にホラー映画なんて怖くないからなッ!」

小梅「おっけー……じゃあ観るね?」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 23:58:38.63 ID:L4Ycg+9Ko

美玲「……そういや、それ新作って言ってなかったっけ?」

小梅「そうだね……」ペリペリ… パカッ

美玲「小梅もまだ見てないんだよな? なのに『怖くないから』って……」

小梅「そうだね…………ふふっ」ウィーン カチャ ウィーン

美玲「『ふふっ』って何だよ! 大丈夫なんだよな!?」

小梅「多分、ね……? えいっ」ピッ

美玲「~~~ッ!!」ギュッ

\チシブキブシャー/

その後、テレビが置いてある方からは案の定な大きい叫び声に続いて
とても楽しそうな小さい笑い声が聞こえてきたそうです。

おしまい

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