1:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:03:34.70 ID:3mMXZZ190
怪談注意
短いです
??「ウチ美玲さん、今CGプロを出たぞッ!」
その時の私は、なんか変な電話だったな、くらいにしか考えていませんでした
2:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:05:03.88 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今角のコンビニを曲がったぞッ!」
それを聞いてふと、私は気付きました
もしかして、私の部屋に向かってきている……?
私は少し慌てました
3:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:05:40.48 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今女子寮の前に来たぞッ!」
えっ……もう!?
コンビニからここ女子寮までは、すぐに来られる距離じゃない
なのに今、彼女は確かに『女子寮の前』と言った
これは、一体……!?
4:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:06:09.32 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今1階廊下にいるぞッ!」
私は一気に急ぎました
このままでは、彼女がここに来てしまう……!
5:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:06:40.63 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今2階廊下にいるぞッ!」
でも、慌てれば慌てるほど、着替えている服は絡まってしまう
こんなところでバタバタしている暇なんてないのに……!
6:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:07:14.90 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今オマエの部屋の前にいるぞッ!」
その声を聞いて、私の体はピクリと止まりました
扉を開ければ、彼女はそこにいる……!
私は覚悟を決めて、扉を開けました
7:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:07:49.93 ID:3mMXZZ190
そこは、シーンと静まり返った廊下
人のいる気配がありません
仕方なく私は扉を閉め、服に首を通しました
8:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:08:41.48 ID:3mMXZZ190
??「ウチ美玲さん、今オマエの後ろにいるぞッ!」
9:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:09:51.39 ID:3mMXZZ190
小梅「……あ、そこにいたんだ、美玲ちゃん……」
美玲「オマエの視界が服で隠れてるうちに、ヒョイッとな」フフン
10:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:10:50.18 ID:3mMXZZ190
小梅「来るの、早すぎ……」ムゥ
美玲「ゴメンな、思ったよりもお仕事早く終わっちゃってさ」タハハ
小梅「だからって、こんなに早く来なくても良いのに……」
美玲「オマエって、着替えてる姿見られるの、嫌がるよな?」
小梅「私には、私の都合があるの……!」プクー
美玲「ゴメンゴメン、今度は気を付けるからさ」
美玲「あ、お詫びに何かしようか? 何が良い?」
小梅「……それじゃ、着替えるの、手伝ってくれる?」
美玲「ん、分かった!」
小梅「背中側のチャック、お願い」クルリ
美玲「……」ジィー…
美玲「……よし! これで完成ッ!」
小梅「ありがとう」
11:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:11:38.10 ID:3mMXZZ190
美玲「でもこのくらいなら、小梅1人で出来るだろ?」
美玲「体固いワケでもないのに……」
小梅「フフ……美玲ちゃんに甘えただけ……」クスリ
美玲「おー、そっかそっか!」
美玲「今日はたっぷり甘えて良いぞッ!」
美玲「なんてったって今日は、ウチらのデートだからなッ!」
小梅「美玲ちゃんの買い物に、ついて行くだけだよ……?」
美玲「ふっふっふ……それはなぁ……?」
美玲「デートってことにした方が、楽しいからだッ!!」
小梅「……そっか、そうだよねっ」ニコリ
12:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:12:27.18 ID:3mMXZZ190
小梅「さっきの電話、途中すごく早かったけど……」
小梅「もしかして、走ったの……?」
美玲「そ! ウチもう待ちきれなくてさー」
美玲「気付いたら全力で走ってた」
小梅「そんなに私とのお出掛け、楽しみだった……?」
美玲「もちろん!」
美玲「さっきから言ってるだろ? 『今日は2人きりのデートだッ!』てさ」
小梅「そ、そっか……///」
13:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:12:57.25 ID:3mMXZZ190
美玲「準備終わった?」
小梅「……うん」
美玲「じゃあ、すぐに出掛けるぞ」
小梅「うん」
美玲「……はい」ス…
小梅「……?」
美玲「どうした? 手を繋がないのか?」
小梅「……あっ、つなぐ……!」ギュ
美玲「よぉし! これで迷子にならないからな?」ニッコリ
小梅「……うん……///」ドキドキ
美玲「それじゃ、お目当てのショップへ……しゅっぱーつ!!」
小梅「おー」
14:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:13:30.70 ID:3mMXZZ190
そこに素敵なお友達がいるのなら
変な電話もたまには良い
その日の私は終始ご機嫌のまま
つないだ手を離さないまま――
終わり
15:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:14:01.36 ID:3mMXZZ190
ぷちおまけ
美玲「……あ、幸子からメール来た」
小梅「幸子ちゃんから?」
幸子『美玲さん、知ってますか?、ボク、幸子ですよ。』
小梅「……」
美玲「……」メルメル
美玲『残念ながら二番煎じはNG』
終わり
16:◆ag9TZfREZs:2016/04/30(土) 01:16:20.08 ID:3mMXZZ190
以上です
出オチ系ネタなので、どうなることかと思いましたが、完結できて良かったです
いやぁ、美玲が怖いなぁ|д゚)チラッ
あと、小梅も怖いなぁ|д゚)チラッ
最後までお読みいただき、ありがとうございました
17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/30(土) 01:41:59.73 ID:Os/uehLC0
うめみれ尊い