1:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:36:48.71 ID:2152zZxq0
裕子「温泉街です!」
P「おう」
裕子「和風です!」
P「そうだな」
裕子「前回はお仕事でしたが、今回は完全にプライベートです!」
P「休みに2人で小旅行ってやつだな」
2:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:42:38.57 ID:2152zZxq0
裕子「たくさん人がいますね」
P「温泉としては有名どころだし、休日だしな。裕子も結構人気のアイドルなんだから、見つからないようにしないと」
裕子「その点は心配いりません! この春菜さんからもらった眼鏡をかけて、変装はばっちりです!」
P「サングラスならともかく、普通の眼鏡で変装になるのか?」
3:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:44:08.67 ID:2152zZxq0
裕子「まあまあ、そう言わずによく見てください。どうですか? 今日の私は知的なオーラがあふれているでしょう?」
P「まー眼鏡効果で多少はインテリっぽさが増してるかもしれんが……隠しきれないアホの子オーラが打ち消して余りあるレベルだな」
裕子「がーん! なんですか、アホの子って!?」
P「……説明させる気か?」
裕子「うぐぐ……で、でも私だって頭がいいところはあるんですよ。サイキッ九九とかできるんですよ」
P「サイキッ九九ってなんだよ普通の九九と何が違うんだよ」
4:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:45:54.73 ID:2152zZxq0
裕子「温泉まんじゅうおいしいですっ」
P「うん、うまいな。アツアツなのがちょうどいい」
裕子「いくらでも食べられそうです」
P「あんまり食べすぎると胃もたれ起こすぞ? 夜には宿で食事も出るんだし」
裕子「はっ、そうでした! おかわりしようかと思いましたがここは我慢ですね」
P「そうそう。偉いぞ」
裕子「ふっふっふ。エスパーユッコは待てる女なのですよ」
P「エスパー関係あるか?」
裕子「特には関係ないです」
裕子「あと、お土産に温泉まんじゅういっぱい買っておきましょう」
P「帰ってからたらふく食べる気だな」
5:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:47:32.39 ID:2152zZxq0
ぶらぶら歩き中
P「最近、超能力を使ったことはあるのか?」
裕子「そうですね……3日くらい前に、友紀さんとプロ野球の話をしていたんですけど」
裕子「友紀さんに『キャッツが優勝するように念を送ってよ!』とお願いされたので、サイキックお祈りしておきました!」
P「へえ」
裕子「今年はプロ野球界にとんでもないミラクルが起きますように、と」
6:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:49:43.22 ID:2152zZxq0
P「……いやしかし、キャッツは目下リーグ3連覇中だから優勝しても言うほどミラクルではないような」
裕子「え、そうなんですか? あまりプロ野球には詳しくないもので……」
裕子「ちなみに、どこが優勝したらミラクルなんですか?」
P「そりゃーやっぱりスターの球団……はっ」
裕子「どうかしました?」
P「まさか裕子のサイキックパワーが……なわけないか」
裕子「?」キョトン
7:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:53:14.94 ID:2152zZxq0
とある店にて
P「ほう、この店はパワーストーンを売ってるのか」
裕子「記念に何か買っていきましょう! きっと温泉ぱわーが詰まってますよ」
P「ふむ。しかし俺には必要ないかもしれないな……なにせ、すでに超能力に目覚めつつあるから」
裕子「えっ! そうなんですか!?」
P「ああ。試しにひとつ見せてやろうか」
裕子「ぜひぜひ! どんな能力なんですか?」
8:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:56:40.22 ID:2152zZxq0
P「熱を生み出す超能力だ」
裕子「おお! いったいどうやって?」
P「まず裕子と視線を合わせる」
裕子「はい」
P「そのまま視線を合わせ続ける」ジー
裕子「はあ」ジー
P「………」ジー
裕子「………」
裕子「……はぅ」ポッ
P「と、このように裕子の顔に熱を送ることができるわけだ」
裕子「な、なるほど……でもこれ、なんだか恥ずかしいですね」カアァ
P「(マジで騙されてる?)」
9:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 13:58:38.85 ID:2152zZxq0
夕方、旅館にて
裕子「うわあ、いいお部屋ですね」
P「露天風呂つきだからな。でも、ここの旅館は知り合いのツテで安く泊まれるんだ」
裕子「夕ご飯の前に早速温泉に行きましょう! とりあえず最初は大浴場で!」
P「部屋の風呂で混浴してもいいんだぞ?」
裕子「混浴? ……はっ!? そ、そんな、いきなりはまずいですよ! この前と違って2人きりですし……」
P「いきなりじゃなきゃいいのか」
裕子「え、あ、それは……ま、まあ。きちんと心の準備をさせてくれるのであれば」イジイジ
裕子「私のバスタオル姿とかは、以前の撮影でもう見せちゃってるわけですし……一緒にお風呂に入るくらいならですね」モジモジ
P「(かわいい)」
10:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:01:35.44 ID:2152zZxq0
夕食中
裕子「お鍋おいしいですね」モグモグ
P「山の幸をふんだんに取り入れたメニューだな」
裕子「温泉まんじゅうを我慢したかいがありました!」パクパク
P「ははは。こうして見てると、裕子はまだまだ色気より食い気って感じだなー」
裕子「むむっ、それは聞き捨てなりませんね。私だって早苗さんや雫ちゃんと同じく、セクシーなところあるんですから」
裕子「ないすばでーですよ、ないすばでー」
P「その発音ものすごく馬鹿っぽいからやめなさい」
裕子「プロデューサー、『あーん』してあげましょう!」
P「話聞けよ」
裕子「はい、あーん」
P「あーん」パクッ
11:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:03:59.50 ID:2152zZxq0
部屋風呂にて
裕子「お部屋の露天風呂も気持ちいいですね~」フワー
P「いざ混浴してみたらそんなに恥ずかしがらないんだな」
裕子「考えてみたら、プロデューサーとはいつも一緒ですから。ちょっとお互い服を脱いでるだけです」
P「その理屈で納得できるのはお前くらいだよ、多分」
裕子「えへへ、照れちゃいます」
P「一応言っとくと、全然褒めてないぞ」
12:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:04:59.94 ID:2152zZxq0
裕子「私の未来予知、ばっちり当たりましたね」
P「未来予知?」
裕子「次のオフはプロデューサーと温泉旅行って、この前予言したじゃないですか」
P「ああ、そのことか」
P「むしろあの発言を受けて、今日の旅行を企画したわけだが」
裕子「細かいことはいいんです。私のサイキックパワーが未来を言い当てたんです!」ドヤッ
P「まあ、それでもいいが……」
P「それなら、俺もひとつ未来予知をしてみよう」
13:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:07:06.50 ID:2152zZxq0
裕子「プロデューサーも未来予知できたんですか?」
P「温泉パワーで超能力が強化されたのだ。……お、未来が見えてきたぞ」
裕子「わくわく」
P「露天風呂で俺と裕子がキスをしている光景が見えた」
裕子「ほうほう……って、えええっ!?」
P「今は温泉パワーでサイキックパワーが好調だからな。おそらく正しい未来予知のはずだ」
裕子「そ、そそそそうですか。き、キスですか……あの、魚のキスではないですよね?」
P「仮に魚のキスだとして、俺と裕子がそれをするってどういう意味になるんだ」
裕子「ですよねー」
14:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:08:32.84 ID:2152zZxq0
裕子「………」モジモジ
裕子「しょ、しょうがないですね。予知されてしまっては、本当に仕方ないですね、はい」
P「何が仕方ないんだ?」
裕子「何って……プロデューサー、今日はいじわるです」
P「さっき酒飲んだから、まだ酔いがまわってるのかもしれん」
裕子「私もお酒が飲めるようになったら、プロデューサーにいじわるしちゃいますからね」
P「気が早い話だな。まだあと4年あるぞ」
裕子「いいんです。4年後もきっと一緒にいますから」
裕子「それより……サイキック大困りですが、未来予知を現実にしちゃいましょう」ニコッ
P「(なんだこのかわいい生き物は)」
15:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:09:53.70 ID:2152zZxq0
しばらく経って
裕子「ふう……」
P「結構な時間お湯に浸かったな。のぼせる前に、そろそろ出るか」
裕子「ですね」
P「………」
裕子「? どうかしましたか、ジッと見つめて」
P「いや。いまさらだが、髪おろすと印象変わるなーと思ってな」
裕子「どんな風にですか?」
P「なんか色っぽい。温泉効果も入ってるけど」
裕子「色っぽいですか。なんだか照れますね」
P「もともと、黙ってれば美少女だしな」
裕子「そうそう黙ってれば……って、どういう意味ですかそれ~!」
16:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:12:59.72 ID:2152zZxq0
P「冗談だ、冗談。その底抜けに明るい性格が俺は好きだし」
P「裕子の明るさに元気をもらったことも数知れずだ」
裕子「……そうですか。今私、褒められてます?」
P「そこそこ褒めてる」
裕子「じゃあ私も、プロデューサーのことをそこそこに褒めてあげます」
裕子「まず、私に目をつけて担当プロデューサーになってくれたこと」
裕子「次に、私を一生懸命プロデュースして、どんどん知名度を上げてくれたこと」
裕子「それと……」
P「それと?」
17:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:14:29.18 ID:2152zZxq0
裕子「……最後のは、やっぱり秘密にしておきます」
P「なんだそれ。気になるなあ」
裕子「さっきのいじわるのお返しです。さっ、そろそろあがりましょう」ザバァ
P「あ、おい。そんなに勢いよく出ると」
裕子「はい?」
ズルッ(←バスタオルがずれて胸元が露わになる音)
裕子「………」
P「……ないすばでー」
裕子「……あ、あわわ」カアァ
18:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:16:04.09 ID:2152zZxq0
裕子「さ、サイキック大失敗……!!」
おわり
19:◆C2VTzcV58A:2015/06/02(火) 14:17:30.23 ID:2152zZxq0
お付き合いいただきありがとうございました
ユッコはまさにPaという感じがして好きなキャラです
20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/02(火) 14:34:22.31 ID:jsILSXf/0
乙
サイキック可愛かった
21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/02(火) 15:27:43.46 ID:Ucrml7w+O
サイキック乙