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1 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:48:23.87 ID:4qH8qYS+0
乃々「私たちはいつも、まゆさんのお世話になっています」
小梅「アンダーザデスク、人気だよね」
輝子「お、おかげさまでな」
乃々「これもひとえに、公私共に、まゆさんに支えてもらったおかげでして……」
輝子「だから、その感謝の気持ちを、伝えたいんだ」
美玲「それで幸子を贈りたいってワケか……なるほどな」
乃々「はい」
乃々「それはもう、活きのいい新鮮な幸子さんを贈りたいんです」
輝子「そこで、幸子を梱包して、宅急便で送ることは決まったんだが……」
輝子「冷蔵だと幸子が風邪ひくし……」
輝子「れ、冷凍はもってのほか……」
輝子「だからと言って、生身で贈るわけにもいかなくて……」
小梅「そうだね、どうしよっか……」
美玲「……」
美玲「真空パックしたら?」
4人「「それだ!!!!」」
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/10(火) 23:49:33.21 ID:Z8XYVLP4O
いやなんでだよ!
3 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:49:45.47 ID:4qH8qYS+0
手順01:幸子を確保します
幸子「今日もカワイイボクが来ましたよ!」バーン
乃々「あ、来ました」
小梅「電話、いらなくなったね」
輝子「手順が省けて良かった、フヒヒ……」
美玲「それに、電話での呼び出しじゃ、新鮮さが失われるからな」
乃々「私たちの目を意識しておしゃれされたら、それはもう養殖物なので……」
美玲「贈り物はやっぱり天然物だろッ!」
幸子「?」
4 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:50:26.33 ID:4qH8qYS+0
手順02:幸子を気絶させます
美玲「でも、どうやって気絶させるんだ?」
輝子「当身だと、あざが残るな……」
小梅「私に任せて」ズイッ
小梅「幸子ちゃん、動かないで」
幸子「え、どうしてですか?」
小梅「今……あの子が抱きついてるから」
幸子「」バターン
美玲「……」
美玲「ちょろいなぁ」
輝子「だが、それがいい」
乃々「では皆さん、始めましょう」
5 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:51:30.18 ID:4qH8qYS+0
手順03:膀胱内の尿を全て排泄させます
美玲「よいしょっと!」ドサッ
乃々「ちゃんと便座に座ってますか?」
小梅「大丈夫」
美玲「じゃあパンツ脱がすぞ」ヌガセヌガセ
小梅「預かるね」
美玲「はい」
美玲「乃々はスカートを汚さないよう押さえといて」
乃々「任せてください」グイ
輝子「えっと……確か、ここのツボを刺激すれば……」ドスッ!!
幸子「」シャージョロロロロ…!!
小梅「たくさん出てるね」
美玲「コイツ、ちょっと我慢してたな?」
乃々「最後の一滴まで絞り出してください」
輝子「心得てる」ドスッ!! ドスッ!! ドスッ!!
幸子「」ジョロッ!! チョロッ! チロッ…
6 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:52:30.79 ID:4qH8qYS+0
手順04:腸内を浣腸させます
乃々「浣腸液をたっぷり流し込みまして……」チュー…
輝子「そして、こっちとこっちを同時に刺激すれば……」ドスドスッ!!
幸子「」ブボッ!! ブリュリュリュ…!!
小梅「わっわっ」アワアワ
美玲「落ち着けって! ただ全部出てきてるだけだから」
乃々「少し便秘気味だったようですね」
輝子「だがそれも、今日で終わりだな……」
美玲「便秘を治してあげるなんて、ウチら優しいよな」
3人「「うんうん」」
7 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:53:06.62 ID:4qH8qYS+0
手順05:下半身を綺麗に清掃します
美玲「おい、間違えてアルコール消毒なんてするなよ?」フキフキ
輝子「分かってる……」フキフキ
小梅「幸子ちゃん、アルコールに弱いもんね」フキフキ
乃々「これは赤ちゃん用おしりふきですから、問題ありませんよ」フキフキ
8 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:54:02.70 ID:4qH8qYS+0
手順05・補足:脱がせた下着を穿かせるのを忘れずに
美玲「薄紫色の花柄か……」ハカセハカセ
乃々「私の勝手な意見なんですけど……」
乃々「幸子さんはフルバックなんかより、ローレグとか紐とか、そういう大人っぽい下着を穿いてほしいですね」
小梅「分かる」
美玲「分かる」
輝子「分かる」
9 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:57:52.43 ID:4qH8qYS+0
手順06:贈り物を入れられるラバーバック(ゴムでできた袋)を用意します
輝子「袋は、これを使う」バサッ
美玲「でっか!! これどこで手に入れたんだ?」
輝子「フヒ……晶葉経由で譲ってもらった」
美玲「マジでッ!? 高級品じゃんッ!!」
輝子「丈夫で、簡単に破けない上に……」
輝子「汗で蒸れないよう、都合のいい換気を行う……す、優れもの」
小梅「やっぱり、速乾だよね」
乃々「汗で蒸れると、ラバーの内部で結露して、贈り物が見えにくくなりますからね」
美玲「あと、汗で汚れるのも防ぐぞ」
美玲「鮮度を保つのに大事なことだ」
輝子「やっぱり、袋にはこだわらなきゃ……だな」
3人「「うんうん」」
10 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:58:50.49 ID:UYnfBtWk0
手順07:贈り物をラバーバックに入れます
輝子「よいしょっと……」ズルズル
美玲「おい、傷つけるなよ?」
小梅「ポーズと服装は?」
乃々「鮮度が命なので、服装はこのままでいきます」
乃々「ポーズは、最も味を損なわない、直立ポーズでお願いします」
小梅「両手を伸ばして、体に添えて……」ヨイショ
11 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/10(火) 23:59:39.87 ID:UYnfBtWk0
手順08:口に呼吸用チューブを咥えさせ、ラバーバックの専用穴から外へ出します
乃々「少し細すぎませんか?」
美玲「大丈夫。細いけど、強度は十分あるから」
美玲「自分で試してみたけど、ちゃんと息できたぞ?」
乃々「なら何も言いません」
小梅「チューブ穴って、これだよね?」
輝子「そこから出したら、専用テープで隙間を埋めるんだ……」
美玲「難しいところだけど、手伝おうか?」
小梅「ううん、もうできたよ」ピッピッ
乃々「さすが小梅さんですね」
12 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:00:40.15 ID:ARaFzlLq0
手順09:ラバーバックをとじます
美玲「おい、熱いから気をつけろよ」ジュゥ…
小梅「この機械は何?」
輝子「真空パックを作る機械だ」
美玲「この細い金属はな、数百度にまで熱せられてるんだ」
美玲「それをラバーにあてがうと――」ジュゥ…
美玲「ホラッ! 溶接されて袋状になるんだッ!」
小梅「すごい……!」
乃々「しばらく熱いですから、触らないよう気を付けてくださいね?」
小梅「分かった」
美玲「……」ジュゥ…
13 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:01:10.91 ID:ARaFzlLq0
手順09・補足:接合部分が完全に冷えたら、空気漏れがないか確認してください
輝子「……10分経ったぞ」
小梅「もう触って大丈夫なんだよね?」
美玲「あぁ」
乃々「袋を軽く押し付けて、空気の漏れている場所が無いか、確認しましょう」グイッグイッ
美玲「どうだ?」
乃々「完璧です」
輝子「いよいよ仕上げだな」
14 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:02:24.82 ID:ARaFzlLq0
手順10:専用口から吸引器を差し込み、内部の空気を完全に抜きます
美玲「輝子ー頼んだー」
輝子「頼まれた、フヒ……」ズボッ
輝子「吸引開始だヒャッハアァアァァァアアァァ!!!!」ブオォー!!
小梅「わぁ……!」
乃々「ラバーが、幸子さんの形になっていきますね」
美玲「プフッ……おい、この顔見ろよ!」
美玲「コイツ、こんなになってもカワイイぞ……ククク」
幸子「」ビッタアァ…!!
小梅「本当だ、カワイイね」
乃々「幸子さんが新鮮な証拠ですよ」
輝子「アァァアァァァァアアアアァアァァアァァ!!!!」ブオォー!!
小梅「あれは良いの?」
美玲「終わるまでは自由に叫んでいいって約束だからな」
15 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:03:20.11 ID:ARaFzlLq0
手順11:吸引完了後、吸引器を引き抜き、すぐに専用口を閉じます
輝子「ほい……」ズボッ
美玲「これで、最後……っと」ジュゥ…
乃々「空気が入ってくる様子は……ありませんね」
小梅「ということは……?」
輝子「これで、真空パックが完成……」
小梅「お疲れ様」
美玲「これからが本番だぞ?」
乃々「センスが問われる梱包作業のお時間ですよー」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/11(水) 00:04:24.42 ID:PwdXzNSw0
何がおかしいか指摘できる気がしない
17 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:05:15.26 ID:ARaFzlLq0
作業12:贈り物を入れる箱を用意します
乃々「幸子さんの体型にピッタリ合う木箱を用意しました」
乃々「運びやすいように、重量はギリギリまで軽量化しています」
美玲「うわッ! スゴいなオマエ!?」
乃々「ちひろさんに格安で用意してもらいました」
小梅「ちひろさんに言うと、安く手に入るよね……?」
輝子「信頼できる謎の流通経路、フヒヒ……」
乃々「これがあるから、アイドルは辞められませんねぇ」
美玲「全く、現金なヤツだなッ!」
4人「「HAHAHAHA」」
18 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:06:43.85 ID:ARaFzlLq0
作業13:箱に緩衝材を敷き詰めます
乃々「それではみなさん、緩衝材を箱に敷き詰めてください」
乃々「今回は綿を使用します」
乃々「幸子さんの重みでかさが減るので、山盛りにしてくださいね」
小梅「わざわざ綿を用意したの?」
美玲「幸子の体を傷付けないことが目的だからな」
美玲「他のじゃ、幸子の体に悪いと判断したんだろ」
小梅「奥が深いね……」
19 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:07:27.74 ID:ZvlGykuZ0
作業14:贈り物を箱に納めます
輝子「よいしょ……っと!」ズン!
美玲「ふぅー……入ったぞー」
乃々「ありがとうございます」
小梅「2人とも、力持ちだね」
輝子「フヒ……私は、メタルやってるからな……」
美玲「ウチは、この2人を連れまわってるから、鍛えられたんだよ」
小梅「ちゃんとお仕事頑張らないと……」
輝子「が、頑張る……」
乃々「善処します……」
20 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:08:48.51 ID:ZvlGykuZ0
作業15:残りの緩衝材を敷き詰めます
美玲「残った綿は、幸子の上にかけとくか」
小梅「だいぶ少ないけど、大丈夫なの?」
輝子「天地無用で送るから……た、多少は大丈夫」
乃々「ここでは、大事なところを重点的に守るのがセオリーです」
美玲「じゃあ顔か」パラパラ
輝子「二の腕だな」パラパラ
小梅「足だね」パラパラ
乃々「皆さんのフェチを知ってしまったんですけど……(お腹に綿をまきながら)」パラパラ
21 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:12:58.29 ID:ZvlGykuZ0
作業16:添え状をしたため、同梱します
美玲「添え状は用意してるのか?」
乃々「はい、この通り」
『佐久間まゆさんへ
拝啓
若葉萌える好季節となりました。
まゆさんには、アンダーザデスクとしてひとかたならぬお世話になり、まことにありがとうございます。
おかげさまで、アイドルとしての心構えが身に付き、以前にも増して楽しく仕事ができるようになりました。
これも、ひとえにまゆさんの温かいお人柄と、熱意に満ちたご指導のおかげと、心から感謝しております。
つきましては、私たちにできる最大のお礼として、新鮮な幸子さんの活き締めをお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです。
敬具
森久保乃々
星輝子
平成○年○月○日』
乃々「文面はこれで大丈夫でしょうか?」
輝子「わ、分からない……」
小梅「こういうの、誰が詳しいかな?」
輝子「幸子なんだが……お、贈り物だから……」
美玲「……まぁ、大丈夫だろ」
美玲「こういうのは贈る気持ちが大事なんだから」
美玲「それにまゆなら、そんなことで怒らないだろ?」
輝子「そう……だな」
乃々「念のため、皆さんもチェックお願いします」
22 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:15:24.61 ID:ZvlGykuZ0
作業17:箱と蓋をしっかり固定させます
美玲「えっと……木箱ってことは、釘が必要か?」
乃々「いえ、この木箱には、蓋を閉める機構が用意されていますので」
乃々「蓋を、この隙間に差し込み、半回転させると……」グッグッ
乃々「この通り、釘なしで蓋を固定させることができます」
美玲「スゲーッ!!」
乃々「いやぁ……良いブツを用意してくれましたよ、ちひろさんは」
小梅「ちひろさんにも、お礼した方が良いんじゃ……?」
乃々「私もそう思いましたが……」
乃々「『アイドルの皆さんが求めるものを用意するのは事務員の仕事』だからって、丁重に断られました」
輝子「さすが、ちひろさんだ」
23 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:16:09.26 ID:ZvlGykuZ0
作業18:贈り先と注意事項を漏れなく書きます
乃々「えっと、まゆさんの住所は……」カキカキ
輝子「今のうちに、シールを貼っておこう……」
美玲「ウチも手伝うぞ」
小梅「私も」
輝子「『冷蔵厳禁』『冷凍厳禁』『高温厳禁』『多湿厳禁』……」ペタペタ
美玲「『ナマモノ』『天地無用』……」ペタペタ
小梅「『輿水幸子』……」ペタペタ
美玲「こうしてみると、取扱いが難しいんだな、幸子って」
輝子「上流で採れた高級品、だからな」
24 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:18:16.71 ID:ZvlGykuZ0
作業19:業者を呼び、発送します
業者「森久保さーん! お荷物の受け取りに参りましたー!」
乃々「あ、この箱です」
業者「えっと、このサイズと重量ですと――」ピッピッ
輝子「あと、幸子割で……」
業者「あ、はい、了解しましたー!」ピッピッ
小梅「幸子割って?」
輝子「幸子を贈るときの割引サービスだ」
乃々「最大10%引きになるんですよ」
美玲「へぇ、覚えておこっと」
25 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:19:19.37 ID:ZvlGykuZ0
業者「では荷物お預かりしますねー」
業者「フンッ!!」グワァッ
業者「それでは、失礼しましたー!!」タッタッタ
小梅(軽々と持ち上げた……)
輝子(幸子だけで37kgもあるのに……)
美玲(さすがプロだなー)
乃々(うぅ……知らない人と喋ったから、あと少しで泣くところでした……)グスッ
26 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:20:07.98 ID:ZvlGykuZ0
乃々「さぁ、これで終了です」
乃々「あとは無事届くのを待ちましょう」
小梅「お疲れ様」
輝子「それまで何しよう……?」
美玲「それなら、幸子のうろ覚え似顔絵大会するぞッ!」
輝子「フヒ……良いな」
小梅「私、筆記用具準備するね」タタタ
美玲「紫色忘れるなよー!?」
乃々「あれ……幸子さんの外ハネ、外ハネでしたっけ、内ハネでしたっけ……?」オモイダセナイ…
美玲「そうそう、案外難しいんだよな」
輝子「カワイイ以外思い出せない、フヒヒ……」
27 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:20:49.52 ID:ZvlGykuZ0
後日
業者「佐久間さーん! お届け物でーす!」ピンポーン
まゆ「あら、お疲れさまです」ガチャリ
業者「荷物重いんで、玄関まで運びましょうか?」
まゆ「本当ですね……では、お願いします」
業者「フンッ!!」ドサッ
業者「またのご利用お待ちしておりまーす!!」タッタッタ
28 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:22:10.48 ID:ZvlGykuZ0
凛「……」ヌッ…
凛「……どう? もう帰った?」
凛「Pさんを賭けた、まゆとの決闘……そろそろ再開したいんだけど?」ゴゴゴゴゴ
まゆ「……凛ちゃん」ドドドドド
29 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:23:23.96 ID:ZvlGykuZ0
まゆ「一時休戦にしませんか?」
凛「……は?」
まゆ「今届いた荷物……輝子ちゃんと乃々ちゃんからなんです」
まゆ「中身は幸子ちゃんみたいですので、再開すると、きっと傷んでしまいます」
まゆ「彼女たちの気持ちを、彼女たちと関係ないことで踏みにじるのは……私が許せないんです」
30 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:24:19.88 ID:ZvlGykuZ0
凛「……なら、条件があるよ」
凛「私にも開封作業を手伝わせて」
まゆ「そんな……凛ちゃんはあくまでもお客さんですし……!」
凛「あの子たちの気持ちを踏みにじりたくないのは……私も同じだから」
まゆ「凛ちゃん……」
凛「さ、早く開けよう?」
まゆ「……はい!」
31 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:25:22.49 ID:ZvlGykuZ0
箱「ガパァ!」
まゆ「わぁ……!」
凛「すごく新鮮……しかも活き締めだね」
まゆ「私なんかに、こんなに気を遣わなくても良いのに……」
凛「でもこれが、あの子たちの気持ちだから」
凛「ちゃんと受け止めてあげて?」
まゆ「えぇ……ふふ、分かっていますよぉ?」
凛「ハサミある? 私が開けてあげる」
凛「実家の手伝いで、ハサミの扱いには慣れてるから」
まゆ「分かりました」
まゆ「はい、どうぞ」
凛「ありがと」
32 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:26:22.09 ID:ZvlGykuZ0
袋「ビリビリィ!!」
袋「くぱぁ」ムァ…
まゆ「あ、この匂い……」スンスン
凛「適度な汗の匂いと、幸子特有のカワイイ匂いが混ざり合って、独特の幸福感を醸し出してる……」クンカクンカ
凛「産地直送ならではだね」
まゆ「それに、袋や緩衝材にもこだわってますよ」
まゆ「これは……最高レベルである5つ星級の幸子ちゃんですね」
33 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:27:36.38 ID:ZvlGykuZ0
凛「この後はどうするの?」
まゆ「ちょっと待っててください」スタスタ
凛「?」
まゆ「お待たせしました」スタスタ
凛「そのコップの水は?」
まゆ「幸子ちゃんのお顔にかけるんです」バシャッ!!
幸子「……ぷはぁっ!! はぁ……はぁ……!!」
幸子「ぅぅ……ここは……ぁ、袋が……開いて、る……?」ハァ…ハァ…
まゆ「ね?・こうして気絶している幸子ちゃんを起こすんですよ」
凛「新鮮さを損なわないために、外部からの力を加えず、水だけで自発的に起きてもらう……」
凛「徹底した品質管理を心がけているんだね」
34 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:28:25.22 ID:ZvlGykuZ0
幸子「ぁの……すみません……」ハァ…ハァ…
幸子「ここ、どこですか……?」ハァ…ハァ…
まゆ「私の家ですよぉ」
幸子「あぁ……まゆさん……」
まゆ「少し息苦しかったんですねぇ……お布団用意しますから、そのまま横になっていてください」スタスタ
まゆ「……あ、凛さんも来ていただけますか?」
凛「え……うん、分かった……」スタスタ
幸子「はぁ……ょ、ようやく動けます……」グッタリ
35 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:29:52.29 ID:ZvlGykuZ0
まゆ「……よし、布団はこれで良いでしょう」バサッ
凛「それで? 私も呼んだ理由は?」
まゆ「思い出したんですけど、私、凛さんにお茶の1つも出していませんでしたよねぇ?」
凛「え? うん、そうだね……」
凛「まゆが扉を開けた瞬間に私が斬りかかったから、そんな時間が無かっただけだけど……」
36 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:30:45.45 ID:ZvlGykuZ0
まゆ「よろしければ、一緒に幸子ちゃんをいただきませんか?」
凛「私と……まゆが?」
まゆ「贈られた幸子ちゃん、活きが良かったですよね?」
まゆ「でもまゆは、あんなにたくさん食べられないんですよぉ」
まゆ「だってまゆは、昔から小食ですから」
まゆ「だから、お客さんの凛ちゃんにもお出ししようと思いまして……」
38 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:31:23.64 ID:ZvlGykuZ0
まゆ「まゆと凛ちゃんは、これからも永いお付き合いになるでしょう」
まゆ「そんな人生のライバルだからこそ、こういう場では仲良くしたいんです」
まゆ「……如何ですかぁ?」
凛「バカにしないで」
凛「ここはまゆのホーム。そこで出される食べ物に手を出すほど、私は単純じゃないよ」
39 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:32:33.67 ID:ZvlGykuZ0
凛「でも……」
凛「輝子たちの贈り物を疑ったり、まゆの懇意を踏みにじったり――」
凛「そこまで私は無粋じゃないよ」
まゆ「ありがとうございます」
凛「……ホラ、停戦協定の握手」ス…
まゆ「はいっ」ス…
凛「ふふっ……」ギリギリ…!!
まゆ「うふふ……」ミシミシ…!!
40 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:34:10.41 ID:ZvlGykuZ0
幸子「……ぁ……驚かせて、ごめんなさぃ……」
幸子「先日出社したら、突然気絶しまして……」
幸子「多分、輝子さんたちのイタズラだと思います……」
幸子「途中目が覚めたんですが、指一本動かすことが出来ず……」
幸子「そのまま丸1日拘束されるのは……さすがにしんどくて……」
幸子「途中から考えるのをやめたのは、正解でした……」
41 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:34:45.01 ID:ZvlGykuZ0
幸子「……あれ、凛さんじゃないですか? どうしてここに?」
幸子「え、あれ……そんな、悪いですよ、2人がかりでお姫様抱っこなんて……」
幸子「あぁ……でも、嬉しいです……本当は、歩けるかどうかも怪しかったので……」
幸子「わざわざベッドまで……ありがとうございます……」
43 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:36:49.68 ID:ZvlGykuZ0
幸子「……あれ、どうして扉に鍵をかけるんですか……?」
幸子「えっ……まゆさん、どうして脱いでるんですか……!?」
幸子「わわっ!? 凛さんまで……!?」
幸子「ひっ……こ、恐いですよ2人とも……」
幸子「こ、来ないでください! ニヤニヤ笑わないでください!」
幸子「ここはダメです……早く逃げないと……!」
幸子「ぁ……まだ、体が言うことを……!」
45 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:37:40.27 ID:ZvlGykuZ0
幸子「や、ゃら! またキちゃぅ! あっ、あっ……んんっ……!!!!」ビクンビクン!!
幸子「ひっぐ……ひぐっ……またいっちゃ……んっ……っ……っ!!!!」ゾクゾクゾクゾクッ!!
幸子「~~~~っ!!!!」ビグッ!! ビグッ!! ビクンッ!!
※CV:竹達彩奈
46 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:39:11.28 ID:ZvlGykuZ0
乃々(後日、まゆさんからお便りが届きました)
乃々(私たちの贈った幸子さんは、美味しくいただいたそうです)
乃々(風のうわさでは、この贈り物がきっかけで、凛さんと仲直りしたとか)
乃々(贈り物は、皆を笑顔にします)
乃々(大切な人へ、お世話になった人へ)
乃々(日頃の感謝と真心を込めて……)
乃々(さぁ、皆さんも是非、幸子さんを贈りましょう――!)
終わり
48 : ◆1EQMASWfsI 2016/05/11(水) 00:42:52.88 ID:ZvlGykuZ0
以上です
よく見ると『キャラ崩壊注意』を書き忘れていたことに気付きました
でもまぁ、1レス目を見て気付かないヤツがいるワケ無いですよね?
別に問題ないですよね?
最後までお読みいただき、ありがとうございました
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/11(水) 00:50:47.77 ID:M/2eU74xO
おつ、カオスすぎてわらえた
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/11(水) 00:53:11.41 ID:/yT++K0Eo
輿水幸子、新巻鮭説
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/11(水) 09:15:32.96 ID:aAICRypx0
乙
凛とまゆは双刀使いだったか…いや、幸子が性の垣根を越えてるだけか
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/11(水) 11:28:28.74 ID:1H5ObjHxO
アイドル、アイドルってなんだ
おつ