1:もうこんな季節だけど舞台は夏でごぜーます:2015/10/29(木) 15:48:44.25 ID:/t5el2zJ0
八月某日
ミィィンミンミンミンミィィン……
346プロ撮影用プール
晴「おりゃーーっ!!」グルグルグルグル
ホース「ジャバーー!!」
光「わっ、ちべたぁっ! ……おお、虹!」ゴシゴシ
晴「こんなの業者にやらせろよな、ったく」ゴシゴシ
光「アタシはお掃除好きだぞ。綺麗な物を見ると心まで洗われるからっ!」ゴシゴシ
晴「なら、この格好でやる必要あんのか?」ゴシゴシ
光「確かビデオも回してるんだっけ? 掃除と撮影を一緒にやっちゃうなんて、商売上手だなぁ」(スク水ニーソ)
晴「ケチでロリコンとか罪深すぎだろ……」(スク水ニーソ)
2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 15:53:57.63 ID:/t5el2zJ0
光「ドケチけっこう。ヒーローは終盤予算不足にあえぎスーツを再利用しながら戦うものだ!」
晴「なんだよその世知辛い事情は」
光「まぁとにかく、じゃじゃっと洗おう? 終わったらあっちのコートで、ほらサッカーやってる」
晴「ん、マジか? ……マジだ!
光「マッハですませて混ぜてもらおう! アタシが向こうやるから、晴ちゃんはこっちやってて!」バシャバシャバシャ
晴「うーっす」ゴシゴシ
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:03:17.21 ID:/t5el2zJ0
晴(……にしてもだ)ゴシゴシ
光「ひーみつひーみつ二人のヒ・ミ・ツ〜♪」ゴシゴシ
晴(光って髪長いし、睫毛もそうだし……こういう格好だと、普通に女だよな)ゴシゴシ
光「絶え間なく永遠を時計が刻むなら〜どれだけの瞬間を数えるのだろう♪」ゴシゴシ
晴(……ってかオレも同じ格好だし? もしかしてオレも同じ評価? ……うげー)ハァ
光「winners forever 戦い続ける♪ 孤独なまでに一人〜♪」ゴシゴシ
晴「……かまえよっ!」バシャァァァ!
光「ちめたぁっ!?」バシャアンッ
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:06:24.59 ID:/t5el2zJ0
晴「何も喋らねーのは、ヒマだ!」
光「ごめんごめん! せっかくプール来てるんだし、遊びたいよな?」
晴「いやそこまでじゃねーけどさー」
光「ほらっ!」バシャァッ!
晴「う、うわっ! 不意打ちっ!?」ビシャッ!
光「なんだ、人には水をかけるのに、自分かけられるのは嫌なのか?」
晴「くっ……やったなぁ!」バシャアアア!!
光「ひゃあっ!」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:14:54.03 ID:/t5el2zJ0
晴「オレにはホースがある! 近付いて、加速してっ!」
光「撃たせない!」ガシッ
晴「掴まれた!?」
光「お返しのおかえしだぁー!」ジャバー!
晴「はぷっ!? なんのぉ」コチョッ
光「ひゃうんっ!?」ビクッ
晴「取り返したぜ……びしょびしょにしてやるっ!」バシャァァァ! ・・
光「くっ! なら、アタシも!」コチョッ
晴「んむぅ!? す、好きにさせるかっ!」コショッ
光「うひぃっ! わ、わきばら、おなかだめっ!」コチョコチョコチョコチョ
晴「光の弱点は知ってんだよ! ……ひゃうっ!」コショコショコチョコショ
光「条件は、あふっ! アタシも同じぃ!?」コショコチョコチョチョ
晴「ひーかーるーー!!」コーチョコチョコチョナデナデサスサス
光「はふっ! ま、まいったって言うまで、んんっ! やめるもんかぁぁぁっ!?」コチョコチョグリグリクシュクシュキャワワ
9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:20:13.72 ID:/t5el2zJ0
………………
…………
……
晴「……あのさ光」
光「うん」
晴「オレたち掃除してるだろ」
光「うん」
晴「だから、プールにあさーく水張ってるじゃん?」
光「そうだな」
晴「……走ったり暴れたりしたら、むちゃくちゃ足取られてキツい……」ハァハァ
光「今気付いた……」ハァハァ
晴「遅いっ。……掃除しようぜ、一緒にさ」
光「うん。そうする」
10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:25:56.44 ID:/t5el2zJ0
ゴシゴシゴシゴシ……
光「おかゆいところはありませんかー」
晴「無いだろ」
光「喋ったらおもしろいのになぁ」
晴「喋ったら不気味だろ……っていうか、近すぎ」
光「ン……晴ちゃんが掃除したのを二重にゴシゴシするルールじゃなかったっけ?」
晴「肩ほぼくっついてんだけど」
光「痛いか?」
晴「いや別に。そろそろ休憩にしないか?」
光「そうだな! ここの汚れ落としたらすぐ行く!」
11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:30:30.27 ID:/t5el2zJ0
晴「何だよ、先に行けってか。んしょ、んしょ」
光「ラダーを一段ぬかしで登るの、危ないぞ」
晴「だから面白いんだろ?」
光「はは、言えた。危ないことは面白い!」
光(晴ちゃんってシャツ形に日焼けしてるんだな。ま、アタシも似たようなものだけど)
光(……背中、真っ白。肩幅狭くってどこか華奢で、女子らしいよなぁ。……きれい……)
晴「おい光! アイツの用意したクーラーボックス、アイス用意してある!」
光「ええっ、本当!?」
晴「マジ! 早く来いよ!」
光「それはいいな……すぐ終わらせる!」ゴシゴシ
12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:37:06.96 ID:/t5el2zJ0
………………
…………
……
プールサイド
クーラーボックス「冷えてるゾ」パカッ
光「おお、いろいろある!」
晴「オレはソーダな!」
光「はい」スッ
晴「サンキュ。で、光は? 今日バニラねーけど」
光(晴ちゃん、三口目くらいで交換しようとしてくるし……)
光「コーラかな! いただきます!」パクッ
・
晴「うし、いただきまーす。あむっ、はむっ」
光「あむ、……ん?」
13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:40:50.21 ID:/t5el2zJ0
晴「一口分けてくれねーか?」アーン
光「はい」
光(……ふっふっふ、今日も当てられた、当てられたぞ、ふっふっふ……)
晴「ン……あむ。あむ」
光「美味しい?」
晴「んっ、これこれ♪ ほら光も」
光「良いのか? なら、棒貸してくれ」
晴「ちげーよ。口開けろ」
光「ほえ?」アーン
晴「えい」
光「はぷっ!? ……むー、美味しいけど強引だぞ」
晴「へへっ♪ いーじゃん別に♪」
光「まぁそれもそうだけど、だなぁ。あむ、……ちゅるっ」
晴「じゅじゅ……うわ、もう手ベトベト……ってことはねーけど」
光「溶けるの早いなぁ。日差しものすごく強いし」
14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:41:56.61 ID:/t5el2zJ0
晴「こういう時の食い方……知ってるか?」
光「知らないけど想像つくぞ」
晴「…………」
光「…………」
晴 光「「あむあむあむあむあむあむあむあむっっ!」」ジャクジャクジャクジャクッ!!
晴 光「……〜〜っ!!」キーンッ!
15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 16:50:00.39 ID:/t5el2zJ0
………………
…………
……
晴「あー……いったぁ……」ギンギン
光「うう、まだ頭ん中声がしてる……」 ズキズキ
晴「アイスクリーム頭痛だっけ? これ、あったまったら治ったりしない?」
光「流石に民間療法すぎないか?」・
晴「だよなー」
光「試そう!」
晴「なんでそうなる!」
16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 17:04:02.92 ID:/t5el2zJ0
光「え、晴ちゃんは治したくないのか……?」ジトッ
晴「は? なに、なにこのオレが悪いって流れ?」
光「いや別にいいんだ。ただアタシは、目の前に解決する手段があるのに、それを試せないのがイヤなだけでだな……」
晴「いやその手段とやらに確実さがだな……。あーもう、光はどう考えてるんだ?」
光「おしくらまんじゅう」
晴「夏なのに?」
光「うん!」
晴「オレパス」
光「一人でもやる!」
晴「無理だろ」
光「今気付いた……」
晴「遅いっ!」
晴「ってか、日射し強いんだから、日向ぼっこだけでよくね?」ゴロッ
光「それもそっかぁ」ゴロッ
17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 17:17:23.21 ID:/t5el2zJ0
ジリジリ……ジリジリ……
晴「あ゛あ゛あ゛ー゛……や゛ー゛きーこーろ゛ーさーれ゛ーる゛ー……」
光「うわはははは、ぽっかぽかだ」
晴「……プールサイドのザラザラって痛いよな」
光「転ばないよう工夫してくれてるらしいけど、痛いなぁ、確かに」
晴「首痛い。枕欲しい」
光「針山修行ごっこ♥」ニッコリ
晴「し・ね・ぇ・か・ら!」
光「な、なんだと……」シュン
晴「いやそりゃそーだろ」
18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 17:19:23.31 ID:/t5el2zJ0
光「うーん、なら、枕だけでも用意しよう。空けといてるぞここ!」シパパパパパパンッ!
晴「膝枕をドラミングするな! エイトビートもダメ!」
光「し晴「シックスティーンビートも無し! ビート縛り離れろ!」
光「むぅー……で、使う? 使わない?」
晴「そー言えばはじめてだな、こーいうの」ストン
21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 17:52:25.25 ID:/t5el2zJ0
光「へへー。おかゆいところはありませんかー」
晴「いやだからここ床屋じゃねーから」
光「晴ちゃんはごっこ遊びに全く付き合ってくれないな……」シュン……
晴「あーえっと、痒いところはありませんよー」
光「うんうんありがとう!」ワシャワシャワシャワシャ
晴「髪をわしゃわしゃすんなー!」
光「髪じゃないならこっち?」むにっ
晴「ほっふぇはなほひゃらなひは!」
光「わからないから離すぞ」
晴「ほっぺは尚更無しだ! っていうか、位置関係的にオレやり返せないんだけど!」
22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 18:06:15.19 ID:/t5el2zJ0
光「手が顔に届かないからか?」
晴「いや届く。ただ、光は顎を引けば避けられるけど、オレは避けられねーじゃん」
光「あーなるほど、フェアーじゃないってワケだ」
晴「ああ」
光「……仕返し、したい?」
晴「そりゃ、まぁ」
光「じゃあこうやって顔を近づけてだな」ズイッ
晴「え」
光「……これでフェア、かな?」
晴「……近すぎ」
光「近付けてるんだ、当たり前だ」
23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/10/29(木) 18:10:10.97 ID:/t5el2zJ0
晴「…………」
光「…………」
光「……足りないなら、もっと近づけようか?」
晴「……あのさ光」
光「……うん」
晴「光はさ、オレに膝枕してるじゃん」
光「うん」
晴「それで背中丸めてさ、顔近づけてるじゃん?」
光「そうだな」
晴「……背中、丸め過ぎでキツくね?」
光「……今気づいた……」
晴「お・そ・い!」ぷにっ
光「いひゃひよ!(痛いぞ!)」むにむにっ
晴「ひゃーにゃーひぇー!(はーなーせー!)」ぷにぷにっ
おわり
元スレ
結城晴「水のないプール?」南条光「さぁ、お掃除タイムだ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446101324/