1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:22:58.50 ID:AKORdv7Wo
柚「えい」フリフリ
P「? なにかけてんだ」
柚「柚子胡椒」
柚「えへへ、アタシと同じ名前だなーって♪」
P「…楓さんに今度教えてあげるといいぞ」
柚「? 分かった」
2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:24:46.89 ID:AKORdv7Wo
柚「いただきまーっす」
P「おあがり」
ズルズル…
柚「んーおいしい。あったまるねぇ」
P「…たしかに、にゅうめんに柚子胡椒は合うよなー…あ、俺もにゅうめん食べたくなって来た」
柚「でもPサンお茶漬け頼んじゃったじゃん」
P「うん。だからちょっと頂戴」
柚「えー」ブー
柚「ってのは、冗談、冗談。器貸してー」
P「サンキュ」
柚「いえいえー♪」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:27:16.17 ID:AKORdv7Wo
店員「おまたせしましたー」
P「お、来た来た」ズルズル…
P「うん。やっぱさっぱりして締めにいいな」
柚「そうだねっ」
P「お前は飲んでないだろ」
柚「雰囲気雰囲気」ズルズル
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:29:03.08 ID:AKORdv7Wo
柚「なんだか豪華だねー」
P「具がいっぱいだな。家だと面倒で、こんなに用意する気にならんし」
柚「それはお茶?」
P「…たぶん、昆布茶じゃないか。飲む分にはあれだけど、お茶漬けにするのにはさっぱりしていいぞ」
柚「詳しいね。さすが飲んだくれP♪」ズルズル
P「人聞きの悪い…あの人たち、俺が見てないとそれこそ飲んだくれちまうからなぁ…」ハア
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:31:38.63 ID:AKORdv7Wo
柚「今日はだれと来てたの?」
P「和久井さん、川島さん、三船さん…と、ルキトレさんだな」
柚「? ルキトレさんって、お酒飲めないよね?」
P「ああ。だからかわいそうに、川島さんに絡まれてたな」
柚「あちゃー」
P「…よしっと。頂きます」
柚「ご飯の最中にもう一度頂きますをするのもおかしいね」ケラケラ
P「…たしかに」ズズ…
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:33:35.28 ID:AKORdv7Wo
柚「ねーPサン、アタシもお茶漬け食べたいなー」
P「そうか? じゃあ取り分けて…」
柚「そのまま器ごとちょーだい?♪」
P「…別にいいけど。はい」
柚「ありがとー♪」ヒョイ
P(…せっかく反対側を向けて渡したのに、俺が口をつけた方からすするんだな…)
柚「ン、おいしいかも…ほんとだね。さっぱりしてる」モグモグ
P「だろ?」
柚「まー出してくれたのはお店の人だけどねー」ケラケラ
P「仰る通りです」
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:35:33.87 ID:AKORdv7Wo
柚「ありがとー。おいしかった」ヒョイ
P「おう」
P「…それで?」パク
柚「ン?」
P「…どうして雨の中、あんなところに突っ立ってたんだ?」
柚「…それは…」
P「和久井さんたちをタクシーに乗せるようと思って表に出なけりゃ、気づかなかったかもしれない」
P「…なにか、あったのか?」
柚「……」ズルズル…
柚「別に、なにかあったってことも、ないけどね」
P「…そうか?」
柚「うん」
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:37:59.46 ID:AKORdv7Wo
柚「雨が降るとさ、寒いよね」
P「夜だしな」
柚「うん。…それでね? 傘を差して、ぽてぽてーって、一人で歩いてると、なんだか急に凍えて来て」
柚「ぶるぶるってなって、フードをしてみたんだけど治んなくて」
P「…」
柚「……それで、気がついたらしゃがみ込んでて。足が動かなくなっちゃったんだー」
P「…柚」
柚「ねえ、Pサン? …アタシ…は、」
P「柚」
柚「……なに?」
P「そろそろ出ようか。もう食べ終わっただろ?」
柚「…ン、そうだね。そうしよっか」
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:40:08.96 ID:AKORdv7Wo
柚「ご馳走さまー。あったまったー」ポカポカ
P「それはなにより」
柚「ひょっとして、Pサンはこのあとアタシのことを家まで送ってくれたり?」
P「自分で言うのか、それ」
P「残念でした。俺も飲んだからな。そうするとしても、代行運転を呼ぶしかない」
柚「そっかー」
10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:43:15.15 ID:AKORdv7Wo
P「うん。だからまあ、とりあえず事務所まで一緒に歩くか?」
P「それからタクシーを呼んでもいいだろ」
柚「うん」
テクテク
柚「ちょっとだけ…雲が切れて来たね」
P「上を見ながら歩くと転ぶぞ」
柚「ほら。涙がこぼれないようにね?」テヘ
P「…そうか」
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:45:31.65 ID:AKORdv7Wo
柚「えいっ」ヒョイ
P「…落っこちないようにな」
柚「うん」テクテク
P「…器用なやつ。猫みたいだな」
柚「そう? けっこうPサンには懐いてるつもりなんだけどにゃ~」
P「はいはい」
柚「あ、オンナノコの台詞をそんな風に聞き流しちゃだめなんだよー。アタシ以外の子にそんなことしちゃだめだよー」メッ
P「…了解」
12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:47:43.95 ID:AKORdv7Wo
柚「ねえPサン」
P「ん?」
柚「ほら、上見て。星がきれいだよ」
P「…」
何の気なしに上を見上げると――塀の上から俺を見下ろす柚の顔が、目と鼻の先だった。
いたずらっぽく舌を出す彼女と不意打ちで目が合った。
柚「てへ」
P「てへじゃねえよ」
13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:49:57.16 ID:AKORdv7Wo
P「…そうだな」スッ
柚「ン?」
P「たしかに、一個だけずいぶんキラキラしてる星があるな。おかげでその星しか目に入らなかったけど」
柚「……」
柚「…うわ、臭い台詞…」
P「うわってなんだよ」
14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:51:40.14 ID:AKORdv7Wo
P「なあ。いま俺は、柚に言われなければ星に気がつかなかったんだ」
柚「? うん」
P「そんなもんだよ。どんなに輝いていたって、遠いとけっこう気づかないもんだ」
P「もっと近づいて、声をかけて、上を見上げてもらう努力をすればいい。なにも持って生まれたもんが全部じゃないしな」
柚「…それ、微妙にフォローになってないんじゃないカナ…」
P「え、そう?」
柚「…うん…まあ、いいけどさ」
15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:53:20.34 ID:AKORdv7Wo
柚「はー。Pサンってば…もう」
柚「なんか、なに悩んでたのか、分かんなくなっちゃったよ…てへ」
P「それでいいんじゃないか?」
柚「そう?」
P「うん。悩んだって仕方ないさ。反省することは必要かもしれないけれど、…上手く行かないなって思い煩うのはよくないよ」
柚「…うん。そうだね。そーかも」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:55:55.37 ID:AKORdv7Wo
柚「アタシ、もうちょっとだけ――頑張ってみる」
P「そっか」
柚「だからま、ぼちぼち応援しててね」
P「ぼちぼち、な。了解」
柚「ありがと。よろしくー」ニヘラ
17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 18:57:23.38 ID:AKORdv7Wo
終わりです。
ウッヒョーってノリで書いたら短かった…またちゃんとした柚ちゃんSSそのうち書きたいです…。
では、お読み頂いた方には感謝です。柚ちゃん可愛い!
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 19:16:54.85 ID:uFCQ+/FQo
乙
次回にも期待!