1: ◆8dLnQgHb2qlg:2015/03/28(土) 23:56:33.71 ID:rDJaPVTu0
みく「ただいま」
まゆ「おかえりなさい」
みく「疲れたぁ……ってなんでいるにゃ!?」
まゆ「だって、合鍵返せって言われてませんから」
みく「う、それはそうだけど……」
まゆ「そんなことより、今日はしょうが焼きですよぉ?」
みく「ホント? じゃなくて、勝手に入っていいとは言ってないの!」
まゆ「だってみくちゃんは食堂閉まってたら、ほっといたらスーパーのお惣菜で済ませてしまうじゃないですか」
みく「みくだって料理くらいできるにゃ!」
まゆ「面倒だからってしないくせに」
2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/28(土) 23:58:54.81 ID:rDJaPVTu0
みく「そ、そういうこともあったりなかったり……」
まゆ「たまにしかありませんし、遅くなるなら私がつくります」
みく「ふんっ、みくだってやればできるにゃ。ほっときゃいいのに」
まゆ「あらぁ? 今日は眼鏡かけてたんですねぇ?」
みく「それは今関係ないでしょ」
まゆ「そうですかぁ? 高校デビューで敬語で話してしまって今でもタメ口に直せない前川さぁん?」
みく「表出るにゃ! このオカンが!」
まゆ「不出来な娘を持つと苦労するんですよねぇ。ちゃんと生活できるか心配で心配で」
みく「言ったにゃ!? この――」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/28(土) 23:59:28.09 ID:rDJaPVTu0
小梅「まゆさん、みくさんの部屋に行ってるのかな? 隣が静か……」
小梅「……うん、ゆっくり映画見れるね」
小梅「……誘わないよ? サメ映画マラソンは……さすがに付き合ってもらうの悪いから」
小梅「……喧嘩するほど、仲がいいんだと思うよ?」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 00:03:00.86 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「お隣さんの世話を焼くのは当たり前ですよ?」
みく「世話焼くなら反対隣の小梅チャンにすればいいじゃん!」
まゆ「小梅ちゃんは誰かさんと違ってしっかりしてますからね」
みく「……うん、そうだね」
まゆ「もうできましたから、食器出すの手伝ってくださいよ」
みく「はぁ……もう先に食べてしまうにゃ」
まゆ「みくちゃんはご飯とお味噌汁をお願いしますね」
みく「はーい。いつもの場所だよね?」
まゆ「そうですよ? 全部食器棚にあるはずですけど」
みく「なんでみくより台所把握してるにゃ……」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 00:03:46.70 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「みくちゃん早く来てください」
みく「ちょっと待っててよ。今行くから」
まゆ「はい、揃いましたね。それでは、いただきます」
みく「いただきます」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 00:05:32.94 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「はむ……今日も自信作です」
みく「あむ……うん、いつも通り美味しいにゃ」
まゆ「みくちゃんに付き合うとお肉ばっかりになるのは困り物ですけど」
みく「当然の結果にゃ。最初にお魚出してきた以外まゆチャンはよくわかってるにゃ」
まゆ「あのときは謝ったじゃないですか。まだ食べれないんですよね?」
みく「せっかくお肉食べてるときにあれのことはいいの」
まゆ「なんとかして食べさせたいですけどねぇ」
みく「ノーセンキューにゃ。そんなのはみくが決めるの」
まゆ「バランスと美味しい料理を思うと……」
みく「だからオカンかって」
まゆ「最近それも悪くないと思ってるので効きませんよ?」
みく「もう、まゆチャンはどこを目指してるの……」
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 00:17:05.13 ID:uYC9Vc9u0
みく「はむ……くぅ、このちょっと辛めの味付けがたまらないにゃあ」
まゆ「相手に合わせて味付けを変えるのってやりがいありますよ?」
みく「言うのは簡単だけど、なかなかできることじゃないよ?」
まゆ「私はどんなものでも食べられるので、まだ簡単なんですよ。一部駄目ですけど」
みく「辛いものだよね。そう言えば、Pチャンの好みってどうなの?」
まゆ「Pさんは甘めがお好きですねぇ。卵焼きも砂糖派ですし」
みく「あんなに堅物っぽいのに意外だにゃ」
まゆ「普段はやせ我慢して食べてることもありますし。表情に出ないからバレないものですね」
みく「Pチャンが苦しんでるの見てたの?」
まゆ「私が苦手なものをつくることはありませんけど。好き嫌いはよくないですよねぇ?」
みく「やっぱオカンだにゃこれ。みくに来ませんように……」
まゆ「みくちゃんは強敵ですから。じっくり落としてあげます」
みく「それもそれでなんか怖い!」
12: ◆8dLnQgHb2qlg:2015/03/29(日) 12:07:19.07 ID:uYC9Vc9u0
みく「ふー、美味しかったにゃ」
まゆ「ごちそうさまでした」
みく「ごちそうさま」
まゆ「すぐ片付けてしまいますね」
みく「それくらいならみくがやっとくよ」
まゆ「それじゃあ、二人でやりましょうか」
みく「結局まゆチャンメインなのは変わらないんだね……」
まゆ「細かいことはいいじゃないですか。早く片付けてしまいますよ?」
みく「はーい」
13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 12:08:42.91 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「水が冷たいですねぇ。あ、これしまっておいてください」
みく「はいはい。だからそっち代わるって言ったのに」
まゆ「好きでしてることですから。これもお願いします」
みく「はい。これこっち?」
まゆ「そうですよ……はい」
みく「ん」
まゆ「…………」
みく「…………」
14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 12:09:53.07 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「こんなものですかね」
みく「終わりだね。それじゃ、お風呂入るにゃ」
まゆ「はい。行きましょうか」
みく「って準備してきたの?」
まゆ「そうですけど?」
みく「あ、うん。不思議そうな顔してセット取り出さなくていいから」
まゆ「もしかして、ダメですかぁ?」
みく「ああもう何度も一緒に入ってるでしょ。大丈夫だよ」
まゆ「じゃあ早く行きましょう。早く」
みく「コロッと変わったにゃ!」
15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 14:24:04.61 ID:uYC9Vc9u0
小梅「あ、静かになった」
小梅「……たぶん、お風呂行ったんじゃないかな?」
小梅「……今日は、ご飯もお風呂も済んでるから……寝るまで、ずっと見れるね」
小梅「……え? サメはチェーンソーで切れるのかって?」
小梅「……どうだろうね……試してみたい?」
小梅「……ただのサメがいる海は……ちょっと嫌」
小梅「……だ、だって、熱くて溶けちゃうから。もっと暗かったら……いいけど」
16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 14:24:38.88 ID:uYC9Vc9u0
みく「ふゅー生き返るにゃあ……」
まゆ「温まりますねぇ。今日は大変でしたか?」
みく「ダンスレッスンHELLモード」
まゆ「ああ、あれを……私より得意だから羨ましいですよ」
みく「動くのは得意だからね。まゆチャンは歌えるからいいよね?」
まゆ「ボーカルレッスンとダンスレッスンだと、ダンスの方が疲れませんか?」
みく「疲れ方が違うけど、確かに。動くからにゃ……」
まゆ「苦手だとスパルタになりますからねぇ」
みく「得意になっても鬼だにゃ」
まゆ「うー……」
みく「ほら、ぶくぶくしない。沈まないの」
17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 14:25:17.05 ID:uYC9Vc9u0
みく「そろそろ小梅チャンの誕生日のこと考えないとね」
まゆ「そんな時期ですねぇ」
みく「またライブあるだろうから、その後パーティーでいいよね?」
まゆ「小梅ちゃんは遅くまで公演することはないでしょうし、みくちゃんよりは簡単ですね」
みく「じゃあそれで決まりだにゃ! 今度はケーキどうする?」
まゆ「つくれないこともないですけど……」
みく「小梅チャンが喜ぶのってなると……目玉とか……」
まゆ「うぅ……小梅ちゃんのためなら……」
みく「いや、無理はしなくていいと思うよ?」
まゆ「め、目を瞑ってつくればなんとか」
みく「危ないことすんのやめい!」
18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 14:26:13.07 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「だ、だって……」
みく「手伝ってもらってもいいんじゃないかにゃ?」
まゆ「得意な人は全員予定があったはずなんですよねぇ」
みく「えーと……ほら、意外と気づいてないだけで他にもできる人いるかもよ?」
まゆ「ダメ元で探してみますかぁ」
みく「聞き込みしてればどっかで見つかるかもにゃ」
19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 14:26:47.87 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「そうだといいんですけどぉ……ダメなら私がつくりますよぉ……うふふ……」
みく「あれ? まゆチャン大丈夫?」
まゆ「ちょっときついですかねぇ……」
みく「弱いんだから気をつけてよね。大丈夫? 立てる?」
まゆ「一応支えてもらえますか?」
みく「ちゃんと捕まってよ? ゆっくりだからね?」
まゆ「ごめんなさい……」
みく「そう思うなら遠慮なく頼るの!」
まゆ「あぅ……そうします……」
20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:08:15.08 ID:uYC9Vc9u0
みく「とりあえずみくの部屋に入れたものの……どう? 調子戻ってきた?」
まゆ「ずいぶんよくなりましたよぉ。なので、うちわください」
みく「調子悪い人には渡せないにゃ。大人しく扇がれるがいいにゃ」
まゆ「少しくらいいいじゃないですかぁ」
みく「ちゃんと髪乾いてる?」
まゆ「大丈夫ですよぉ……これじゃあいつもと立場が逆です……」
みく「一つしか違わないのに何言ってるにゃ」
まゆ「まゆの方がお姉さんじゃないですか」
みく「この状況でそんなこと言うの?」
まゆ「ああ、ぐりぐりしないでぇ」
21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:09:11.65 ID:uYC9Vc9u0
みく「もうまゆちゃんも疲れたでしょ? みくも疲れたし、早いけど寝ちゃおっか」
まゆ「そうですね。もう11時ですし、いいんじゃないでしょうか」
みく「それじゃあ送ってく……その枕は何?」
まゆ「お泊りセットの準備は完璧に決まってるじゃないですか」
みく「やたら大荷物だと思ったら!」
まゆ「それじゃあ、もう寝ましょうか」
みく「あのさ、みくの部屋にはベッドひとつしかないんだけど?」
まゆ「問題ありませんよね?」
みく「普通にみくのベッドに置かない!」
まゆ「おやすみなさい」
みく「上がりこむにゃ! ああもう狭いってば!」
22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:09:53.53 ID:uYC9Vc9u0
小梅「……声、するね。戻ってきたのかな?」
小梅「……また騒いでるね」
小梅「……え? 竜巻に乗って飛ぶくらいは、するよ?」
小梅「あれ? 近づいてきてる?」
みく「小梅チャン!」
まゆ「小梅ちゃんっ」
小梅「みくさん、まゆさん、どうしたの?」
みく「ちょっとこっち来るにゃ」
まゆ「少し来てくださいねぇ」
小梅「あ、う、宇宙人みたいに連れて……テレビとか、つけたまま……か、鍵閉めないと」
23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:10:27.09 ID:uYC9Vc9u0
みく「これでいいにゃ」
小梅「ぁぅ……ま、まゆさんの、部屋?」
まゆ「そうですよぉ。それじゃあ寝ましょうか」
みく「ちょっと広くなったからってどうだか」
まゆ「小梅ちゃん小さいですし、みくちゃんのシングルよりは広いはずですよ?」
小梅「両側からくっつかれると……苦しい……」
みく「細かいことは気にしないにゃ」
小梅「ぇー……あ、テレビとか、消してくれた?」
まゆ「そういえば忘れてましたね」
小梅「鍵も、閉めてくれたんだね。ありがとう」
まゆ「……小梅ちゃん?」
24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:11:01.15 ID:uYC9Vc9u0
小梅「映画途中になっちゃったけど……お泊り会、だよね……?」
みく「そうだけど……」
小梅「お泊り会って、夜は怖い話……するよね?」
まゆ「ひぃぃぃぃぃ」
みく「まゆちゃんどうし――人魂ァ!?」
小梅「水の音とか、隙間風とか、柳の音とかは……お任せで」
まゆ「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて」
小梅「そう……? これは、去年の夏のことなんだけどね……」
まゆ「みくちゃんみくちゃん」
みく「何だにゃ?」
まゆ「知ってましたかぁ? 目を瞑ると余計怖いんですよぉ?」
みく「じゃあ開けときゃいいじゃん」
まゆ「そんなことできると思いますかぁ?」
小梅「余裕そう……だね? それでね、山道で迷ってるときに先の方に明かりが……」
25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:11:26.42 ID:uYC9Vc9u0
まゆ「……! ……!」
みく「一緒に締められるとみくまで苦しい……」
小梅「……こんなところに宿があるって、変……だよね?」
まゆ「――――――――」
みく「え、これみくだけ聞くの?」
26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:12:07.47 ID:uYC9Vc9u0
小梅「どこからかなって思ったら、裏の方から……」
まゆ「…………」
みく「ま、まさか行かないよね?」
小梅「ぴちゃ……ぴちゃ……って音が……」
まゆ「!!」
みく「だからこの効果音なんやねん!」
27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:12:34.85 ID:uYC9Vc9u0
小梅「下からずる、ずるって……あれ?」
まゆ「………………」
みく「……zzzz」
小梅「寝ちゃった、ね?」
小梅「……疲れてるみたいだったから、軽いいたずらにしたよ?」
小梅「……うん、おやすみ」
小梅「おやすみなさい、まゆさん、みくさん……ふふっ」
28:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/29(日) 18:13:54.68 ID:uYC9Vc9u0
以上です。読んでいただきありがとうございました。
世間ではだりみくと言われていますが、まゆみくですよ!まゆみく!
転載元
みく「世話焼き」
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