2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:41:40.38 ID:dln76bcrP
杏「ぐ~……」
光「何やってるんだ、杏?」
杏「すぴ~……」
光「ねぇってぱ!」
杏「……杏は寝てるよ」
光「起きてるだろ」
杏「うるさいなぁ……杏は抗議するんだ! こんなに杏を酷使する鬼畜プロデューサーに!」
杏「週休8日を希望する!」
光「だからPの机の上で寝てたのか」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:43:00.77 ID:dln76bcrP
杏「とにかく! 杏はプロデューサーが来るまで動かないよ」
光「それじゃPが働けないだろ」
杏「働きたいなら杏を休ませてからにするんだ!」
ガチャン
光「ん? 誰か来たな」
杏「プロデューサーかな? それじゃ……ぐ~……」
きらり「にょわー」
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:43:32.21 ID:dln76bcrP
杏「ま、まずいっ! 早く逃げないと―」
きらり「杏ちゃんだにぃ。カワイイにぃ」ヒョイ
杏「はっ、放せぇっ!」
きらり「きらりんルームにいらしゃーい」
ギャー
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:44:41.29 ID:dln76bcrP
光「二人とも仲が良いな!」
杏「そんなこと言ってないで杏を助けるんだ!」
光「でもきらりは楽しそ―」
ガチャン
きらり2「にょわー」
光・杏「っ!?」
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:45:44.50 ID:dln76bcrP
光「何できらりが二人もいるんだ!?」
杏「……そういえばきらりの様子がおかしい気がする」
光「きらりの目が……赤い……?」
きらり1・きらり2「にょわー」
きらり2「光ちゃんカワイイにぃ」
光「!?」
きらり1「きらりんルームに招待するにぃ」
「光、こっちだ!」
光「っ!」ダッ
杏「あっ、待て! 杏を置いてくなー!」
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:47:03.75 ID:dln76bcrP
光「ハァ……ハァ……」
「大丈夫か、光?」
光「あぁ……助かった、晶葉」
晶葉「それは良かった……しかし、何とかしなくては……」
光「晶葉……きらりがああなった原因は……まさか……」
晶葉「あぁ……私の作った発明品が原因だ……」
晶葉「あれは……1時間前の出来事だ…………」
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:49:01.44 ID:dln76bcrP
― 1時間前 ―
きらり「にゃっほーい!きらりだよ☆」
晶葉「きらりか。頼まれた物はできているぞ」
きらり「晶葉ちゃんさっすがー!」
晶葉「ふっふっふっ……私は天才だからな」
きらり「晶葉ちゃん……この飴は何だにぃ?」
晶葉「あぁ、それか……それは杏から頼まれた物で―」
きらり「それじゃきらりが杏ちゃんに持って行ってあげるゆ☆」
晶葉「! 待て、きらり!」
きらり「杏ちゃん、待ってりゅ☆」
バタン
晶葉「…………まずいことになったぞ……」
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:50:17.04 ID:dln76bcrP
きらり「杏ちゃんにこれを上げれば喜ぶ? 杏ちゃん喜ぶ!」
きらり「でもこの飴おいしいのかにぃ?」
きらり「おいしくなかったら杏ちゃん喜ばないかもしれないゆ」
きらり「味見してみるにぃ☆」パク
きらり「……あんまりおいし―」
ドクン
きらり「!?……うぅ……な……」
ドクン
きらり「あん……ずちゃん…………」
ポコン
きらり2「にょわー」
10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:51:22.76 ID:dln76bcrP
― 現在 ―
光「それで……きらりが持って行った飴は一体?」
晶葉「あれは……あの飴を舐めると自分が増殖するんだ」
光「!?」
晶葉「飴を舐めた時とその後20分おきに増殖する…………おそらく……今きらりは16人いる」
光「そっ、そんなに!?」
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:52:19.37 ID:dln76bcrP
晶葉「しかし、まだ完成品ではないんだ……」
光「何か問題があったのか?」
晶葉「あぁ……一つ目は、光も知ってるかもしれないが目が赤くなる」
晶葉「2つ目は、本体以外の知能が著しく低下する」
晶葉「さっきのきらりの様子がおかしかったのはこれが原因だろう」
晶葉「そして最後に……増殖体は欲求が強くなる」
光「それってまさか……」
晶葉「あぁ……カワイイものをきらりんルームにしまうようになる」
光「……んん?」
12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:55:06.55 ID:dln76bcrP
光「小梅と見た映画では食欲が増してた気がするぞ」
晶葉「きらりの場合、カワイイものを集める欲が強いらしい」
光「そうか……」
晶葉「きらりはこうしている間にも増殖し続け、カワイイものを集めている」
晶葉「光、力を貸してくれないか?」
光「わかった! 事務所の平和はアタシが守ってやる!」
13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:56:14.29 ID:dln76bcrP
晶葉「助かるぞ、光」
光「でも、どうやってきらりを元に戻すんだ?」
晶葉「ここに効果を打ち消す飴がある。これを本体に食べさせれば……きらりは元に戻る」
光「よし、わかった! それじゃ本物のきらりを探せばいいんだな!」
晶葉「探す必要はないぞ。おそらくきらりは……地下一階のきらりんルームにいるだろう」
光「ここは3階だよな」
晶葉「あぁ。だからエレベーターで地下一階まで向かう」
光「わかった! ならすぐ行くぞ、晶葉!」
14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 17:57:54.76 ID:dln76bcrP
― エレベーター前 ―
晶葉「急がないとまたきらりが増殖してしまう」
光「大丈夫だ! アタシがついているからな!」
晶葉「しかし、二人では心許ないな……」
チーン
早苗「うー……頭が痛いわ…………」
光・晶葉「早苗!」
早苗「っ!……ちょっと……大声出さないで…………」
光「二日酔いなのか?」
早苗「えぇ……だから静かにしてくれない……?」
晶葉「早苗……頼みがあるんだ」
15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:00:00.64 ID:dln76bcrP
早苗「事情はわかったわ……一応手助けはしてあげる……」
光「ありがとう、早苗!」
早苗「っ!……だから大声出さないでね……」
光「あっ、そっか……ごめん」
晶葉「……それじゃエレベーターに乗るか」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:02:23.51 ID:dln76bcrP
光「大丈夫か、早苗?」
早苗「うー……水があれば……」
晶葉(頼む相手を間違えたかもしれない)
チーン
晶葉「ん? 一階で止まったぞ」
光「……誰か入ってくるぞ」
きらり×4「にょわー」
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:03:37.11 ID:dln76bcrP
光・晶葉「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!」
早苗「……本当にきらりちゃんが増えてるのね…………」
早苗「それじゃあたしに任せなさい……あー……頭痛い」
晶葉「たっ、頼んだぞっ、早苗!」
早苗「早いとこ済ませちゃおうか……」
19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:05:16.44 ID:dln76bcrP
早苗「きらりちゃん……たちには悪いけど、本物じゃないし大丈夫よね」
早苗「さーて、きらりちゃんたち、覚悟は―」
きらり1「早苗ちゃんカワイイにぃ」
きらり2「カワイイにぃ」
早苗「…………え……本当かしら?」
きらり1「カワイイにぃ」
早苗「……えっとぉ…………何か照れるなぁ」ニヘラ
きらり2「早苗ちゃんカワイイにぃ」
きらり1「きらりんルームにいらしゃーい」ヒョイ
早苗「そっ、そんな言わなくてもいいわよ」テレテレ
20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:06:52.56 ID:dln76bcrP
晶葉「……ダメだったか」
光「お酒って怖いんだな」
きらり4「晶葉ちゃんカワイイにぃ」
きらり3「光ちゃんカワイイにぃ」
晶葉・光「!?」
きらり3・4「きらりんルームに招待するにぃ」
21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:09:14.91 ID:dln76bcrP
晶葉「まずいっ! 逃げるぞ光!」
光「でもっ、早苗が!」
晶葉「早苗はもうダメだ!」
早苗「いやー……あたしもまだまだいけるのかなぁ」ニヘラ
きらり1「早苗ちゃんカワイイにぃ」
きらり2「カワイイにぃ」
早苗「そっかぁ……エヘヘ……」
光「っ! ごめん、早苗! 絶対後で助けるからな!」
22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:10:47.63 ID:dln76bcrP
きらり1「二人とも逃げちゃダメだにぃ」
きらり2「カワイイにぃ」
晶葉「ハァ……ハァ……ダメだ。逃げ切れない……」
光「晶葉! 走るんだ!」
晶葉「ハァ…………私はもうダメだ……光、これを……」
光「っ! これは!?」
晶葉「効果を打ち消す飴だ……持って行ってくれ」
23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:12:09.97 ID:dln76bcrP
光「晶葉っ! お前も一緒に―」
晶葉「二人一緒ではきらりたちからは逃げられない。だが……私が犠牲になれば光は助かる……」
光「でも―」
きらり1・2「見つけたにぃ」
晶葉「見つかったか……早く行くんだ!」
晶葉「事務所を……頼んだぞ…………ヒーロー……!」
光「あっ、晶葉あああああああああああああああああああああああ!!」
24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:14:23.06 ID:dln76bcrP
きらり1「晶葉ちゃんカワイイにぃ」
きらり2「きらりんルームにいらしゃーい」
晶葉「うわあああああああああああああああああああああああああ!」
晶葉「放せっ! 放すんだ!」
きらり1・2「にょわー」
光「っ!……ごめんっ、晶葉……!」
25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:15:04.36 ID:dln76bcrP
光「ハァ……ハァ……ここまで来れば……!」
光「……クソッ! 晶葉っ……! ゴメン……っ」
光「アタシは……無力だ……っ! 誰の力にもなれない……っ!」
光「これじゃ正義の味方になんて……っ! ひっく……」
26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 18:15:34.25 ID:dln76bcrP
光「うぅ……えぐっ…………」
「どうしたんですか? 光さん」
光「……っ! その声はっ!?」
頼子「何かあったんですか?」
光「頼子……っ!」
31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:27:13.08 ID:dln76bcrP
頼子「大丈夫ですか、光さん? お腹が痛いんでしょうか……」
光「うぅ……頼子おおおっ!」ガバッ
頼子「……っ!」
光「うわああああああああああん! 晶葉がっ! 晶葉が……」
頼子「? 晶葉さんがどうかしたんですか?」
32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:28:15.50 ID:dln76bcrP
頼子「そんなことが……」
光「あぁ……もうアタシ一人しか残っていないんだ……」
光「でもアタシだけじゃどうすることも……うぅ……」
頼子「…………光さんは正義の味方になりたかったんですよね?」
光「…………あぁ……ひっく」
33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:29:25.05 ID:dln76bcrP
頼子「光さんのなりたい正義の味方はどんなもの何ですか?」
光「ぐずっ……アタシの中の正義の味方は……格好良くて……」
光「弱い人を助けて……悪を倒すんだ…………」
34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:31:22.78 ID:dln76bcrP
頼子「……他には?」
光「うん……正義の味方は忙しくて……負けなくて……」
光「それで……っ!……正義の味方はっ……!…………挫けないんだ!」
光「……ありがとう、頼子! おかけで大切なことを思い出せたぞ!」
頼子「ふふっ、いいですよ」
35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:32:15.27 ID:dln76bcrP
光「でも……あの数のきらりたちにどうやって立ち向かえば……」
頼子「私に考えがあります」
光「本当か!?」
頼子「えぇ。でも……これは光ちゃんの力にかかってます」
頼子「それでもやりますか?」
光「あぁ……アタシは正義の味方だ!やってやるぞ!」
頼子「ふふっ。それでは説明しますね」
36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:33:02.42 ID:dln76bcrP
― きらりんルーム ―
光「きらりいいいいいいいいいいい!」
きらり×63「にょわー」
頼子「……っ! こんなに多くのきらりさんが……」
光「これじゃ本体がどれか―」
「本体は他の部屋にいるよ」
光「……っ! 杏……?」
杏「良く来たなっ、光。それに頼子」
37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:35:31.65 ID:dln76bcrP
光「杏! それはどういうことだ!?」
杏「杏がきらりたちに頼んで本体を閉じ込めたんだよ」
光「何でそんなことをっ!?」
杏「何で? 別にいいじゃんそんなこと。本物のきらりはこのきらりたちより杏を甘やかしてくれないんだ」
光「そんな理由で……っ!」
杏「そんな理由で? 光はわかってないなぁ……!」
杏「このきらりたちがいれば杏は働かなくて済むんだ! 見るんだ!」
光・頼子「っ!」
杏「あー、飴が食べたいなー」
きらり5「杏ちゃん、飴あげゆ」
杏「あーん……うん、うまい。きらりー、膝枕―」
きらり63「わかったにぃ」
38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:36:28.86 ID:dln76bcrP
杏「見たか、光、頼子? このきらりたちは杏の願いを何でも聞いてくれるんだ!」
杏「ここなら杏は働かなくて済むんだ……! 週休8日なんだ!」
光「杏……! お前って奴はっ……!」
光「そのために、晶葉をっ! 早苗を捕まえたのか!」
杏「早苗はきらりたちが勝手に捕まえてきたんだけど―」
杏「晶葉は対処法を知っているからまずいんだよねー」
杏「あっ、晶葉も早苗も本体と同じ後ろの部屋に入れてるよ」
杏「助けたいなら助けてもいいよ。できるならだけど」
きらり×63「にょわー」
39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:37:27.60 ID:dln76bcrP
光「……っ! この―」
頼子「落ち着いてください、光さん」
光「頼子……」
頼子「冷静にならなくちゃダメですよ。この方法は光さんにかかっているんですから」
光「…………わかった……!」
頼子「それでは打ち合わせ通りに……ヒーローさん」
光「あぁ……行くぞっ、きらりたち! アタシはここだあああああああああ!」
きらり×63「にょわー」
40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:38:15.10 ID:dln76bcrP
きらり35「光ちゃんカワイイにぃ」
きらり26「捕まえるにぃ」ガバッ
光「っ!」ヒョイ
きらり52「むぇー。おとなしくするにぃ」ガッ
光「っ……!」スカッ
光(頼子っ……!)
頼子「……」
41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:40:47.17 ID:dln76bcrP
――――
――
頼子「この作戦はまず……光さんに囮になってもらいます」
光「わかった! 頼子はどうするんだ?」
頼子「私はきらりさん……たちが光さんに集まっている隙に本体へと行きます」
光「そうか! わかった! アタシがきらりたちを引き付ければいいんだな!」
42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:41:42.99 ID:dln76bcrP
――
――――
頼子(このままなら……行けそうですね)
きらり6「にょわー」ガバッ
頼子「っ!」
きらり13「頼子ちゃん待つにぃ」
頼子「……」ダッ
きらり42「にょわー」
43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:42:11.18 ID:dln76bcrP
きらり61「カワイイにぃ」ガバッ
頼子「……っ!」スカッ
きらり30「むぇー」
頼子(後……少し……!)
きらり×5「にょわー」
頼子「っ!?」
44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:43:05.12 ID:dln76bcrP
杏「甘いんだよねー」
頼子「……杏さん」
杏「光があんな大声で叫ぶなんて……どう考えても陽動だよね」
頼子「……」
杏「そしたら目立たないようにしてる頼子が……本体へと向かうはず」
杏「思った通りだよ」
頼子「……」
杏「さて……飴を渡してもらおうか」
きらり×10「にょわー」
頼子「っ!」
45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:43:48.41 ID:dln76bcrP
きらり32「おとなしくするにぃ」ガバッ
頼子「っ!」スカッ
きらり3「逃げちゃダメだにぃ」
頼子「……っ」ヒョイ
杏「あぁ、もう! 光はいいから頼子を捕まえるんだっ!」
きらり×63「にょわー」
46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:45:35.74 ID:dln76bcrP
――――
――
頼子「いいえ、あまり引き付けないでください」
光「……どういうことだ?」
頼子「おそらく……本体に近づいたら私の方へきらりさんが来ると思います」
光「それをアタシが囮になって防ぐんだろ?」
頼子「誰かが指示するか、あるいは……きらりさんたちが自分の意思で」
頼子「どちらにせよ本体に近づいた人へと向かってくるはずです」
光「それじゃ近づけないじゃないか!」
47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:46:25.60 ID:dln76bcrP
頼子「そこで私が本体へ近づいたら囮となります」
頼子「そうすれば……光さんの方は無防備となります」
光「っ! その隙にアタシが本体に飴を食べさせればいいんだな!」
頼子「そうです。できますか、光さん?」
光「あぁ、アタシに任せろーっ!」
――
――――
48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:47:32.49 ID:dln76bcrP
光(頼子の言っていた通り……アタシに向かってくるきらりが少なくなった!)
光「今なら……行けるっ!」ダッ
杏「……っ! まさか……まずい! きらりたち、光を止めるんだっ!」
きらり×6「にょわー」
光「行っけええええええええええええええ!」
49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:48:18.57 ID:dln76bcrP
光「フッ」ヒョイ
きらり17「にょわー」
光「ハッ!」スカッ
きらり59「むぇー」
光「っ!……」
きらり×3「にょわー」
50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:49:12.50 ID:dln76bcrP
杏「ふぅ、危なかった……まぁ、元からこの数のきらりを相手にするのは無理だったんだよ、光」
光「……」
杏「さぁ、おとなしくそれを―」
光「杏」
杏「……何?」
光「必殺技は最後まで取っておくんだ!」
51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:49:49.16 ID:dln76bcrP
――――
――
頼子「もしこれでも本体へと近づけなかったら……」
光「近づけなかったら……?」
頼子「光さんにこの言葉を言ってもらいます」
頼子「正直……本当に効くかどうかわからないのですが……」
光「教えてくれ、頼子! 頼子の言うことならアタシは信じるぞ!」
頼子「光さん……ふふっ、わかりました。では―」
52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:50:30.21 ID:dln76bcrP
――
――――
杏「一体何を―」
光「聞くんだっ、きらりたち!」
きらり×63「にょわー?」
光「アタシに触ってもいいが……」
光「アタシに触ったら……もうカワイイものに触れなくなるぞ!!」
53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:51:27.60 ID:dln76bcrP
杏「…………いや、意味がわからないよ……」
杏「それじゃきらりたち、光を捕まえちゃってー」
きらり53「……だにぃ」
杏「ん?」
きらり37「いやだにぃ」
54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:52:00.79 ID:dln76bcrP
杏「いやいや。さっきのはデタラメだから。気に―」
きらり22「カワイイもの触れなくなるのはダメだにぃ」
きらり51「光ちゃんに触っちゃダメだにぃ」
きらり2「光ちゃんから離れるにぃ」
きらり10「むぇー」サァー
杏「いや、ちょっと待ちなよ! 絶対嘘だから!」
きらり×63「にょわー」サァー
杏「あぁ、もうっ!」
頼子「まさか……ここまで効くとは思いませんでした」
55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:52:31.49 ID:dln76bcrP
杏「きらりたちっ! 杏の言うことを聞くんだ!」
光「あきらめろ杏!」
杏「光……!」
頼子「もうおしまいにしましょう。杏さん」
杏「頼子……! いやだっ! 杏は働きたくないんだ!」
56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:53:23.42 ID:dln76bcrP
頼子「……杏さん。きらりさんの様子は見ましたか?」
杏「? ううん。部屋に入れてから見てないよ」
頼子「もしかしたら……きらりさんの具合が悪くなっているかもしれません」
頼子「晶葉さんが完成品ではないと言ってましたから……」
杏「……」
頼子「何らかの副作用があるのかも……」
杏「……わかった…………」
57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:54:17.25 ID:dln76bcrP
ガチャン
杏「はい……この部屋だよ」
晶葉「……っ! 光! それに……頼子も!」
光「晶葉っ!」
晶葉「光、飴は持ってきてくれたか!?」
光「あぁ……ここにあるぞ!」
晶葉「よしっ! それじゃ今すぐきらりに食べさせるぞ!」
58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:55:02.31 ID:dln76bcrP
早苗「うー……」
きらり「早苗ちゃん……大丈夫ゆ?」
早苗「んん……きらりちゃんありがとね…………」
きらり「これくらいへっちゃらだにぃ☆」
早苗「あー……膝枕気持ちいー…………」
59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:55:37.25 ID:dln76bcrP
光「何も問題なさそうだな」
杏「…………頼子……もしかして……杏のことハメた?」
頼子「ふふっ、さぁ光さん、きらりちゃんに飴を」
光「わかった!」
60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:56:39.10 ID:dln76bcrP
光「きらり、この飴を食べるんだ」
きらり「わかったにぃ」パクッ
きらり「もきゅもきゅもきゅ……むぇー! にがーい!」
きらり×63「にょわー」シュワー
頼子「きらりさんたちがいなくなりましたね……」
杏「そんな早く効果が出るんだね……」
62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:57:36.00 ID:dln76bcrP
きらり「晶葉ちゃん、ごめーん……きらりが悪かったにぃ」
晶葉「いや、私が無造作に置いておいたのも悪かったよ」
頼子「解決したからいいんじゃないでしょうか」
光「そうだな! ありがとう頼子!」
頼子「そんな……私は光さんのお手伝いをしただけですよ」
晶葉「ありがとうな光……いや、ヒーロー」
光「あぁ……っ! 事務所の平和はアタシが守る!」
63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:58:34.27 ID:dln76bcrP
杏「一件落着かな。それじゃ杏は休んでくる―」
早苗「杏ちゃん」
杏「……な、何?」
早苗「ちょっとお話を聞こうか」
杏「い、いやだっ! 杏は悪くないじゃないか!」
早苗「悪用するのはだめよ」
杏「はっ、放せぇっ!」
早苗「っ! あんまり大声で叫ばないで……まだ頭が痛いのよ…………」
ギャーギャー
64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/20(火) 21:59:19.12 ID:dln76bcrP
― その後 ―
ポコン
杏「酷い目にあった……でもこの飴さえあれば今度こそっ……!」
杏「杏は働かなくてもいいんだ!」
杏「さぁ、杏の分身たちよ! 杏のために働けぇ!」
杏2「え? やだよ働きたくない」
杏3「杏が働けばいいじゃん」
杏4「そーだそーだ」
杏「」
おわり