渋谷凛「プロデューサーも、ご飯くらい誘ってくれれば良いのに」【渋谷凛SS】

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/28(土) 19:28:40.64 ID:vJE8+1kh0

凛「別に、仲良くなりたいわけじゃないけど、もう少し、くだけて接してくれても良いよね」

凛「プライベートじゃ、一度も会ったことないし」

凛「いや、遊びたいとかじゃなくてね」

凛「――未央、聞いてる?」

本田未央「しぶりんったら、プロデューサーが大好きなんだからっ!」

凛「未央」

未央「ごめんちゃいっ。それで、なんの話だっけ?」

凛「プロデューサーの、私に対する態度」

未央「なにか悪いっけ?」

凛「もう長い付き合いだし、もっとくだけても良いと思うの」

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:29:10.70 ID:vJE8+1kh0

未央「じゃあ、しぶりんがくだけてみたら?」

凛「私?」

未央「そうそう。この未央ちゃんを見習って、ボディタッチを多めにしてみるとか!」

凛「ボディタッチ……」

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:29:40.70 ID:vJE8+1kh0

凛「プロデューサー」

モバP「ん、凛か。どうした?」

ペタリ

P「……えーっと、なんで頬を触るんだ?」

凛「プロデューサー、温かいね」

ペタペタ

P「お、おう」

凛「……ダメか」

P「え」

凛「それじゃあ、レッスン行ってくるから」

P「え、おい――なんだったんだ?」

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:30:09.38 ID:vJE8+1kh0

凛「見慣れてるかもしれないけど、アイドルが触ってるんだからさ」

凛「なんていうか、反応がほしいよね。慌てたり、照れたりとか」

凛「冷静に返されるても、こっちが困るし」

凛「――卯月、聞いてる?」

卯月「凛ちゃんは、プロデューサーさんが好きなんだね!」

凛「……好きとか嫌いとか、そういうんじゃないから」

卯月「でも、凛ちゃん、なんだか嬉しそうだよ?」

凛「これは、プロデューサーに呆れてるだけだから」

卯月「そうなんだ」

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:30:41.88 ID:vJE8+1kh0

凛「それでさ、プロデューサーと仲良くなる方法、なにかない?」

卯月「やっぱり、凛ちゃんって」

凛「なにかない?」

卯月「え、そうだね……あ、電話とかどうかな!?」

凛「電話……」

卯月「うん。お仕事のことじゃなくて、家に帰ってから、ちょっと電話してみるの」

凛「ふーん、まあ、参考にしようかな」

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:32:14.94 ID:vJE8+1kh0

P「さて、もうそろそろ寝るかな」

プルルル、プルルル

P「こんな時間に着信……凛か」

P「もしもし」

『もしもし』

P「おう、どうした?」

『遅くにごめんね。……えっと』

P「ゆっくりでいいぞ」

『うん。その、ハナコの散歩に行ったよ』

P「ああ、それで?」

『……それだけ。じゃあ、おやすみ』

P「え、おい――切れてる」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:31:23.38 ID:vJE8+1kh0

凛「それでって、散歩に行っただけだよ。他になにもないよ」

凛「そこはもうちょっと、こう、話を広げてほしいというか」

凛「いや、私の話題も悪かったけど……」

凛「――加蓮、聞いてる?」

北条加蓮「うん、凛が悪い」

凛「そこじゃなくて」

加蓮「え、他になにかあった?」

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:33:23.48 ID:vJE8+1kh0

凛「プロデューサーと仲良くなる方法、なにかない?」

加蓮「急に話題が飛んだような……んー、思いつかないかな」

凛「そっか。……急ぐことでもないし、私だって、実はそんなに気にしてないし」

加蓮「あ、でも、一つあるかも」

凛「教えて」

加蓮「今、急ぐことでもないって」

凛「教えて」

加蓮「分かった、分かったから! 私が風邪をひいたとき、Pさんがお見舞いに来てくれてたの」

凛「ふーん、家にあげたんだ」

加蓮「そのときに、色々お世話されてさ、距離が縮まったかなーって」

凛「風邪……」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:34:38.17 ID:vJE8+1kh0

凛「ゴホッ、ゴホッ!」

P「凛、風邪か」

凛「ゴホッ、どうだろう……ゴホッ」

P「無理するな。今日はレッスンだけだし、家でゆっくりしてこい」

凛「お見舞い、来てくれる?」

P「見舞い? そうだな、あんまり長引くようなら、心配だし」

凛「どれくらい……ゴホッ、長引けば? ゴホッ!」

P「ど、どれくらい……三日くらい?」

凛「それはちょっと長いかな」

P「え」

凛「お仕事に、穴を開けるわけにはいかないし」

P「えっと、凛、大丈夫なのか」

凛「うん、治っちゃった。レッスン行ってくるね」

P「あ、ああ……行ってらっしゃい」

12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:35:24.96 ID:vJE8+1kh0

凛「三日は長いよ。せめて二日とか」

凛「……すぐに心配してくれたのは、嬉しかったけど」

凛「なんなら、送ってくれても良かったのに」

凛「――奈緒、聞いてる?」

神谷奈緒「惚気られても、アタシは感想なんて言えないよ」

凛「惚気じゃなくて、私は困ってるだけだよ」

奈緒「いやいや、困ってるようには見えないって」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:36:40.65 ID:vJE8+1kh0

凛「いいから、プロデューサー仲良くなる方法、なにかない?」

奈緒「なにがいいんだ、なにが……というか、アタシは別に、Pさんと仲が良いわけじゃないぞっ!」

凛「なら、一緒に仲良くする方法、考えようよ」

奈緒「べ、別に私は、特別仲良くなりたいなんて! ……いや、でも」

凛「奈緒?」

奈緒「え、いや、そうだ! わ、忘れ物とかを、届ければ良いんじゃないか!」

凛「忘れ物」

奈緒「前に、Pさんに傘を届けたんだよ。そしたら、嬉しそうだったから」

凛「ふーん……傘、か」

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:37:28.29 ID:vJE8+1kh0

P「よし、営業回り、おしまいっと」

P「良い天気だし、歩いて帰れるなぁ」

凛「――プロデューサー」

P「おお、凛。どうしたんだ、こんなところで?」

凛「これ、忘れてたから」

P「え、なにか忘れたっけか……凛?」

凛「どうしたの?」

P「傘は、今いらないんじゃないか」

凛「今は晴れでも、降るかもしれないし」

P「いやいや、雲一つ見当たらないんだが」

凛「それじゃあ、渡したからね」

P「り、凛! ――俺、なにかしたっけ?」

15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:39:40.77 ID:vJE8+1kh0

凛「これは全面的に私が悪いね」

凛「傘はいらないよ。晴れてるんだもん」

凛「最後、強引に渡しただけだし」

凛「――まゆ、聞いてる?」

佐久間まゆ「Pさん、優しいですねぇ……」

凛「そうかな? 忘れ物を受け取っただけだよ」

まゆ「うふっ……凛ちゃんったら、今言った言葉を覚えてないのかしらぁ……」

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:40:30.51 ID:vJE8+1kh0

凛「……それでさ、プロデューサーと仲良くなる方法、なにかない?」

まゆ「ありませんよ」

凛「そっか。まゆなら分かると思ったんだけど」

まゆ「まゆとPさんが仲良くなる方法ならぁ、幾つもあるんですけど……」

凛「その中で、私が参考にできそうなのは?」

まゆ「ありませんねぇ……ごめんなさい、凛ちゃん。力になれなくて」

凛「いいよ、雑談みたいなものだから」

凛「――まあ、それならそれで、自分なりにやってみようかな」

まゆ「自分なり、ですかぁ……」

17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:41:20.84 ID:vJE8+1kh0

凛「プロデューサー」

P「凛か。最近、よく話しかけてくれるな」

凛「うん、そのことなんだけど」

P「なにかあるのか」

凛「私とプロデューサーって、もう少し、くだけた仲になるべきだと思わない?」

P「ふむ、どれくらいに?」

凛「プライベートで、ちょっと遊ぶくらい」

P「……まあ、それくらいなら別に」

凛「ふーん、そっか」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:42:07.39 ID:vJE8+1kh0

P「あ、もしかして、最近様子がおかしかったのって、仲良くなろうとしてくれたのか!」

凛「ん、まあ……そうなるかな」

P「はっはっは、ごめんな、気を使わせて。今度の休み、飯でも食べに行くか」

凛「べつに、構わないけど」

P「そうか、そうか。楽しみにしてるぞ!」

凛「……うん。私も」

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/28(土) 19:43:21.46 ID:vJE8+1kh0

凛「今度、ご飯に連れて行ってくれるんだって」

凛「仕事帰りには、何度かあったけど、オフに行くのは、初めてなんだ」

凛「これなら、最初から自分なりにやった方が、良かったかな?」

凛「……楽しみ」

凛「――ハナコ、聞いてる?」

ワンッ

                    おしまい

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/12/28(土) 19:52:40.63 ID:x08l2yzao

凛ちゃんかわいいよ凛ちゃん

転載元
渋谷凛「プロデューサーも、ご飯くらい誘ってくれれば良いのに」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388226520/

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