2 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 04:40:13.44 ID:6UARNc9s0
杏奈「…」ピコピコ
P「おーい」
杏奈「…」ピコピコ
P「こらっ」チョップ
杏奈「! …なに、プロデューサーさん」ジトー
P「ほら、時計見ろ」ユビサシ
杏奈「あ、もうすぐお仕事に行く時間…」
P「そういうことだ、ほら準備しろ」
杏奈「……」
P「ーーどした、杏奈」
杏奈「…ごめんなさい、ゲームに夢中で…怒ってる、よね…?」ショボン
P「……」
P「別に、怒ってないよ。次から気を付けてくれたらそれでいいさ」
P「それよりも、はたいて悪かったな。痛くなかったか?」ナデナデ
杏奈「! う、うん。大丈夫…だよ」
P「よかった、じゃあ行くぞ。音無さん、杏奈を送ってきますねー」
杏奈「あ…待って、プロデューサーさん…」
小鳥(プロデューサーさん、杏奈ちゃんには他の子に接するより、少しだけ物腰が柔らかいのよね…無意識かしら?)
4 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 05:00:05.20 ID:6UARNc9s0
杏奈「プロデューサーさん…」
P「ん、どした杏奈」カタカタ
杏奈「今、忙しい…?」
杏奈「…って、見れば分かるよね。お仕事の、邪魔してごめんなさい…」
P「…っよし、終わった」カタッ、ッターン
P「今やらなきゃいけない仕事は終わらせたから、問題ないぞ。なんだった?」
杏奈「! あのね、この前百合子さんとねー――」
P「へぇ、そんなことがー――」
小鳥「っと、そろそろいい時間ですね。プロデューサーさんも上がりますか?」
P「いえ、まだ作らなければいけない資料が残ってますので。先に上がっていただいて結構です」カタカタ
小鳥「…ふふっ」
P「?? 音無さん?」カタッ
小鳥「いーえ、なんでも。手伝いますよ、資料作り」
P「いえっ、悪いですよ。俺の不手際ですし…」
小鳥「いいんですよ、杏奈ちゃんとのコミュニケーションを優先した結果でしょう?」フフッ
小鳥「アイドルたちとの何気ない会話も、プロデューサーさんのお仕事ですよ♪」
P「…すいません、ありがとうございます」
小鳥「いえいえ、日をまたぐ前に終わらせちゃいましょう♪」
5 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 05:14:45.75 ID:6UARNc9s0
P「おーい、杏奈ー」
杏奈「どうしたの、プロデューサーさん」トテトテ
P「これ、よかったらあげるよ」
杏奈「…!! ウサギのぬいぐるみ…!可愛い…!でも、突然なんで…?」
P「息抜きにゲームセンターに寄ってな、UFOキャッチャーでそれが目についたから取ってきたんだ」
杏奈「嬉しい…大事に、するね?」
P「あぁ、杏奈が喜んでくれてよかったよ」
小鳥「……」
小鳥「プロデューサーさん♪」
P「どうしました、音無さん」
小鳥「以前、UFOキャッチャーは苦手だって言ってましたよね?」フフッ
P「…杏奈には言わないでくださいよ」
小鳥「はいっ、もちろんです♪」
6 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 05:25:50.36 ID:6UARNc9s0
杏奈「プロデューサーさん…」
P「お疲れ杏奈、レッスン終わりか?」
杏奈「うん…今日はダンスをいっぱいやったから…疲れた…」
杏奈「だから、アレ…やってほしい…」
P「――なぁ杏奈」
杏奈「ん…なに?」
P「俺のあぐらの上に座るのはいいんだが、こんなのがいいのか?」
杏奈「うん…プロデューサーさんの近くにいるって感じで、落ち着く…」
P「…まぁ、杏奈がいいならいいんだが…」ナデナデ
杏奈「……♪」
小鳥(仲のいい兄弟みたいね)フフッ
7 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 05:41:17.72 ID:6UARNc9s0
P「おーい、杏奈ー」
杏奈「あ、プロデューサーさん…お疲れさまです」
P「おう、お疲れ。今日の予定はもう終わったか?」
杏奈「うん、ミッション、オールコンプリート」
P「そっか、じゃあ家まで送ってくよ」
杏奈「え…悪いよ…まだプロデューサーさん、お仕事中だし…」
P「いいんだよ、事務仕事はひと段落してるしな」
杏奈「でも…」
P「子どもがそんなこと遠慮するんじゃありません」
杏奈「じゃあ、お願い…するね?」
8 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/04(月) 05:51:30.14 ID:6UARNc9s0
杏奈「プロデューサーさん…」
P「ん、なに頼むか決まったか?」
杏奈「うん、このハンバーグのセット…」
杏奈「…じゃなくて、ごはん、ごちそうになっていいの…?」
P「そりゃ、車の中でお腹の音鳴らされたら、ご飯連れて行かなきゃってなるだろ」
杏奈「あ、あれはっ、たまたまで…!」カァァ
杏奈「…プロデューサーさんの、いじわる…」
P「っ……」
杏奈「? …どうかした?」
P「―いや、なんでもない。注文しちゃおうか、すいませーん!」
P(赤面しながら上目遣い…ちょっとくるものがあるな…)
20 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 21:12:02.17 ID:sRTB9RMG0
P「おーい、杏奈ー」
杏奈「んん…」
P「おーい、起きろー。杏奈ー」
杏奈「んみゅ……あ、ぷろでゅーさーさん…」
P「家に着いたぞ。さ、忘れ物ないようにな」
杏奈「うん…大丈夫……ん」
杏奈「スー … スー …」
P「…仕方ないな、杏奈、運ぶぞー」
P「よっ、と。軽いな」
ピンポーン
P「あ、夜分遅くに失礼いたします。杏奈さんをプロデュースさせていただいております、Pと申します―――」
21 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 21:35:45.59 ID:sRTB9RMG0
杏奈「プロデューサーさん…!!!」
P「お、杏奈おはよう」
杏奈「あ、おはようございます…」ペコリ
杏奈「じゃなくてっ…!」
P「お、おう。どした?」
杏奈「昨日、家まで送ってくれて、寝てた私をプロデューサーさんが車から運んでくれたんだよね…?」
P「そうだけど…あ、俺なんかに運ばれるより、起こしたほうが良かったか。悪い」
杏奈「あっ、ちがくて、運んでくれたのはありがとう……でもなくてっ…!」
P「うん…?結局、杏奈は俺になにを言いたいんだ?」
杏奈「なんで……」
杏奈「なんで、お姫様抱っこを、チョイスしたの……!!!」カァァァァ
P「…えっ」
杏奈「今日の朝、お母さんにニヤニヤしながら、その時の写真見せられて、すごい恥ずかしかったんだから…!!」
P「いや、助手席に座ってる杏奈を運ぶには、それが1番だったし。それに…」
杏奈「それに…なに?」
P「いや、そのなんだ……寝顔、かわいかったぞ?」
杏奈「っ~~~~~~!」カァァァ
杏奈「プロデューサーさんのばかっ、もう知らないっ…!」
小鳥(いちゃつくのは私がいないとこでしてください)カタカタ
22 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 21:50:02.39 ID:sRTB9RMG0
P「おーい、杏奈ー」
杏奈「杏奈、ここにいるよ…準備も、カンペキ…」
P「よし、じゃあ車の中で段取りを確認しながら行くか」
杏奈「うん、じゃあ行ってきます…」
P「今日はCDショップでのミニイベントで―――」
杏奈「最初に、向こうの人たちに挨拶して―――」
23 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 22:06:46.37 ID:sRTB9RMG0
杏奈「プロデューサーさん!!」ガバッ
P「うおっ、と」
杏奈「どうだった!?杏奈、キラキラしてた!?」
P「あぁ、最高の歌とダンスだったよ。よく頑張ったな」ナデナデ
杏奈「えへへっ、プロデューサーさんっプロデューサーさんっ」ギュー
P「はいはい、どうした杏奈」ポンポン
杏奈「杏奈ね、こうやってファンのみんなの前で歌ったり踊ったりした後に、いつも思うの!」
杏奈「引っ込み思案だった杏奈を、アイドルにしてくれてありがとうって!」
杏奈「この気持ちがどうやれば伝わるかなって、気持ちがあふれちゃって、それでねっ」ギューッ
P「……」
P「大丈夫。ちゃんと、ちゃんと伝わってるよ」
P「こちらこそ、アイドルになってくれて、ありがとな。杏奈」ギュ
杏奈「!! うんっ、えへへっ」ギュー
25 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 22:26:48.12 ID:sRTB9RMG0
小鳥「プロデューサーさん」
P「はい?」
小鳥「プロデューサーさんって、杏奈ちゃんにあまいですよね」
P「そうですか?担当しているアイドルには、平等に接しているつもりなんですが」
小鳥「いやいや、けっこう態度違いますよ?」
小鳥「口で説明するのは難しいんですけど、物腰が柔らかい?って感じですかね」
P「んー、言われてみれば…」
小鳥「なにか思うところはありますか?」
P「あー、なんというか、杏奈は妹みたいな感じなんですよね」
小鳥「ほう、詳しくお願いします」
P「そんなに面白い話でもないですけどね」
P「俺、男3人兄弟の末っ子でして。兄しかいなかったからですかね、妹っていうのに憧れてたんですよ」
P「で、こんな妹がいたらなーって、イメージに杏奈がすごい近いんですよね」
小鳥「なるほど、だからついつい甘やかしてしまうと」
P「そんな自覚はなかったんですけどね」
26 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 22:32:53.61 ID:sRTB9RMG0
小鳥「私はてっきり、プロデューサーさんが杏奈ちゃんのこと、LOVEな感情で好きなのかと思ってましたよ」
P「いやいや、そんなわけないじゃないですか」
P「そりゃあ、杏奈のことは好きだし、大切にしたいと思っていますが、あくまで親愛の情ですね」
P「あ、もちろん杏奈だけじゃなく、担当しているアイドル全員に言えることですけどね」
杏奈「……………」
27 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 22:50:31.54 ID:sRTB9RMG0
杏奈「プロデューサーさん」
P「ん? 誰かと思ったら杏奈か。ずいぶんと早いな、まだ音無さんも出社してないぞ?」
杏奈「…………」
P「?? どうした、なにか用があって早く来たとかじゃないのか?」
杏奈「……」
杏奈「うん、だから、プロデューサーさん、かがんでくれる…?」
P「なんだ、そんなに大事な話―――」
P「!!!」
杏奈「―――ん、ぷはっ」
P「あっ、杏奈、なにをっ」
杏奈「――妹じゃイヤだからっ」
杏奈「杏奈のほうから、攻略しちゃうからね。プロデューサーさん…♪」
28 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 22:55:35.93 ID:sRTB9RMG0
これにて完結です。
杏奈の一人称を間違えてしまったことと、更新が大幅に遅れてしまったことが心残りです。もっと精進いたします。
では、読んでくださったすべての人々に感謝を。
29 ◆mLDidKKbwk[sage saga] 2016/04/10(日) 23:00:02.62 ID:sRTB9RMG0
グリP「赤面する朋花を見てみたい」
朋花をはじめとする15歳組を照れさせるだけのssです。よろしければどうぞ。
では、少ししたらHTML以来を出して来ます。
34 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 2016/04/12(火) 08:37:21.74 ID:TUktmaK7o
おつ
杏奈に攻略されたい
転載元【ミリマス】P「おーい、杏奈ー」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459711427/