【周防桃子SS】やよい「桃子、めっ!」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:42:08.09 ID:n5JI8wxb0

ミリマスSSです。少々百合百合しい場面があります。苦手な方はご注意下さい。

2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:43:15.14 ID:n5JI8wxb0

やよい「好き嫌いはダメだよ、ピーマンもちゃんと食べないと!」

桃子「ええ……? だって苦いんだもん」

やよい「確かに苦味はあるけど、ちゃーんと美味しいよ。ほら!」

桃子「い・や! 美味しいんだったらやよいさんが食べればいいでしょ。ごちそうさま!」ガタッ

やよい「あ、桃子!」

タッタッタッ

やよい「……美味しいのになぁ」パクリ

3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:44:12.29 ID:n5JI8wxb0

桃子「(もう、やよいさんったら。別に残したっていいじゃん。美味しくないんだから)」スタスタスタ

育「あ、桃子ちゃん! もうお昼食べたの?」

桃子「ああ、うん。食べたよ」

育「美味しかったよね、ピーマンの肉詰め!」

桃子「げっ、育はピーマン食べられるの?」

育「食べられるよ! ちょっと苦いけど、美味しいもん!」

桃子「ふうん……。まあ、桃子は食べないけど」

育「桃子ちゃんピーマン苦手なの?」

桃子「好きではないね」

育「好き嫌いはしない方がいいよ? おかあさんもそう言ってた」

桃子「あー……うん。気が向いたらね」

育「えー?」

桃子「(みんなピーマン食べられるのか……。変わってる)」

4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:45:03.30 ID:n5JI8wxb0

翌日

桃子「おはようございまーす」

やよい「桃子、おはよう」

桃子「おはよう、やよいさん」

やよい「あ、寝癖付いてるよ」

桃子「え、嘘」バッ

やよい「直してあげるから、こっちおいで」

桃子「いいよ、これくらい。自分で直せるから」

やよい「いいからいいから! 私に任せて!」

桃子「い、いいってば!」パシッ

やよい「でも、女の子なんだからそのままはダメだよ」

桃子「これくらいなら桃子、自分で直せるもん!」タッタッタッ

やよい「あ……」

5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:45:42.28 ID:n5JI8wxb0

お手洗い

桃子「(うわー、恥ずかしい。後ろの寝癖なんて気づかなかったよ)」シャッシャッシャッ

桃子「あう……直らない……」ボサッ

ガチャッ

雪歩「あれ? 桃子ちゃん?」

桃子「雪歩さん!」

雪歩「どうしたの?」

桃子「うっ、実は……」

6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:46:49.72 ID:n5JI8wxb0

雪歩「そっか。じゃあ私が直してあげるよ」

桃子「ありがとう……」

雪歩「ふふ、桃子ちゃんの髪、ふわふわしてて可愛いね」サッサッ

桃子「お、お世辞はいいよ……」

雪歩「お世辞じゃないよ、本当に可愛いもん」

桃子「もう、雪歩さん!」

雪歩「ごめんごめん」

7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:47:20.55 ID:n5JI8wxb0

雪歩「はい、直ったよ!」

桃子「おお!」キラキラ

雪歩「他にどこか気になるところある?」

桃子「ううん、大丈夫。ありがとう、雪歩さん」

雪歩「どういたしまして!」

8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:48:01.55 ID:n5JI8wxb0

翌日、事務所

P「桃子、次の仕事なんだが……」

桃子「何? その資料に書いてるの?」

P「ああ、ちょっと目を通してくれ」ペラッ

桃子「仕方ないなあ……」

P「どうだ?」

桃子「………」

P「結構いいと思うんだけど」

桃子「……はあ? お兄ちゃん本当にそれでいいと思ってんの? 芸能界舐めてる?」

P「え、ええ!? そんなにか?」

桃子「そんなに、だよ。大体お兄ちゃんは」ガミガミ

ガチャッ

やよい「おはようございまーす……って、あれ?」

真美「おお、やよいっちおはおはー!」タッタッタッ

やよい「おはよう、真美。桃子とプロデューサーどうしたの?」

真美「あー、何か仕事のことで揉めてるっぽいよ。ほら、ももーんは仕事熱心だから」

やよい「プロデューサーも仕事熱心だよ?」

真美「そりゃ真美だって知ってるよ! でも下手な口出しは出来ないかなーって」

やよい「もう、私の真似しないでよ」

真美「あはは、ごめんごめん」

9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:49:08.87 ID:n5JI8wxb0

P「でも、俺はこれがいいと思うんだけどな……」

桃子「絶対ない。それだからお兄ちゃんはダメなんだよ」

P「うっ、すまん。力不足で……」

桃子「(あ、ちょっと言い過ぎたかも……)」

スタスタスタ

やよい「桃子、めっ!」

桃子「や、やよいさん?」

やよい「プロデューサーだって一生懸命やってくれてるのに、そんな言い方は良くないよ」

桃子「やよいさんには関係ないでしょ?」

やよい「関係ないかもしれないけど、目上の人にそういう態度はめっ、だよ?」

桃子「だから、やよいさんには関係ないって言ってるじゃん」

やよい「でも……」

P「まあまあ、2人とも。俺は気にしてないから」

やよい「プロデューサー……」

P「それより、やよい。今度出すCDの話があるんだ。一緒に来てくれるか?」

やよい「は、はい」

P「じゃあ桃子、ごめんな。ちゃんと考え直してくるから」

タッタッタッ

10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:49:55.41 ID:n5JI8wxb0

桃子「………」

真美「ももーん、分かってるよね?」

桃子「……何が?」

真美「おやおや、それを真美に言わせるのかーい?」ツンツン

桃子「もう、やめてよ……」

真美「帰ってきたら、ちゃんと謝りなよ?」

桃子「………」コクリ

ガチャッ

雪歩「真美ちゃん、レッスン遅れちゃうよー!」

真美「うわあ、忘れてたよ! ごめんねゆきぴょん!」

雪歩「大丈夫だよ、早く行こう!」

真美「うん! じゃーね、ももーん!」

桃子「レッスン頑張ってね」

バタンッ

桃子「(誰もいなくなっちゃった。やよいさんたちが戻る間、ジュースでも買いにいこうかな……)」

11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:50:40.47 ID:n5JI8wxb0

自販機前

桃子「(そうだ、やよいさんたちの分も買おう。お兄ちゃんはコーヒーで、やよいさんは……桃子と同じでいいか)」ピッピッ

ガシャーン

桃子「……よし」

タッタッタッ

ワイワイガヤガヤ

桃子「(あれ? 事務所が騒がしいな)」

ガチャッ

やよい「育ちゃんすごい! 自分でお料理するの?」

育「うん! おかあさんと一緒にお夕飯作ったりするよ!」

やよい「偉い偉い!」ナデナデ

育「えへへ……」

桃子「………」

12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:51:31.33 ID:n5JI8wxb0

やよい「あ、桃子戻ってたんだ」

育「桃子ちゃんおはよう!」

桃子「……おはよう」

やよい「育ちゃんすごいんだよ、家でお料理するんだって!」

桃子「……ふーん」

やよい「桃子は料理とかするの?」

桃子「別にしないけど」

育「そうなの? 楽しいよ、お料理。一緒にやろうよ!」

桃子「いいよ、そういうの得意じゃないし」

やよい「桃子、決めつけるのは良くないよ? やってみたら意外と」

桃子「いいって言ってるじゃん!」

13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:52:46.34 ID:n5JI8wxb0

育「桃子ちゃん……?」

桃子「やよいさん、桃子のお姉ちゃんでもないくせに、何でそんなにしつこいわけ?」

やよい「い、いや、私は……」

桃子「その前にさ、何で桃子にだけ厳しいの? やよいさんにとやかく言われる筋合いないんだけど」

やよい「桃子……」

桃子「もう桃子に構わないで。勝手に育と仲良くしとけば。じゃあね」ゴトンッ

タッタッタッ、バタンッ

やよい「………」グスッ

育「あう、やよいさん泣かないで……」

ガチャッ

P「おーい、桃子! 企画出来た……あれ? 桃子は?」

育「プロデューサーさん!」

P「おお、育。来てたのか! ……ん、やよい?」

やよい「プロデューサー……」グスッ

P「……一体何があったんだ、こりゃ」

14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:53:34.33 ID:n5JI8wxb0

桃子「はあ……はあ……」タッタッタッ

桃子「(桃子、何言ってんだろう。ただの最低なやつじゃん。ていうか、ただの子どもじゃん)」

桃子「どうしよう……」グスッ

真美「あー! ももーん!」

桃子「え?」キョロキョロ

真美「上だよ、上! こっちー!」ブンブン

桃子「真美さん、何やってるの?」

真美「何って、さっきレッスンって言ってたっしょー!」

トレーナー「こらー、まだレッスン中よ!」

真美「あーごめんなさい! ももーん、とりあえずこっち来なよ! どうせ暇っしょ?」

桃子「……仕方ないな。行ってあげるよ」

15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:54:10.98 ID:n5JI8wxb0

レッスン後

真美「んで、やよいっちと兄ちゃんに謝ったの?」

桃子「………」フリフリ

真美「だと思った。ももーん、すっごい暗い顔してたから」

雪歩「……何かあったの?」

桃子「……実は」

16:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:54:50.72 ID:n5JI8wxb0

雪歩「そっか、やよいちゃんと喧嘩しちゃったんだね」

真美「いや、喧嘩っていうより、ももーんの一方的な感じじゃない?」

桃子「だ、だって、やよいさん桃子にばっかり厳しく言うんだもん!」

真美「そんなことないっしょ、真美だってやよいっちに怒られたりするし」

桃子「それは真美さんがいたずらするからだよ」

真美「だってやよいっちが怒ったらかわいーんだもーん!」

桃子「うわ、最低」

真美「いや、冗談だからね? 半分本当だけど」

17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:55:30.16 ID:n5JI8wxb0

桃子「とにかく、やよいさんは桃子のこと嫌いなんだよ。……育には優しくするくせに」

雪歩「そんなことないと思うけどな」

桃子「絶対そう!」プイッ

真美「うーむ、困りましたなぁ。ゆきぴょん」

雪歩「困ったね、真美ちゃん」

桃子「……全然困ったって感じしてないけど」

18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:56:15.04 ID:n5JI8wxb0

真美「だって、よく考えてみなよ。嫌いな子にわざわざ注意なんてしないから」

雪歩「そうだよ。やよいちゃんは桃子ちゃんのことを思って、言ってくれてるんだよ」

桃子「……でも、やよいさん育には優しいもん」

真美「あー、それはだね桃子くん」

桃子「社長の真似? 似てないよ」

真美「いちいち辛口だな、もう!」

19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:57:02.79 ID:n5JI8wxb0

真美「まあ真面目に言うと、やよいっち的にももーんは放っておけないんだよ」

桃子「……桃子が?」

真美「そう。真美ね、一応ちょーじょってやつだから分かるんだよね。お姉ちゃん力が高いからさ!」ドヤァ

桃子「全然そうは見えないんだけど」

真美「言うな、こやつー!」グリグリ

桃子「いたっ、痛いってば!」

20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:57:46.41 ID:n5JI8wxb0

雪歩「でも、私も真美ちゃんの気持ち分かるよ」

桃子「そうなの?」

雪歩「うん。桃子ちゃんがいたらつい目で追っちゃう」

桃子「……そんなに桃子危なっかしい?」

雪歩「危なっかしいというより、可愛くて」

桃子「な、何それ!」

雪歩「やよいちゃんも同じだよ。桃子ちゃんが可愛くて、ついつい言っちゃうんだろうね」

21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 22:59:19.64 ID:n5JI8wxb0

桃子「そんなこと言ったら、育も同じじゃん。可愛いし」

真美「だって育りん、いい子じゃん」

桃子「はあ? 桃子はいい子じゃないって言うの?」

真美「やよいっち泣かせる子は、いい子って言えないかな」

桃子「……泣いては、なかったし(泣きそうだったけど)」

22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:00:12.45 ID:n5JI8wxb0

真美「ほー、そうかいそうかい」

雪歩「真美ちゃん、あんまり意地悪しちゃ駄目だよ」

真美「ごめんごめん。まあ言い方を変えると育りんは素直で、ももーんはツンデレってことだよ。素直に返事する子なら、わざわざ厳しく言ったりしないっしょ?」

桃子「それは……そうだけど……」シュン

23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:00:52.94 ID:n5JI8wxb0

雪歩「……桃子ちゃん、とりあえずやよいちゃんに謝ろう。どうしても気になるなら、聞いてみればいいよ。自分のことが嫌いなのかって」

桃子「………」コクリ」

真美「そう落ち込みなさんな。真美たちも一緒に謝ってあげるからさ!」

雪歩「うん!」

桃子「……ありがとう」

真美「(真美たちには素直なんだけどなぁ……)」

24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:01:38.34 ID:n5JI8wxb0

事務所

P「……なるほどな、あの桃子がそんなこと言うなんて」

育「珍しいよね」

P「ああ。それほどやよいのことが好きなんだろうな」

やよい「……そうでしょうか?」

P「そうだよ。やよいだって桃子のこと、好きだろ?」

やよい「………」コクリ

25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:04:12.34 ID:n5JI8wxb0

やよい「私、桃子に厳しく言いすぎちゃいました。普段妹や弟たちにやるように、構いすぎちゃったし……。鬱陶しかったのかなって……」

P「そんなことないと思うけど」

やよい「え?」

P「俺が桃子の立場なら、嬉しいけどな」

育「わたしも、本当のお姉ちゃんが出来たみたいで嬉しいと思う!」

やよい「でも……」

P「桃子はさ、きっと恥ずかしかったじゃないか? そういうの慣れてないから」

26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:05:05.14 ID:n5JI8wxb0

やよい「でも、そういうのが嫌な子もいるから……」

P「そうだなぁ。どうしても気になるなら、聞いてみたらどうだ?」

やよい「……はい」

P「………(話を聞く限りだと、育に嫉妬してたくらいだから大丈夫だと思うんだけどな)」

育「あれ? このコーヒーとジュース誰の?」

やよい「あ、それはさっき桃子が置いてたよ」

P「桃子が?」

27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:05:52.89 ID:n5JI8wxb0

P「(コーヒーとジュース2本……ははーん、そういうことか)」ニコニコ

育「プロデューサーさん?」

P「いや、何でもないよ。とりあえず桃子を探さないとな……」ピコンピコン

P「あ、メールだ。どれどれ……」

『今から桃子ちゃんと真美ちゃんと事務所に向かうので、やよいちゃんにそう伝えてください。雪歩』

P「了解っと……」ピッピッピッ

P「やよい、少ししたら桃子が真美たちとこっちに来るって」

やよい「は、はい」

28:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:06:44.55 ID:n5JI8wxb0

数分後

ガチャッ

真美「たっだいまー!」

雪歩「ただいま戻りましたー!」

桃子「……ただいま」

P「おう、3人ともおかえり! 早速で悪いが、やよいと桃子以外は話があるんだ。一緒に来てくれるか?」

『はーい!』

桃子「え、ちょ、真美さん! 話が違う!」

真美「そんなこと言われても仕方ないっしょ? 何かあったらメールしてねーん!」

桃子「あ!」

バタンッ

29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:07:11.65 ID:n5JI8wxb0

桃子「行っちゃった……」

やよい「………」

桃子「(き、気まずい……)」

やよい「あの、桃子……」

桃子「……なに?」

やよい「……ごめんね」

桃子「え?」

30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:07:38.20 ID:n5JI8wxb0

やよい「私があんまりしつこくするから嫌になっちゃったんだよね? これからは気をつけるから……仲良くして欲しいな」

桃子「い、いや、桃子は……」

やよい「それとも、私のこと……もう、嫌いになっちゃった?」

桃子「……!」

31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:08:26.03 ID:n5JI8wxb0

桃子「違う、そんなことない!」

やよい「……え?」

桃子「……全然違うよ。やよいさんの方が、桃子のこと嫌いなんじゃないの?」

やよい「嫌いなわけないよ! 私、桃子のこと大好きだもん!」

桃子「……本当に?」

やよい「うん」

桃子「……桃子、素直じゃないよ?」

やよい「うちの弟も最近素直じゃないから、慣れっこだよ」

桃子「……育みたいに、可愛くないよ?」

やよい「ううん、桃子は可愛いよ。すごく可愛い」ナデナデ

桃子「……ありがと」ボソッ

32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:09:20.40 ID:n5JI8wxb0

桃子「やよいさん、さっきはごめんね。桃子ひどいこと言っちゃった」

やよい「ううん、私は気にしてないから大丈夫だよ。プロデューサーには謝ろうね」

桃子「………」コクリ

やよい「あ、あとね! 私、桃子にお料理作ってきたんだ!」

桃子「料理?」

やよい「うん。桃子がピーマン苦手って言ってたから……」ゴソゴソ

やよい「スーパーで苦味が少ないピーマン選んで、縦切りにして油通しもしたから大丈夫だと思うよ」

桃子「そうすると苦くなくなるの?」

やよい「完全になくなるわけじゃないけどね。高槻家特製ソースで味付けしたから絶対美味しいよ、どうぞ」コトン

桃子「………(ピーマンか……。でも、やよいさんが桃子のために作ってくれたなら……!)」ジー

やよい「あ、嫌なら無理に食べなくても」

桃子「嫌なんて言ってないでしょ。いただきます!」パクリ

33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:10:14.49 ID:n5JI8wxb0

桃子「………」モグモグ

やよい「ど、どうかな?」

桃子「……しい」プルプル

やよい「え?」

桃子「美味しいよ、これ! え? これ本当にピーマン? あんまり苦くないし、何よりソースがすっごく美味しいんだけど! やよいさん天才じゃない!?」キラキラ

やよい「えへへ、そうかな?」

34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:11:05.57 ID:n5JI8wxb0

桃子「あー美味しかった。ごちそうさまでした!」

やよい「おそまつさまでした。良かったらまた作ってくるよ」

桃子「ありがとう……。え、えっと……」

やよい「……?」

桃子「こ、今度は桃子も一緒に作りたいな」カァァ

やよい「……うん! そうしようね!」

35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:12:16.86 ID:n5JI8wxb0

ガチャッ

P「おー、2人とも仲直りしたのか?」

やよい「ばっちりですー!」

P「そりゃ良かった、みんな心配してたからな」

桃子「あ、あの、お兄ちゃん」

P「ん、どうした?」

桃子「……さっきはごめんね。言い過ぎたよ」

P「ああ、何だそのことか。桃子は仕事に真摯に向き合ってそう思ったんだから、気にしなくていいよ。ただ、俺以外の目上の人には気をつけた方がいいな。桃子なら、大丈夫だと思うけど」ナデナデ

桃子「……うん、気をつける」

真美「おやおや、ももーんが随分素直になってますなぁ」ゴクゴク

桃子「あ、真美さん! ……って、何飲んでんの?」

真美「兄ちゃんが飲み物買ってくれたんだー! コーラおいちー!」

育「わたしもジュース買ってもらっちゃった」

雪歩「私もお茶買ってもらったよ。最近のお茶はペットボトルでも結構美味しいんだよねー」

真美「そーなの? ゆきぴょん、1口ちょーだいちょーだい!」

雪歩「ふふ、はいどうぞ」

桃子「ふうん……。お兄ちゃん、桃子たちのは?」

P「いや、買ってないけど」

桃子「へっ? 何で?」

36:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:13:52.72 ID:n5JI8wxb0

P「だってほら、あそこに飲み物あるし。俺とやよいの分、桃子が買ってきてくれたんだろ?」

やよい「えっ、そうだったの?」

桃子「……何で分かったの?」

P「俺は桃子のプロデューサーだからな!」

桃子「……関係なくない?」

P「はは、関係ないな。でも、そこら辺にいる奴よりは桃子のこと分かってるつもりだよ」

桃子「……そっか」

37:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:14:38.01 ID:n5JI8wxb0

P「じゃあ桃子、コーヒー貰うな」

桃子「どーぞ」

やよい「わ、私も本当に貰っていいの?」

桃子「いいよ。さっきのお詫びと、ピーマンのお礼」

やよい「ありがとう、じゃあいただきまーす!」プシュッ、ゴクゴク

桃子「(桃子も喉乾いてるから飲もう)」プシュッ、ゴクゴク

やよい「えへへー、美味しいね」

桃子「まあ、ジュースだからね」

やよい「ううん、違うよ」

桃子「……?」

38:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:15:23.57 ID:n5JI8wxb0

やよい「桃子と一緒だから美味しいんだよ」

桃子「……ふーん」

やよい「いや、違うな。桃子が買ってきてくれたから……? 桃子と同じものだから……?」

桃子「………」

やよい「うーんとね、まとめると、桃子がいてくれるから美味しいんだよ!」

桃子「ぷっ、全然まとまってないし」

やよい「あう、ごめんね」

桃子「何謝ってんの。……桃子もやよいさんが、」

44:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/23(土) 23:26:47.24 ID:n5JI8wxb0

桃子「………」

やよい「桃子?」

桃子「……やよいさん。これからも桃子のこと、見ててくれる?」

やよい「もちろん! 桃子は可愛い妹みたいなものだから!」

桃子「……うん、ありがとう」

桃子「(やよいさんがいてくれるから、桃子は甘えられるんだよね。……やよいお姉ちゃん)」

END

元スレ
【ミリマス】やよい「桃子、めっ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453556527/

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