2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 23:55:55.59 ID:jnaJDKqN0
モバP「みちる~!」
大原みちる「いふぁい、いふぁいれすぷろりゅーさー」
ガチャ
中野有香「押……じゃなくて、おはようございます!」
水本ゆかり「あ、有香さん。おはようございます」
椎名法子「おっはよー。ドーナツあるよ、食べる?」
有香「いただきます! って、あれはいったい」
モバP「出せ、今すぐ。出せ」
みちる「む、むりですって~ いふぁいです~」
ゆかり「ふふ。みちるちゃんのほっぺた、柔らかそうですね」
有香「た、助けなくていいんですか」
法子「うーん、大丈夫じゃない? それより早くしないとドーナツ冷めちゃうよ?」
有香「冷める? 揚げたてなんですか!?」
法子「んーん。急かすときには冷めるって言うでしょ? そんな感じ~」
有香「あー……伝わった気がします。いただきます」もふもふ
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 23:56:30.64 ID:jnaJDKqN0
有香「ついドーナツに夢中になってしまいました」
法子「しかたないよ。だってドーナツだよ?」
有香「見事な味でした……! さて、あの2人に何があったんですか」
ゆかり「プロデューサーさんが楽しみにしていたパンをみちるちゃんが食べちゃったそうです。それで……」
有香「子どもですか!」
法子「幸せは分け合いたいよね……! 大人なら分ける分用意しておかないとダメだよねっ!」
有香「そこですか!? でも確かに法子ちゃんはいつもみんなの分まで用意してくれますよね」
法子「うん! ドーナツの輪を広げたいの!」
ゆかり「プロデューサーさんも一応何個か用意してたようなのですが、それも全部食べてしまったみたいで」
有香「あ、そうだったんですか。うーん……食べ物の恨みは恐ろしいとも言いますが、止めてきます!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 23:58:36.97 ID:jnaJDKqN0
有香「プロデューサー! そこまでです!」ビシッ
モバP「あてっ」
みちる「ぷわっ」
有香「みちるちゃん、大丈夫ですか?」
みちる「だ、だいひょうぶです」
有香(ほっぺがぷくってなってる……かわいい)
有香「じゃなくて、プロデューサー! ダメですよ、女の子のほっぺつねっちゃ!」
モバP「だってみちるが! 俺が楽しみにしてたパン食べちゃったから!」
有香「子どもみたいなこと言わないでください! みちるちゃんも、人のものを食べちゃダメです」
みちる「で、でもプロデューサーがくれたので」
有香「え、どういうことですか?」
モバP「袋に2つ入ってたら普通1つ取っておしまいだろ!」
みちる「袋ごと渡されたら中身全部食べていいよってことだと思うじゃないですか」
有香「なんですか、このどっちもどっちな感じ」
モバP「俺はみちると2人で食べて感想言い合いたかったんだよ! カフェオレ入れてる間に食べつくされるなんて……」
みちる「うう……ごめんなさい。2人で食べた方がおいしいですよね……」
モバP「それをわかっててなんで食べた!」
みちる「それは……プロデューサーがくれたから、うれしくて、あ、あはは」
モバP「み、みちる……」
有香「コホン」
モバP「と、とにかく! 俺は怒ったぞ。罰としてみちるは勝手にパンを食べるの禁止! 俺が見てるとこ以外で食べるな」
みちる「」
有香「あ、固まってしまっている……」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/24(金) 23:59:32.49 ID:jnaJDKqN0
ゆかり「プロデューサーさんは営業に出かけました」
有香「……?」
法子「みちるちゃん大丈夫~? ドーナツ食べる?」
有香「ドーナツもパンに含まれるのでは?」
みちる「フゴフゴ」
ゆかり「食べてますね」
有香「パンとドーナツは別」
法子「別だよ~お友達だけどねっ」
みちる「はぁ、おいしい……こんなに悲しいときでもお腹は空くんですね……」
有香「そう深刻にならなくても……?」
法子「いやいや、わしが思うにこれは相当深刻じゃよ」
ゆかり「ドナじいの真似ですね」
法子「えへへ~」
有香「かわいい……! あとでアタシにも真似させてください!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:01:03.07 ID:G/HA2KuW0
有香「じゃなくて!」
法子「好きな時に好きなことができないってとーってもつらいことだよ」
ゆかり「有香さん、明日から空手を私が見ているところ以外ではやってはいけません」
有香「はっ! これはとてもつらい、厳しい!」
みちる「……」シュン
ゆかり「律義に守らなくてもいいのではないでしょうか。死活問題でしょうし」
みちる「いえっ! そもそもはあたしが食べてしまったのが悪いんです! 我慢します……がまん……法子ちゃん」
法子「なあに?」
みちる「もう1つドーナツを……」
法子「みちるちゃんの頼みとあらば! はい、どうぞ」
みちる「フゴフゴ」
有香「これは大変そうですね……」
ゆかり「そうだ、いいことを思いつきました」
有香(あ、ダメなパターンでは……?)
みちる「フゴっ? ごっくん」
ゆかり「いつもプロデューサーの傍にいるんです。そうしたらいつでも食べられます」
有香「それはちょっ」
みちる「!! やります! それ!」
有香「えっ」
みちる「となれば、今からすぐ! プロデューサーを追いかけます! では」ピュー
ゆかり「がんばってくださいね~」
有香「えええ!?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:01:38.33 ID:G/HA2KuW0
モバP「それでついてきたと」
みちる「はいっ! 邪魔はしません!」
モバP「……」
みちる「食べていいですか!?」
モバP「……」コクリ
みちる「フゴフゴ……はぁ~やっぱりおいしいです!」
モバP「まったくみちるは……本当においしそうに食べるな」ナデナデ
みちる「あはは、おいしいので!」
モバP「営業回り、ついてきていいけど、大人しくしてろよ」
みちる「はい!」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:03:20.74 ID:G/HA2KuW0
モバP「では、次回の雑誌企画は夏のデート☆和洋着こなし大作戦で桃井あずきということで」
「ええ。そうしましょう。それとまだページが残るのですが、何か良いアイデアはありませんか」
モバP「うーん、そうですね……うちのアイドルだと」
みちる「コソッ……フゴフゴ」
モバP「こら、みちる。人前で食べるな」
「それだ!」
モバP「え」
「いっぱい食べる君が好き! 女子もたくさん食べたい! これで企画行きましょう! もちろん、みちるちゃんで」
モバP「ええ……あ、ありがとうございます。よろしくお願いします」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:04:49.76 ID:G/HA2KuW0
「おお~プロデューサーちゃあん、お疲れちゃあん」
モバP「監督、いつもお世話になっております」
「お世話になってるのはこっちよこっち。穂乃香ちゃん、演技ばーっちり! バレエ出身ならではの表現力ってとこ?」
モバP「ありがとうございます」
「視聴率も好調だし、またおたくのアイドルでドラマ練っちゃうからよろしくちゃあん」
モバP「はい! ぜひ!」
みちる「……ジッ」
モバP「こら、みちる。それは出演者の皆さんへの差し入れのサンドイッチだ。食べちゃダメだぞ」
「その目、いい!」
モバP「えっ」
「決めた、決めたよプロデューサーちゃん! 次はその子主演で、目力ビンビン系のドラマやっちゃうよぉ!」
モバP「ええ……あ、ありがとうございます。よろしくお願いします」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:05:38.85 ID:G/HA2KuW0
「あ、プロデューサーさん。こんにちは」
モバP「こんにちは、いつもお世話になっております」
「こちらこそ! 柚ちゃんCMのおかげで夏の炭酸商戦、完全にリードできてますよ」
モバP「製品が良かったからです。便乗させていただき、ありがとうございます」
「またまた、お上手ですね。あ、コーヒーどうぞ」
モバP「ありがとうございます」
「みちるちゃんは……ブラックじゃない方がいいかな」
みちる「あ、はい! カフェオレが好きです!」
モバP「こら、みちる」
「いいからいいから。今、ミルクと砂糖を用意しますよ」
モバP「あ、すみません。ありがとうございます」
チャポン
みちる「……はぁ~おいしいです!」
「良い表情……これだ」
モバP「え」
「秋・冬はホッと甘くひととき、カフェオレと大原みちるでCM行きましょう!」
モバP「ええ……あ、ありがとうございます。よろしくお願いします」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:06:15.50 ID:G/HA2KuW0
モバP「なんだか今日はやたらと仕事がはかどってしまった」
みちる「フゴフゴ、ごっくん」
モバP「……本当にみちるはおいしそうに食べるな」ナデナデ
みちる「あはは、なんだかしみじみ言われると照れますね」
モバP「食べさせがいがあるよ。だから一緒に食べようと買ってきたのに」
みちる「うぅ……ごめんなさい」
モバP「みちるの胃袋を考えなかったこっちも悪かったよ」
みちる「我慢も覚えます……フゴフゴ」
モバP「言ってるそばから食べると説得力ないぞ」
みちる「ごっくん。あは、すみません」
モバP「はい、到着。今日はお疲れさま」
みちる「はい! お疲れさまでした!」
ブロロロロロ
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:07:17.55 ID:G/HA2KuW0
みちる「おはようございます!」
モバP「お、来たなみちる」
みちる「きました!」
モバP「はい、これ食べて」
みちる「これは……おにぎり?」
モバP「うん。ほら」
みちる「いただきます。フゴフゴ」
モバP「おにぎりでもおいしそうに食べてくれるんだな、みちるは」
みちる「フゴフゴ、ごっくん。だって、おいしいですから!」
モバP「本当においしかった?」
みちる「はい! プロデューサーの作ったおにぎり、おいしいです!」
モバP「え、なぜわかった」
みちる「形が不格好だったので!」
モバP「……しかたないだろ。料理なんてできないんだから」
みちる「でも、おいしかったです! どうして作ってくれたんですか」
モバP「昨日あれだけおいしそうに食べるとこ見たら、自分の作ったもの食べさせたくなってな」
みちる「なるほどっ!」
モバP「パンなんて作れないからな。それでおにぎりだったんだけど」
みちる「おにぎりも、たまにはいいですね!」
モバP「かわいいやつめ」ナデナデ
みちる「あはは~照れますって」
モバP「これで仲直りな。またいつでもパン食べていいぞ」
みちる「本当ですか! あ、でも!」
みちる「今度は一緒に食べましょうね、プロデューサー♪」
有香(え、いったいこれは……?)
おしまい