1: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 16:54:52.40 ID:vMBNwDqi0
梨沙「事務所のソファーに座ったまま寝てる」
晴「寝てるな」
ありす「ぐっすりですね」
飛鳥「zzz」
2: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 16:58:31.61 ID:vMBNwDqi0
晴「しかし、結構寝顔かわいいな」
ありす「あどけなさを感じます」
梨沙「起きてる時は変に大人ぶってるしね。だいたい寝顔はいつもこんな感じよ」
晴「へえ」
ありす「(なんで知ってるんだろう)」
3: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:00:16.54 ID:vMBNwDqi0
晴「でも、座ったまま寝るなんて器用だよな」
梨沙「そう? アタシはたまにあるけど」
ありす「私もです」
晴「そうなのか。オレは座ったままうとうとしてるうちに体勢崩れるんだよな」
晴「授業中とか、机で頭打ったりして大変だぜ」
梨沙「あーいうのって傍から見てると面白いわよね。急にがくんってなって目を覚ましてさ」
ありす「そうなる前に起こしてあげるべきだと思いますが」
梨沙「授業中に居眠りしたくなる気持ちはわかるから、あんまり邪魔する気にならないし」
晴「でも様子は観察して面白がる、と」
梨沙「なんか悪い?」
晴「いや。いい性格してるなーと思うだけ」
4: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:03:02.17 ID:vMBNwDqi0
飛鳥「……すぅ」
梨沙「しっかし、いつも以上に気持ちよさそうな顔で寝てるわね。3割増しくらい」
ありす「(いつもの3割増しって判断できるんだ)」
晴「楽しい夢でも見てるんじゃないか?」
梨沙「楽しいって、どんな?」
晴「さあ? Pとデートでもしてるんじゃねーの」
ありす「ぴくっ」
梨沙「あー、なるほど」
ありす「も、もしかするとおいしいものでも食べているのかもしれません」
梨沙「それもありそうね」
5: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:04:50.15 ID:vMBNwDqi0
晴「飛鳥の好物ってなんなんだ?」
梨沙「ハンバーグとか……あと甘い物全般かしら」
梨沙「苦いのダメだし、味覚がお子様なのよねー」
ありす「梨沙さんもあまり人のことは言えないと思いますけど」
6: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:07:38.23 ID:vMBNwDqi0
梨沙「それにしても起きないわね」
ありす「近くで3人がおしゃべりしているわけですが」
晴「相当ぐっすりだな」
梨沙「………」
ありす「どうかしましたか」
梨沙「なんか、この寝顔見てるとイタズラしたくなってきた」
晴「麗奈みたいなこと言い出したぞ」
ありす「役割をとられたと怒られますよ」
梨沙「大丈夫よ。飛鳥へのイタズラはアタシ優先って許可もらってるから」
晴「すっげー価値のなさそうな特権だな」
ありす「いつの間にそんなものを……」
7: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:09:53.42 ID:vMBNwDqi0
梨沙「どうも麗奈って飛鳥苦手らしいのよ。イタズラすると逆に感心されるからって」
晴「感心?」
梨沙「『なかなかユーモアにあふれた悪戯だ。これだけ情熱を傾けられることには、素直に称賛する価値があるかもしれない』って言われたらしいわ」
ありす「言いそうですね」
晴「心の中では普通にびっくりしてそうだけどな」
8: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:11:38.57 ID:vMBNwDqi0
梨沙「ということで、アタシが飛鳥を心底驚かせるようなイタズラをしてやるわ」
晴「たとえば?」
梨沙「顔に落書きするとか」
ありす「怒るだけだと思います」
梨沙「こっそりエクステを片方だけ違う色に変える」
晴「色合いによっては普通に気に入りそうだな」
梨沙「うーん。難しいわね……」
梨沙「もっと過激なのじゃないとダメかしら」
晴「でも、あんまりやりすぎると後がなあ」
ありす「飛鳥さんみたいな人は、怒らせると結構怖いタイプかもしれません」
9: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:13:31.45 ID:vMBNwDqi0
梨沙「ああ、確かにPがそんなこと言ってたかも」
梨沙「マジで怖かったって」
晴「すでに経験済みかよ」
ありす「Pさん、いったい何をしたんでしょう」
梨沙「詳しい話は聞いてないけど、飛鳥が事務所に入りたてのころに何かあったみたい」
晴「飛鳥ってPが最初に担当したアイドルだろ? じゃあ後から入って来たオレ達の中で知ってる奴はいないってことか」
ありす「謎ですね」
10: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:14:47.24 ID:vMBNwDqi0
飛鳥「ん……」
梨沙「?」
飛鳥「んぅ……梨沙……」
梨沙「アタシ?」
晴「寝言みたいだな」
ありす「夢に梨沙さんが出てきているのでしょうか」
梨沙「どんな役で出てるのかしら」
飛鳥「……またボクの布団にもぐりこんで……」
晴「えっ」
ありす「えっ」
梨沙「うげっ!?」
11: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:17:08.15 ID:vMBNwDqi0
晴「梨沙、お前……」
ありす「よく飛鳥さんの部屋に泊まっていると思っていましたが、そういう……」
梨沙「ち、違うわよっ! 夜中にお手洗いに行った時、たまたま間違えて飛鳥の布団に行っただけで……それも2回、2回だけだから!」
晴「ふーん」
ありす「へえー」
梨沙「なによその反応~!?」
12: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:19:29.22 ID:vMBNwDqi0
飛鳥「仕方ないな……でも、ボクはそんなキミのことが……」
梨沙「!?」
晴「お、なんか大事なこと言いそうだぞ」
ありす「というかこれだけ騒いで起きないって相当ですよ」
飛鳥「キミのことが……」
3人「………」
飛鳥「………」
飛鳥「……からあげ……」
梨沙「……からあげ?」
晴「からあげと同じくらい好きってことか?」
ありす「そもそも飛鳥さんの中でからあげってどの位置に存在するのでしょう」
晴「お父さんお母さんの次くらいだったり」
梨沙「そんなわけないでしょうが。3番目がからあげってかなり寂しい人間よ」
13: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:22:12.29 ID:vMBNwDqi0
晴「じゃあどのくらいなんだよ」
ありす「ハンバーグより上ですか、下ですか」
梨沙「さあ……っていうか、別にこれアタシの評価と関係ないわよね。ただの寝言なんだから」
晴「それを言ったら元も子もないな」
ありす「ですね」
梨沙「……アンタ達、わかっててからかってた?」
晴「おう」
ありす「はい」
梨沙「あのねえ……!」
14: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:23:27.92 ID:vMBNwDqi0
飛鳥「……なんだかにぎやかだね」
晴「あ、起きた」
ありす「おはようございます、飛鳥さん」
梨沙「相当気持ちよさそうに寝てたわよ」
飛鳥「あぁ……うん。昨日は少し夜更かししてしまったから、いつの間にか居眠りしてしまっていたようだ」
梨沙「またラジオ聴いてたの?」
飛鳥「その通りだよ」
15: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:24:49.96 ID:vMBNwDqi0
晴「なあなあ飛鳥。ちょっと聞きたいことがあるんだ」
飛鳥「なんだい」
晴「からあげ、好きか?」
飛鳥「からあげ? まあ、好物のひとつではあるけど」
晴「だってさ梨沙。よかったな」
梨沙「だ、だから関係ないって言ってるでしょ!」
ありす「でも、嫌いと言われるよりはうれしかったんじゃないですか」
梨沙「それはまあ……って、違う! 違うから!」
16: ◆C2VTzcV58A:2015/07/17(金) 17:26:28.69 ID:vMBNwDqi0
飛鳥「……なんの話をしているんだい?」
晴「飛鳥は気にしなくていいぜ」
飛鳥「そうか」
飛鳥「まあ、仲がいいようでなによりだ」
ありす「(いつもからかわれる側ですが、人をからかうのって意外と楽しいかも)」
梨沙「だから違うってばー!」
おしまい
転載元
的場梨沙「飛鳥が寝てる」
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