1:2014/11/01(土) 07:52:15.77 :9lTdGOLdO
飛鳥「すると…阿蘇、鎌倉、…栃木…」
飛鳥「…そんな所かな」
光「栃木?」
飛鳥「そ、──にわか知識で悪いけど───湧いてくる温泉の量が日本一なんだとか」
光「へえ、イメージなかったなぁ」
飛鳥「温泉、ね…」
光「羨ましい?」
飛鳥「そんなことは無いさ、…嫉妬なんて感情は、あまり好きな方では無いしね」
光「アタシはちょっと興味あるかも」
飛鳥「そうかい…」
飛鳥「…温泉かぁ」
光「飛鳥、嘘つかなくてもいいんだよ?」
2:2014/11/01(土) 07:57:34.42 :9lTdGOLdO
飛鳥「そうじゃない、そうじゃないんだ」
光「じゃあ、何だって言うのさ?」
飛鳥「…うん、何というか」
光「何というか?」
飛鳥「温泉には興味が……いや無いわけではないけど」
飛鳥「それはあんまり重要な事じゃない」
光「羨ましいんじゃないんだろー…?」
光「寂しいとか」
飛鳥「…………」
飛鳥「熊本弁が欲しい」
光「そこだったかー」
3:2014/11/01(土) 08:39:18.68 :9lTdGOLdO
光「えーアタシはー?」ブーブー
飛鳥「蔑ろにするわけじゃないさ…」
飛鳥「…でも今光しか居ないじゃないか」
光「まあ、…」
光「うまい具合出払ってるよね」
飛鳥「退屈なのさ…」
飛鳥「そういうば……って言ったら悪いけど、麗奈も居ないね」
光「ン、そうだね…」
飛鳥「…………」
光「…………」
飛鳥「アーッハッハッハッハッ……ゲホっ!光の麦茶をめんつゆにすり替えてやったわ!」
光「おのれ小癪な……!アタ…我に逆らった事を後悔するがいい!」
光「裁きの雷を受けろぉーッ!!」
飛鳥「…………」
光「…………」
光「…虚しい」
飛鳥「そうだね…」
光「虚しい」
飛鳥「二回も言わなくていいかな」
7:2014/11/01(土) 12:30:27.68 :9lTdGOLdO
光「…あ、そうだ」
飛鳥「…?」
光「オーストラリアの時はとうだったんだ?」
飛鳥「あの時は気の引かれる物が多かったからね…」
飛鳥「…誰が居ないだとか、気にすることは無かったね」
光「そうだったのか」
ピロリン♪
光「誰から?」
飛鳥「…かな子」
飛鳥「ふん…」
飛鳥『蘭子ちゃんの言葉で翼ってどこのことを言うのかな(>_<)』 飛鳥「…以下略」 光「で?」 飛鳥「『大体背中のあたり』…っと」 光「やっぱり…妥当っちゃ妥当?」 飛鳥「間違えたって、ちょっと悲しそうになるだけだけど」 光「普通に喋っ……てのはだめかな」 飛鳥「それが彼女だからね」 9:2014/11/01(土) 16:23:38.71 :9lTdGOLdO 飛鳥「まあ、いつまでああいう喋りを続けるのかは、気になるところではあるけれど」 光「………」 光「…二十過ぎぐらいまで」 飛鳥「今のあさんとかの事考えたろう」 光「…あと飛鳥にも言えるんじゃないか?それ」 飛鳥「光にも」 光「…………」 飛鳥「…………」 光「この話やめた!やめ!」 飛鳥「知れぬ未来を語って…どうなるわけでもない」 光「アタシはいつだってヒーローだ!」コレデイイ! 10:2014/11/01(土) 17:36:23.05 :9lTdGOLdO 光「そういえば、アタシずっと気になってた事があるんだよね」 飛鳥「なんだい?」 光「温泉まんじゅうって普通のと何が違うのかなー、って」 飛鳥「確かに、…まあ、限定感を出した名前なだけで、ただのまんじゅうかも知れないけど」 飛鳥「所謂オトナの悪知恵さ」 光「えー?ショックかも」 飛鳥「可能性だよ」 光「あー…、行ってる人に聞けばいいのか!」 飛鳥「…ああ」 光「……って、聞くまでもなかったー」 光「麗奈が呟いてる」 飛鳥「どんなだい?」 光「…何か色々書いてあるけど、おいしかったって」 飛鳥「ふむ…良いことだね」 光「…いーなぁー」ゴロン 飛鳥「きっと、言わなくてもお土産で買ってきてくれるさ」 飛鳥「…まあ、ボクは蘭子にキープしておいてもらうけど」 光「あ、アタシの分も頼んどいて!…麗奈が素直に買ってくるとは思えないしね」 飛鳥「…理解ってるというか、なんというか…」 光「少なくともわさびは覚悟しないとね!」 13:2014/11/01(土) 18:58:48.34 :OQzmGEWC0 光「…やっぱ暇だなぁ」 飛鳥「話し込んでいるだけじゃあ限界があるかい?」 光「うーん、アタシは構わない、けど手持無沙汰というかなんというか」 飛鳥「もう一人くらい居ると変わるかも―――」 ガチャ ほたる「…あ、…」 飛鳥「………」 飛鳥「……………、」 ほたる「…ぁ」 飛鳥「…♪」グリンッ ほたる「ひっ…!?」 飛鳥「ほおおおおたあああああるるうううううう!」ズリズリズリズリズリ ほたる「やっ!?ぁ!」 光「いらっしゃーい、コーヒーとかあるよ」コポコポコポコポコポ 飛鳥「プロフィットロールもあるよ」ゴト 光「流石飛鳥、お菓子までよくわかんない」 ほたる「もてなされてる!?」 18:2014/11/01(土) 23:40:46.67 :9lTdGOLdO 飛鳥「いやあ、驚かせてしまったね 飛鳥「でも今ここにキミが来たことはボクらにとって幸運だったのさ」 ほたる「はぁ…」 光「ヘンな事言うからハの字眉の角度が急になってるよ飛鳥」 飛鳥「悪いけど、性分だ、曲げられない」 光「まあ、歓迎するぞ!」 ほたる「ええと?歓迎されます…?」 光「でも飛鳥さ、お菓子持ってるなら早く出してくれれば良かったのに」ヒョイ 飛鳥「もう少し人数で食べようかと思ったからね…」 飛鳥「退屈しのぎに出したんじゃ、二人で食べきってしまうまである」 光「もう食べちゃうけどねー」ムグ ほたる「この…ぷろふぃっとろーる?…かわいい…」 光「おいしいよ」モグモグ 飛鳥「ふふん、褒めるといい」 ほたる「…ふふ、晶葉ちゃんみたいなこと言う…」 光「いけない、キャラが濃いよ」 飛鳥「中二だけで十分さ…」 19:2014/11/01(土) 23:57:45.20 :9lTdGOLdO 光「…あ、コーヒードリッパーがアタシを呼んでる」 飛鳥「往くんだ、光」 光「待っていろーっ!」 ほたる「光ちゃん三つも持ってこれる…?手伝った方がいいかな…」 光「ん、大丈夫ー、」 コト 飛鳥「ありがとう、砂糖とミルクはもうあるよ」 光「おー」 ほたる「……あれ」 飛鳥「…皆まで言わないでくれ」 ほたる「あ、うん」 飛鳥「それはそうと、わざわざコーヒーを持ってきた理由はあるのかい?」 光「…飛鳥だから?」 飛鳥「………」 飛鳥「やっぱりというか、なんというか」 ほたる「…私も、そうしたかも…」 ほたる「……ごめん?」 飛鳥「いや、そうじゃないけれどね」 20:2014/11/02(日) 00:11:54.24 :laD0ljHY0 光「ほたるって何気に飛鳥よりおっきいんだな」 飛鳥「二重の意味でね」 ほたる「えぇ、そんなの…」 光「ていうか飛鳥が高そうで高くないんだよ」 飛鳥「む、気になる言い方だね?」 ほたる「スッとしてて、かっこいいからかな…?」 飛鳥「かっこいい?」 ほたる「美人さん系の顔って言うのかな…」 光「あー、そんな感じだよね」 飛鳥「ふん…」 光「でも並んだら蘭子より低いんだよね」 飛鳥「…気にならないと言えば、嘘になるんだけどね…」 ほたる「逆だったら、調度いいのかな?」 飛鳥「いいさ、成長期はまだある」 飛鳥「いつか見下ろしてやるから、首を洗って待っていればいい」 ほたる「がんばって…!」 光「…………」 光「…成長期」 飛鳥「結構自爆に近いって事、キミは気付いてるかい?」 21:2014/11/02(日) 00:27:22.87 :laD0ljHY0 ほたる「光ちゃんは…」 飛鳥「それはそれで……ってい見方もあるよ」 光「でもさー、手足長い方がアクションも映えるし、やっぱり憧れるよ?」 光「凛さんくらいあったらなー」 ほたる「…凛さん高いよね、何食べてるんだろう…」 飛鳥「殆ど遺伝だとも聞くけどね、文字通り高望みさ、あそこまでは」 飛鳥「というより」 ほたる「…?」 飛鳥「…コーヒーが全然減ってない気がするんだ」 ほたる「熱そうで、つい…」 光「もうちょっと冷まそうかな、って」 飛鳥「ま、人のことは言えないけれど…」 ほたる「…あ、っていうと…」 光「うん?」 ほたる「みくさんがよく…『熱い』って叫んでるのは、やっぱり猫舌って事だよね…?」 飛鳥「…………」 光「…………」 ほたる「あれ、私…何か変な…」 光「いや、いいんだよ」 飛鳥「…願わくば、そのままで」 22:2014/11/03(月) 00:08:02.46 :Xma4eo8EO 光「アイスコーヒーとかにすれば良かったかな?」 飛鳥「その場合、先に氷が要るかな」 ほたる「このまま、ここに氷を入れるのはダメなの?…」 飛鳥「そうだね、コーヒーを冷やしたかったら、コーヒーを抽出した後急激に冷やした方がいい」 飛鳥「因みにアイスコーヒーにはガムシロップを使うべきだね」 ほたる「詳しいんだね…」 飛鳥「Wikipedia由来さ、自慢できたモノではないよ」 光「…ご飯なんかとは逆だね」 飛鳥「…ああ…フフ、確かに」 光「冷やご飯なんかちょっとガッカリしちゃうもんねー」 ほたる「あ…わかる、熱いのはヤだけど…最初から冷たいと…」 飛鳥「固まってしまうしね、米が」 24:2014/11/04(火) 00:49:09.71 :LvvEtLXC0 飛鳥「まあでも、暫くコーヒーを冷やすことは無いだろう」 ほたる「冬になってくるからね…」 光「今もちょっと寒いかも」チビ 飛鳥「…む、光が口に出さなければ、意識しなかったかも知れない」 ほたる「…そうかな?…そうかも」 光「あれっ、悪いのアタシ?」 飛鳥「と言っても、今はコーヒーしか暖がないわけだけど…」チビ 飛鳥「…………」ジッ ほたる「……、何…?」 飛鳥「……時にほたる」 飛鳥「ハグというのはストレスやれ何やれを三分の一にするらしい」ニジリニジリ ほたる「えっ?…な、飛鳥ちゃん?」 光「くわばらくわばら」ササッ ほたる「光ちゃん?」 25:2014/11/04(火) 01:00:00.80 :LvvEtLXC0 飛鳥「大人しくボクに抱かれろ」 光「語弊を生むよ」 飛鳥「キミは黙ってボクを受け入れていればいいんだ」 ほたる「ひどくしなくていいんだよ…!?」 飛鳥「ともあれ、だ」ギュ ほたる「あう…」 光「あったかいー?」 飛鳥「この冬は決まりだね」 ほたる「他の手段にしたほうがいいと思うな…」 ほたる「というか…飛鳥ちゃんって、こんな事する感じだったっけ…?」 飛鳥「…………」 飛鳥「友人から、体を洗ってもらっただの膝枕だのどうでもいいノロケメールを受け取る気にもなってみるといい」 ほたる「ああ…」 光「ちょっとちっちゃくない?」 飛鳥「何とでも言えばいい」ムギュー ほたる「うう…」 26:2014/11/04(火) 01:16:14.01 :LvvEtLXC0 ほたる「コーヒー頭にかかっちゃうよ…」 飛鳥「がんばってくれ」 光「ほたる困ってるよ」 飛鳥「光も光で抱きしめやすそうな体系…」 光「ごめんほたる」 飛鳥「蘭子がいちゃついてるのが悪い」 ほたる「…………」 ほたる「……………」ゴゴゴゴゴ… 飛鳥「!?」 光「!?」 ほたる「私…蘭子ちゃんの替わりなの…?」ゴゴゴゴゴ 飛鳥「はっ、さ、寒い!?」 光「く、黒い物が出てるよ…!?」 ほたる「蘭子ちゃんが居なくて寂しいの、私を使って紛らわすの…?」ゴゴゴゴゴ 飛鳥「そんなんじゃない!?信じてくれ!」 光「なにこの無駄な演技力…っ」 27:2014/11/04(火) 01:23:38.81 :LvvEtLXC0 ほたる「私だって…やるときは」フンス 飛鳥「調子に乗りました」ズズ 光「黒薔薇の感じで?」 ほたる「うん…変な役立て方だけど…」 飛鳥「しかし、この行き場のない感情はどうしてくれよう」 ほたる「発散しなきゃだめ、なの?」 飛鳥「……そうだ」 パシャリ 飛鳥「『プロフィットロール美味しい』」 飛鳥「………送信」 光「メール?」 飛鳥「ふん、これで精々洋菓子を恋しがればいいんだ」 ほたる「反撃がかわいい…」 光「確信的にちっちゃいよ飛鳥」 31:2014/11/10(月) 23:34:34.65 :ow5ht9Uc0 ピロリン♪ 飛鳥「む」 飛鳥「…なかなかどうして」カチカチ ほたる「……ちょっと、頭から離してみない?」 飛鳥「…ん、…あっち側の事をかい?」 光「まあ、あんまり気にしても仕方ない事かもね」 飛鳥「…そうだねー……」 ほたる「頭冷やすって言ったら…変な言い方だけど…」 光「熱くなって、変な誤解生んだりしたらイヤだぞ?」 飛鳥「…変に意識しすぎていた、言ってしまえばそうだね」 飛鳥「少し、どこかで頭を冷やしてくるとしよう」スクッ ほたる「えっ…?そういう話…」 光(多分、突っ込みは程々で良いと思う)ヒソヒソ ほたる「あ、うん」 飛鳥「それじゃ、少ししたら戻ってくるよ」 光「いってらっしゃーい」 ガチャ ほたる「…………」 光「…………」 ほたる「…その」 ほたる「『一人で』『どこかに』は…必要だったのかな…」 光「わかんない、飛鳥だし」 ほたる「…それもそうなのかな?」 光「悪化して帰ってきたりしちゃったら笑っちゃうよね!」 ほたる「ふふ…流石に…」 ────………… ────────……………… 32:2014/11/10(月) 23:55:26.25 :ow5ht9Uc0 ────────…………… ─────………… ガチャ 蘭子「魔王の凱旋よぉー!!……」 蘭子「ぉー………」グデ 光「……………」 光「おかえり…」 蘭子「移動疲れちゃった……」ボスッ 晶葉「むむ、そいつはいかんな…」 晶葉「と、ここで役に立つのが私特製マッサージロボだな」ピ ゥィーンウィーン 蘭子「わっ…新たなる下僕か」 晶葉「ふふふ、効果の程は期待しておいて良いぞ、何せ造ったのはこの天才なのだからな!」 蘭子「ほう…では我が邪悪祓ってみるがいい!」 晶葉「望む所だ…やれ、ロボ!」 ガチャ 飛鳥「…………」 飛鳥「………ぁ」 蘭子「星霜を越え、巡り会ったか、闇の眷族よ」モミモミ 晶葉「飛鳥か、ちょうどいいからお前も体験してみるか?これ」 光「、……」 33:2014/11/11(火) 00:28:43.71 :Bd1Z9uyE0 飛鳥「……」ユラァ 晶葉「なんだ、疲れてるのか?」 飛鳥「……、…」スリ…スリ… ギュ 蘭子「へっ……?」 飛鳥「………」ギュ 飛鳥「………こ」 蘭子「今、何て…」 飛鳥「…蘭子」 飛鳥「ほんものの蘭子だぁ…!」ギギギギ 蘭子「ぃっ…!」 蘭子「って、ほ、本物ってなに…!?」 光「いやあ、掘り下げないほうが、良いとも思うな、アタシ…」 晶葉「光の目にハイライトが無いっ…!?」 飛鳥「大丈夫だ…安心してくれ…」グイグイ 飛鳥「ボクはキミの事を理解しているから…フフ、キミの翼がどこに在るのかも…全部…」グイグイ 蘭子「や!?何?こわい!こわい!?」ズリズリズリズリ 飛鳥「先ずは体を流そうか?翼だろ?翼がいいんだろ?大丈夫任せてくれ」グイグイ 飛鳥「キミが望むなら何でもこなしてみせるさ…」 蘭子「………っ」 蘭子「じ、じゃあっ!」 飛鳥「ん?」 蘭子「じゃあ…」 蘭子「は、離して…」 飛鳥「………」 蘭子「…………」 飛鳥「………………」ズリズリズズリズリズリ いやあああああああ……>
34:2014/11/11(火) 00:29:14.91 :Bd1Z9uyE0
芳乃「…………」キョロキョロ
芳乃「そなたー」
まゆ「……」ピクッ
芳乃「………、」ジッ
まゆ「…………」
まゆ「ま、……」
まゆ「まゆは何も知りませぇん!」ダッ
芳乃「…」ダッ
晶葉「な………」ポカーン
光「…」
光「晶葉」
晶葉「な、何だ?」
光「温泉まんじゅう食べよう」
晶葉「そ、そうだな…」
35:2014/11/11(火) 00:30:57.73 :Bd1Z9uyE0
終わり
どうやって締めようとしてたのか完全に忘失していた数日間
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