1:2013/09/01(日) 11:34:08.73 :mHa3kShy0
のんびりと書いていきます
2:2013/09/01(日) 12:20:32.26 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「なによこれ?」
P「ファンレターだよ、お前への」
千秋「私に?」
P「すごいな、もうファンレターが来たぞ」
千秋「そうね、ちょっと驚いたわ」
P「これからもっとたくさん来るぞ!」
千秋「ありがとう、読んでみるわね」
P「ああ、ごゆっくり」テクテク…
千秋「『応援しています 頑張ってください!』か….」
千秋「ふふっ、嬉しいものね」
千秋「頑張ろうかしら….」
4:2013/09/01(日) 12:29:21.46 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「これは….」
P「今度のライブの衣装だ!」
千秋「素敵なドレスね…」
P「だろ?これを着ればきっとみんなお前に夢中だ!」
千秋「でも、こんなの高かったんじゃないの?」
P「そのへんはまあ….ウチのグリーンデビルに頭を下げてだな…」
ちひろ「誰の事ですか、それ?」ゴゴゴゴゴ…
P「い、いや…なんでも…」
千秋「ありがとうプロデューサー、私もこの衣装に負けないように精一杯頑張るわ」
P「おう!頑張れよ!」
5:2013/09/01(日) 12:39:23.76 :mHa3kShy0
パチパチパチパチ…
P「お疲れ様、千秋」
千秋「プロデューサー、ゴメンなさい….」
P「いいよ、気にするなって」
千秋「でも…せっかくアナタが素敵な衣装を用意してくれたのに…全然ダメだったわ…」
P「そんな日もあるさ、これからまた頑張ればいいって」
千秋「….」
P「えっと….そうだ!千秋、これなーんだ?」
千秋「….なに?」
P「黒真珠だよ、綺麗だろ?」
千秋「どうしたの、こんなもの….」
P「買ったんだ、ちょっと無理しちゃったけど….」
千秋「どうして?」
P「店頭で見つけてさ、あんまり綺麗だったからな、もらってくれ」
千秋「そんな….」
P「いいって、本当は勝利のお祝いにと思ったけど….ちょっと予定が狂っちゃったな」
千秋「….ありがとう」スッ
千秋「次は….アナタがくれたこの黒真珠に誓って、必ず勝つわ!」
P「ああ、その意気だ」
千秋「ちゃんと見ててね、プロデューサー」
6:2013/09/01(日) 12:43:53.62 :mHa3kShy0
P「千秋、よっと….これなーんだ?」ドサッ
千秋「なんなの、このダンボールは…」
P「ふふん、全部お前へのファンレターだ!」
千秋「これが….全部?」
P「そうだ!嬉しいか?」
千秋「まだ全然有名でもない私にどうしてこんなに来るのかしら?」
P「いや…それはやっぱりその…見てる人は見てるんだよ!」
千秋「そういうものなの?」
P「そういうものだ!じゃ、確かに渡したぞ」テクテク…
千秋「すごい量ね….あら?」
千秋「よく見ると….これも、これも….」
千秋「バカね…字が同じじゃない….」
8:2013/09/01(日) 12:51:11.01 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「なんなのそれ?」
P「知恵の輪だよ、やったことないか?」
千秋「ないわね…」
P「やってみろよ、ほら」
千秋「どうすればいいの?」
P「その組み合わさったパーツを外せばいいんだ、簡単だろ?」
千秋「そうね、できそうだわ」
P「ちなみに、俺は一分でできたぞ」
千秋「ここをこうすれば….あら?」
千秋「じゃあここで…あれ、外れない….」
P「おやおや~、どうしたのかな黒川さん?」ニヤニヤ
千秋「う、うるさいわね!今外すから待ってて!」カチャカチャ…
10:2013/09/01(日) 13:01:48.93 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「雑誌?」
P「そう、お前のグラビアが載った雑誌の見本だ」
千秋「できたのね、見せてくれない?」
P「ああ、一緒に見よう」
千秋「どんな風に写ってるのかしら….」
P「おおっ!セクシ-だ!」
千秋「や、やめてちょうだいそういう言い方!」
P「いや、でもこれなんかすごいぞ….」
千秋「こ、これは….」
P「全国の青少年がお前のファンになっちゃうな…」
千秋「っっ!!!」バシバシ!
P「痛てえ!無言で叩くなよ!」
千秋「い、いちいち卑猥なのよ!」
P「だけど、綺麗に撮れてるぞ、お前の魅力を引き出してくれてる」
千秋「それは….まあ、否定しないけど….」
P「この写真は額に入れて事務所に飾っておこう!」
千秋「や、やめてったら!」
15:2013/09/01(日) 16:35:54.09 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「あら、そのCD…」
P「お前が欲しがってたクラシックのCDだ」
千秋「もしかして….探してきてくれたの?」
P「まあ、自分のを探すついでにな」
千秋「代金を….」
P「いいって!本当に!」
千秋「ありがとう….本当に…」
P「喜んでもらえれば何よりだ」
千秋「ねえ、聴いてみた?」
P「いやあ、よくわからなくてだな….あっ、プレイヤーならここにあるぞ?」
千秋「じゃあいっしょに聴きましょう、わからないところは教えてあげるから….」
P「それじゃ、お願いしようかな」
千秋「ええ、任せてちょうだい」
17:2013/09/01(日) 18:42:22.65 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「シュークリーム?」
P「ああ、営業先の人からもらったんだよ」
千秋「これ、雑誌で見たことがあるわ」
P「らしいな、高級品だぞこれ」
千秋「食べてもいいの?」
P「もちろんだ、どうぞ」
千秋「じゃあいただくわ」
パクッ
P「どうだ?」
千秋「うん…美味しいわ」
P「おお、そりゃよかった」
千秋「Pさんは食べないの?」
P「そりゃもちろん食べるよ」
千秋「だったら….」スッ
千秋「あ、あーん…」
P「えっ、それは….」
千秋「は、早くしてちょうだい…誰か来ちゃうわ….」
P「じゃあ….あーん…」パクッ
千秋「ど、どう?」
P「お、美味しいぞ、とっても…」
千秋「そう….ならよかったわ」
19:2013/09/01(日) 18:55:09.47 :mHa3kShy0
P「千秋、これなーんだ?」
千秋「ポスター?」
P「その通り、ジャーン!お前の単独ライブのポスター、出来たぞ」
千秋「これが…」
P「ああ、ついにここまで来たな!」
千秋「まだ夢でも見ているみたいよ、私が単独でライブだなんて….」
P「なに言ってるんだ、自信を持て!お前ならやれるさ」
千秋「….ええ、アナタがそう言ってくれると、なんだか本当にそんな気持ちになってくるわ….」
P「そう言ってくれただけで俺も嬉しいよ」
千秋「ふふっ、レッスン頑張らないとね」
P「まあな、期待してるぞ千秋!」
千秋「大丈夫、しっかり見ていて….私の事を…..」
20:2013/09/01(日) 23:47:04.80 :mHa3kShy0
P「千秋、お疲れ様」
千秋「まだドキドキしているわ…」
P「無理もないさ、俺もドキドキしてる」
千秋「ねえPさん、私どうだった?」
P「あのファンの反応を見ればわかるだろう?」
P「満員のドームの観客がみんなお前の歌声に聴き惚れていた」
P「俺が魅力的に思わないはずがないだろ」
P「文句なし、百点満点さ」
千秋「ふふっ….ありがとう」
P「それじゃ….千秋の単独ライブの大成功を祝って…」
千秋「ええ….」
『乾杯♪』
21:2013/09/01(日) 23:57:01.92 :mHa3kShy0
千秋「Pさん、今まで本当にありがとう」
P「俺は何もしてないさ、全部千秋の頑張りだよ」
千秋「ふふっ、本当にそうかしら?」
P「なんの事だ?」
千秋「これよ」ピラッ
P「それは….」
千秋「『応援しています 頑張ってください!』」
千秋「いつも届いていたわ….このファンレター…」
千秋「ねっ、Pさん?」
P「気づいてたのか….」
千秋「当たり前よ、字が全部Pさんと同じだもの….」
千秋「それにデビューしたばかりの頃の私にあんなに大量のファンレターが届くわけないわ」
千秋「Pさんが書いてくれていたんでしょ?」
P「それはだな….お前を少しでもやる気を出してもらおうと….」
千秋「ええ、Pさんの気持ちはしっかりと届いていたわ」
千秋「この文字を見るたびに、落ち込んだ時でも元気をもらえた….」
千秋「そして…落ち込んだ時でも、いつもアナタが元気をくれた….」
千秋「アナタは私にいろいろな物をくれたのよ、Pさん」
22:2013/09/02(月) 00:02:36.48 :KOdR8O6L0
P「そうか…」
千秋「本当にありがとう、私をプロデュースしてくれて…」
千秋「アナタにプロデュースされて、本当によかった…」
千秋「感謝してもしきれないわ、Pさん…」
P「….千秋」
千秋「なに?」
P「これ、なーんだ?」
千秋「…封筒?」
P「ああ、開けてみてくれ」
バリッ
千秋「これは….指輪?」
P「結婚してくれないか、千秋」
26:2013/09/02(月) 00:14:48.01 :KOdR8O6L0
千秋「….」
P「ど、どうだ?」
千秋「あっ、ゴメンなさい…驚いちゃって…」
P「で、その….答えは?」
千秋「….私でいいの?」
P「….ああ」
P「お前のプロデューサーとして、そしてお前のファン第一号として….」
P「ずっとお前を近くで見ていたい…」
P「だから千秋、俺と結婚してくれ」
千秋「…..はい」
P「よかった…」
千秋「ねえ、これ…はめてくれない?」
P「もちろんだ」
スッ…
千秋「…嬉しいわ」
P「そうか?」
千秋「ええ、当然じゃない…」ポロッ..
千秋「Pさん…」ギュッ
千秋「私をずっとアナタの隣にいさせてください….」
27:2013/09/02(月) 00:21:03.30 :KOdR8O6L0
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P「おーい千秋!マイハニー!」
千秋「なあに?」
P「これなーんだ?」
千秋「あら、それは….」
「パパー、それなーに?」
P「ママがアイドルになりたての頃の写真だよ」
「わー、きれいなドレス….」
千秋「恥ずかしいわ、この頃はとても下手だったから…」
「あっ、このくろいほうせきって、ママがときどきつけてるやつ?」
千秋「そうよ、ママがパパからもらった物なの、だから大事な時につけてるの…」
「ぼく、ママのうたききたいな―!」
「わたしもー!」
千秋「ええ、あとで歌ってあげる….」ナデナデ
28:2013/09/02(月) 00:38:15.78 :KOdR8O6L0
「わたしもママみたいにきれいになれる?」
P「なれるさ、きっとスゴイ美人になるぞ」
「ありがとー、パパ♪」
「じゃあぼくはママみたいなきれいなおよめさんもらうんだ!」
P「ママみたいなのか?それはやめといた方がいいかもなぁ…」
「なんで?」
P「ママは意外と嫉妬深いし、頑固だから色々と大変で…」
千秋「えいっ」ペシッ
P「いてっ」
千秋「大丈夫よ、きっとママよりずっと素敵な人と出逢えるから….」
「うん、ありがとうママ!」
29:2013/09/02(月) 00:42:33.53 :KOdR8O6L0
P「あらら、ママに嫌われたかな?」
千秋「どうかしらね、アナタがあんまりイジワルすると本当に嫌いになっちゃうわよ?」
P「そ、それはいやだな….」
千秋「冗談よ、ファン一号さん♪」
P「よく覚えてるな….」
千秋「忘れるはずないわ、大事な思い出だもの…」
P「そうか….」
千秋「そう、そしてアナタの傍でこうしていられるのがとても幸せよ…」
P「なんだ、今日の千秋は甘えん坊だな」ナデナデ
千秋「そういう日もあるでしょ?」
P「だな、今日は家でのんびりしてようか」
千秋「ええ、それとね?」
P「んっ?」
千秋「愛してるわ、アナタ」
P「俺もだ、千秋」
おわり