1:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 19:52:52.79 :+L8KXI6M0
モバマスSSです
2:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 19:54:36.73 :+L8KXI6M0
―喫茶店
神谷奈緒「それで、相談って一体なんなんだ?」
島村卯月「私達でよければ、なんでも聞きますよっ!」
若林智香「うん、ありがとうっ☆それでね……」
奈緒「あ、待てよ智香。注文してからにしよう」
智香「えっ?」
奈緒「多分あたしが言わなくても……」
ピンポーン
卯月「奈緒ちゃん智香ちゃん、店員さん呼んでもいいかな!」
奈緒「うん、だと思った。ほら智香、決めとこうよ」
智香「そうだね……アタシはどれにしようかなっ」
3:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 19:55:38.59 :+L8KXI6M0
ゴユックリドウゾー
奈緒「それで、相談だけど……」
智香「あ、奈緒ちゃんのパフェ、一口もらってもいいかな?」
奈緒「えっ」
卯月「私のショートケーキも、一口どうぞっ!」
奈緒「……いいよ、ほら。その代わり食べながらでも聞けよ?」
卯月「それで智香ちゃん、相談ってなんですか?」
智香「あ……そ、そうだね、えっと……」
奈緒「その……Pさんのこと、だよな?」
智香「……はいっ☆」
4:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 19:56:27.36 :+L8KXI6M0
奈緒「ふむふむ……Pさんと両思いになれたのはいいけど、それからどうしたらいいかわからない、か……」
智香「そうなんです……」
奈緒「あのさ、智香」
智香「?」
奈緒「あたし達、そういうのに詳しいと思う?」
智香「えっと、詳しくないんですか?」
奈緒「あちゃー……。卯月、どうしたらいいんだ?」
卯月「……!」ピコーン
卯月「デートに誘いましょう!」
智香「えっ?」
奈緒「……はぁっ!?」
5:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 19:58:21.70 :+L8KXI6M0
卯月「恋人同士がすることといったら、デートですよデート!」
奈緒「た、確かにそうだけどよ……」
智香「こっ、恋人……!!」カァァァ
奈緒「できると思う?」
卯月「やってみなければ、わかりませんよ!」
智香「そっ、そ、そうですねっ!ででデートですよねっ!!」アタフタ
奈緒「……智香、デートってどういうことするのか知ってるか?」
智香「あっ……どうすればいいのかな……」
奈緒「……あたしは知らないぞ?そんな、デートなんて、したことないし……」
卯月「私もありませんけど……どうしたらいいんでしょう?」
智香「うーん……」
7:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:02:49.99 :+L8KXI6M0
奈緒「例えば、智香の好きなこととかに誘ったらいいんじゃないか?」
智香「好きなこと、ですかっ……?」
智香「チアリーディングかなっ」
奈緒「よし卯月、何がいいと思う?」
卯月「そうですねー……」
智香「えっ?」
奈緒「安心しろ智香、あたし達も一緒に考えるからな!」
卯月「そうだ、プロデューサーさんとお散歩なんてどうですかっ?」
智香「お、お散歩……ですかっ?」
卯月「まずは二人っきりで、お話してみるのもいいんじゃないかなっ」
奈緒「そうだな……恋人らしいことは、それからでも遅くないかもな」
8:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:03:51.07 :+L8KXI6M0
智香「……!」ピコーン
奈緒「おっ、何か思いついたか?」
智香「はいっ!」
卯月「やったね奈緒ちゃん!」
奈緒「うん……でもなぁー……」
智香「?」
奈緒「いや、Pさんだからなーって思ったんだけど……大丈夫だよな?」
卯月「大丈夫、絶対大丈夫ですよ!」
智香「えへへ……うん、きっと大丈夫☆」
奈緒「だといいけど……不安になってても仕方ないか」
奈緒「頑張れよ、智香!」
9:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:06:32.95 :+L8KXI6M0
――後日、事務所
P「んー……疲れてきたし、そろそろ休憩するか……」
智香「!」
奈緒「よし、いいぞ……チャンスじゃないか」ヒソヒソ
森久保乃々「あ、あの……奈緒さん、どうしてまたもりくぼの城に……というかどうして輝子さんまで」ヒソヒソ
星輝子「フフフ……気にするな、親友……」
奈緒「これも智香のためだと思って……今度パフェでもなんでもおごるから」ヒソヒソ
乃々「あぅ……き、今日だけ、今日だけですよ……」ヒソヒソ
P「あれ、声が……?」
智香「Pさん、今大丈夫ですかっ?」
P「ん、智香か。大丈夫だけど」
10:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:08:58.32 :+L8KXI6M0
智香「あのっ……お散歩でも行きませんかっ?」
P「散歩?」
智香「気分転換にも、丁度いいですよ☆」
P「……そうだな。行き詰まってたし、ちょっと気晴らしに行こうか」
智香「はいっ!」
奈緒「よし!いいぞ智香、その調子だ!」ヒソヒソ
乃々「奈緒さん……その、そんなに動くとせまいです……」ヒソヒソ
奈緒「あ、ごめん……」ヒソヒソ
輝子「大丈夫、大丈夫……奈緒さんも、親友……だからな」
11:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:10:09.93 :+L8KXI6M0
智香(えっと、えっと……)
智香(Pさんを誘ったのは良かったんだけど……)
P「どうした、智香?」
智香「はっ、はいっ!?」
P「おいおい、そんなに驚くことか」
智香(うぅ……ま、まともにお話するのも、顔を見るのも……あぅ……)ポワー
P「……?」
12:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:11:18.88 :+L8KXI6M0
P「智香、大丈夫か?」グイッ
智香「ひゃぁっ?!」
P「顔が真っ赤だぞ……熱でもあるのか?」
智香(Pさんのせいですっ……!)カァァァ
P「……んー、風邪とかじゃなさそうだけどなぁ」
智香「だ、大丈夫ですよっ☆」
P「それならいいんだが……」
智香(や、やっぱりアタシにはで、デートなんて……)
P「ほら、智香行くぞー」グイッ
智香「あ……」
智香(手……握られて……)
P「?」
智香「あ、は、はい……」プシュー
P「だ、大丈夫か智香!?」
13:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:12:03.20 :+L8KXI6M0
――カラオケ店
奈緒「で、Pさん前にして固まって、おぶってもらって帰ったのか」
智香「う、うん……えへへ」
奈緒「いや待て待て、智香!それデートじゃねぇよ!!」
智香「えぇっ!?」
卯月「……やっぱりここは、もっと沢山の意見を聞きましょう!」
奈緒「……卯月、アテはあるのか?」
卯月「もう呼んでますよ!」
智香「さすが卯月ちゃんっ!」
卯月「えへへっ♪」
奈緒「……はぁ」
14:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:14:54.45 :+L8KXI6M0
奈緒(卯月だぞ……?人選大丈夫か?)
奈緒「……いや、卯月だもんな。ちゃんとした人を呼んで」
ガチャッ
輝子「フフフ……卯月さん、わ、私を呼ぶとは……お目が高い」
卯月「いらっしゃい、輝子ちゃん、乃々ちゃん!」
乃々「あ、あの……輝子さんに連れて来られたんですけど……というかカラオケとかもりくぼにはちょっと……」
智香「大丈夫だよ、乃々ちゃんっ☆」
乃々「そ、それなら……あ、ありがとうございます、ですけど」
奈緒「……なあ、卯月」
卯月「どうしました?」
奈緒「……いや、なんでもない」
15:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:16:05.59 :+L8KXI6M0
奈緒「なあ、輝子、乃々。ちょっと」
奈緒「……どうして呼ばれたか、卯月から聞いてる?」ヒソヒソ
輝子「と、智香さんのこと……だよね?」ヒソヒソ
乃々「そうだったんですか……?もしかして智香さんとプロデューサーさんのことですか……」ヒソヒソ
奈緒「そうなんだけど、いい案あるのか?」ヒソヒソ
輝子「フヒヒ……奈緒さん、私達にお任せ、だよ……」ヒソヒソ
乃々「ああ……えっと、もりくぼたちでよければ……」ヒソヒソ
卯月「あ、智香ちゃんは何頼む?」
智香「えっと、ポテトにジュースに……あ、これとか輝子ちゃん喜びそうだねっ☆」
16:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:18:08.34 :+L8KXI6M0
ゴユックリドウゾー
奈緒「いつの間に注文……いや、それよりもだ。ほら、輝子、乃々」
輝子「フヒ……と、智香さん、もうすぐ何があるか、知ってる……?」
智香「えっ?えーと、今は2月の……あっ!」
輝子「そう……バレンタイン。私とPはトモダチだけど、智香さんとPは……ね?」
智香「そ、そうだね……ど、どうしたらいいのかな」
乃々「あ、あの……私、この前イベントの練習で作らされ……作りましたし、少しくらいなら教えられるかと……」
奈緒「おお……まともだ。なんか意外だな」
卯月「輝子ちゃんも乃々ちゃんも、流石ですねっ!」
輝子「智香さんのため、トモダチのためですよー……フフ」
乃々「自信ないですし、もりくぼでよければ……ですけど」
17:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:19:00.25 :+L8KXI6M0
智香「……みんな、ありがとっ☆」
智香「……うん。アタシ、今ならとっても頑張れそう!」
奈緒「よし、それでこそ智香だよ」
卯月「私達も、智香ちゃんを応援するよっ!」
輝子「フヒヒ……智香さんなら、大丈夫、だよ」
乃々「さりげなくですが、もりくぼも応援してますので……」
智香「よしっ……みんな、帰ったら早速チョコを作ろうよっ☆」
乃々「は、はい……がんばりますけど」
輝子「フフ、よかった……あ、カラオケ……わ、私、歌っても、いい?」
奈緒「いいけど、輝子は何を歌うんだ?」
輝子「……ヒャッハァーッ!!!お前も蝋人形にしてやろうかァーッ!!!!」
乃々「ひぃっ!?」ビクッ
卯月「輝子ちゃん、すごいですね!」
智香「いつも通りだねっ!」
18:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:22:29.54 :+L8KXI6M0
――バレンタインデー当日、事務所
P「おはようございます……って、何してるんだ乃々」
乃々「べ、べつに……あと、これ……義理ですけど」
P「ありがとな。それで、そこにいられると仕事が……」
輝子「フフフ……P、予定表、見て」
P「ん、どうした輝子まで……あれ、今日は俺、休みになってる」
乃々「ですから今日はお仕事しなくていいんですよ……もりくぼも働かないことにしました」
P「いや待て、乃々も輝子も今日仕事だろ」
乃々「……あぅ」
輝子「あ、そうだ……P、わ、私からもだ。トモチョコ、だぞ」
P「輝子もありがとな」
19:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:23:44.59 :+L8KXI6M0
乃々「と、とにかく……プロデューサーさんがお仕事しないように、もりくぼはお仕事までここで見張ってますんで……」
輝子「そうだ……今日はこの机、キノコ達に譲ってあげてくれ……フヒッ」
P「……まあ、そこまで言うなら……でも仕事はちゃんと行けよ」
乃々「……おにですか、あくまですか……」
輝子「机の上……フフ、圧巻だ……」
P「帰るときにはキノコは片付けろよ」
P「全く、一体どうなってるんだか……あれ、メールだ」
P「ちひろさんからだ……えっ、本当に休みなのかよ……!?」
ガチャッ
P「……あ」
智香「えへへ……Pさん、おはようございますっ」
20:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:26:50.74 :+L8KXI6M0
智香「Pさんも、今日はオフなんですねっ」
P「あ、ああ……って、どうしてそれを」
P「……俺も、って智香、もしかして」
奈緒「おいおい、智香、Pさん……事務所の入り口でなにやってんだよ」
卯月「ほら、二人ともオフなんですから!さあ、さあ!」グイグイ
P「わっ?!卯月、奈緒、何してんだよ、引っ張るなっての」
奈緒「Pさん、後はあたし達に任せとけって」
卯月「今日は私達が、Pさんの代わりに頑張りますっ!」
P「が、頑張りますって……そんな」
21:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:28:12.55 :+L8KXI6M0
奈緒「大丈夫、ちひろさんから色々聞いたからあたし達でもできるって」
卯月「ちゃんと大人の方にも頼んでいますし……プロデューサー、私達に任せて下さい!」
P「……」
智香「あ、あの、えっと……Pさんっ!」
智香「その……ふ、二人もそう言ってることですし……」
P「……あー、そういうことか」
P「分かった分かった、俺の負けでいいよ。……任せていいんだな?」
奈緒「おう、もちろん」
卯月「大丈夫ですよっ!」
P「ほら、俺のスケジュール帳も貸すから……でも困ったら頼れよ?」
奈緒「ああ……もちろん、ちひろさんと大人組にね」
22:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:30:56.10 :+L8KXI6M0
奈緒「そうだ、Pさん……あたしからのチョコも、ほら」
卯月「私のチョコも、プレゼントですよ!」
P「お、おう……ありがとな」
奈緒「義理だからな」
卯月「義理ですからね!」
P「……面と向かって言われると、なんか痛いんだけど」
卯月「でしたら、はやく本命チョコをもらってきてくださいっ♪」
奈緒「ほらPさん、智香待ってるぞ?」
智香「え、えっと……Pさん、そういうことなので……ねっ?」
23:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:32:56.45 :+L8KXI6M0
P「……それじゃ、任せたぞ」
智香「え、えっと……行ってきますっ☆」
バタン
奈緒「……はぁ、Pさんってば……」
卯月「でも、どうにかなってよかったですね」
輝子「フフ、フフフ……あとは、智香さんなら……」
乃々「だといいですけど……」
奈緒「さ、仕事だ仕事!Pさんの代わり、ちゃんとやらなきゃな!」
卯月「輝子ちゃんは楓さんやみちるちゃんと一緒に撮影ですよ!」
輝子「うん……智香さんのためにも、が、頑張る……」
奈緒「乃々は泰葉や清美、フレデリカに夕美と一緒にイベントのお仕事だな。大人組も協力してくれてるし、ちゃんと行くんだぞ」
乃々「あぅ……今日だけは、その……逃げないように、頑張りますけど」
24:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:37:08.51 :+L8KXI6M0
――――
智香(Pさんと、二人きり……!!)
P「……はぁ、大丈夫かな……」
智香(だ、大丈夫……!奈緒ちゃんに卯月ちゃん、輝子ちゃんに乃々ちゃん……皆が、アタシを応援してくれてるんだから!)
智香「あのっ、Pさん……今日は、ごめんなさい」
P「いいよ、皆気遣ってくれたんだろ?」
智香「はいっ……アタシ達のスケジュールはちひろさんに頼んで、勝手にずらしてもらっちゃいました」
P「それで、卯月や奈緒が俺の代わりにか」
智香「はい……でも、二人なら大丈夫ですよっ!」
P「……俺も、任せるって言ったしな。二人を信じるよ」
25:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:38:28.79 :+L8KXI6M0
P「そういえば、あの日から……あまり、ちゃんと話したことも、なかったもんな」
智香「そ、それは……だってPさんも、アタシも忙しかったじゃないですかっ」
P「それでも、だよ」
P「……この前だって、デートだったんだもんな」
智香「でも、アタシずっと緊張しちゃってて……」
P「俺は楽しかったよ。あんな智香を見るの初めてだったし」
P「……俺の方こそ、ごめんな。あんまり気が利かなくて」
智香「……いいんですよ、お互い様なんですからっ」
26:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:39:36.30 :+L8KXI6M0
智香「Pさん、せっかくですから……えいっ」
ギュッ
智香「えへへ……手、繋いじゃいましたねっ」
P「そうだな。この前はそんな感じじゃなかったしな」
智香(Pさんの手、とっても温かい……)
智香(この前は、こんなことも考える余裕なかったのかな……)
P「……なあ、智香」
智香「なんですかっ?」
P「……いや、智香の手って、細くてちっちゃくて、温かいんだなって」
智香「アタシも同じこと、思ってます」
智香「Pさんの手、大きくて、しっかりしてて……温かいですよ」
P「……そうか」
27:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:42:23.49 :+L8KXI6M0
P「これからは、もっと……二人での時間、見つけような」
智香「……はいっ」
P「でも、その前に……智香はアイドルだからな?」
智香「もちろんですよっ」
智香「……いつか、ちゃんとトップに立ってみせますから」
智香「その時も、アタシがアイドルの舞台から降りる時も、その先も……」
智香「ずっと……アタシを応援してくださいっ!」
28:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:43:13.05 :+L8KXI6M0
P「……智香」
ギュッ
P「……えっと、あんまり気の利いたことも言えないけどさ」
P「これからも、よろしくな」
智香「……は、はいっ」
P「あと……こちらこそ、応援しててくれると嬉しい」
智香「もちろんです!アタシの得意分野ですからっ☆」
智香「だから……これからも一緒、って気持ちを込めて作ったんです」
智香「そ、その……チョコ、受け取ってくださいっ!!」
29:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:43:56.19 :+L8KXI6M0
智香「…………あ……」
智香「……えへへ」
智香「ありがとう、Pさんっ」
智香「これからも、ずっと、ずっと……一緒ですよっ☆」
30:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:49:04.19 :+L8KXI6M0
――後日、事務所
智香「えへへ……」ポワー
奈緒「……智香、成功したんだろうな」
卯月「今日はずっとあの調子ですからね」
智香「えへへへ……」グルグル……
乃々「あ、あの、智香さん……目の前でプロデューサーさんの椅子で遊ばれると、で、出れないんですけど……」
輝子「でも……智香さん、いい笑顔……フフ、上手くいったようだな……」
31:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:53:35.69 :+L8KXI6M0
奈緒「幸せそうだし、いいか。お疲れ様でしたー」
卯月「そうですね。それじゃあ私も、お疲れ様でしたっ!」
輝子「あ、時間……乃々、急がないと美玲、もう待ってるぞ」
乃々「本当ですね……えっと、もりくぼ達もそろそろ帰ります……あの、智香さん、そろそろ出させてください……」
智香「えへへ……あれっ?」
智香「あっ、もうこんな時間……」
ガチャッ
??「お疲れ様です……あら、智香ちゃんじゃないですかぁ」
智香「あっ、まゆちゃんお疲れ様っ!」
佐久間まゆ「うふ……お疲れ様、智香ちゃん」
32:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 20:57:52.50 :+L8KXI6M0
まゆ「……」ジーッ
智香「?」
まゆ「……ねぇ、智香ちゃん?ちょっと、お話があるんですが……」
智香「……?いいよっ」
まゆ「では……場所を移しましょうか♪」
33:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:03:59.22 :+L8KXI6M0
――会議室
智香「それで、お話って……」
まゆ「あのね、智香ちゃん……私、最近とっても悩んでて……」
智香「えっ、悩んでるって、どうしたのまゆちゃん?」
まゆ「私にはとーっても好きな人がいて……でも、最近その人に悪い虫がついちゃったみたいで……」グイッ
智香「!」
まゆ「ずっと、ずっと……気になって、夜も眠れないんです…………」
智香「ま、まゆちゃん……?」
まゆ「だって、まゆと運命の赤いリボンで繋がってるはずなのに……!!」
まゆ「……こんなの、おかしいですよねぇ?」
まゆ「だから早く悪い虫を追い払わないといけないなって、いつも、いつも考えてるんです……うふ」
まゆ「それで……智香ちゃんに聞きたいことがあって……」
智香「え、えっと……」
34:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:06:34.29 :+L8KXI6M0
ガチャッ
「はぁー……あれ、開いてる……誰かいるの?」
智香「!」
智香(まゆちゃんのプロデューサーさん……!)
智香「え、えっと……」
「あ………まゆ…………!」
まゆ「お疲れ様です、――さん……ど、どうしたんですかぁ?」
「……うぅぅぅ、まゆぅぅぅぅぅ!!」
まゆ「きゃっ、いきなりどうしたんですか、――さんっ……♪」
「聞いてよぉ……うぅ……やっと、やっと彼氏が出来たと思ったらさ……」グスン
「もうその人には家族がいたんだって……」
まゆ「あらぁ……」
「うぇぇぇぇ……どうしよう、まゆぅー……また結婚から遠ざかっちゃったよぉ……」ポロポロ
まゆ「もう、何を言ってるんですか♪」ギュッ
まゆ「――さんには、まゆがいるじゃないですかぁ……♪」ニコニコ
智香「……えっ?」
35:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:07:31.01 :+L8KXI6M0
「もうやだよぉ……お母さんは結婚しろってうるさいし……でもいい人見つからないし……」
「まゆー、どうして私、女に生まれてきちゃったのかなー……ぐすん」
まゆ「そ、そんな……♪まゆはどんな――さんでも、好きですよぉ……♪」ナデナデ
「うぅぅ……まゆー、私も好きだよ……でも、まゆも私も女の子だもん……結婚できないじゃない……」
まゆ「うふ……大丈夫ですよ♪だって、まゆと――さんは運命の赤いリボンで……」
「あ、そうだ、それどころじゃないの。まゆ、急にお仕事の話が入っちゃったんだけど」
まゆ「……あら、本当ですかぁ?」
「うん……それがさ、来週の日曜日なんだよね……あ、スケジュール帳置いてきちゃった」
まゆ「それじゃあ、場所を……ああ、先に取りに行ってください。まゆはちょっと、智香ちゃんとお話が」
「あら、そう?それじゃ事務室で待ってるからね」
「ごめんね智香ちゃん……急で悪いけど、まゆを借りてくね」
智香「だ、大丈夫ですよっ☆」
バタンッ
37:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:09:05.59 :+L8KXI6M0
まゆ「……ごめんなさい、智香ちゃん」
智香「へっ?な、何のこと?」
まゆ「さっきの話、智香ちゃんにどうしたらいいか聞きたかったんですけど……解決しちゃいました♪」
智香「……えっ?」
まゆ「でも、もっともっと大事な相談があって……」
まゆ「そ、その……私、――さんと二人っきりになると……とっても胸がドキドキして」
まゆ「見つめ合うと、素直におしゃべりできなくなって……うふ、うふふ……♪」
智香「えっと……」
まゆ「あっ、ごめんなさい智香ちゃん、――さんが待ってるから……」
智香「う、うんっ」
38:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:10:20.95 :+L8KXI6M0
まゆ「……そうそう、智香ちゃんっ」
まゆ「Pさん、少し鈍そうなところがあるから……もっとアタックしていいと思いますよ♪」
まゆ「そうね……智香ちゃんなら、映画よりもスポーツの観戦とか、どうかしら」
智香「えっ?!」
まゆ「うふ……私も智香ちゃんも、同じですから」
まゆ「智香ちゃんと同じ……恋する乙女からのエールですっ♪」
まゆ「うふふ……智香ちゃんに相談できてよかった……♪こんなこと相談できるの、智香ちゃんしかいませんし……」
智香「そ、そっか……ならよかった、けど」
まゆ「また今度、お話聞いてくださいね♪」
バタンッ
智香「えーっと……まゆちゃんには好きな人がいて……?」
智香「それって、まゆちゃんと、まゆちゃんのプロデューサーさん……?」
智香「……あれ、でも二人とも……?」
39:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:11:28.76 :+L8KXI6M0
智香「えーっと……うーん……」
prrrr prrrr……
智香「もしもし卯月ちゃんっ?ちょっと相談が……」
智香「あれ、奈緒ちゃんもいるの?よかった、あのねっ……」
智香「ちょっと、アタシにはよくわかんないことが起こってて」
「……どうしたらいいのかなって」
40:◆.FkqD6/oh.:2014/02/14(金) 21:12:30.73 :+L8KXI6M0
以上で終わりです
ありがとうございました
元スレ
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