2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:05:11.24 ID:qfac8zU3o
ありす(私には仲良くしたい人がいます)
ありす(その人とは佐城雪美さんです。何としても仲良くなりたいのですが……)
雪美「…………」ジー
雪美「ふふっ、そう……」
ありす(たまに、虚空を見上げてたまに笑ってるんですよ! 怖いからやめて下さい!)
シュパッ
ありす「き、消えたっ!?」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:06:19.71 ID:qfac8zU3o
雪美「ありす……、何か用……?」
ありす「橘ですっ!」
ありす(い、いつのまに後ろを……!)ドックンドックン
雪美「ありす?」
ありす「たちばにゃっ」
雪美「………」
ありす「……」
ありす「橘です~っ!」ダダダダダダダダ……
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:07:22.24 ID:qfac8zU3o
ありす「と、まあこんな感じでいつもうまくいかないんです」
千秋「なるほどね」
ありす「千秋さんは、雪美さんと仲がいいじゃないですか。だから、どうしたら雪美さんと仲良くなれるか、教えてくれませんか?」
千秋「ええ、いいわよ」
千秋「というわけで、そんな貴女にはこれをあげるわ」
つ佐城学入門書
ありす「あの……、千秋さん……。これは?」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:07:53.23 ID:qfac8zU3o
千秋「佐城学入門編よ。私が作ったの」
ありす「あの……、こういうのじゃなくて、もっとこうこうしたらいいとかそういうアドバイスとかないんですか?」
千秋「ありす。よく聞きなさい」
ありす「はい」
千秋「佐城さんと仲良くなるためには、佐城学は必須なのよ」
ありす「何故ですか……?」
千秋「それは、読めば分かるわ」
ありす「そうですか……」
千秋「今、私が与えられるアドバイスはこれだけよ。それじゃあね」クルリ
ありす「っ……! ありがとうございました」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:09:16.27 ID:qfac8zU3o
―ありすの部屋―
ありす「読めば分かるって言っていましたけど、本当なんでしょうか……」
ありす「まあ、ただで貰いましたし読まないのも勿体ないですよね……」
本「ペラッ」
ありす「な、何ですかこれ!」
そこに記されていたのは、金髪のトム、「おはよう」の文字。そして謎のQRコード――
何なんだこのQRコードは、ありすはタブレットを用いてそれを読み込んだ。
スピーカー越しのペロ「ニャッ!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:11:03.62 ID:qfac8zU3o
ありす「トム関係ないじゃないですかっ!!!」
その刹那、本を叩きつけた衝撃でありすの脳幹を電撃が走り抜けた。
ありす「そうか……、そういう事だったんですね……。千秋さん……」
橘ありすの鍛えられた紅色の頭脳――。
それが、たった一つの解に辿りつかせたのだ。
参考画像「ありすの脳内」:no title
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:11:35.68 ID:qfac8zU3o
ありす「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ。そういう意味だったんですよね!」
千秋「どうやら、たどり着いたみたいね。解に」
ありす「はい!」
千秋「でも、まだスタート地点に立ったに過ぎないわ。ゆきみロードは果てしなく険しいわよ」
ありす「望むところです!」
千秋「さらに次の段階に進みたくなったら、もう一度私の所に来なさい。またアドバイスしてあげるから」クルリッ
ありす「ありがとうございましたっ!」
千秋(これで、信者が一人増えたわね)ニヤリ
ありす(千秋さんかっこよかったなぁ)
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/21(木) 17:12:21.51 ID:qfac8zU3o
ありす「そうと決まれば、猫と仲良くなる方法を検索しましょう!」
ありす(それでは検索を始めます)
ありす(キーワードは「猫」「仲良く」「方法」)
ありす(さすがインターネット、たくさんありますね)
ありす(待っててくださいね! ペロさん! すぐに落として見せますから!)
翌日、もんぷちを持ったありすちゃんが事務所を徘徊しているのが目撃されたそうな。
ちなみにその日、雪美ちゃんは休みでしたとさ。
―END―