モバP「超硬化型幸子」【輿水幸子SS】

1: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 14:44:26.20 ID:uB3BGZCgo
P「幸子が物凄く頑丈になった」

ちひろ「はあ?」

P「うん」

ちひろ「いや、うんじゃなくて、どういうことですか」

P「どうも何も、そのままですよ」

ちひろ「頑丈と言われてもピンとこないんですけど」

P「俺にも原因があるかもしれないんですけどね」

ちひろ「話進めるんですね」

P「最近体を張った仕事ばかりやらせてたからなあ、やっぱりその反動なのかなあ」

ちひろ「……」

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2: 以下、新鯖からお送りいたします 2013/09/05(木) 14:48:31.24 ID:uB3BGZCgo
ガチャ

幸子「おはようございまーす……」

P「おう、おはよう幸子……ってどうした、服が汚れてるじゃないか」

幸子「いやあちょっと、さっきそこでトラックに正面から勢い良く轢かれちゃいまして」

ちひろ「え!?」

P「そうか、災難だったな」

幸子「全くですよ! この服気に入ってたのに破けちゃった部分もあるんですよ!」

幸子「まあ、服が汚れてるくらいでボクのカワイさは霞まないですけどね!」フフーン

ちひろ「いやいやいやいやいや! 怪我は!? 大丈夫なんですか!?」

幸子「あー、大丈夫ですよ、肘を擦り剥いたくらいです」

ちひろ「え、えー……!?」

3: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 14:51:31.97 ID:uB3BGZCgo
幸子「プロデューサーさん、消毒液ってあそこの棚でしたっけ?」

P「ん、そうだな」

幸子「ふう、カワイイのも大変ですね」スタスタ

ちひろ「……」

P「ね?」

ちひろ「……いや! 実際に目で確認しないことには……」

P「俺は何度も目の当たりにしてるんだけどなあ」

ゴトッ

輝子「……フヒヒ」

P「うをっ、いたのか輝子」

輝子「おはようこざいます……フヒ」

ちひろ「なんで机の下に……」

4: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 14:56:24.38 ID:uB3BGZCgo
輝子「ここはいい暗所……湿度も十分……フフ」

P「またキノコを持ち込んだのか、足場が狭くなるなあ」

ちひろ「プロデューサーさん公認なんですね……」

輝子「今は整頓中……確か追加予定のキノコをあっちに置いてる……」

ガッ

幸子「わっ!」ヨロ

輝子「あ」

ガンッ!

ちひろ「!!」

輝子「あー……」

ちひろ「大丈夫ですか幸子ちゃん!」

5: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:01:22.16 ID:uB3BGZCgo
幸子「……」

幸子「痛たた……」ムクッ

ちひろ「えっ」

幸子「誰ですか! ここにキノコの鉢を置いたのは!」

幸子「おかげで躓いちゃったじゃないですか!」

輝子「フヒ……すまない親友、整頓中だった……」

幸子「ああ、輝子さんでしたか。まあキノコの時点で予想はつきましたが……」

P「大丈夫か?」

幸子「ええ、お尻打ったくらいですね」

ちひろ「いやいや、転ぶとき頭ぶつけてましたよね!? 机の角に! 尖ってるところに!」

幸子「まあ、ボクはカワイイので許してあげますよ!」フフーン

輝子「かたじけない……」

6: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:09:09.41 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「……」

P「……な?」

ちひろ「……たまたま当たりどころが良かっただけで……」

P「目の前で見ても信じないのか……」

ガチャ

小梅「お、おはよう、ございます……」ガタガタ

P「おー、おはよう小梅」

輝子「フヒ……おはよう……」

ちひろ「おはようこざいます……なんか小梅ちゃんの周りの物が揺れてるんですけど」

7: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:16:09.39 ID:uB3BGZCgo
小梅「え、えっと……悪い霊が、いたので……」ガタガタ

小梅「今、成仏させてる、途中……」ガタガタ

小梅「結構、て、抵抗が、激しい……」ガタガタ

ちひろ「……えっと」

小梅「だ、大丈夫……乗り移らせは、させないから……」ガタガタ

P「あ、書類が落ちた」

輝子「ああ、土が、こぼれた……」

ちひろ「……早めになんとかしてくださいね」

小梅「は、はい……」ガタガタ

8: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:25:23.89 ID:uB3BGZCgo
幸子「プロデューサーさーん、薬箱見つかりませんよー?」

P「んー? 他の引き出しじゃないのかー?」

ガタガタガタッ!

幸子「え!?」

小梅「!」

ガシャーン!

ちひろ「きゃあああ!!」

小梅「……意外と、しぶとい……」

ちひろ「ぷ、プロ、Pさん! 救急車!」

9: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:33:33.88 ID:uB3BGZCgo
幸子「……」

幸子「痛たたた……」ノソッ

ちひろ「……ええっ!?」

幸子「なんで棚が倒れてくるんですか、もう!」

ちひろ「今、下敷きになって、え、あれ!?」

小梅「……大、丈夫?」

P「大丈夫かー?」

幸子「まあ、何ともないですね」

ちひろ「現在進行形で下敷きになってるのに何この余裕」

幸子「それより、この倒れた棚を何とかしてください」

幸子「このままだと動けません」

10: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:48:04.46 ID:uB3BGZCgo
P「おーい、きらりー」

きらり「にゃっほーい☆ Pちゃん呼んだー?」

P「この棚、元に戻してくれ」

きらり「お安い御用だにぃ!」

きらり「にょわー☆」ゴトッ

幸子「ふう……」ムクッ

きらり「これでいい?」

P「もうちょい左」

きらり「わかったにぃ」ズズッ

きらり「どぉ?」

P「おっけー、サンキュな」

きらり「何かあったらまた呼んでにぃ! うぇへへ☆」

ちひろ「……」

12: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 15:56:58.84 ID:uB3BGZCgo
幸子「………つっ」

ちひろ「! やっぱり何か」

幸子「ガラスで指切ったみたいです……」

ちひろ「それだけ!? 棚の下敷きになったのにそれだけ!?」

輝子「絆創膏、こっちに落ちてきた……」

幸子「あ、ありがとうございます」

小梅「他は、なんともない?」

幸子「ええ、大丈夫ですよ。なんてったって、ボクはカワイイので!」フフーン

ちひろ「……棚自体重い上に資料がガチガチに詰まってたというのに……」

P「ちひろさん、ガラスの片付けを頼んでいいですか?」

ちひろ「え? は、はあ……」

14: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 16:05:13.25 ID:uB3BGZCgo
~片付けが終わってアイドル達が仕事に行った後~

ちひろ「……」

P「……どうですかちひろさん」

ちひろ「……まあその、認めましょう」

ちひろ「いつからあんな風になってたんですか?」

P「それが、気付いたらいつの間にかああなってたんですよね」

P「もしくはデビューした当初からそうだったのか……」

ちひろ「怖い事言わないでくださいよ……」

16: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 16:13:25.29 ID:uB3BGZCgo
P「他にも色々あるんですが聞きます?」

ちひろ「あるんですか」

P「この前バンジージャンプの取材に行ってきたんですけどね」

幸子『ほほほ、本当に飛ぶんですかプロデューサーさん!』

P『そうだ』

P『幸子なら出来るはずだ』

幸子『ま、まあ、ボクはカワイイので、これくらいよ、余裕ですけど、ね!』

P『さあ行け!』ドン

幸子『わっ!? フギャー!!』ヒューン

ブチッ

幸子『え、ちょ!? ひゃあああぁぁぁぁ……』

ボチャーン

P『幸子ォーー!』

19: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 16:20:33.36 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「綱が切れて川に落ちたんですか!?」

P「はい」

ちひろ「そ、それで?」

P「風邪引いただけでした」

ちひろ「え、えー……?」

P「一日休んだら元気になりましたよ」

P「結構カワイイくしゃみしてましたね」

ちひろ「……」

23: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 18:35:01.96 ID:uB3BGZCgo
P「次にですね」

ちひろ「間髪入れずに続けるんですね」

P「この前友紀が皆を誘って野球で遊んでたんですけどね」

友紀『フッフッフ、次のバッターは幸子ちゃんか』←ピッチャー

幸子『なんで大人達に混じってボクがやらなきゃいけないんですか……』←バッター

真奈美『すまないね、人出が足りなくてね』←キャッチャー

幸子『まあ……ボクはカワイイのでこれくらいこなしてみせますけどね!』

友紀『くらえぃ! 超豪球カミソリシュートォ!!』ギュオ

幸子『……あれ、ちょ』

ドゴォ!!

幸子『ぐっふぅ!?』

友紀『げ!』

真奈美『!』

24: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 18:44:58.50 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「脇腹にデッドボールしたんですか!」

P「ええ、しかも硬球ですよ硬球」

ちひろ「そ、それでどうなったんです?」

P「野外でやったせいで虫さされが出来てかゆいとか言ってました」

ちひろ「デッドボール関係ない!?」

P「そうだ、ちひろさん昨日の幸子のライブ見ました?」

ちひろ「あ、まだです。録画して後で見ようかと思って」

P「じゃあ丁度いいので見てみましょうか」

ちひろ「……まさか」

P「まあ、そのまさかですね」

ちひろ「ライブ中に何が起きたんですか……」

25: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 18:53:01.52 ID:uB3BGZCgo
P「スカイダイビングで幸子が天使みたいにステージに降り立つって内容なんですけど」

ちひろ「嫌な予感しかしない」

P「見たほうが早いですね、再生しますよ」ピッ

幸子『ププププロデューサーさん、まさか本当に飛ぶことになるなんて……え、カメラ回ってる?』

幸子『えっと……み、みなさん! こここれから、カワイイボクが天使のようにステージに降り立ちますので!』

幸子『そ、その、楽しみに待っててくださいね!』

幸子『あ、落下時間ですか? ……あの、その……』

幸子『あ、押さな、うひゃあああぁぁぁぁ……』

28: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 19:03:28.73 ID:uB3BGZCgo
幸子『(ぬおおお! ふ、風圧がすごい!)』

幸子『(……お、落ち着きましょう!)』

幸子『(そろそろパラシュートを開いて……)』ガチャ

幸子『あ、あれ? 開かない!?』ガチャガチャ

幸子『あ、もう地上に』

ビターーン!!

ザワザワザワ

観客『きゃああああ!!』

観客『おい、大丈夫かあれ!』

観客『も、もしかして死んだ……?』

P『幸子ォーー!』

30: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 19:09:09.76 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「うっ……」

P「さすがの俺もあの時は血の気が引きましたね」

幸子『……』

幸子『いったぁー……』ムクッ

観客『!?!?』

幸子『なんでパラシュートが開かないんですか……』

幸子『えっと、みなさん!』

幸子『あれ、マイク壊れてる……』

幸子『すいませーん、新しいマイクを……』

幸子『え? ああ、大丈夫ですよ?』

幸子『さて……みなさん!』

幸子『カワイイボクがステージに降り立ちましたよ!!』

32: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 19:17:21.98 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「……」

ちひろ「何事も無かったかのように歌い始めましたね……」

ちひろ「観客もスタッフも皆戸惑ってますよ」

P「あの時は、鼻を打って赤くなったくらいですかね」

ちひろ「あそこ、幸子ちゃんの形にクレーターが出来てるんですけど」

P「今も残ってますよ、幸子型クレーター」

ちひろ「……あ、クレーターに引っかかってよろけた」

P「……どうですかちひろさん」

ちひろ「人間やめてますよね」

P「おいおい、幸子に失礼じゃないのか」

ちひろ「他にどう言えと言うんですか!」

34: ◆wlxPXNYtm9sL 2013/09/05(木) 19:24:13.54 ID:uB3BGZCgo
ちひろ「というか、何をどうしたらあんな風になるんですか!」

P「うーん……」

P「俺にもよく分からないですけど……アレじゃないですかね」

P「ほら、幸子がよく言ってる」

ちひろ「あー……アレですか?」

「「カワイイから」」

P「でしょうね」

ちひろ「それで納得しろって言われても」

ちひろ「……いや、もうそれでいいです」

おしまい

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