1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:12:37.08 ID:tpWBQDjvO
凛「何でそんな話?」
未央「いや、最近なんだけどね」
凛「うん」
未央「彼氏が出来たー彼女が出来たーデートしたーって話題で持ちきりなんだよね。ウチのクラス」
凛「うん」
未央「で、まあ…」
凛「…」
未央「…じゃん?」
凛「誤魔化したね」
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:13:31.39 ID:tpWBQDjvO
未央「いやー…アイドルは恋愛禁止だからねぇ」
凛「まあ…っていうか今はそういう感じじゃないし」
未央「興味無いの?」
凛「…無いことは、ない…かな」
未央「そういえばさ」
凛「うん」
未央「…いるの?」
凛「察してくれる?」
未央「だって分からないじゃん。しぶりんそういうの普通にいますよみたいな感じ醸し出してるし」
凛「朝5時から犬の散歩して公園で一人ベンチに座ってる人の何処に?」
未央「…そういえば女子校だったよね」
凛「うん」
未央「…」
凛「…」
未央「……え、そっち!?」
凛「引っ叩くよ」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:14:15.25 ID:tpWBQDjvO
未央「んー…何か、女子校っていうと…何か、ね?」
凛「…じゃあさ、未央は?」
未央「ん?」
凛「どうなわけ?」
未央「いたらこんな話してないよ」
凛「ふーん…」
未央「?」
凛「いや、普通に『彼氏ー!』とか紹介してきそうだったから…」
未央「私そんなキャラじゃないよ!」
凛「何か…普段明るいから、そんな感じかなって…」
未央「恋愛禁止って話の頭に置いといたよね?」
凛「…」
未央「…」
凛「…欲しいの?」
未央「…無いことは、ない…かな」
凛未央「…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:15:25.45 ID:tpWBQDjvO
凛「…もし、いるとしたら、だけど…」
未央「ん…」
凛「…誰?」
未央「……美嘉姉?」
凛「あー…」
未央「後は…楓さん…」
凛「うん」
未央「大穴…しまむー」
凛「…意外と…」
未央「…無いか」
凛「無いね」
未央「だってさ、コウノトリが子供を運んでくるって言いそうじゃん」
凛「うん」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:16:06.72 ID:tpWBQDjvO
凛「…」
未央「…」
凛「…あ」
未央「ん?」
凛「ちひろさん」
未央「あ」
凛「アイドルじゃないし、それに美人だし…」
未央「あー…」
凛「プライベートとか分かんないし」
未央「分かる」
凛「…」
未央「…プロデューサー…?」
凛「…無いことは、ない」
未央「…うーん…プロデューサーか…なあ…」
凛「…」
未央「…」
凛「…私達が、レッスンで疲れて帰った後」
未央「二人で何処かへ消えてゆく」
凛「…それは、何か腹立つね」
未央「うん」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:16:50.06 ID:tpWBQDjvO
凛「でもさ」
未央「うん」
凛「プロデューサーって、いつも夜遅くまで仕事してない?」
未央「そだね」
凛「…」
未央「…」
凛「…無い、か」
未央「無いね」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:17:30.65 ID:tpWBQDjvO
凛「…トライアドプリムス」
未央「ん」
凛「…どう思う?」
未央「んー…まあ、決まったことだし、ねぇ」
凛「…無責任って、思ってない?」
未央「何で?」
凛「…あの、あっちに行ったりこっちに行ったりで…」
未央「…当事者じゃないと分からない事もあるよ」
凛「未央…」
未央「ってプロデューサーが言ってたからさ」
凛「あ…」
未央「だからほら、私もソロ活動始めたんだよ」
凛「…そうだったね」
未央「しまむーも最近は美穂ちゃんとユニット組んだって言ってたしさ」
凛「…」
未央「…」
凛「…」
未央「…そんな簡単にバラバラになるようなユニットじゃないよ。ニュージェネレーションズは」
凛「…うん。ありがとう」
未央「へへー」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:18:04.25 ID:tpWBQDjvO
凛「…もし、だよ?」
未央「うん」
凛「…彼氏出来たってなったら、どうする?」
未央「うぇっ!?」
凛「いや仮にだからね?」
未央「…んー…正直に、言う…のかなあ…」
凛「…」
未央「…プロデューサーは、どう思うかな…」
凛「…」
未央「…」
武内P『………………………』
凛「…無言で、立ち去って…」
未央「…」
武内P『………………………』
凛「無言で、書類持ってきて…」
未央「…」
武内P『…申し訳、ありま』
未央「やめよ?」
凛「うん」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:18:52.80 ID:tpWBQDjvO
未央「でもさ、好きな人が出来た、とかならまだOKなのかな」
凛「いるの?」
未央「いない…いや、まあlikeの方なら…」
凛「それならみんな大体いるでしょ…」
未央「まあ、うん」
凛「そもそも何でこんな話?」
未央「いやー…思春期っていったらこれかなあって」
凛「アイドルがする話じゃないよ…」
未央「アイドル…だとしたら、どういう話が良さげなの?」
凛「仕事とか…将来どんなアイドルになりたいとか…」
未央「そりゃあ…仕事はたくさんしたいし、超有名で人気のアイドルになりたいよね」
凛「そう…だね」
未央「…」
凛「…」
未央「終わっちゃった」
凛「何で?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:19:25.48 ID:tpWBQDjvO
凛「そういえばさ」
未央「うん」
凛「卯月…まだ?」
未央「美穂ちゃんとのレッスンが長引くってのは聞いたけど…」
凛「長引いてるみたいだね、随分」
未央「しまむーも大変なんだねぇ」
凛「…最近、三人で集まること少なくなったね」
未央「…しょーがないよ」
凛「…やっぱり、私の…」
未央「何回言うのさ。しぶりんは結局どうしたいの?」
凛「…」
未央「それ、かえって逆効果だよ。どうせならシャキッとしなさい!」
凛「…ありがと」
未央「へへー」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:20:03.59 ID:tpWBQDjvO
菜々「お友達を待ってるんですか?」
未央「はい!」
凛「あ、菜々さん…」
菜々「お互い大変な時期ですけど、頑張りましょう!ウッサミーンパワー注入!ビビビビ!」
未央「ぐわー」
菜々「あっ!違います!今のは元気になる魔法ですよ!」
未央「あ、そうだったん、ですか…」
凛「…」
菜々「…」
未央「…」
菜々「…飲み物どうです?奢りますよ」
未央凛「いただきます」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:20:55.64 ID:tpWBQDjvO
凛「前にキャラって言ってたよね」
未央「うん」
凛「ソロ活動始めてさ、何か見つけられそう?」
未央「うーん…演技派、アイドルなんて個性、アリかな?」
凛「演技派?」
未央「うん」
凛「…何かめちゃくちゃ性格悪い人みたいに聞こえるんだけど」
未央「あ、ごめん。演技が上手いアイドル………いや同じだこれ」
凛「…」
未央「…」
凛「…○○派ってあるけどさ」
未央「うん」
凛「それが清純とか、個性派とかなら分かるけどさ」
未央「うん」
凛「演技派女優ってなに?」
未央「演技が上手いって事じゃないの?」
凛「だから女優になったんじゃないの?」
未央「あー…本業なんだから、上手くて当然だろう、と」
凛「演歌派演歌歌手って言ってるようなものでしょ?」
未央「それ極端じゃない?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:21:32.06 ID:tpWBQDjvO
凛「話戻るんだけどさ」
未央「うん」
凛「アイドルって恋愛禁止…なんだよね?」
未央「うん。…多分」
凛「ファンがいるから、かなあ」
未央「だと思うよ。暗黙の了解ってやつ」
凛「その、相手がいるとやっぱり嫉妬されるのかな」
未央「ほら、たまにあるじゃん。アイドルの人がお泊りデートしてブログが荒れるやつとか」
凛「…」
未央「どうしたの?」
凛「……川島さんとか、片桐さんとかって…」
未央「流石にいた事はあるでしょ」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:22:08.39 ID:tpWBQDjvO
未央「片桐さんで思い出したよ」
凛「?」
未央「…おっぱいデカすぎ」
凛「あ」
未央「後、雫ちゃんとか…」
凛「名前からして大きそうだもんね…」
未央「ウチで一番おっきいのって誰?」
凛「…きらりちゃんじゃない?」
未央「かな子ちゃんは?」
凛「…」
未央「…」
凛「…」
未央「何してるの?」
凛「…はちじゅう…」
未央「…」
凛「…ご」
未央「無い」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:23:01.39 ID:tpWBQDjvO
未央「藍子さんとさ、舞台の稽古やってる時にね」
凛「うん」
未央「なーんか寒気感じるなー、怖いなー、怖いなーって思ってたらね」
凛「その話のオチそういう空気じゃないよね」
未央「いやまさかと思ったんです。それでもおかしいなーって思って視線を感じる方向をん~っと、見たの」
凛「続けちゃってるよ」
未央「そしたらね、すぐ近くだ。こうやってグイイッと、見てるんだ。アタシの胸を。こう寂しげに」
凛「…」
未央「あー…こりゃ間違いないなって思ってね。その場で思わず立ちすくんじゃった」
凛「本人が聞いたら流石に怒りそうだね」
未央「言わないよ」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:23:41.74 ID:tpWBQDjvO
未央「もし、だよ?」
凛「ん」
未央「付き合うとしたら、誰が思い浮かぶ?」
凛「…」
未央「…」
凛「…未央は、男友達たくさんいるよね」
未央「んー…」
凛「どうなの?」
未央「…ビジョンが思い浮かばないんだよね」
凛「そうなの?」
未央「私が特殊なのかな」
凛「普通なんじゃないの?……もしかして理想が高いとか」
未央「無い…よ。多分…」
凛「欲を言えば?」
未央「そりゃ、背が高くて、それなりに顔も良くて…優しい人がいいよ」
凛「…別に悪くないよ?」
未央「うん…」
凛「…」
未央「…」
凛「あっ」
未央「あっ…」
凛「…や、やめよ。この話」
未央「う、うん」
菜々「アイスコーヒーお待たせしましたー!」
凛「ごちそうさまです」
未央「ゴチになります」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:24:25.81 ID:tpWBQDjvO
未央「コーヒーで思うんだけどさ」
凛「うん」
未央「あそこのコーヒーが美味しいとか、不味いとか言う人いるじゃん」
凛「うん」
未央「どうなの?実際」
凛「どういうこと?」
未央「私コーヒーの良し悪しなんて分かんないんだけど」
凛「分かる人には、分かるんじゃない?」
未央「しぶりんは分かる?」
凛「缶コーヒーと店の違いくらいは…」
未央「缶コーヒー買うんだ」
凛「たまに…」
未央「…ってか缶コーヒーこそ、どうなの?」
凛「?」
未央「何とか製法とか、高級豆とか焙煎とか言ってるけど、値段同じじゃん?」
凛「あー…」
未央「もうさ、一缶200円の缶コーヒーとか出てもいいんじゃないの?」
凛「逆に買いたくなるね、それ」
未央「…」
凛「あ、それやるんだ」
未央「え?」
凛「フレッシュでかき混ぜるの」
未央「あー…何かもったいないじゃん?この辺に残ってるやつとか」
凛「そういうの気にするんだ…」
未央「え」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:25:14.13 ID:tpWBQDjvO
未央「いつだったかなー。プロデューサーがストーカーに遭ってるとか言ってた事件」
凛「ちょっとくらい前…かな」
未央「なんでまたまゆさんも疑われるようなことするかなー…」
凛「疑われる…?」
未央「いや、まあそっちは分かってるよ。なんとなく」
凛「プロデューサーに対してってこと?」
未央「うん。流石にあの写真は寒気がしたもん」
凛「よく保存出来たね」
未央「割と早めに消したよ。…でもしぶりんが隠れるってのは意外だったなぁ」
凛「怖いものは怖いよ。本物なら尚更」
未央「何かの間違いだよ…とか言って平然と眺めてそうなのに」
凛「無理だよ。未央の方こそ面白がってなかった?」
未央「そんなわけないじゃん。画面見てなかったもん」
凛「プロデューサーガン見してたもんね」
未央「…もしかしたら、心当たりがあったとか?」
凛「…」
未央「…」
卯月「何のお話ですか!?」
未央「どわあああ!!!」
凛「ッ!!!」
卯月「ひえっ!!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:25:52.00 ID:tpWBQDjvO
未央「びっくりさせないでよしまむー!」
卯月「え、え?」
凛「…レッスン、長引いてたんだって?大丈夫?」
卯月「はい!大丈夫です!」
未央「ん!…んー…!じゃ、帰ろっか!しまむーも来たし!」
卯月「あれ?で、でも…先に帰っててって…」
凛「え?」
未央「んー?聞いてないなー」
卯月「え…」
未央「さー帰ろー」
凛「…どこか寄ってく?」
未央「いいね。しまむーはどこがいい?」
卯月「………」
未央「しまむー?」
卯月「…ありがとうございます!」
未央「…へへー」
凛「ふふっ…」
未央「いやー、何か懐かしささえ覚えるねぇ。この感じ!」
凛「…そうだね」
卯月「えー?まだそんな前じゃないですよー」
凛「…でも、懐かしいんだ」
卯月「…?」
未央「ま、なんでも良いから!どこ行く?」
凛「じゃあ…あー…ごめん。ファミレスでいい?」
未央「ん?良いよー。しまむーは?」
卯月「どこでも大丈夫です!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:27:50.25 ID:tpWBQDjvO
奈緒「…」
加蓮「…」
周子「どーしたの二人とも」
奈緒「え?あ、いやー…」
周子「?」
加蓮「凛を誘おうと思ったんですけどね…」
周子「んー?…ああ、あれは無理だよ」
加蓮「…ですよね」
奈緒「何か、良いなあ。ああいうの」
周子「…人間、やっぱ家が一番落ち着くって事だよ」
加蓮「ふふっ…本当ですね」
周子「じゃあ、私達も帰ろっか」
奈緒「あれ?家こっちでしたっけ?」
加蓮「寮でしたよね?」
周子「同じ道歩かせる気?めちゃくちゃ気まずいじゃん」
奈緒「あー…ですよね」
加蓮「じゃあ、マック寄っていきましょ!」
周子「はいはい」
奈緒「(家、かあ…)」
奈緒「(やっぱ、そうだよなあ)」
奈緒「(…アタシ達も、頑張ろう)」
終
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:29:35.65 ID:ZL5cfDwNo
がんばれ
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:49:40.12 ID:GdlURznr0
良かった。心地よい雰囲気
乙
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 22:50:01.35 ID:7hJSocs10
乙
こういう話いいね
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/09(水) 23:47:28.16 ID:jM7WUybA0
乙乙
島村さんがいないだけでこんなにもローギア…でもありそうww
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/10(木) 02:22:23.62 ID:IXzXdXbno
雰囲気良くて尚かつあまり見ない凛未央の組合せで面白かった
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441804357/