貴音「あぁっ!あなた様っ!あなた様ああぁぁぁっ!」【四条貴音SS】

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 20:47:56.82 ID:I/GpzwIo0
貴音「…」

P「貴音っ!」

貴音「あなた様…?どうか…されたのですか?」

P「たっ…貴音っ!貴音っ!」ガッシ

貴音「あなた様…!?」

P「貴音っ…!た、貴音!貴音ええぇぇ!!」

貴音「あっ…!い、いけません…あなた様っ…!」

P「たった貴音!先っちょだけだから!先っちょだけだからなぁ貴音!!」

貴音「そんなっ…!先っちょだけだなんてあなた様っ…!いけずですっ!いけずですぅっ!!」

P「たかねえええええぇぇぇぇ!!!」

貴音「あなたさまああああああぁぁぁぁぁっ!!!」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 20:50:04.43 ID:I/GpzwIo0
チュンチュン… チチチチチ…

貴音「…」

貴音「……」

貴音「………」

貴音「夢、ですか…」

貴音「…」

貴音「め、面妖な…///」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 20:53:51.97 ID:I/GpzwIo0
貴音「はぁ…」

貴音「なぜ今朝はあのような夢を…」

貴音「おかげで今日の仕事は半ば上の空でした…」

貴音「…」

貴音「いこんなことではいけません…」

貴音「故郷の者にも示しがつきませんね…」

貴音「このような浮ついた心では…」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 20:57:23.89 ID:I/GpzwIo0
ガチャバタン

貴音「お疲れ様です…おや?」

シーン

貴音「どなたも戻っておられないのでしょうか…」

貴音「しかし明かりが…?」

貴音「これは…」

貴音「あの方の上着…ですか」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:00:03.70 ID:I/GpzwIo0
貴音「…」

貴音「……」

貴音「………」スッ

貴音「…はっ」

貴音「い、いけませんこのような……」

貴音「こ、故郷の者達にも、示しが…っ」ギュ

貴音「あ、あああっ…」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:05:39.98 ID:I/GpzwIo0
貴音「…」

貴音「す、少しぐらいであれば…」

貴音「…」スンスン

貴音「あなた様…///」クンカクンカ

貴音「はぁ…///」スーハースーハー

ガチャバタン

P「お、なんだ貴音戻ってたのか」

貴音「な、何奴ううぅぅぅ!!」バッサァ

P「!?」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:09:26.88 ID:I/GpzwIo0
貴音「はぁ…はぁ…」

P「ど、どうした貴音!」

貴音「い、いえその…」

貴音「む…虫が…」

P「虫?」

貴音「は、はい、虫なのです」

P「そうかぁ最近暑くなってきたからな…」

貴音「はい、そうです。虫がいたのです」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:13:50.27 ID:I/GpzwIo0
P「あぁ虫といえば…」

貴音「?」

P「真も虫が苦手だよなぁ」

貴音「真も…確か、そうでしたね」

P「この間の話なんだけどな、写真撮影でスタジオに入ったんだけど…」

貴音「はい」

P「そのスタジオが結構古くてな、撮影中にゴキブリが出てな…」

貴音「まぁ…」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:17:11.03 ID:I/GpzwIo0
P「そ…その時のwその時の真がなwwwまたwwwwwなwwwwww」

貴音「…」

P「か、カメラマンの人もwww笑っちゃってwwwww」

貴音「……」

P「真なんてもうwww真っ赤になっちゃってwwwww」

貴音「………」

P「いやー…あの時の真は可愛かったなwwwww」

貴音「…!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:22:30.23 ID:I/GpzwIo0
貴音「…」プイ

P「貴音?」

貴音「あなた様は…」

P「?」

貴音「やはり真のような…元気な…」

P「真?」

貴音「い、いえ…それでは、私はこれで…」

P「あれ?帰っちゃうのか?一緒に飯でもどうかと思ったんだけど」

貴音「お供いたします…!」スッ

P「お、おう」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:26:22.49 ID:I/GpzwIo0
翌日

貴音「…」

貴音「はぁ…」

貴音「いけませんね…あのような言葉に心乱されるとは…」

貴音「…心」

貴音「いけません…そもそもそのような想いなど…私には…」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:32:30.76 ID:I/GpzwIo0
ガチャ

貴音「おはようございます…」

シーン

貴音「おや…誰も居ないのでしょうか…」

貴音「しかし鍵は…無用心な…」

貴音「…?」

貴音「これは…」

貴音「あの方のこーひーかっぷ…」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:38:45.64 ID:I/GpzwIo0
貴音「…」

貴音「………」スッ

貴音「は」

貴音「い、いけません…私は何を…」

貴音「破廉恥な…」

貴音「…」

貴音「……」

貴音「………」ちゅ

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:41:44.70 ID:I/GpzwIo0
ガチャ

貴音「!?」

P「お?なんだ貴音、来てたのか。おはよう!」

貴音「面妖なああああぁぁぁぁっ!!」ガシャーン

P「!?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:45:10.67 ID:I/GpzwIo0
貴音「あ、あ、あ…」

P「た、貴音!大丈夫か?」

貴音「も、申し訳ありません…」

P「いいから、怪我は!?」

貴音「い、いえ…私は大丈夫です…」

P「そっか、よかった…」

貴音「申し訳ありません…あなた様のこーひーかっぷを…」

P「いや、貴音に怪我がなければそれでいいんだ」

貴音「あなた様…」キュン

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:50:05.44 ID:I/GpzwIo0
貴音「あ、破片が…片付けを、しませんと…」

P「いやいや俺がやっておくよ」

貴音「しかし、それでは…」

P「いいっていいって、アイドルに怪我させちゃったら大変だからな」

貴音「アイドル…ですか…」

P「あぁ」

貴音「…」

P「…?貴音?」グサ

貴音「あっ」

P「ぐああああああああ!!」ブシャー

貴音「あっあなた様ああぁぁぁっ!!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:52:31.08 ID:I/GpzwIo0
P「ハハハ言ってる傍から俺が怪我しちゃったよ」

貴音「あなた様っ…」

P「いやちょっと切っただけだから、そんな顔しなくても」

貴音「あなた様、傷を…」キュ

P「貴音?」

貴音「ん…」ちゅ

P「」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 21:57:03.80 ID:I/GpzwIo0
貴音「…っ」チュー

P「たったかったかか」

貴音「………」チュパ

P「な、何もそこまでしてくれなくても…」

貴音「…っ…はぁ…」

P「…」ゴクリ

貴音「こーひーかっぷの、お詫びです…」

P「た、貴音…」

貴音「あなた様…」

P「貴音…」

貴音「あっ…あなた様…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:01:50.80 ID:I/GpzwIo0
P「たっ!貴

ガチャバタン
響「はいさーい!!」

貴音「し、痴れ者おおおおぉぉ!!」ズザザザザ

P「うおおおおおおおぉぉぉ!!」ガッシャアァァァ

響「!?」

貴音「響っ…!……ひびきっ!!」

響「!?」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:08:41.99 ID:I/GpzwIo0
翌日

貴音「はぁ…また、あのような事を…」

貴音「いけません…私は…」

貴音「はぁ…」

貴音「今日こそは、しっかりと気を持ちませんと…」

ガチャ

貴音「お疲れ様です…」

P「Zzzz…」

貴音(あああぁぁぁああっぁぁあぁぁ…)

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:11:42.80 ID:I/GpzwIo0
貴音「………」

P「Zzzz…」

貴音「はっ……」

貴音「あなた様、この様な場所で眠られてはお体に障ります…」ユサユサ

P「んん…」

貴音「あなた様…」

P「…ん…たかね…」グイ

貴音「あっ…!?」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:15:24.66 ID:I/GpzwIo0
P「Zzzz…」

貴音「あんっ…あなた様…っ」

P「んんん…」ガッシ

貴音「あぁっ…いけませんあなた様っ…このような…困ります…」

P「んー…」ナデ

貴音「ふぅっ…」

小鳥「…」

貴音「…」

P「Zzzz…」

小鳥「…」パシャ パシャッ

貴音「」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:16:40.40 ID:I/GpzwIo0
P「うおっ…まぶし…貴音!?」

貴音「小鳥嬢…!!」

小鳥「貴音ちゃん、かわいかったわあぁ!」

P「す、すまん貴音…!」

貴音「小鳥嬢!!」ガッシ

小鳥「ひい!すいませんごめんなさい!」

貴音「や、焼き増しを…!」

小鳥「」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:20:09.95 ID:I/GpzwIo0
翌日

貴音「はぁ…」

貴音「はぁっ……」

貴音「ふぅ………」

貴音「まさか…この様な…」

貴音「…はぁ」

貴音「…今日の仕事は、何でしたでしょうか?」

貴音「写真撮影…ですか」

貴音「私一人、ですね…」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:25:01.07 ID:I/GpzwIo0
スタジオ

カメラマン「いいわぁ~ん!貴音ちゃん!」パシャ

貴音「ふふ、ありがとうございます」

カメラマン「次はもっと、こう…こう…!」パシャ

貴音「こう…でしょうか?」

カメラマン「イイ!いいわぁ~!首ちょっとこう…そう!イイわぁ~!!」パシャパシャ

貴音「…」

カメラマン「表情ちょっと…そう!そう!イイわぁ~貴音ちゃんすごくイイわぁ~!!」パシャシャシャシャ

貴音「ふふ…」

カメラマン「じゃ次はちょっと色っぽくしてみましょうかぁ!!」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:28:44.14 ID:I/GpzwIo0
カメラマン「う~ん貴音ちゃんちょっと表情カタイかも~ん」パシャ

貴音「も、もうしわけございません…」

カメラマン「いいのよいいのよ~ん!でも困ったわねぇ~…」パシャ

P「お疲れ様でーす」

貴音「!?」

カメラマン「あらPちゃん、今日は来れないんじゃなかったのん?」

P「えぇ、ちょっと時間空いたんで、貴音の様子を見に…」

貴音「あなた様…」

P「調子はどんな感じです?」

カメラマン「それがねぇ…ン?」

貴音「………」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:32:58.55 ID:I/GpzwIo0
カメラマン「いいわぁ~~~ん!貴音ちゃんいいわぁ~~~ん!!」パシャシャシャシャ

貴音「はい…」

カメラマン「すごくいいわぁ!大人よ!大人よおおぉぉン!!」パシャシャシャシャ

貴音「ふぅ…」

P「…」

カメラマン「ちょっとPちゃん前かがみになってないで!ちゃんと貴音ちゃんの視界に入るのよ!」パシャシャシャシャ

P「ちょwww」

貴音「あ、あなた様…///」

カメラマン「うおォン!!いいわああぁぁぁ!!貴音ちゃんいいわああぁぁぁん!!」パシャシャシャシャ

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:35:48.80 ID:I/GpzwIo0
翌日

貴音「昨日は良い仕事をさせて頂きました…」

貴音「このような想いが、仕事に役立つことがあるのですね…」

貴音「しかし…」

貴音「この想いは…」

ガチャ

貴音「お疲れ様です…」

P「お、貴音か。お疲れ」

貴音「あなた様…」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:40:14.52 ID:I/GpzwIo0
P「ふー…」トントン

貴音「あなた様…お疲れですか?」

P「ん?あぁ、事務仕事は肩に来るなぁ…最近肩こりがな」

貴音「……」

貴音「よろしければ、肩でもお揉み致しましょうか?」

P「いや、アイドルに肩を揉ませるのも悪いよ」

貴音「良いのです…あなた様には、この所ご迷惑をお掛けしておりますし…」

P「う、うーん…じゃあお願いするかな…」

貴音「はい…!」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:44:29.92 ID:I/GpzwIo0
貴音「あなた様、どうでしょうか…」モミモミ

P「あぁ、いい感じだ。結構うまいんじゃないか?」

貴音「ふふ、そうでしょうか…」

P「アーソコソコ…」

貴音「…」

P「…」

貴音「…はぁ」スンスン

P「…?」

貴音「…ふぅ」クンカクンカ

P「た、貴音?」

貴音「あなた様…」キュ

P「!?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:48:11.00 ID:I/GpzwIo0
P「よ、よーし!肩こりなおったぞう!」バッ

貴音「あっ…」

P「ありがとうな貴音!」

貴音「いけずです…」

P「それじゃあお返しに貴音の肩も揉んであげようかな!」

貴音「!」

P「なーんて…」

貴音「お願い致します」

P「えっ」

貴音「ご迷惑じゃなければ、ですが…」

P「お、おう」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:51:13.20 ID:I/GpzwIo0
P「じゃそこに座って…」

貴音「はい…」ギッ

P「…」

貴音「…」

P「た、貴音…?」

貴音「はい、あなた様…」

P「なんで俺の膝の上に座るの…?」

貴音「あ…申し訳ございません…」

貴音「重かった…でしょうか?」

P「い、いや重くはないんだけどな?」

貴音「それでは…」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:53:22.01 ID:I/GpzwIo0
貴音「…こうでしょうか?」ギッ

P「たっ…対面…!?」

貴音「どうでしょう、あなた様………」

P「こっ…これはちょっと…」

貴音「えぇ…確かに少し…不安定ですね…」

貴音「あなた様…私の腰を支えていただけますでしょうか?」

P「えっ」

貴音「あなた様…っ」

P「」ムニ

貴音「あっ…」

貴音「あ、あなた様…そこは…」

貴音「お尻です…///」

P「す、すいません」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:55:40.62 ID:I/GpzwIo0
P「で、でも貴音っ…これだと貴音の肩が揉めないんだけど…」

貴音「まぁ…私としたことが…」

P「お、おう」

貴音「では…失礼ながら、私があなた様の首に手を回しますので…」スッ

P「」

貴音「あなた様…それではお願いします……」

P「お、おうおう…」ムニ

貴音「…んっ」

P「ど、どうだろう貴音…」ムニュニュ

貴音「あなた様っぁ…そこは…」

貴音「胸です…///」

P(間違えた)

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 22:58:12.36 ID:I/GpzwIo0
P「ご、ごめん貴音…」

貴音「いえ…良いのです…」

P「たっ…貴音…」

貴音「あなた様…」

P「貴音…」

貴音「あなた様ぁ……」

P「貴音…っ!」ガタ

貴音「あ、あぁっ…!あなt

ガチャバタン
響「はいさーい!自分、我那覇響!!」

P「う、うおおおぉぉぉぉ!!!!」ゴロゴロゴロゴロガッシャアアアァァァン

貴音「あっあなたさまあああぁぁぁぁぁっ!!!」

響「!?」

貴音「ひびきっ…!あ、あぁ…ひびきっ……!!」

響「!?」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:00:32.28 ID:I/GpzwIo0
翌日

楽屋

貴音「はぁ…」

貴音「まさか…あのような事をしてしまうとは…」

貴音「はしたない女だと、思われたでしょうか…」

貴音「ふぅ…」

貴音「あなた様…私は…」

貴音「苦しい、です………」

コンコン

貴音「…!」

貴音「…ど、どうぞ!」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:03:02.35 ID:I/GpzwIo0
涼「貴音さん、お疲れ様です」

貴音「あ…」

涼「?」

貴音「秋月涼…本日は、お疲れ様でした」

涼「はい…貴音さん、誰か待ってるんですか?」

貴音「い、いえ…」

涼「それじゃ、時間があったらですけど、どこかで夕飯でもどうでしょう?」

貴音「お供いたします…!」スッ

涼「あはは…」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:05:26.97 ID:I/GpzwIo0
ラーメン屋

店主「はい銀月のお嬢、お待ちどう」ゴト

貴音「ありがとうございます…」

店主「はいおじょ…兄さん、お待ちどう」ゴト

涼「は、はは…じゃ、いただきます」

貴音「いただきます…!」

涼「ん…」ハフハフ

貴音「…」ジュルルルズバッズゾゾゾゾ

涼「」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:07:59.28 ID:I/GpzwIo0
貴音「…涼、男性アイドルとしての活動は順調のようですね?」ッズゾゾ

涼「えぇ、お陰様で」

貴音「それは何よりです…」スババババ

涼「沢山の人に迷惑を掛けてしまいましたからね…その分、頑張ります」

貴音「…桜井夢子とも、順調なのですか?」ズルル

涼「ぶばッ!」

貴音「おや…どうしました?」

涼「げほっ!げほげほっ…!どっ…どうして、それを…」

貴音「さて…どうしてでしょうね?」

涼「う、う…はは、まぁ…順調、なんでしょうかね?」

貴音「それは僥倖…」

涼「あ、あはははは…」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:09:57.67 ID:I/GpzwIo0
涼「でも、よかったんですか?」

貴音「?」

涼「さっき、楽屋で。誰かを待っているように見えましたから…」

貴音「そう…でしょうか………?」

涼「えぇ、だって貴音さん。訪ねて来たのが僕だとわかって、すごい残念そうな顔してましたよ?」

貴音「も、申し訳ありません…他意はないのです…」

涼「あはは…いえ、大丈夫です…」

貴音「ただ…」

貴音「ただ、私は………」

涼「…?」

貴音「いえ………店主、替え玉を」

店主「はいよ」

涼(まだ食べるんだ…)

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:12:47.65 ID:I/GpzwIo0
涼「でも…」

貴音「…?」ズゾゾゾゾ

涼「でも、…ちゃんと、言いたいですよね…」

貴音「そう…そうですね…」

涼「言わなくても、伝わることっていうのはありますけど…。それでも」

貴音「涼…あなたはしかと、誰よりも強く言葉として伝えたではありませんか」

涼「…そうでしょうか?」

貴音「えぇ、あなたの言葉は、伝わっていますよ」

涼「ありがとうございます…」

涼「貴音さんも、伝わるといいですね?」

貴音「………そう、ですね…」

涼「はい」

貴音「………店主、替え玉を」

店主「はいよ」

涼(まだ食べるんだ…)

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:14:31.16 ID:I/GpzwIo0
翌週

『秋月涼!四条貴音と深夜のラーメンデートか!?』

貴音「!?」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:17:47.51 ID:I/GpzwIo0
ガチャバタン

貴音「あ、あなたさまあぁぁぁぁっ!!」

P「お、おう、貴音か」

小鳥「おはよう貴音ちゃん」

貴音「あなた様っ…!これは、これは違うのです!」

P「お、おう」

小鳥「貴音ちゃん、さっき876の石川社長さんから電話があったのよ」

貴音「そ、そうですか…」

P「…本人も否定してる。迷惑掛けて申し訳ない、とさ」

貴音「そ、そうでしたか…申し訳ありません、取り乱しました…」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:21:13.23 ID:I/GpzwIo0
P「ま、まぁアイドルにスキャンダルは付き物だからな…」

貴音「申し訳ありません…私は、そのようなつもりは…」

P「お、おう…」ホッ

貴音「わ、私は…わたくしは…あなた様っ……」

P「……っ」

P「あ、アイドル…だもんな?」

貴音「…!!」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:23:30.26 ID:I/GpzwIo0
貴音「………はい」

P「うん」

貴音「そうですね…私は…」

小鳥「…」

響「…」

響「プロデューサー」

P「お?響、来てたのか」

響「あんまりだぞ」

貴音「響…」

響「ひどすぎるぞ!」

P「…」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:26:03.33 ID:I/GpzwIo0
貴音「響、それ以上は…」

響「うぅ、でも…」

貴音「良いのです…ありがとう、響…」

響「うぅぅ…」ギュ

P「…」

貴音「もう、こんな時間ですね…」

響「…」

貴音「それでは…私は仕事に参りますので…」

P「…」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:28:11.93 ID:I/GpzwIo0
ガチャバタン

小鳥「プロデューサーさああぁぁぁん!!」

響「プロデューサーああぁぁぁ!!」

P「!?」

小鳥「もおおおおおおおおお!!」

響「プロデューサーにはがっかりだぞ!!」

P「い、いやっ…俺は…」

小鳥「プロデューサーさんにはがっかりです!!」

響「見損なったぞ!ハム蔵のう○こ以下だぞ!!」

P「う○こ!?」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:30:56.30 ID:I/GpzwIo0

P「…」

P「………」

P「貴音、遅いな…いつもはこのぐらいに…」

ガチャバタン

P「!?」

社長「…」

P「あ…社長…!お、お疲れ様です」

社長「うむ…」

社長「四条君は?」

P「え、えーっと…まだ、連絡はない、ですね…」

社長「ふぅむ…困ったものだねぇキミぃ」

P「も、申し訳ありません…本人には、強く言っておきますので…」

社長「…キミに言ってるんだがね?」

P「…え?」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:32:31.43 ID:I/GpzwIo0
社長「私はね、アイドルはアイドルである前に、一人の人間としてあってもらいたいのだよ」

P「…」

社長「アイドルは確かに『アイドル』としてあるべきだ」

社長「だがね、そのアイドル自身がだね」

社長「アイドルであることが、彼女の幸せを奪ってしまうのであれば」

社長「それはちょっと、違うとは思わないかね?」

P「…」

社長「不幸なアイドルなんて、誰が見たいと思う?」

P「…」

社長「…ふぅむ、あぁそうそう、雨が降ってきた様だよ」

P「…」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:34:27.28 ID:I/GpzwIo0
ガチャバタン

社長「ふぅ…」

小鳥「しゃっちょおおおおおぉぉぉ!!」

響「しゃちゅおうううううおうおう!!」

社長「おや?いたのかねキミたち」

小鳥「社長!いつになくかっこいいですううぅぅ!!」

響「社長見直したぞ!!ただ座ってるだけの人じゃ、なかったんだな!!」

社長「はっはっは褒めても何も出んよキミたちぃはっはっはっは!!」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:36:34.26 ID:I/GpzwIo0
公園

貴音「…」

貴音「雨、ですか…」

貴音「月が、見えません…」

貴音「あなた様………」

貴音「………」

貴音「私は………」

貴音「…っ……うっ…」

貴音「どうすれば、よかったのでしょうか?」

貴音「もう、私は……っ…」

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:38:25.99 ID:I/GpzwIo0
P「はぁ、はぁ……」パシャ

貴音「………」

P「貴音…」

貴音「あなた様…傘も持たずに、この様な場所に…」

P「貴音、濡れるぞ」

貴音「あなた様こそ…」

貴音「それに、もう濡れております…」

P「貴音…」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:41:11.23 ID:I/GpzwIo0
P「貴音…すまない。俺は…」

貴音「あなた様…」

貴音「月が見えません…あなた様…」

P「貴音…?」

貴音「…」

貴音「…月恋し私雨に濡れにけり」

貴音「……っ…いけません、ね…このようなもの、句などと…っ」

貴音「…っ…っ…うっ…」

P「貴音っ…!」ギュ

貴音「…っ!」

貴音「あなた様っ…」

貴音「辛いのです…苦しいのです…あなた様…っ」

貴音「私を…救ってくださいますか…?あなた様…」

P「貴音…」

P「なんだっけ…つきこいし…?」

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:43:07.87 ID:I/GpzwIo0
貴音「…月恋し私雨に濡れにけり」

P「………」

P「…露を払うは」

貴音「つゆを、はらう、は………」

P「……っ」

貴音「んっ………」キュ

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:45:07.53 ID:I/GpzwIo0
亜美「あーめあーめふーれふーれ」

真美「ぴーよちゃーんがぁー」

亜美「…んお?」

真美「ん?どったの亜美?」

亜美「あれお姫ちんじゃね?」

真美「え?ほんとだ兄ちゃんもいるし」

亜美「…傘もささないで何やってんの?なーんかアヤシイかも?」

真美「ほんとだよ…む、これはもしかしてアイビキ?」

亜美「アイビキ?何?ハンバーグでもこねてんの?」

真美「ハンバーグじゃなくて………うえぇ!?」

亜美「うお!?兄ちゃんいった!?」

真美「いった!!!」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:46:35.42 ID:I/GpzwIo0
亜美「マジで!?真美!写メ!!」

真美「おう!!」ピロリンピロリン

亜美「やべえよwwwwスキャンダルだよ真美wwwww」

真美「こんな公園でwwww何してんのさwwwwww」

亜美「うわああぁぁwwww!!長いwwwww深いwwwwwww」

真美「あれ絶対入ってるよね」

亜美「!?…やばい!気づかれた!!」

真美「うわっ!こっち来た!ずらかるぞ!!」

亜美「おうwwwwwwwwww」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/24(日) 23:49:02.86 ID:I/GpzwIo0
P「おいっ!ちょっ…二人とも待て!!」

亜美「みなさ~~~ん!」ダダダダダ

真美「き~てください!実は~~~~…」ダダダダダ

P「ちょ…!?やめれ!やめて!!」

貴音「…ふぅ」

貴音「はぁ………」

貴音「……?」

貴音「まぁ、月が…」

貴音「雨が上がりました、あなた様………」

貴音「………」

貴音「露を払うは……」

貴音「ふふ……」

落月 ~きみのくちづけ~

おわり

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする