1 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:51:31.38 ID:SjDOBEeDO
望月聖「…」~♪
聖「♪」グッタリ
P「…」
P(聖がなにか口ずさんでいる…)
P(な、なぜか気だるそうにだが)
聖「……、♪」フーン
P「……あの、聖さん」
聖「?」ゴロ
P「元気がないみたいだけど…どうかしたか?」
聖「…」
聖「…」ニヘラ
P「」ビクッ
聖「…すごい…プロデューサーさんに私の気持ち、伝わりましたね……」
P「はい?」
聖「プロデューサーさん」
P「はい」
聖「……」ニコ
聖「暑くて死にそうです」パタリコ
P「ファッ!?」
2 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:52:29.26 ID:Q0/Qedrmo
ヒヤッ
P(…身体、冷たいなあ。雪像みたいだ…、って大げさか)ハハ
P「大丈夫か?」グイ
聖「…溶けそうです……」ハフ…
P「お、おう。なにか冷たいものでも淹れて来るよ」
聖「嬉しい…」ニコ
P「うん。ちょっと待っててな」
3 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:53:04.18 ID:SjDOBEeDO
P「?」
聖「…」ボー…
P(…、雪像って形容は、あながち間違ってなさそうだ…)
聖「?」フイ
P「お茶だけど」
聖「あ……はい。ありがとうございます…」ニコ
P「うん」
P(雪像は笑わないけど)
4 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:53:31.92 ID:Q0/Qedrmo
聖「…」ンクンク
聖「…ぷは」ムフー
P「おいしい?」
聖「はい。…助かり、ました…」
P「そっか」クス
5 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:54:01.01 ID:SjDOBEeDO
P「…」
P「ふと思ったんだけど」
聖「? はい」
P「最近、聖はよく笑うようになった…、と、思う」
聖「…」
聖「そう…ですか?」
P「うん」
聖「…そうですか…」
P「うん」
聖「……」エヘヘ…
P「…」クス
6 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:54:49.15 ID:Q0/Qedrmo
P「ただ…」
聖「?」
P「辛いときなんかは、けっこうため込んでる気がする。表情にも出さないし」
聖「……」
P「事務所にいるときくらい、べつに我慢することなんて、――…」
聖「…」
P「――…、…どうかしたか?」
聖「え?」
P「いや、」
P「いま、笑ってたけど…」
聖「あ…」
聖「…ふふっ…」
P「?」
7 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:55:24.91 ID:SjDOBEeDO
聖「えっと、それは…――」
ガチャ
浜口あやめ「ただいま戻りました!」バンッ
白菊ほたる「も、戻りました……お、遅くなって、すいません…」ペコ
P「もう少し静かに入って来いよ」
ほたる「ひぅ…、す、すいません、ごめんなさい……」
P「あ、ちが」
あやめ「プロデューサー殿、あやめは幻滅致しました!」
P「おいこら元凶」
あやめ「げ、元凶? 凄まじく失敬な形容ですね…」グヌヌ
ほたる「…あ、わたし幼いころにそんな風に呼ばれたことが――」エヘヘ…
P、あやめ「「ごめんなさい」」
8 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:56:09.42 ID:Q0/Qedrmo
聖「…」
聖「…」クス
P「…あ、ごめん。話が切れちゃったな」
聖「…いえ」フルフル
あやめ「? どんなお話ですか?」
P「…えっと」
聖「…プロデューサーさんが、私に、もっと苦しい顔をしてみせろって…」
あやめ「!?」
P「ちょっ」
あやめ「やー、それにはあやめもマジ幻滅」デスワー
P「口調がおかしいぞ!」
あやめ「アイドルにご自身の特殊な性的嗜好を押しつけるのはちょっと…」
P「恣意的な解釈だ」
あやめ「…、せ、性的ですと……?//」アワワワワ…
P(自爆しとる…)
ほたる「く、苦しい? ま、また私のせいでなにか……」アワワワワ…
P(連鎖した)アカン
9 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:56:40.02 ID:SjDOBEeDO
あやめ「」アワワワ…
ほたる「」ワワワ…
聖「…えへ……じ、冗談…です」
P「…うん。もうけっこう手遅れだけどね…」ゲッソリ
聖「でも…嘘はついていません…」
P「……。ソッスネー」
聖「はい」クスクス
P「…」ハハ…
P(まあ…、なんか知らんが楽しそうだし、いいけどさ…)
10 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:57:03.28 ID:Q0/Qedrmo
聖「…」エヘヘ
聖「あの、プロデューサーさんが言うのなら…努力は…してみようと思います…」
聖「…けど…」
P「けど?」
聖「……べつにいいかな…」
P「え?」
11 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:57:37.19 ID:SjDOBEeDO
あやめ「話は聞かせて頂きました!」シュタッ
P「いや聞いてないだろう」
あやめ「忍法・察しの術です♪」
P「ずいぶん現代的な忍法だな」
あやめ「ふふ。わたくしも同感です。聖殿が意識的に自分を変えて行く必要はないかと」
P「え?」
あやめ「だって……ね」ニコ
聖「ね…」
P「??」
12 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:58:03.49 ID:Q0/Qedrmo
あやめ「ふふっ。プロデューサー殿は鈍感ですねー」ペチペチ
聖「…」コクコク
P「頭を叩くな」コラ
P「ぐ…、というか聖はともかく、あやめにバカにされるのは釈然としないなあ…」
あやめ「いや、一応わたくしの方がお姉さんなのですが」
ほたる「」アワワワワ…
P「ほたるもそろそろ戻って来ーい」
あやめ「無視ですかそうですか」
聖「…」クスクス
13 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:58:44.90 ID:SjDOBEeDO
ユサユサ…
ほたる「」ハッ
ほたる「……あ、あれ、…ここは…」
P「目が覚めたか?」
ほたる「…あっ……、よ、よかったぁ。…ぷ、プロデューサーさんが、私の不幸のせいで、終身刑だなんて、そんなこと、ありえませんよね…」ホッ…
P「俺なにしたの?」
あやめ「下衆ですね」
P「い、言っとくけど、ほたるの夢の中の俺だからな」
あやめ「正直に吐いた方が楽になることもありますよ」
P「吐くものなんてないです」
ほたる「…」ヨカッタ…ハフ…
聖「…」ナデナデ…
ほたる「あっ…、あ、ありがとう…」エヘヘ
聖「ううん…」ニコ…
14 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:59:08.08 ID:Q0/Qedrmo
ギュ
P「ん」
ほたる「…えへへ、…私、プロデューサーさんのこと、信じています…から。プロデューサーさんなら、きっと、どんな不幸でも……、大丈夫…ですよね」
P「うん。もちろん」
ほたる「…!」
ほたる「は、はい。…え、えへへ…」//
あやめ「男前ですね」
P「突然普通に褒めないでくれ…」
15 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 11:59:36.44 ID:SjDOBEeDO
あやめ「しかしほたる殿の言う通りです」ネー?
聖「ね…」コクコク
P「え? なにが?」
あやめ「…」クス
あやめ「だからプロデューサー殿は鈍感だというのです♪ えいえいっ」ガシガシ
P「ちょ、正宗はけっこう痛いからやめて…」
聖「…」クスクス
ほたる「…」アハハ…
16 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 12:00:12.19 ID:Q0/Qedrmo
あやめ「ま、そういうことです」
P「どういうこと?」
クイ
聖「…」
聖「…プロデューサーさん」
P「はい」
聖「……、…伝えたい気持ちが、ちゃんと、したら、また…言葉にします」
P「うん」
聖「…でも、こんな私も私なので、……。これからも、よろしくお願いします…」
P「…、こちらこそ」
あやめ「ふふっ。お二人はお堅いですねー」
P「お前には言われたくない」
聖「…」ニコ
聖「えへへ」
聖(…大丈夫。だって伝えることが難しくても、……あなたから私を知ろうとしてくれるから…)
17 : ◆RyNaQJC0NA[saga]:2013/07/21(日) 12:00:42.26 ID:SjDOBEeDO
聖「プロデューサーさん」
P「うん」
聖「…私も、プロデューサーさんのこと……信じてます…」ニコ
P「…」
P「うん。分かった」
聖「はい」
あやめ「わたくしも! プロデューサー殿を信じて精一杯仕えますので!」
P「はいはい」
あやめ「あれ? なんだかわたくしにはぞんざいです?」
P「はいはい」
あやめ「ち、ちょっとー」ユサユサ
聖「…」ギュ
聖「…頑張ろう…ね」
ほたる「はい」ニコ…
・・・・おしまい